町田そのこのレビュー一覧

  • 星を掬う

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    ネタバレ

    私はセンチメンタルな気分になると本を読みたくなるだが、そんな時にちょうど心に響く良作だった。
    主人公の千鶴とその母親である聖子。2人を取り巻くそれぞれ複雑な境遇の恵真と彩子。少しずつ背景は違うもののお互いの足りない部分を補い合って共同生活を始める。一つ屋根の下、同じ時間を共有することで心を通じ合わせていく展開に心温まった。
    主人公と母親のすれ違いにより、自分の不幸をその境遇のせいにし続ける。どうしようもないことなのかもしれないが、いつかはその呪いから解放されなければならない。辛くても自分の人生は自分のものだ、と聖子の言葉が思い起こされる。
    また、聖子は認知症患者であり、「かえりたい」と口にする

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    2026年06月05日
  • わたしの知る花

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    ネタバレ

    「平」という謎のおじいさん。そんなおじいさんに興味を持った高校生の安珠は、平に声をかけ親睦を深めていく。果たして平は何者なのかー。平の人生が明らかになるとき、物語は優しいエンディングを迎える。

    印象的なシーンは2つ。
    1つ目は平が「花束」を贈りたい相手に贈れず、最後に安珠に渡せたこと。今までの生涯において平は花束を贈る直前で、何かしらの障害に妨げられ贈ることができなかった。それを実の孫である安珠に渡すことができたことは彼の人生における餞になったと思う。1人の不器用な男と儚い花束はどこか似ていて、読んでいて終始胸が締め付けられた。
    2つ目は奏斗が安珠に想いを伝えるところ。奏斗は性自認が不明でず

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    2026年06月04日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

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    コンビニ兄弟の4作目。順番に読んでいるが本作が1番好きかな、今のところ。少しの勇気で自分を変えることができる、環境を変えることができることが描かれている。ヒーローの話(特に後編)は個人的に何度も読み返したいくらい。ウクレレくん、ごはんが美味しく食べられるようになって本当に良かった!

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    2026年06月04日
  • わたしの知る花

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    花を媒介にして、ひとりの男性に関わった人々の視点から紡がれる温かい愛の物語。 酷な経験が多かった平さんの人生だけど、そこにあったのは紛れもない「純愛」だったのだと思う。70年もの間すれ違っていた想いが、孫の世代によってつながっていく展開には、どこか救われるような爽快感があった。 孫世代の安珠と奏人の2人も、人を思いやる優しい心をった子たちで素敵

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    2026年06月03日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    選ぶ本が、いつも、どうしても偏ってしまうので、書店で目にした“おしゃれなタイトルの本”を買ってみよう!と決め、内容も把握せずゲットしたのがこの本でした。
    結果は大満足!
    廃校が決まった小学校の最後の秋祭りに集う人々、それぞれの視点から語られる5編の物語は本当に心に染みました。一人一人に人生の物語があるんですね。今さらながらそれがわかりました。この本に出会えて良かったです。

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    2026年06月02日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    不気味な宗教、友達との関係に
    ちょっとしたホラー要素もあってサクサク読めた。

    最後の展開には泣きそうになった…
    悲しい姫2人の過去がえげつなかった。
    良かったね。凛音頑張ってくれてありがとうだよ。

    友達の大切さだけじゃなく、
    凛音たちが抱く友達への想いがひしひしと伝わって
    すごくいい経験をさせてもらった気分になった。

    それぞれがこれからも友達を大事に
    素敵な人生を歩んでくれることを願う。

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    2026年06月02日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    ミツとじゅえるを主人公とした今作

    特にミツの過去や心のうちにひそめている傷には驚かされました。そして門司港のコンビニで働き始めた理由も。
    心の闇とも仄暗い気持ちともいいたくない。普段フェロモンを巻き誰にでも優しく接する三彦からは想像できませんでしたが抱えている想いは重くて切ないなと。

    ミツが前を向けるようになるために、支えになる志波兄弟たち。特にツギの懺悔にも聞こえる告白も切実なものでした。
    この兄弟の絆の深さも感じるお話でした

    『ニセコ』の謎も解け、私は盛大に勘違いしていたことに。

    志波兄弟はもちろん、光莉さんも廣瀬くんも舞人も高木くんも欠かせないメンバーたちです。

    ここで一区切り

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    2026年06月03日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    大好きな「コンビニ兄弟」シリーズの5作目。

    前作の舞人のお話もとっても良かったのですが、今作の志波店長のお話が衝撃的で…読み終わった後も余韻にしばらく浸っておりました。(「宙ごはん」もそうだったのですが、町田そのこさんの作品を読んだ後は、衝撃が大き過ぎてしばらく余韻に浸ることが多いような気がします…!)

    きっと航起さんや志波店長なら、どんな姿になっていたとしても見つけだしてくれるんじゃないかなぁと信じております❁⃘*.゚
    それにしても…ツギさんの特殊能力がすご過ぎます!!

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    2026年05月31日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    久々に数日で、隙間時間に一気に読めた。どうなるのか、ハラハラしながら、吸い込まれていった。

    私を大切にしてくれる友を、今一度大切にしたい、思いを伝えなくちゃと思った。

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    2026年05月31日
  • わたしの知る花

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    60年間すれ違ってようやくたどり着いた先に、想い人はもういない。

    切ないけど、恋愛も結婚も友情でも、タイミング1つでズレてしまう。くっつくだけじゃなく、もちろん離れる時も。。
    人生の折り返しを迎えたいま、これからは人と離れる辛さや悲しさを、とくと味合わされるのだろうな。。


    生易しい純愛なんかじゃなく、あちこち寄り道しながら、それでも紡がれてきた愛が、ひとりの孤独な男性の人生を浮かび上がらせる物語。


    以下メモ✍️
    ひととの付き合い方の難しさをうまく言語化できない私に、ズバッとハマる言葉がたくさん散りばめられていた。
    「ひとってのは、どれだけ相手を求め合っていても、考え合っていても、

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    2026年05月31日
  • コンビニ兄弟3―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    前の2冊同様に、テンポよくすいすいと読み進め、あっという間に一冊読み切ってしまった。
    2のラストで不穏な空気を醸し出していた華さんも、やっぱりいろんな葛藤を抱えて、懸命に生きている魅力的な人だった。彼女にとって、廣瀬くんが新たな幸せになってくれるといいな。

    このシリーズに限らず、町田そのこさんの作品からは、人がそれぞれの背景を抱えながら、懸命にもがいて生きている姿が伝わってくる。
    みんな頑張ってるんだな
    似たような思いを持っているんだな
    もがいているのは自分だけじゃないんだな
    そんなことを感じ、そして、作中の人物がしっかり前を向いていく様子に背中を押される気がする。
    今回の作品からも、しっか

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    2026年05月31日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    読書備忘録995号。
    ★★★★★。

    だってコンビニ兄弟ですもん。無条件やね。
    そして今回はミツでした!
    大方ファンの皆様は読まれているだろうからネタバレしても良いと思いながら、今回のミツのお話は触れないでおこう。あまりに切ない。

    【プロローグ】
    霊感強い和歌。プロローグのレギュラーメンバー!
    ミツの除霊は成功した!でも足りない!
    やはりレギュラーメンバーのマキオと宮崎へお守りゲットドライブへ!

    【第一話 一度だけのボーイミーツガール】
    テンダネス門司港のバイトおばさま、中尾光莉。
    特殊詐欺を防いだことで表彰されることになった。
    本社に赴き、テンダネス堀之内会長から表彰状と金のピンバッチを

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    2026年05月30日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    連作短編で少しずつ話が繋がっていく構成が好き。登場人物や出来事が別の話でふと繋がる瞬間が気持ちよくて、最後まで楽しく読めた
    重たいタイトルとは裏腹にそこまでしんどい気持ちになることもない
    私は第二章が特に好きだった

    妊活、妊娠、子育て、家族との関係など、大人の女性だからこそ共感できるテーマがたくさん描かれていて、今の自分だからより楽しめた気がする

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    2026年05月30日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    朱鷺くんの周りで起こるぎょらんにまつわるエピソードで進むお話。
    親友の残したぎょらんが元で引きこもりになった朱鷺くんが、周りの人や職場の葬儀屋さんでのぎょらんとの縁でだんだんと日常を取り戻していく。
    読んでいると胸が詰まる思いがこみ上げてきて、じわじわと涙が…。
    いつかは自分や周りの人の死に直面する日が来る。自分の大事な人を当たり前に大事にして生きていきたい。自分が死ぬ時には、愛のぎょらんを残してあげたいと思う。

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    2026年05月29日
  • 宙ごはん

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    感動。登場人物それぞれに共感。やっちゃんには何度泣かされたことか。やっちゃんが絡むシーンはほぼ全部泣いたかも。

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    2026年05月28日
  • コンビニ兄弟2―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    今回は3作。少なめだけれど、一作一作がとても濃い。

    テンダネスに集う人たちそれぞれの背景があって、それぞれの想いも悩みもあって、視点が変われば人の見え方も変わる、という当たり前だけど気付きにくいことを改めて気付かせてくれる。人の弱さとか過ちとか、自分では知りたくない部分に対しても、あたたかい眼差しを向けてくれるあたりが、町田そのこさんの作品だな、と思う。
    3作ともとても好きなのだが、個人的には美月ちゃんに救いがあってよかったな、と思う。美月ちゃんにとっては辛かったと思うけれど、自分の過ちに気付いて、受け入れてくれる人にも出会えて、きっとこのエピソードを経て、素敵な人になっていくんだろうな、と

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    2026年05月28日
  • 夜明けのはざま

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    「そのひとが正しいと思ってやっていることを私は私の感覚だけで否定したくない。
    誰かの意見に左右されたくない。
    そのひとと向き合って、話を聞いて、理解する努力をしたい。
    誰かの常識や言い訳で逃げたりしない。」
    本文279ページより

    主人公が葬儀屋で働く事を反対する婚約者に婚約者の姉が放った言葉。

    町田さんの作品にはいつも私を突き動かす神台詞が詰まっています。

    このお姉さんの言葉も私のなかで1.2を争う神台詞です!

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    2026年05月27日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

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    今回は、『この優しい出会いは小さな幸せのはじまりだ』

    愛する夫と別れなければならなくなった女性、アルバイトの高木くんと友達の舞人との友情。高木くんも女性もある意味支配下に置かれ、洗脳に近い状況から、周りが支えてくれたことが穏やかな日常を送る日々につながっていく。小さな出会いが光を導いたかのようでした。

    特に高木くんと舞人の関係は読んでいて泣けてきました。ヒーローになりたい、ヒーローを目指す舞人に大切な人ができるといいな。

    そして志波兄弟が初登場。志波兄弟、オーラ強すぎる。
    前作はあまり登場のなかったミツやツギ、赤じいの姿もありよかった

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    2026年05月26日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    ネタバレ

    まあまあのホラーだった!ギリ読めたけど、普通に怖いから寝る前ムリ笑。「楽園の楽園」ていう聖書が出て来て、緑の装丁で…って、あれ?それって伊坂幸太郎先生のあの作品みたい、と思ったら本当にそうだった!前情報無しで読んだから知らなくって、棚ぼた的な嬉しさ。推しと推しがコラボしてくれてるのありがたいです。始まりの一文からグッと心を掴まれて、そのあと不可思議なことが次々に起きるこの感じ大好物!ソワソワドキドキ、ページを捲る手が止まりませんでした。面白い。とりあえず「楽園の楽園」忘れかけてたからまた読もっと。

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    2026年05月26日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    ひとつの家の歴代の住人たちが出てくる5つの物語。
    どんどん過去に遡っていくんだけど、ひとつ前に読んだ物語に出てきた主人公がチラッと出てきたりして楽しめた!こういう少しずつ繋がっていくストーリー大好き。
    どのお話も冒頭から続きが気になって惹きつけられたな。様々な暗い過去に囚われていたり、今現在の問題に悩みながらも乗り越えていく主人公たちに勇気を貰った!特に家族間の問題を乗り越えていく2話目、離婚した夫に勇敢に立ち向かっていく紫そしてそれを懸命に支える友人の叶枝が出てくる3話目が好き〜3話目はちょっとほろっと泣けてきた。

    町田そのこさんの他の短編集もこれから読んでいきたいな。
    最近読書が大分スロ

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    2026年05月24日