町田そのこのレビュー一覧
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あっという間に読み終えた。現在と過去の話が交差しながら進み、次の展開が気になって読む手が止まらなかった。
主人公の貴湖、アンさん、愛の過去や置かれた状況があまりにも悲惨で、胸が痛み、衝撃を受ける場面も多かった。
個人的に、貴湖が、支えられる側から、愛と出会ったことから、次第に支える側になっていくのが印象的だった。両者とも似たような孤独や痛みを味わってきたからこそ、それぞれが魂の番(痛みや孤独を抱える人の運命的な理解者や絆を持つ相手)となり、ともに成長していけたのだと思う。
人はみな支え合いながら生きていく存在である。52ヘルツのクジラにように、孤独を感じることもあると思う。けれど、その声を聞こ -
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ネタバレ遺された人が故人に対してどうその死に向き合うのかを書いた短編集。
母の死に対して向き合うために読んだ一冊。
母がもしぎょらんを遺していたのなら、何を伝えていたのだろう。
母は朱鷺の母と同じ頃に同じように癌で亡くなった。
最期は意識が朦朧としている状態が長く続いていたため母自身も自分が亡くなることに気づかずにこの世を去った。当時高校二年生だった僕は馬鹿で、命が消えかかっている母に対して向き合おうとせず、ろくに見舞いにも行かず、後悔しか残っていない。もっと話がしたかったし、もっと安心した姿を見せたかった。祖母が去年亡くなる前に僕に「安心だ」と言ってくれたことが救いだ。母も同じように今の僕を見たら -
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古民家をリノベして、囲炉裏のある遺族控室で、家族葬専門の斎場。暖かな炎を囲んで故人を偲んでもらえる、こんな斎場で俺もおくられたいなぁ。
そうだ、もし、俺より先に妻が逝ったら、焼き上がったばかりの妻のお骨をひとつ、そっと掴んで口に入れて、気がふれるまで哭こうと決めた。
古い価値観を脱ぎ捨てられずにいる登場人物に地団駄を踏みながら、こいつわからんやっちゃなぁ、と読み進めたが、俺もその中のひとりで、今を生きていることを言い当てられているようで情けなく、読後は撃沈感も。
もがいて、先が見えず答えなくても前に歩き出していいという、励ましも貰えたかな。
刺さった一文
▪時分の満足する枠のなかに相手を -
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下巻は、巫女のエスタが見つかるまでに様々な伏線が回収されていく流れだったかと。
エスタを狙った犯人の意図の中には『エスタの血』を飲んだことで、得られる価値を見出したいのだろうか?
よくある「不老不死」などというような、人間は無限に生きられるようなそういうもの。
そこまでして欲しい理由、それはただただ自分に「ないものねだり」をしているだけのように感じる。
得たところで神が振り向き、神に崇められたい承認欲求があると気づく。
その反面実際にそういう力を持ってる人にとっては、
そういう能力を持つ人に妬まれること、持ってることへ神に崇められるという葛藤。
エスタやその『血』を持つ人たちの言葉にも示され -
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町田そのこさんのハートウォーミングストーリーですね。
人気シリーズの二冊です。
一冊目からキャラクターの面白さに惹かれて、このシリーズを読み続けようと思いましたが、積ん読で暫く置いていたら、なんと五冊目が出てしまいました。
さすが、町田そのこさん、ほのぼのとしたユーモアを醸し出しながら、人生の辛さ苦さを描き出し、自分探しの心温まるストーリーにほろりとしますね。
とんでもない美男子と美少女の兄弟妹と、個性豊かな客たちのドタバタも物語を引き立てて、笑いと涙の人情ドラマに引き込まれます。
目次
プロローグ
第一話 恋の考察をグランマと
第二話 廣瀬太郎の憂鬱