町田そのこのレビュー一覧

  • 蛍たちの祈り

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    どの話も絶望させられる状況だけど
    手を差し伸べてくれる人がいて、
    蛍みたいな優しい光とイメージが重なる。
    短編でその時の主人公は違うけど
    話は繋がってて登場人物にも情が湧く。
    心の動きが丁寧に書かれてて、
    なんでこんなに人の気持ちが
    分かるんだろうと不思議で、
    他の作品も読みたくなる。

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    2025年11月03日
  • 宙ごはん

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    ネタバレ

      人生の現実の姿をありのままに描く作品

    ○この作品を読んで
     この作品は、生きることについてさまざまなことを教えてくれる。自分がこの本から学んだ人生のことを書く。

    ①ごはんの力
     会社の打ち上げや歓送迎会、政治の食事の場、晩餐会、初デートの場。これら全てに共通するのが、「ご飯(食事や飲み物)」があること。当たり前だけど、食事の存在って人間になくてはならないもの。それは、体のエネルギーとして必要ということではなく、人のつながりを作る上で必要だと思う。その重要性が、「宙ごはん」に詰まっていると思う。
    パンケーキで元気になる宙、育児などで元気の無くなっている人へのポタージュ、一歩を踏み出す力を

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    2025年11月03日
  • 星を掬う

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    泣いた。星を掬うっていう表現からは想像出来なかったくらい、重くて苦しかった。自分がこの立場だったら、人生が上手くいかないことも、情けなさも親のせいにしてしまうと思う。ここまで酷い環境で真っ当に生きられるとは思えない苦しかった。

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    2025年11月03日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    『星を掬う』を読んで、もっと町田 そのこ作品を読みたいと思い立ち、直ぐさま書店に駆け込んで購入した5作目の町田作品。

    『52ヘルツのクジラたち』、『宙ごはん』や『星を掬う』ほどの大きく心を抉られるシーンは少ないので、『コンビニ兄弟』と同じくらい町田 そのこビギナーにはオススメの作品だと思います❗️

    連作短編集というと、ひとつひとつの内容が少し薄くて物足りないと感じる作品も多い中で、本書は中々重量感ある内容でなおかつ、バットエンドではないところが作品の魅力かなぁと思います。

    登場する男性陣はどうしょうもないキャラクターが殆どだけれども、女性陣はみんなそれぞれ大なり小なり挫折をしながらも前向

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    2025年11月02日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    いいお話だった。うつくしが丘の不幸の家にまつわる色んな家族のお話。最後はびっくり!「そうきたか」と涙が出てきた。美保理と譲はこの家とびわのお陰もあり、これから幸せいっぱいの人生を歩むことになるだろう。

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    2025年11月02日
  • わたしの知る花

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    町田そのこは、人物の不器用な優しさや複雑な気持ちの入り交じり具合を書くのが上手いなあと思いながら読んだ。

    数十年ぶりに街に帰ってきた謎の老人平と、彼にまつわることを知っていそうな祖母の過去を、平に色んな形で関わってきたきた人達の目線から語られる。

    彼と駆け落ちしようとした老人ホームの老女、をサポートしてた女性、亡くなった女房が平と付き合っていたお爺さん、偶然街中で出会った女子高生…平と祖母の過去にやきもきしながら、でもそうなるしかなかったのかなぁとやるせない気持ちになった、

    リスの物語の最後、幻のひまわりで泣いてしまった

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    2025年11月02日
  • うつくしが丘の不幸の家

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    一つの家をまつわる、それぞれの物語がうまく絡み合っていて、どの話も心が温かくなった。読み終わったあと味がとても心地よい作品。

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    2025年11月02日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    遺された者たちの寂しさや苦痛、立ち去る者の穏やかな愛に涙なしでは読めない。生きているうちにできたらいいのに、なぜか亡くなってしまってから気持ちを推し量り答えを求めようとしてしまう。遺された者たちの気持ちが痛いほどよくわかった。
    近しい関係であれば、言葉にしなくても自分の感謝や愛は相手に届いているだろうとも思うし実際そうなのだろうが、口に出して伝えておくことが未来の自分の心を救う可能性がある。人の死、別れを描くことで、生きている有限である今の尊さをこちらに実感させる一冊。

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    2025年11月01日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    町田そのこさんの本を初めて読んだ。映画は飛行機の中で「52ヘルツのくじらたち」を観たことがあって、きっといい話だろうと期待して読んだ。

    短編五篇の連作もの。特に初めの二篇が、単独の作品としても繋がりものとしても、とてもよかった。

    一編めのミスリードには、綺麗に合気道の技を貰ったような感覚だ。

    二編目の表題作の主人公、晴子さん(小六)が夏休み直前に「孵化」する様が最高だ。

    懸命に生きるってやっぱり素敵なことで、ひとを貶めたり侮辱したりする権利なんて、どんなにエラいひとにも、カースト上位の人にも無いのだ、と言う当たり前のことに気付かされる。

    辛い場面は多々あるものの、読後感はとてもよいの

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    2025年10月31日
  • わたしの知る花

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    人はみんな、心のどこかで誰かを拠り所にして生きてるんだなと思った。分かってほしくても、分かってほしいと言えず、1人でも大丈夫みたいな顔をしてしまう。不器用で、強情で、それでいて脆く繊細な人間のしょうがない部分が愛おしく思えた。

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    2025年11月02日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    ここではないどこかで生きる誰かと、ここで生きる誰かを繋いでいる愛についてのお話だと思った。絶望の向こうにある希望が切なくて美しい。それぞれのお話の繋がりかたも良くて、連作短編集の魅力が詰まってた。

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    2025年10月30日
  • 夜明けのはざま

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    ネタバレ

    葬儀屋の話。
    同じ世界観の何人かが順番に語り手を務める。
    本当にすごく良かった。
    そもそも葬儀屋への感情みたいなものにも変化があったと思う。今までは特に何も思っていなかったが、死という誰もが通るイベントに立ち会うと言うだけでも素敵な仕事だなと思えた。それぞれの働く人が自分の役割に誇りを持っていてそれも素敵だった。また、自分が女ということもあって固定観念のまだ強い地域での話ということもあって共感ポイントも多かった。女は仕事よりも家庭を大事にしなければならない等々。でもやっぱり佐久間の話が1番面白かったかも(最初と最後の子。)。最初では自分の仕事に誇りを持って親友を見送った時の覚悟みたいなのがかっ

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    2025年10月30日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

    購入済み

    星99

    まじでいい話 以上

    #切ない #深い

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    2025年10月30日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    ネタバレ

    今まで心温まる小説を書かれている方と思っていたら、「月とアマリリス」ではサスペンス、
    今作はホラー…?!
    どんなジャンルでも書けるなんて…!
    しかも、ありきたりな感想ですがどれも面白くて才能が恐ろしいです。作品によって雰囲気がすごく異なっているので、全く別の作家の作品ですと言われても気づけないなと思います。
    名前を隠されたら、誰だこの作家さんは?!?!となるのは間違いなし。

    物語の中で印象的だったのは、初花の最後。
    律に「いいの?」と聞かれている。
    聡い読者はこの時点で気づいたのかもしれないが、私は???となりながら読み進めました。律がとるのは南半里町の人からだけ。
    賢い初花は自分から取れる

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    2025年10月29日
  • 星を掬う

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    私は学生です。この本に出てくる登場人物達のそれぞれの1歩前へ進むことがどれだけ苦しいのか、重いものなのか、私自身感じたことはありません。しかしこの本を読んで私自身が実際にそのとてつもなく大きい1歩を歩いたような気持ちになるほどこの本の読者を引き込む力は凄かったです。人の歪さがまるでナイフのようにびしびし刺してくるから読んでいて辛くて、何度も涙が溢れたけれど最後まで読んで心の底から良かったと思える作品でした。

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    2025年10月28日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

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    3巻を読んでからちょっと時間が経ってしまっていたので思い出しながら読み進めていく。ヒーロー関連の話が長かったからか今回はあんまり店長の存在を感じないような気もしたが、話はいつも通り面白い。ヒーローの話も真っ直ぐでいいな、と感じた。コンビニ兄弟はこれぐらいが真っ直ぐなのが似合う。町田その子さんは重めの話も書いている方なのですがこのようなコメディ小説の完成度も高いのは流石です。最初の短編は親からの依存の関係で離婚した女性の話だったので町田その子さんっぽさを感じました。

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    2025年10月27日
  • 星を掬う

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    ちょっとロマンチックなタイトルと装幀に惹かれて手に取った4作目の町田 そのこ作品。『52ヘルツのクジラたち』や『宙ごはん』を読んだ時のように、凄く壮絶で心を抉るような描写がいくつもあるにも関わらず、先のページが気になって、途中で読むのをやめられない作品でした❗️

    親には親の言い分があって、千鶴の母の聖子さんの気持ちも分からなくはないけれども、一筋縄ではいかないキャラクターだなぁと思いました。

    登場人物の中では、1番恵真さんが気に入っています。『星を掬う』というタイトルがどんな意味なのかが最後になってようやく理解できて、クライマックスではどうなる事やらと、ドキドキしてしまいましたが、何とか無

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    2025年10月25日
  • 夜明けのはざま

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    今年の夏に読んだ「52ヘルツのクジラたち」も良かったけど、また違った雰囲気が味わえた本でした。
    1日1組限定でお葬式を取り扱う「芥子実庵」での物語。故人とちゃんと向き合うことがどういうことか、葬儀を取り仕切る仕事に就いて、とても誇りに思って頑張っていても、身内にはこんなに不評なのか…そのあたりは読んでいて苦しい文章だった。

    『壱との関係は、これ以上深度を増すことも、重なりを厚くすることもできない。だけど、これまでの関わりや繋がり、思い出、そういうものは決してなくならない。僕たちの中に、壱のたくさんの部分は残っている。-4章あなたのための椅子-』

    今月頭に、祖父母宅の愛犬が亡くなった。「酷暑

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    2025年10月26日
  • 月とアマリリス

    匿名

    購入済み

    酷く残酷な事件で胸が苦しくなりました。事件によって人の心に及ぼす苦しみが伝わってきました。悪によって人の心を摂取する人間にはなりたくない。人の心は弱いから、そこにつけ込んでくる人間て常にどこかにいるんだと思う。そんな人に巻き込まれそうな人を助けれる人達が増えるのが少しでも救いになるのを祈ってます。絶望の中にも光を与えてくれる。そんな作品でした。

    #切ない #怖い #深い

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    2025年10月25日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    「ぎょらん」とは何なのか…調べ続ける朱鷺。葬儀会社に勤め、様々な死とその死と向き合う人たちと関わることで「ぎょらん」の真実を見つめていく。死と向き合ったとき思い出は美しいばかりじゃなく、後悔で心が埋まってしまうことだってある。それでも死と向き合って故人を想い願いを叶えようとする人たちの悲しみと強さに圧倒された。残された者が故人に寄り添える瞬間があるというお話”糸を渡す”がとても心に残った。

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    2025年10月23日