町田そのこのレビュー一覧

  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ

    ごはんってやっぱり偉大…。
    心や体が壊れているときこそ、丁寧なごはんが必要なのに、壊れているときは自分ではそれがなかなかできなくて。手を差し伸べてくれる人に素直に頼ることすらできなくて。
    頼ることができたとき、もう治りかけているのかもしれないなぁ。

    ずっと前から気になっていたのに、本屋で何度も手に取ったのに、何となく読めずにいた一冊。
    心身に余裕があった8月。某古本屋のセールにてようやく読めました。
    読んでよかった…、本当に。
    やっちゃんとごはんの思い出が、しゅわしゅわメレンゲのふわふわパンケーキのように儚くも力強い。始めのパンケーキの章があってこそなんだけれど、最後のパンケーキの章がとても

    0
    2025年12月04日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    シリーズ4巻。
    志波兄弟の出番は少なめ。

    プロローグの和歌とマキオが一彦と遭遇した福岡の英彦山!
    職場の初任者研修の際にグループ別でウォークラリーしたので、懐かしくて嬉しかったです。この本読むまで修験者の山だとは知らなかった。

    ヒーローになりたい舞人がメインの巻でした。
    良い話だったー!
    ウクレレくんの詳しいキャラも判明して、楽しかった。良いキャラだったー。
    舞人はこれからもちょくちょく出てきそう。

    まだまだ続きが気になります。

    0
    2025年12月04日
  • 蛍たちの祈り

    Posted by ブクログ

    『52ヘルツのクジラたち』を読んで以来の町田そのこさんの作品。帯に『心ふるえる傑作小説』とあるので、きっとまた号泣させられるのだろう。

    蛍祭りの夜。山間にある小さな田舎町に暮らす中学生の坂邑幸恵と桐生隆之は、山奥のとある場所で偶然出会う。2人は生きるために罪を共有し互いの秘密を守り合うことを決めた。それから15年後、大人になった幸恵と隆之の予期せぬ再会から物語は大きく展開していく…

    子どもは親を選べないというけれど、出る親出る親みんな酷い… そんな親に翻弄され、辛く寂しい思いをしてきた人たちが、出会いを通して暗闇の中に小さな光を見出すような、5話からなる連作短編集。

    心に残ったフレーズ。

    0
    2025年12月04日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    今作では店長の過去が語られます。
    涙腺が弱い方は周りに人がいない時に読んでください。私は読みながら泣いてしまいました。

    0
    2025年12月03日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    お嬢さんたちの若い命が、新世界を担うのです。
    どうぞ、健やかに過ごしてくださいね……。

    喧嘩別れした親友が高校を退学した。
    突然、山に施設を作った新興宗教・NI求会に入会したのだ。
    親友を取り戻そうとする凜音。
    東京から《特別》になるために来た初花。

    大人が《楽園》と定めた場所に閉じ込められた子供たちは、
    その聖地で、禍々しいものと対峙する。

    町田そのこの新境地。
    女子高生たちの、青春×スリラー開幕!

    【個人的な感想】
    他にも町田その子さんの本を読んだことあるけど、これまでの世界観とはまた全然違った。
    読み始めはゾクゾクして引き込まれた。
    最後の終わり方は友情を強調し過ぎ

    0
    2025年12月03日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

    Posted by ブクログ

    面白かった!まさかのホラーで驚きつつ、先が気になり勢いで読んだ。友情のお話。テンダネスも出て来てなんか嬉しい!

    0
    2025年12月03日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    あなたは、こんな店長のいるコンビニを訪れたことがあるでしょうか?

     ・『震えるほど、うつくしくかつフェロモン溢れるひと』

     ・『公認だか非公認だかのファンクラブもある』

    私は今、『コンビニ店長』の話をしています。決してアイドルの話をしているのではありません。しかし、それは私やあなたの常識であって、広い世の中、こんな『コンビニ店長』がいる店がないとは言い切れないとも思います。

     『常に彼のファンが押しかけている』

    そもそもコンビニを訪れる目的が違っているようにも思いますがそんなコンビニがこの世にないとも言い切れないでしょう。

    さてここに、『老若男女問わずに愛されるひとたらし』とされる

    0
    2025年12月02日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

    Posted by ブクログ

    登場人物の中に『ビビ』という情報収集能力に長ける少年が出てきます。
    テンダネスというコンビニが出てきた時点であそこのお店の店長の弟さんと繋がりがあるのかも?と想像を膨らましておりました。
    町田そのこさんの『コンビニ兄弟』を知ってるか知らないかで、作風が変わるかもしれませんね。

    0
    2025年12月01日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    みんな孤独なんだと感じた。辛い人生を歩む主人公と周りの人間、そして人に厳しくあたる情のない人間たち。なぜ報われない人たちが生まれてしまうのか。
    何も悪いことをしていないのに振り回される人たちを見ると、本当に人生は理不尽だと感じる。しかし、そうした理不尽さが人を成長させることも事実だった。
    そんな人たちがあげる声は誰にも届かない。まるで52ヘルツのクジラたちが広大な海を独りで漂うように。
    どうすることもできない人たちがたどり着く場所には居場所があるのか。自分たちの居場所は自分たちでつくるしかないのかもしれない。周りとの対話を忘れずに諦めずに。

    0
    2025年12月01日
  • わたしの知る花

    Posted by ブクログ

    高校生杏珠(あんじゅ)は祖母悦子と公園で出会った葛城平というおじいさんの過去を調べていく中でいろいろなひとに会い、成長していく。
    杏珠が心引かれた平さんの生き方はとても不器用だけど、とてつもなく優しい。登場人物みんながとても魅力的で、読んでよかったなと思える本てす。

    0
    2025年11月30日
  • ぎょらん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ぎょらん、死者の最後の想いが詰まった小さな赤い玉になって稀現れるという。その想いは、恨み、怒り、感謝、人それぞれ。親友の死を経験して引きこもりになった主人公が10年の時を経て、徐々に硬い殻をやぶり、社会との関わりを再開し、様々な人々や死と関わる中で物語は展開されます。
    ぎょらんの謎、大切な人の死を受け止める人々の魂、そして、そんな方々との邂逅の中で主人公も辿々しく前に歩んでいきます。

    0
    2025年11月30日
  • 月とアマリリス

    Posted by ブクログ

    読んでいる間、何度も本を閉じた。
    気分が悪くて。
    いたたまれなくて。
    こんな、人を利用することを何とも思わない質の悪い人間がいるのか。
    とても重い話だった。
    「ひとはひとで歪む」
    その通りかもしれない。
    ただ、歪んだ親が、子どもにその歪みをそのまま押し付けてしまったら、その子どもは歪みをどう直していったらいいのか。
    この「クズ」は到底許せないが、なんとも暗い気持ちになった。

    だからこそ、共通点のない利用された3人が、共同生活の中で心を許していく場面に救いを感じた。
    町田さんの丁寧な文章だから、こんなにも心が揺さぶられたのだろうなと思った。

    0
    2025年11月29日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    大好きなコンビニ兄弟シリーズ5巻。
    アル・パカッション君のお姿がお披露目されています笑


    今まで謎多き男だった三彦さんがコンビニ店長となった理由、ルーツを辿る話。店長の過去話パートはシリーズ中ではかなり重めの部類。こういう系のルーツだとは思ってもみず、センチメンタルな気分に。

    結構シリーズの肝にもなってきそうな話であり、そうなると他パートもこれまでの描写含め気になってくる‥。前巻までを読み返しながら次巻を楽しみに待ちたいと思います。

    0
    2025年11月29日
  • 蛍たちの祈り

    Posted by ブクログ

    重いお話でした。どのお話も親のため子供が全てを背負わざるを得ず、過去を抱えそれでも前に進もうとする姿が描かれている。
    関わる人によってそれが人は生きていく力や変わってゆく力になる。
    ただただ重いだけではなく暖かい話。
    最後の話は泣きそうになりジワっときました。
    自分もある種恵まれた環境ではなかったので幼い頃や若い頃のことを思い出しながらページをめくることもありました。

    最初の章を読んだ時はあれ?これはサスペンス、ミステリー系だったかしらと思うゾワゾウと嫌な不快感もありましたが読み終えた後は読んでよかったと気持ちが軽くなった。

    0
    2025年11月29日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

    Posted by ブクログ

    虐待を受けて育ち、大人になってからも悲劇的な仕打ちを受けた女性が、被虐待児と出会う話。守り、守られることで救われる話はやっぱり好き。ただ、虐待のシーンや、キナコの過去のシーンは本当にひどくて、読んでいてかなり辛くなった。アンさんのおかげでもあるけど、キナコの性格が根本的に歪まずに育って本当に良かったと思う。作中に出てくるいい人とひどい人のギャップが激しい。ただ、作中ではひどい人の裏側まで書かれているからひどいと思えるが、この作品のひどい人たちって外面の良い人が多い。家でひどいことをしている人が、外では普通というのはよく聞く話だし、本当にこういう人たちがいると思うと、怖い。

    0
    2025年11月29日
  • 蛍たちの祈り

    Posted by ブクログ

    出てくる人達がみんな不幸で 悪い奴もいっぱいで たくさんの人が亡くなって 親も最悪で。
    さすが町田そのこさん って感じです。

    でも 不幸な人達に 手を差し伸べる人もいて 救われます。隆之 特に正道が不幸に引きずられず 優しい人に育って良かった。
    ラストは 「しんと静かな気持ち」になりました

    0
    2025年11月29日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

    Posted by ブクログ

    あなたは、仲の良かった友達が『新興宗教団体』に入ってしまったとしたらどうするでしょうか?

    『新興宗教』という言葉にはきな臭さが付き纏います。思い返せば、あの団体、この団体とここ数十年でも『新興宗教団体』が巻き起こした出来事は枚挙にいとまがありません。『施設内の居住区で暮らす決まり』がある、『未成年者は施設の外に出られない』、そのような独自の決まり事の先に友達が突然いなくなってしまう、そのような出来事が身近に起こったとしたらあなたはどのようにその現実と向き合っていくでしょうか?

    さてここに、『宮殿みたいな施設』が突如建設され、仲の良かった友達が家族そろってそんな施設に入ってしまったという事実

    0
    2025年11月29日
  • 蛍たちの祈り

    Posted by ブクログ


    過去に傷を抱えた登場人物たちが前に進むために
    誰かの言葉や優しさで少しずつゆっくりと
    心をほどいていく過程がとても美しい 。。

    悲しい物語だけど読むほどに心が温かくなる . 〇

    読み終えたあとは優しい余韻が残る作品 ⸝⸝ᵕ ᵕ⸝⸝

    0
    2025年11月29日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

    Posted by ブクログ

    喧嘩別れした親友の美央が高校を退学した。
    何も告げずに家族で、姫塚山に突然にできた宗教施設「NI求会」に入会したらしい。

    家に行くと門扉に売り物件の看板が立っていて、自転車に乗ったお姉さんにその家の人は、引っ越して行ったと言う。
    そのお姉さんは着物の少女に話かけていて…
    翌日には猟奇的殺人事件の被害者になっていた。

    それから、目を奪われて殺される被害が続出するのだが、凛音は美央をはじめとする、NI求会に入会した5名が全員退学したことも気になり、その施設に赴くのだが門前払いにあっているところにドーナッツ屋のお兄さんも友人と連絡が取れないとやってくる。

    施設から逃げ出してきた初花とドーナッツ

    0
    2025年11月29日
  • 蛍たちの祈り

    Posted by ブクログ

    今作はのっけからまたたくさんの人が殺されてんなぁ〜…DVはこれまでもよくあったけど殺人にまで!チェーンストーリーで正道の誕生前から23歳までが正道の近くの人が主人公で物語が進む。どの主人公も幼少期に虐待や貧困を経験したりどこか幸薄い人生。そんな人生に嫌気が差して投げやりになるが、ギリギリで踏み止まれた。
    ドロドロもあったけど、読後は温かいものが心に残った。

    0
    2025年11月28日