町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
親と子は生まれた時から別の人間で、重なっているようでも違う人生を歩んでいる。当たり前のようで、それを受け入れるのは難しいと思った。親に甘やかされて育った私は、苦境に立った時、自分の人生の手綱を親にも一緒に握って欲しいと思ってしまうだろう。けれども母の人生が母のものであるように、私の人生は私が責任をとるしかないのだ。改めて気付かされた。
自分の置かれた苦しい状況や不甲斐なさを、親や環境のせいにしてしまうこと、誰しも少なからずあるのではないかと思う。切なく苦しい物語だが、わかりやすく読みやすい文で詰まることなく読めた。自分の足で立って生きるために背中を押してくれる作品だった。 -
Posted by ブクログ
今まで読んだ本の中で、泣いた本トップ3に入るくらい、ずっと泣きながら読んだ。今までに読んだ町田そのこさんの作品の中でも一番好き。
かつて親友を自死で亡くした朱鷺が軸となって、ひとつの街の中でそれぞれの身近な人の死にとらわれている人たちの人生が交差する。どの章にもぎゅっと胸を締めつけられるような別離の哀しみがあり、それでもその苦しみと向き合おうと行動したり、人との繋がりによって思いがけない事実を知る登場人物の姿を見ながら一緒になって泣いてしまう。
死者と繋がることは絶対にできないし、遺された者ができることは想像だけ。だからこそ葬儀は生者のためにある儀式だというのは本当にその通りだと思う。死ぬこと -
Posted by ブクログ
「この店を選んで来てくれたあなたに、最大の愛を。」(店長視点のエピローグ、ラスト一文より。)
こんな気持ちでコンビニ店員をやっているなんて本当にすてきなこと。読みやすい短編集で、店長の魅力を中心に様々な人物のドラマが描かれています。
個人的には第3話の「メランコリックないちごパフェ」がとても感動しました。
この本を読み終えて、店長のように感謝と愛情をもって笑顔で人と接したいと思えた。そのように実践しても一般の自分にはフェロモンがドバドバ出ないのは残念だけど(笑)でも、笑顔で温かく人に接しようと、自分の行動を変えてくれた本なので星5個とします!