町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「ほんタメ」MC あかりんのブックレビューを読みたくて、初めて『小説現代』を購入した。
中学生の茜と碧生の初恋が引き裂かれてから13年。新たな一歩を踏み出すために「初恋をしまう」
2人と彼らを支える人達の人生が気になり、どんどん読み進めた。
自分の経験と重ね、今までうまく表現できなかった感情を言葉にしてもらった気がした。
家族や友人にも伝えたことがない出会い。
当時の私の支えとなり、今の私の土台となった出会い。
これからも大切にしていきたい出会いについて、もう一度考えることができた作品となった。
初めて読んだ町田そのこさんの作品。
新しい出会い、ありがとう。
-
Posted by ブクログ
P124 母と娘って背景によって異なるけど難しいな
彩子さんも千鶴もどちらも「捨てられた側」ではあるけど
母か娘で憎むか後悔するかが全然違う。
美保も母に捨てられたと思ってるかもしれない、歪むのも妊娠するような環境に居てしまうのもわかる
けどどちらが悪いわけではない気がする。
P138 千鶴にとって母と過した1ヶ月間の夏は心の拠り所で、辛くてもその思い出があれば頑張れたのだ
母に会った事でいい思い出から悪い思い出に変わってしまうのではないか。
P150 小さい頃の環境とかで形成された人格や物事って自身と一体化するから、変えることは中々できないし奥底にずっと埋まってる。
折り合いをつけて生きては行くけど中々変わらない。
それを10代で変えておくべきだ、30目前で変わってないのは幼稚だというのは第三者しか言えないと思う、私の性格が多少歪んでるから私は千鶴側だ。
P210 千鶴といる時は本当の聖子では無かった。
何でそうしたか。おかあちゃんが怒るから
→母は母で祖母に支配されていたのかな
P212の黒のベロア素材の靴をはこうとしたら「違うよね?」とピンクのキャラクター物の靴を履かせた、そしてほかの親と親が望んだものを履かないよねに共感をするために履かせた、怖すぎんか?
おかあちゃんが好きってより洗脳では。ほんで祖母が死んだから解き放たれて蒸発した、
星を掬うって認知症で思い出せない記憶の海から輝く星のようなものだけ掬えたらいいなってこと
過去の環境で大人になっても引きづることもあるけど、自分の人生なんだから引きづらずに生きていこうよっていうことが言いたかったのかな
「自分の人生は自分のもの。誰かの悪意を引きずって人生を疎かにしちゃいけない」
「自分の人生を誰かに責任を持たせてはだめ」
「成人してからの不幸は親のせいにしてはだめ」
「自分の人生は自分のとのよ、と。誰かのために消費してはダメ」
どこかで区切りを付けて頑張らなきゃ勿体ない -
Posted by ブクログ
『育ての母』と『産みの母』
母が2人いる宙の、
優しく、暖かく、時に苦しく‥。
けど微笑みがふわっと溢れるようなお話。
まず最初に、やっちゃんが素敵すぎた。
美味しくて優しくてあたたかい料理でみんなのことを救って支えてくれる、やっちゃんはとてつもなくカッコいい。
こんな人が近くにいてくれたらきっと幸せだろうなあ。
やっぱりあたたかい料理って大事だと思った。
忙しくて適当にご飯を済ませたり、食べなかったりする人もいるだろうけれど、ゆっくり座って、あたたかくて美味しい料理をゆっくり食べる。
そして『美味しいね』って言い合う、そんな時間が人には必要なんだと心から思った。
そういう時間をこれからもっと大切にしていきたいと思った。
そして、『母親』の話。
『母親だと期待しない』という言葉になんだかしっくり来た。
私はきっと自分の中でのキラキラした母親像を勝手に頭の中に描いていたんだと思う。
そうじゃないと『母親らしくない』と私は勝手に思ってしまっていた。
確かに『家族』だと割り切ってしまえば肩の荷が降りたのかもしれないけど、そうやって割り切ることは完全にはできなくて‥。
この考えいいなって思う気持ちも半分あるけど、もう半分は『やっぱりもっと母親らしくいてほしかった』『もっと愛されたかった』という気持ちがどうしても頭から離れない。
宙もマリーもまだ小学生なのにこんなに大人のような考え、言葉が出てくるのは何でだろう?と少し最初はモヤモヤしていた。
しかし2人は色んなことを考えながら毎日生活していて。
だからこそ、皆より少し大人びているのかもと思ったけれど、それはそれでちょっと悲しくなった。
まだ大人にならなくていいのに。子どもらしくいていいのにって。
しっかりした子って、私もよく言われてたなあ。
おばあちゃんが私をスーパーに連れていってくれた時の話は今でも覚えている。
私に何かお菓子を買ってあげようとしたのに『何がいい?』と聞いても何も答えず。
『あれ買って!』『これ買って!』って言わないで欲しいものを全然選ばない子だったっておばあちゃんが言っていた。
もっと子供らしく欲しいって言って良かったのにって。
お風呂も小さい時から1人で入ってて可哀想だったと大人になってから聞かされた。
私のお母さんは6人の子ども(私は長女)を育ててたからそれどころじゃなかったんだろうし、当時の私は1人でお風呂に入って悲しいって思ってた記憶はあんまりない。
でも、なんでかわからないけど『死ぬってどうゆうことだろう』ってよく1人でお風呂入ってる時に思ってたのは鮮明に覚えている。
それで色々″死″について考えてたらなんかわけわからなくなって、どうなることかもわからないままボロボロ泣いて、そんな自分がおかしいってよく思ってたことがある。
そんな昔の自分のことを思い出すと悲しくなるなぁ。
子どもながらにやっぱりもっと構って欲しい、愛が欲しいと思っていたのかもしれない。
大人になった今でも思う。
記憶にないだけかもしれないけど、ぎゅーって抱きしめられた記憶ないなぁとか。
頭を撫でてもらったり、手を繋いだりしたのっていつが最後なんだろうなあって。
今になっても守ってくれるような言葉や行動もあまりないし、『母親ってなんだろう』って思っちゃう時がある。
でもこの『宙ごはん』を読んで、最初の方は『やっぱり母親は母親らしくしてないと子供が可哀想』って思ってたけど、後半になってくると『大人にも色々ある』『一緒に成長していけばいい』って思えるところも少しあった。
難しいけど、家族なんだし、寄り添いあうことも必要なのかなあ。
そんなことを色々と考えさせられる一冊でした。
宙や花野さんの周りには優しい人がいっぱいいて良かった。
2026.10.9(金)