町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
なんて、優しい人たちなんだろう。絶対に悪で満ちていると思っていた人にも、過去の辿ってきた軌跡はあって、傷ついていて、それを乗り越えようとしてもがいている。こんなに、全てを失ったかのような状況で優しい選択を取れるものなのかと、涙が止まらなかった。今までの中で一番優しい人だと思った。行動も、その意味も、全て自分ではない、まわりや大切な人のため。こんな誰でもできるわけじゃないことをするのは、並大抵の精神力と想いではできないんじゃないか。感動を超えていて、適切な言葉が見つからないけど、心が津波のように大きく波打つほどその優しさに痛くもなったし感謝もした。私の、人間としての生きる目標のようなものを与えて
-
Posted by ブクログ
久々に琴線に触れる作品に出会えました。
私たちは普通であること、自分にとって理想の母親像や家族像に憧れるけれど、現実は自分の想像通りにはいかないし、上手くいかないことが多く、時に困難な事態に遭遇してしまうことも沢山あります。そんな時、そばで支え、向き合ってくれる存在がどれほど尊いことなのかを改めて実感しました。それは家族でなくても、友達であったり、ちょっと近しい他人であったり、様々な形があります。近すぎると、存在が当たり前で大切さに気づかないけれど、いなくなって初めて、もう二度とその人には会えないし、相談することも雑談することもできないのだという、ごく一般的な事実に気付かされます。
けれど、そ -
Posted by ブクログ
大人たちが抱える呪縛。それは子供たちにも伝染していく。
そんななか、たくさんの人に支えられ成長してく宙は、様々な苦難に対して、守られる立場から守そうとする存在へ、どうしたらよいのだろうと苦難を受け止め悩みながらも向き合う。
そこには、やっちゃんとやっちゃんの料理の存在が大きい。
宙のまっすぐな姿勢は、周りをも幸せにしていく。
読後、様々な感情があふれて何をどう伝えたらよいかわからない。
次々とおとずれる苦難、これでもかと読みながらも心が削られ揺さぶられ、涙が止まらなかった。泣きながら読んだ。
読んでいて苦しいのに読むのをやめることができず、最後、明るい兆しが見えたことに本当に救われた。
読