町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ私が好きな曲のきっと元となった小説。
52ヘルツのクジラに手を差し伸べる側の歌詞で、私はまだつらく苦しく誰かに見つけてほしいと願う側に感情移入してしまったので同じ物語を読んだ時に浮かぶことがここまで違うのかと驚いたりもしたけど。
誰もが大なり小なりの悩みがあって自分のなかで世界一の孤独を感じることがあると思う。
自分が救われないと人を救ってはいけないなんてことはないし、人に手を差し伸べることで自分が救われることもある。
なんにせよ世界は笑顔で溢れていた方がいいし、周りをみて私にできることがあるなら今までの人生で貰ってきたぶん、与えていきたいと思う。
ひとつ気になった点として52ヘルツのクジ -
Posted by ブクログ
亡くなった時に思いの強さから生まれるというぎょらん。そんな都市伝説のような噂を通じて、生死と向き合う人たちの物語。
人は亡くなると思いは一方通行にしか流れないから、故人がどんな人生を送っていたか、どんなことを思いながら亡くなったのか、それは残された人たちそれぞれが解釈するしか他ない。
故人が自分を憎み妬んでいると思うのは、生きている者の後悔を晴らしたいから、というのは納得した。
だから後悔したくなければ、生きている間に逃げずに向き合う覚悟を持って会話をしなくてはいけないんだなと、、
お別れは辛いけど、残された人はこれからも人生を続けていくために、故人を想い、感情を露わにする時間が大切。お -
Posted by ブクログ
現代社会が抱える問題を心理描写を交えながら、死生観に想いを至らせる作風が気に入って何冊か読んでいる。
死を通して生を見つめることで、亡くなった人の思いや残された人の心情が描かれており、死は終わりではなく、生きている人の心の中でその人が残り続けることなんだな。
読後は、そうか、俺も「ぎょらん」を見つけたかったのかもしれないな、と。
それにしても、男女関係の描写が生々しい場面もあり、しんどい。
情報が溢れる現代では、際どい描写でないと、想像が絞れないのかもしれないな、と感じた。
刺さった一文
▪人は、自分が耐えきれない負荷を感じた瞬間に感覚が麻痺してしまう。
▪幼い頃に、精神が強く刷り込ま -
Posted by ブクログ
意味深なタイトル。答えは最後にやっと分かる。若年性認知症の母芳野聖子が、消え行く記憶の海の中から、大事な大事なキラリと光る記憶を掬い上げて、図らずもそれを娘の芳野千鶴に見せることで、母娘の関係が再生する、という意味合いのよう。
千鶴の夫弥一によるDVと認知症と介護の話がずっと続くので、読んでいて気持ちは凹むのだけど、救いはある。 千鶴の逃亡先に、弥一が執念で辿り着き、母聖子の前でDVに及んだ後、千鶴が覚醒し、弥一の顔面をビンタした上で、「わたしの人生はわたしのものだ」と叫ぶ場面は、「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」でいじめられっ子晴子(小6)が「孵化」する場面を思い出した。
聖子が千鶴を捨 -
Posted by ブクログ
ネタバレレルファンがエスタを救い出せるのかが1番のテーマだが、王族毒殺事件も同時進行し、ますます面白くなってきた。
毒殺事件の首謀者に関しては、言われてみれば確かにあいつしかいないってほど、しっくり来た。自分の子まで巻き込んで偽装工作するとは、なんて恐ろしい男だ。
エスタ誘拐監禁犯もかなりヤバい奴だった。何をしても死なないのに毒だけは効くという設定は意味わからんけど、人間、弱点があると、それが気になってしょうがないものなのかね。自分の弱点を克服するためだったら、他人の命などどうでもいいというまさに悪役という感じの奴で、最期が呆気なく感じた。もうちょっと苦しんでくれても良かったな。
リルとエスタの関