町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ捨てられた娘と捨てた母の物語。
元夫のDVから逃れられない千鶴。自分を捨てた母と再会する機会ができ、それをきっかけに母親の所有するシェアハウスに逃げることになります。
自分の不幸は母親のせいだと思っていた千鶴。
「不幸を親のせいにしていいのは、せいぜいが未成年の間だけだ」と言われ、ハッとします。
自分が不幸のどん底にいると、つい、自分だけが不幸で世の中は不平等だと思ってしまいます。でも、周りをよく見ると、気付くことはたくさんあります。
親子だって別々の人間。
一見身勝手な母親でも、母親側の気持ちを読めば、その気持ちも痛いほどわかります。
娘には自分の人生を生きていってほしい。
自分の母の -
Posted by ブクログ
今の自分は、すべてこれまでの自分が積み重ねてきた決断の結果であると強く感じた。現状を他人や環境のせいにせず、責任を持つ。
未来の自分が心から肯定し、自身を好きでいられるような決断を選びながら生きていきたい。
主人公たちの境遇に完全に共感しきれない場面もあったが、それは自分が家族や周囲の人々にいかに恵まれてきたかを再認識する機会となり、これまでの環境への感謝の気持ちが深まった。
さらに物語を通じて、深く掘り下げなければ見えない、多様な人生や人々が存在することを知った。
表面だけを見て決めつけることのないよう、常に相手の背景を想像する姿勢を心がけたい。
家族という最も近しい関係でさえ、分かり -
Posted by ブクログ
シリーズ2巻目。
舞台となっている門司港の簡単な地図がついているのが嬉しい。
でもこの地図だとテンダネスは老松公園の近くで、ここらへんは観光の中心地からちょっと離れているし、観光のついでにふらりと立ち寄るエリアじゃないような。
ばあちゃんと孫の第一話「恋の考察をグランマと」も良かったですが、第三話の「クイーンの失脚」が刺さりました!
1巻では悪者ポジションだった美月が主役。
クラスでハブにされて、一人だけ理解者が現れて友情が生まれて〜と、梓の物語とシンクロしています。
美月と梓が仲直りできる日もあるのでは?!
今後そんな展開があるといいなぁ。
心あたたまるお話ばかりのこのシリーズの中、エ -
Posted by ブクログ
ネタバレ苦しみと向き合いながら生き続けることの難しさが痛くて涙が出た。
主人公を含め、過去の鎖に縛られて変われない自分や、未来への不安を抱えたままどうして生きていけるのだろうと思った。序盤は私ならとっくに諦めて死ぬことを選ぶかもしれないとも思いながら読んでいた。
幸せになりたいとか、いつか救われるかもしれないとか、そういうぼんやりとした幸福への執着を捨てきれなくて、だから人間はそう簡単に死なないのだとも思った。
人並みの幸せをとっくに諦め、自分に縁のないものだと手放したつもりだったのに、私の人生の主人公であることをやめられないのだな。
「私の人生は私が最後まで支配する。」格言のような聖子の言葉で心がビ -
Posted by ブクログ
コンビニ兄弟第3作品目。何だか、プロローグから面白い。和歌&マキオコンビのおふざけ(?)から、もう心を掴まれてしまう。笑える。
好きなキャラがまた増えた。底なしの明るさを感じさせる宝ちゃんと限りなく芯の強い華さん。この2人に共通するツギさんも相変わらずステキです。ツギさんの偏見のないシンプルな言葉たちが心に響く。安心する。だから皆集まってくるんだろうな、ツギさんに。
今巻は出番のなかったミツ店長とツギさんの会話、イチ兄さんの想像を巡らせる。上手いなぁ。次巻が楽しみになってしまう。
自分を傷つけられたことに対してしっかり怒れ。まっすぐ怒ってみたら、自分が泣かなくてもいいことで泣いて -
Posted by ブクログ
タイトルからはどこか不吉な印象を受けるけれど、読後に残るのはむしろ心温まるぬくもりだった。
家に染みついた祈りがバトンとなり、リレーのように次の入居者へ受け継がれていく。
そして読み終えた瞬間、第五章から時系列順にもう一度読み返したくなるような構成が印象的だった。
幸せを掴むためには、常に前へ進み続けなければならない――なんてことはない。
疲れたら立ち止まり、息を整える時間もきっと必要なのだと思う。
「不幸の家」と噂されるその家の実態は、再び歩き出すための拠点であり、幸せへ向かう途中にある“中間地点”のような場所に感じた。
入居者が悉く長く住み続けないがゆえに立った“不幸の家”という噂。