町田そのこのレビュー一覧

  • うつくしが丘の不幸の家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ここが『不幸の家』って呼ばれているのを知っていて買われたの?」体格の良い40代の女性が話しかけてきた。
    コンビニの袋の中には女性週刊誌とコーヒー牛乳、ビッグサイズのポテトチップス。「最後の末次(すえつぐ)さんなんて、一家離散よ!一家離散!」口角を上げて、面白そうに悪意を放つ。
    週刊誌のゴシップ記事の見出しによくあるような薄っぺらな言葉しか口から出ない人もいる。

    ちなみに、子供が次々に独り立ちして、3階建ての家は夫婦2人で住むには広すぎるから手頃な家に住み替えた、ということを「一家離散」と普通は言わない。
    しかし、1階を美容院に改装して、明日からオープンの予定だった美保理(みほり)は、心無い

    0
    2025年10月11日
  • 蛍たちの祈り

    購入済み

    作者買いです。様々な親と子の切っても切れない関係が描かれる連作短編集です。
    殺人者の息子として迫害された過去のある正道を中心に物語が展開します。時を経て正道の心境や苦しみが変化し、涙なしには読めない作品でした。

    #切ない #泣ける #感動する

    0
    2025年10月09日
  • ぎょらん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    誰かが死んだ後、いろんな後悔をぎょらんという形にしたのかな。本物か、偽物か、幻想かは分からない。でもぎょらんとは何か考えることを通して、死んだ人とは記憶やその人を想うことで繋がっているのだ、と信じさせられた。

    0
    2025年10月08日
  • わたしの知る花

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    歯がゆい!歯がゆいよ!平!

    タイミングがずれてずれてずれての2人の物語がなんとも歯がゆい。
    現実にもある。あの言葉、あの行動、あの決断はあの時するべきではなかった。あの時じゃなければと後悔すること。

    途中途中の他人から見た平さんはどれもやっぱり優しくて不器用で、もっとずっと最初から幸せに生きれる人生であってほしかった。
    本当にずっと歯がゆい人生すぎました。

    最後エコと平が再会できたこと、来週ね!って約束できたことにくそほどに泣いてしまった。
    平の書いた最後の物語を紐解くシーンは泣きながら読んでしまった。よかった。平はずっとエコが大好きで、エコも平のことがずっと大好きで。一生涯を通して、ど

    0
    2025年10月06日
  • うつくしが丘の不幸の家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『不幸の家』と呼ばれる家の住人達は本当に不幸だったのか?
    他人に不幸か幸せかをジャッジされる筋合いはない、という優しくもきっぱりとしたメッセージ
    町田さん大好き

    時代を遡っていく構成に惚れぼれとし、愛おしい人間の営みに鼻の奥がツンとした

    0
    2025年10月05日
  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ

    ごはんがみんなの心を救ってくれる!って簡単な話ではなく、人々が苦しんで悩み抜いて、その傍らにそっと寄り添ってくれるごはん、って感じが良かった(イメージで話してます←)

    赦しを請うことがときに暴力にもなるんだと、気づくことができた
    読んでよかった

    0
    2025年10月05日
  • 夜明けのはざま

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読んでる間、 ずっと悶々と『死』について考えさせられたけど、最後に圧倒的な『生』を浴びたような…
    今の私の人生観を支えてくれる、大切な本になりそう

    良くないと思っている偏見(男に頼る、女の幸せ)に他でもない自分自身が縛られている葛藤、あるよなぁ…

    ある登場人物が「結婚か仕事か」で悩んでいて、選んだ道にちょっと驚いてしまった自分がいた
    絶対に手を取ると思った

    私も「あなたは先を行け」と言える生き方をしたい

    0
    2025年10月05日
  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ

    幸せとは何でしょうか?
    主人公の宙ちゃんは決して恵まれている環境とは言えず辛いことも多いけど、周りの人たちに愛されてすくすく育つ。

    幸せの定義は人それぞれだけど、ごはんを美味しく一緒に食べてくれる人がいると、やっぱりいいよね。とわたしは思う

    0
    2025年10月05日
  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ

    辛い、悲しい、寂しい、大変な思いをした経験がない人生はないと思う。最後まで、読みながら涙がこぼれてくるのは、自分に当てはまる部分な沢山あり読んでよかったと実感。

    0
    2025年10月05日
  • ぎょらん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    家で一人で読むべし。決して通勤電車や会社での休憩時間に読むものではない。鼻水をすすることになる。

    町田その子さんの作品はこれが初めて。他の作品もぜひ読みたい。

    0
    2025年10月04日
  • ぎょらん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    死は、生きとし生けるものに等しく最後に与えられるものだと思います。人は誰しも大人になる過程で、大切な誰かとの別れを経験し、傷付き、受け入れていくものと思いますが、その事象にどのような意味づけをするかによって、心持ちは大きく変わります。本書は、連作短編を通して、人それぞれの意味付けについて解説されながら、亡くなった大切な人はこちらのことも大切に思っているのだと感じさせてくれる、優しい小説です。

    0
    2025年10月04日
  • うつくしが丘の不幸の家

    Posted by ブクログ

    一軒の家を舞台に、さまざまな家族の物語が描かれている。悲しみや苦しみを抱えながらも、どの話も最後は温かい結末で優しい気持ちになれた。
    「幸せのかたちは人の数だけある」。この本を通して、自分なりの幸せを見つめ直すきっかけになった。

    0
    2025年10月04日
  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ

    何度も辛いことが作中で起こる。
    ただ宙を含めこの作品の登場人物はその度にそれでもそこで終わりじゃない、やり直せるんだ、前を向けるんだと教えてくれた。
    美味しいごはんを大切な人と一緒に食べたくもなる。
    感情が忙しいなと思った時それだけこの作品にのめり込んでたことにも気づいた。他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年10月03日
  • コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    人気のコンビニ兄弟の一作目。
    特にコンビニ店員の光莉さんが面白いキャラで気に入りました。
    続きが早く読みたい。

    0
    2025年10月03日
  • うつくしが丘の不幸の家

    Posted by ブクログ

    電車の中で読んでいたのに涙を堪えられなかった本でした。いつもは小説はあまり読まないのですが、この本は心を軽く、そして温かくしてくれました。
    たまには小説も読んで、気持ちをほぐしてあげないのだという気がしました。

    小説を読んでいると、特に心が揺れ動く瞬間や、ハッとさせられる登場人物の言葉が出てくることがあります。そんな言葉を見つけた時、自分の状態に気づくことができる気がします。

    小説を通して自分の状態を知ることができ、なんだかカウンセリングを受けているような感じがします。

    この小説では、『夢』や『強い言葉』、『幸せ』についての表現にハッとさせられ、2章で描かれる家族の姿に感動しました。この

    0
    2025年10月02日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    続編。3巻までの内容はすっかり忘れてしまいましたが、ストーリーはとても面白くかつ感動しました。志波家の皆様は相も変わらず、面白い方々です。

    0
    2025年10月01日
  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ

    決して恵まれない環境でも、笑顔になれない日々でも、それでも足掻いて絶望して共に過ごす。その生活中にも温かみを感じる。幸せ、愛とはなんなのか。世の中の正義が問われている気持ち。辛い内容もつい続きが気になってしまう。きっとこの温度感が僕は好き。

    0
    2025年09月30日
  • わたしの知る花

    Posted by ブクログ

    ちゃんと読書を始めてから1番心に沁みる作品だった。相手を大切に想いあっているからこそ好きという気持ちだけでは一緒に居れない、読んでいて切ないけど温かい気持ちになった。
    奏斗と翠のおじいちゃんのお話のところも凄く良かった。

    0
    2025年09月30日
  • 月とアマリリス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    色んな角度から自分を見直すきっかけになったかもと思いました。

    『さす九』
    ということばがネットで話題になったけれど、それをすごく感じてしまった。
    しかし女が低い、生きにくい、の前に本文にあった

    自分の根っこに『強さ』に甘えて依存する心があった。信じるといううつくしい言葉の陰に、思考を委ねる弱さがあった。ひとを信じて生きるというのは、うつくしくも醜く、強くも頼りない。

    この一節がとても刺さった。
    男に騙されて搾取されていてもその『強さ』に従っていればある程度の未来は保障され安定する。人は安定が好きだし安心する、自分もそういうところ少なからずあったのかな。


    あと主人公がいじめられていた吉

    0
    2025年11月03日
  • あなたはここにいなくとも

    Posted by ブクログ

    おつやのよる、入道雲が生まれるころ、先を生くひとが好きだった。

    特に先を生くひとの澪さんはとても可愛くて素敵な人だった。

    0
    2025年09月29日