町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読みながら、また読み返したいと思った
何度も再読する1冊になりそう!
一編目を読み終えるのが寂しかったけど、
その後の話にも時々登場人物が出てきて、
そこからまた想像を膨らませられたのが楽しかったな!
一編ずつちゃんと満足感があるのに、
さらに別の話でまた登場人物に出会えることで、
満足感が積み重なっていく感じもした!
短編だけど、
お話が短かったなっていう気持ちが残らなくて、
初めて短編も好きかも、って思った
誰かの強さや人間力に救われて、
前を向いていく人たち。
その人たちの考え方の変化に、
ぽっと明るくなるような気持ちをもらった
最後の解説にあった町田その子さんについてのお話を読んで、納得。
本当に1行目から惹きつけられる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ喪ったひと、モノ、時間にまつわる、心が温かくなる短編集。
ふとした瞬間に泣かされる場面がやってくるので、娘の矯正待ち、エレベーター、出張移動中のバスなど、衆人環視の場で読んではたちまち1人泣き出す不審者と化し、後悔すること数知れず。
町田そのこさんの作品は『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』以来。
『チョコレートグラミー』を読んだときは、出だしの一文でスッと物語に引き込む著者の手腕に魅了されたけれど、今作で感じたのは、ふとした瞬間の切り取り方がとても上手だということ。
なんというか、その場面、その瞬間の「解像度」がすごく高い。
特に私が感動したのは、絶賛不倫中の既婚男性上司に頼まれて、彼の奥さんのために渋皮煮を煮る独身女性の心情を描いた「くろい穴」。
彼への気持ちが急激に冷めた瞬間を、彼が買ってきたたい焼きの袋を捨てたときの「音」で表現していたのが、とてもとても新鮮だった。
「翌日、玄関の靴箱の上でたいやきの袋が冷たくなっているのに気が付く。すっかり忘れていた私はそれをゴミ箱に落とした。くだらない音がした。」
そんな男捨てちまえって、今すぐに(倒置法)と憤りながら読んでいた私の溜飲を、こんなにも爽快な「音」で下げてくれるのかと感激しましたとさ。
そして「くろい穴」は、ここで終わらない。
その後に待っている、ちょっと驚く展開も含めて好きな一篇。
でも結局、全部好き。
たぶんこれからも、定期的に処方箋みたいな感じで読み返すと思う。 -
Posted by ブクログ
テンダネス、そんなコンビニが欲しい。コンビニでなくてもいい。探してみよう。
心に響いた言葉が多かったので、それをメモ。
「あたしたちの細かい変化に気付いては丁寧に褒めてくれるのよ。誰かが自分のことを見てくれていて、ほんの少しのことでも一緒に喜んでくれるのは、嬉しいものなんよ」
「いくつになっても、人を好きになっていい。その時には相手だけでなく、その人を好きな自分までも好きになれたらいいと思う。相手を大事にして、同じくらい自分を大事にする。大事な相手に見合う自分でいよう」
「誰かが辛い時に、こうしてそっと寄り添えるひとになりたい。傷が癒える時間、そばにいられる人になりたい」
「自分のことを見て心配してくれる人がいる。応援してくれる人がいるって嬉しいね」
「自分の瞳の中にいるひとに対して誠実に愛を注いでいる。そのひたむきさのようなものが、人を惹きつけるのだ」
「どうしてこの人はこんなに欲しかった言葉をくれるのだろう」
「遠回りのもどかしさや足踏みしてたときの焦燥感。そういうものを知らねえと、手に入れたもののありがたみがわからなくなってるってこともある。当たり前と思うと、ちゃんと大事にできなかったりする。望んで望んで手に入れたものさ、すげえキラキラ輝くもんだ」
「気遣いとか優しさってのは人の手に渡れば渡るほど、大切にできるもんだぞ、連鎖すべきもの」
「自分の思い通りにいかない。誰かのその行動に意味を感じない。そんなとき、私は簡単に否定しやしなかったか。彼らの事情や思いを何一つ考えることをせずにいた。知って欲しければもっと声を出せばいい、と不満を抱いた」
「大事な人の失敗は、一緒に乗り越えなきゃ」 -
Posted by ブクログ
コンビニ兄弟?どんな本なのと疑問に思うタイトル。コンビニ人間は読んだけど、似てるの?似てるならパスか。でも、中島健人が主演でテレビ化してるし、シリーズ4まで続いてる。これは読んでみてもいいかも。と思い購入してみました。
最初から人への優しさに溢れてるストーリーが気に入りました。心が温まります。
「この店を選んできてくれたあなたに、最大の愛を」
「コンビニを利用す客の姿、そこにある悲喜こもごもを見るのが何より幸せなのだ、誰かの人生の喜びに関われたなんて光栄です」仕事をしていて、こんな気持ちに最近なってなかったなぁ、もっと人との出会いを大切にして、優しさを惜しみなく与えても良かったかも、と考えさせられました。こんなコンビニがあったら行きたいよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短編小説だけど、登場人物に繋がりがあったり、全体を通して大きな物語になっていたりで、文章構成がとても好き。
「死」をテーマにした涙なしに読めない重めのストーリー展開だが、「ぎょらん」を軸としたミステリー展開や、人間関係の描写は軽々としていて読みやすかった。
朱鷺、美袋、小紅などなど、言葉と漢字のチョイスが美しくて儚くて秀逸だなと思う登場人物の名前ばかりだった。
私は大切な人を亡くした経験がないから、表面的な感情でしかまだ読めてないんだろうけど、亡くなった人の想いを知りたい!というのは残された人たち誰もが思うんだろうなとは思った。
その人が目の前からいなくなっても、その人のことを知ってる人たちのなかでずっと生き続けているという最後の終わり方がじんわりと温たかかった。 -
Posted by ブクログ
町田先生の作品は、いつも切なくなったり苦しくなったりするんだけど最後は絶対に心があったかくなる。
読み終わると自分も何かを得た気持ちになる。
そんな町田先生の作品がわたしは大好きです。
宙ごはんも、どんな作品なのかなって読み進めると、やっぱり苦しくなる部分もあった。
なんでこんなひどいんだろう....しんどいって気持ちになったりね。
「人は物事をフィルター越しにしか見ることができない」って作中にもあったけど、ほんとにその通りだと思う。
読み進めると、そんな人間の奥底を知ると、ああそんなことがあったのね...って
フィルター越しで決めつけるのは駄目だなって思った。
個人的に花野さんにたくさん感情移入しました。
女性として、母として、未熟な部分がたくさんあるけど、苦労もしたけど、色々な人と出会って色々な経験をして歳を重ねて、いくつになっても成長している姿に、自分も重ねて、頑張ろうと思いました。
正しさだけが正義じゃない。時に間違えることもあるけど、また進めばいい成長すればいい
そんなふうに思わせてくれました。
わたしの中でまた大切な1冊が増えました。
ありがとうございます。