町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『私の人生は私のもの』がテーマの作品。
自身の息がしやすい場所は娘の居場所ではないと感じ娘を捨てる決断をした母親の無責任さに酷く憤慨した。
自分が母から受けた歪んだ愛を娘にも向けてしまわないよう母なりの守り方だったのかも知れないが、愛していたら育てる責任は放棄しても良いはずがない。
"不幸を親のせいにしていいのは、せいぜいが未成年の間だけ"
言っていることは分かるがこの言葉も素直には呑み込めない自分がいる。
自分を捨てた母が若年性認知症を患っていると知る娘。
自分が傍を離れ幸せに暮らしていると思っていた娘が元夫からのDVに苦しんでいることを知る母。
思い描いていた姿 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子どもって、大人が思ってるよりも大人。
だからこそ、護られなきゃいけないし、「誰か」が、側にいないといけない。
物語には、純粋な子どもと、ちょっと身勝手な大人がたくさん出てくる。
その「ちょっと身勝手」な中で、子どもたちがどう大きくなっていくか、が描かれたおはなし。
宙が、いろーんな大変に向き合いながら、ちょっとずつ大きくなっていくなかで、終盤。
やっちゃんが死んだ時は、どうして殺しちゃったのー!って、町田さんを恨んだ。
でも、伝えたかったのはこれかな、とも思った。
赦しを乞うことは、時に暴力になる。
それぞれが乞うた、赦し。
でも、みんな、赦されなかった。
でも、それを背負って、生き -
Posted by ブクログ
自分も、リセット症候群の節があると感じている。
小さなことが気になるため、
相手のネガティブな反応(気に留める必要すらないものでも)を見ると心が離れてしまう。
また、飽き性が高じて、刺激が感じられないことで
逃げ出してしまうこともある。
また、環境に慣れると共に、自分の我儘な性質が出て
相手を尊重できなくなり、そんな自分が嫌になることもある。
とにかく息苦しくなって、
同じ場所、組織、コミュニティに長く居続けられないことが、自分の大きな欠点であると思っていた。
この本を読んで、同じような欠落感を感じているのが
自分だけではないと知って救われた。
「生きるために身軽でいることを選んでい -
Posted by ブクログ
町田そのこさんの短編集
「おつやのよる」が一番良かったかな。
久しぶりに泣いた。
ばあちゃんの溢れる優しさと章吾の高邁な考え…かな。
ほんまの愛とは、嫌いな部分を受け入れることはもちろん、相手が今のカタチに至った背景まで愛することなんだと思った。
「入道雲がうまれるころ」
「子供という殻を被ることで、大人を満足させる」
なんだか、刺さってしまった。敷かれたレールに乗ることが、一番喜ばれるし周りからも評価されるって思考が自分の中では強かった気がするが、それは環境要因に寄るものだと思ってた。でも、どうだろう。どっかのタイミングで意志は持ってるわけで、オモテ化できてなかったのは、自分の弱さな気がし -
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ネタバレ九州北部、廃校が決まった柳町小学校で最後の秋祭りが行われる。そこに因果のある女性たちを主人公にした5編の連作短編集。
いかにも九州らしい(というのは偏見なのか?)旧態依然とした男尊女卑や閉鎖した村社会でもがく女性登場人物たち。そりゃ、こんなに住みずらそうな環境なら、みんな出ていくし、子供も減って廃校にもなるよなぁ、と簡単に思ってしまってはいけないのだろう。
育児や家事を女性に求めてしまう環境は未だにあるし、うちなんかもついつい負担を強いてしまっているかも知れない(できるだけ気を付けてやれることを見つけてやってるつもりだが)。
男女参画とかエラそうに言うてるけど、結局政治と経済が舵を切りそ -
Posted by ブクログ
文章から登場人物に寄り添うご飯が具体的に想像でき、それぞれの立場からの思いを感じながら悲しさや嬉しさ色んな味が浮かんできた。
言葉で表しにくいけれど、人情の物語の中にそっと寄り添うようなご飯がある。
決して綺麗ではない家庭の中で子供ながらに宙が成長していき、家族の形も考えさせられた。自分が当たり前にできることは、教えてくれた人たちがいるおかげであること。一方自分にとっての当たり前が、他人にとってはそうでないこと。
また私はまだ恋、愛がわからず、若い時は一緒に山を登る人が正しいのかもわからないからこそ、大好きな人と登る練習をすることが大切の部分が刺さった。一緒に登り同じ景色を同じ眼でみたいと思え -
Posted by ブクログ
この話は世の中の縮図であり、私自身の物語だ。
仕事、育児、家事に疲弊し、夫が守ってくれない、頼りないと自分からはめた形と違う相手を詰る。
昔の考えから抜け出せないのに、男と対等である事を望んでしまう。正直、心が疲れている今読むのはしんどかった…
家族葬専門葬儀社芥子実庵で働く人を中心とした連作短編集。
自分の仕事にプライドを持ちたいのに、家族が、社会が、夫が女だからと見下してくる。
でも、それに納得する自分もいてる。
昔の考えといいながらも、自分も一部は古い考えを引きずってたり、乗り越えられないトラウマもある。
でも、自分がダメなら、誰かに託して繋いでいけばいいじゃないか。
そんな事を教えてく