町田そのこのレビュー一覧

  • ドヴォルザークに染まるころ

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    廃校が決まっている小さな町の柳垣小学校のお祭りを舞台に、在校生、保護者など、柳垣小学校に縁のあるそれぞれの人物の視点から、それぞれの人生の物語が描かれているのが面白かったです。
    最後の、村上三好と考えが似ていて凄く共感する場面があって、「そうそう、ホンマそう!!」って呟きながら読み進めていたのが印象的でした。

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    2025年12月08日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    今年3作目の町田そのこ作品は青春ホラー小説。前作は町田カラー全開だったので、一転今作にはびっくり。町田そのこさんがホラー??
    伊坂幸太郎さんの「楽園の楽園」が、ほぼそのままの形で新興宗教として登場する。N Iは教義となり、楽園の楽園はまさかの聖典だ。ここは読んでいるかどうかで受け止め方に少し差が出てきそうな気もする。もっとも宗教はテーマではない。友情を支えに、女子高生がそこそこ血塗れでオカルト的なものと戦う物語である。コンビニのテンダネスが当時よりするちょっとしたサービスあり。
    一気に読ませてしまうのは、さすがの町田そのこ作品である。ただ町田作品にホラーは期待していない‥かも。宗教を描くなら宗

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    2025年12月07日
  • わたしの知る花

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    今は老境となった"平"を知るためにいくつものストーリーが語られる。時代が変わっても同じような境遇が重なり合う。
    安珠と奏斗、悦子と平
    悦子と両親、奏斗と祖父母
    平の母親、平の元恋人の香恵、安珠の友達の翠の祖父…

    平が最後に住んだアパートの大家夫婦は子供を授かれず、二人で生きる事を選んだことを葛藤。「ゆっくりと枯渇していく愛」これがこの本で一番好きなフレーズだが、この人達を描くのは必要だったのかなぁと素人考えの私は思う。

    安珠が平を調べていくうちに成長していったってくだりが何回か出てくるけど、そんな事で成長するか?とちょっとシラけさせた。
    だけどエンディングが「手を取り合

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    2025年12月08日
  • 宙ごはん

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    ごはん は「生きる」力になる。
    宙の成長を通してエピソードごとに力を与えるメニューが登場する。

    この作家さんは訳ありな登場人物&家族を描くことが多いのかな?52ヘルツ〜もそうだった。

    文体はとても読みやすくイメージしやすい。

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    2025年12月07日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    町田さんの書き下ろしホラーということで気になって本作を手に取りました。土地にまつわる言い伝え、宗教団体など設定としてはホラー要素がふんだんに含まれていると感じましたが、町田さんの作品としては好みではなかったかなと思いました。

    本作はとある九州の街に現れた宗教団体への入信をきっかけに、友人と会えなくなってしまうことから物語が始まります。何でも、その宗教団体はいわくつきの団体であることを知り、主人公は友人を助けに向かうというストーリー。

    ホラー描写としては、目を抉るなどの描写はありましたが、本格ホラーものと比べると少し優しいかなと。しかし、女性同士の友情や絆の描き方、心理描写などは町田さんらし

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    2025年12月06日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    古くから伝わる恐ろしい出来事に宗教が加わり、恐怖が加速する。ハラハラしつつも、伊坂さんの小説を参考にしているので知っている名前が出て来たり、著者の別の小説に登場するコンビニの名前が出て来たり、と少し気持ちが落ち着く場面もありました。友情はどこまで信じて良いのだろうか。ラストは町田さんらしい感じが出ていました。

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    2025年12月05日
  • 月とアマリリス

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    ネタバレ

    虐待をはじめとするシリアスなテーマを主題とする作家というイメージで、これまで手に取る機会がなかった。今回、サスペンス・ミステリーと云うことで、読み始めると予想していたような手軽なエンターテインメント作品ではないと気づいた。

    物語は、元週刊誌記者の主人公がある属性のドライバー役と事件を追うバディものとして進んでいき、クライムノベルとしての展開の面白さもあるが、地方に暮らす女性の立場や家族や親との関係などこの作者ならではの視点で犯罪とともに明らかにされていく犯人たちの愛情に飢えた共依存と支配関係が、さらにその過去の…

    「人は人で歪む」という悲しさ、恐ろしさ…
    でも、「ひとはひとによって、まっす

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    2025年12月02日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    ネタバレ

    死んだ人が残す「ぎょらん」に関する話。
    最後まで結局ぎょらんが死んだ人が残したものなのか、自身で生み出しているものなのかは分からなかった。
    自分にとって大切な人が生きている、ということは当たり前になってしまっているけど
    ある日突然プツリといなくなってしまったら、私もぎょらんに縋りたくなってしまうだろうな…
    後悔なく大切な人の死を迎えられる事って、なかなかないと思うから、最期はその人との幸せな思い出を辿って見送りたいよね。

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    2025年12月02日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    ネタバレ

    タイトルに惹かれて手に取りました。のちに作者を見て、52ヘルツのクジラたちと同じと知りました。そちらは未読ですが気になっている本です。

    読んでから少し間が空きましたが覚えている範囲で感想を。

    誰もが、見た目からはわからない悩みを持っている、ということを考えさせられました。
    また、自分の小学校の頃に思いを馳せ、25年ほど前・・ずいぶん昔のことだな・・としみじみと感じました。

    個人的には登場人物が多い上に、苗字だけ、名前だけで語られることがあり混乱しました。メモしながら読めば良かったです笑

    いつかのあのこ
    「自分に嘘をつかないところは、美徳でもある。悪いことは、もちろんやったらいかんけど、

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    2025年12月01日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    読みやすかったし話も面白かったけど、特別刺さるような作品でもなかった。シングルマザーの子が痛々しい勘違い女なセリフを吐いていたことがなんだか心に残ったぐらいかな。ラストのくじらが見えたこととか、これから2人で暮らすとか、ちょっと現実味がなさすぎてファンタジー感が出てしまってたように感じた。

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    2025年11月30日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    ネタバレ

    町田さんの新しい世界。ホラーファンタジー。

    どうも幽霊とか怪奇現象とか信じないタチなので、評価低めです。特に律がみんなの前に現れた時、北山が話しているのか凛音が話しているのかわからなくなって何度か読み直しました。

    町田さんにしては珍しく思いました。

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    2025年11月29日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    登場人物それぞれの想いが章ごとに描かれ、どこかで繋がっていた。大人になった女性の鬱々とした悩みに共感できる所もあった。自分だけの為だけに生きていけたらもっと楽なのにな…。

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    2025年11月29日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    町田そのこさんの作品は3冊目で、ぎょらんと52ヘルツ以来です。青年期の人たちの声にならない声を、死や虐待といったテーマの中で丁寧に扱われているのが好きで、今回の新作を購入しました。本書においても、思春期女子の葛藤や心の痛みがきめ細かに描写されており、それ故に揺さぶられるシーンもありましたが、カルト宗教やホラーというテーマとのミスマッチ感が否めませんでした。とはいえ、私もまだまだ町田ファン初心者なので、他作品を読んだ上で、再読したいと思います。

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    2025年11月27日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    ⭐︎3.5
    長女が「怖いから読まない」と言っていたが、全く怖くない。
    主人公の貴瑚には虐待されていた過去があるけど、仲間の美晴がいる。美晴、めちゃいい子。
    アンさんはトランスジェンダーで自分の悩みもあったのに、キコを助けてくれた。良い人。
    そこに現れた虐待された少年。話ができないから「52」って呼ばれてたけど、本当は「愛」と書いて「いとし」くん。こんな名前の子、いる?
    っていうか虐待するなよ!!

    キコのことを守ってくれる仲間がたくさんいて、最後まで幸せになれる本でした。
    途中、主税(ちから)っていうキコを騙してくるやつが出てきたけど。こいつが1番ダメなやつだったな。

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    2025年11月25日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    うーん。
    デビュー作っていうこともあるのかもしれないけど、52ヘルツを読んだ後にこちらを読んだからか、ちょっと物足りなさを感じた。

    再読したらまた印象が変わるかもしれない。

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    2025年11月25日
  • 月とアマリリス

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    ミステリーときいて想像していたものより
    とても柔らかく、人に寄り添った優しいお話だった。ミステリーで心温まったのは初めて。

    辛かったね、苦しかったね、って想像するのは簡単だけど、想像だけでとやかく言うなって、勝手にかわいそうにするなって、思うよなあ〜
    井口みたいなストリップみたいな、心の拠り所があるって強い

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    2025年11月24日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    この作品を読んでほとんどの人は故郷のことを思い出すであろう。
    自分が小学生だった頃の景色が蘇ってきた。
    いつまでもあるものだと思ってしまうが廃校になることだってあるわけで。。。
    もし廃校になるとして大人になりそこを訪れた時に何か忘れていたことを思い出すこともあれば今を生きているがゆえにそこにまた置いていく思い出もあるのだろう。

    読み始めは田舎の閉鎖的な世界での女同士の嫌な部分が見える内容だったので不快な気持ちで読み進めましたが全体を通してそれぞれの視点で描かれているのでその人の立場での気持ちが読み取りやすかった。
    人には色んな事情があるんだなと改めて思う。
    みんな複雑な気持ちを抱えながらも生

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    2025年11月22日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    いつも心を抉って来る町田さんの新作は、眼球を抉るホラーミステリー。

    九州のとある町に新興宗教団体・NI求会が建設され、町では眼球を繰り抜かれた若者たちの不審死が相次ぐ。

    藍色の着物を着た少女が目撃されたり不気味な要素がてんこ盛り。

    伊坂幸太郎さんの著書『楽園の楽園』まで登場し、今まで読んで来た町田作品とは180度異なる作風に戸惑いを覚えながらも、リーダビリティの高さで一気読み。

    新興宗教に入会した友人を奪還する青春物語でもあるのだが、因習も絡み若干要素が多過ぎて散漫になった印象も。

    帯の『著者新境地』には偽りなし。

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    2025年11月19日
  • コンビニ兄弟4-テンダネス門司港こがね村店-(新潮文庫nex)

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    コンビニ兄弟のシリーズ。ヒーローになりたかった舞人が「テンダネス着ぐるみ」の任務を通して小さな幸せを手に入れる。元気をもらえる物語です。

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    2025年11月18日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    個人的に可もなく不可もなく。
    インパクトがさほどあるようには感じなかった。
    ホラー慣れしてるというのもあると思うけど。

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    2025年11月18日