町田そのこのレビュー一覧
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ネタバレサチゑさんの「ひとというのは最初こそ貰う側やけんど、いずれは与える側にならないかん」という言葉は胸に留めておきたい。自分がどれだけ沢山のものを貰っているか、自分は何を誰に与えられるか。貰っていること自体に罪悪感を抱く必要は無いし、必ずしもくれた人にそれを返す必要もなくて、どこかの誰かに自分ができることをすること。
アンさんはキナコに、キナコは愛に、匠は美晴に。もちろん一つの矢印ではないけれど、この物語でも必ずしも2人の世界で閉じた両矢印ではないんだよなぁ。
親子愛については、作中のほとんどの家族で当事者たちにはしんどい関係だった。お互いに愛したいし愛されたいのに。普通から逸れてほしくない、自 -
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あなたの周りには応援したくなる
“推しの人”はいますか??
作中に登場するコンビニの店長は、
まさに”推したくなる”魅力に溢れた人なんです!
人を惹きつける魅力に加えて、
仕事に対する姿勢も見習いたい部分が多く、
楽しそうに仕事をしていて、
一人一人のお客さんを大切に、
コンビニを出た後のことを考えて接客しているんです。
ここまで丁寧に仕事ができたら楽しいだろうなと、
店長の仕事に対する姿勢を
これからの過ごし方に取り入れていきたいです!!
毎日を前向きに楽しく過ごすヒントは、
“推しの存在”と”丁寧な振る舞い”にあるのかもしれません、、、
読んでいて色んな人に会ってみたくな -
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ネタバレめちゃくちゃいい。。。解説もショートストーリーも全部含めて愛に溢れている。泣ける。
都会で凄惨な生活、修羅場を潜ってきた貴瑚(キナコ)は大分にある田舎に1人で引っ越してくる。
そこで出会うムシと呼ばれる男の子との出会いから始まる愛の物語。
52ヘルツのクジラというのは同じクジラの仲間にも聞こえない周波数で鳴くクジラのことで、その声は届かない。そんな境遇に重なるキナコと愛の話。
キナコは愛と出会うまでに、本当に壮絶な人生を送ってきた。虐待、介護、呪いと言ってもいい生活を強いられていたところにアンさんが現れる。美晴(キナコの高校の同級生)の職場の同僚であったアンさんは、キナコの聞こえない悲鳴を -
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ネタバレ愛情深いと思っていたママが束縛と感情の起伏の激しい女性であった、とか冷淡だと思っていたお母さんが宙のことを愛そうとしていたりとか、宙の同級生の子が、相手が思い通りの人でなかったらショックだと言っていたり、人にはいろんな面があるのにそのときの自分にとって都合のいいバイアスで相手を判断してしまうことに注意を促しているように感じた。
家族なのに(家族だから?)みんな不器用で言葉が足らなくて、でもそれぞれに愛情だったりはあって、すごくリアルだなと感じた。
ママとお母さんか登場するけどどちらの母親も何かがあって何かが足りない。普通のお母さんがよかった、というセリフが何度か登場する。母親になる人物も1 -
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主人公の宙を中心に家族の在り方をテーマに展開されるストーリー。
自分とは全くちがう境遇の登場人物たちなのに、とても共感できるところが多く、引き込まれる。
・いかに私たちは他者に対して表面的な情報だけで偏った見方をしがちか
・謝罪や贖罪は自分が許されるための行為で相手にとっては暴力になりうる
・美味しいものは人の心を癒すことができる
・何歳になっても人は変われる
そんなことが印象に残った。
重い話題のパートもあるけれど、するすると読めてしまって章の終わりにはほっこりできる、なのに次の章に移ると状況が変わっていてびっくり…という展開で最後まで飽きることなく展開される。
全章通して、皆の成長と変 -
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52ヘルツという他のクジラには聞こえない周波数でなくクジラのように、人は人には言えない苦しみを叫んでいる。この当たり前のように聞こえるがつい忘れてしまうことを思い出させてくれる作品だった。自分はこの登場人物達ほどの辛い過去は持っておらず、つまらない悩みしか持に合わせていないが、確かにどこかで人に頼りたい、けど言えない
という時があった。そんな時、両親や友達などの周りの人は気づいてくれて聞いてくれた。私の52ヘルツの叫びに気づいてくれた。
これまでの人生自分が52ヘルツの叫びを発したことはあれど、聞いたことはなかったなと思う。これから他人の52ヘルツの叫びに気づいてあげられるような大人になりたい