町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
息苦しい話なのにあっという間に読めた。救いがあって良かったと安心させる終わり方で良かった。現実はなかなかむつかしい。虐待を生き抜いたサバイバー達の中にはつけられた傷のせいでずっと周りを傷つけてしまう人もいる。助ける側も、どこまで踏み込んで良いかが難しい。通報すると、その子の家庭を壊すことになる。それでその子は少し楽になれるのか、かえって不幸にならないか。では、どこまでかかわれるのか。そもそもその子の訴えはどこまで本当なのか。とか。小説はそうあってほしいと願う形で終わってくれ、人は助けることで己も救われるということをそっと噛みしめて本を閉じられてよかった。
-
-
Posted by ブクログ
"生きる"っということを改めて考えさせられる5つの短編集。
連作短編集とのことで、1つ1つの物語としても、5つで1つの物語としても、楽しむことが出来た。
それぞれが抱えている酷く重い荷物と向き合っている過程が時に苦しく時に優しく
最終的にはとても温かい終わり方で
私自身にも希望を見い出せる部分が多かった。
どう生きていきたいのか、それは自分自身でもあり環境でもあり
少しでも息がしやすい生き方で生きていけることが
きっと一番の幸福なのよね、実際はなかなか難しいけれどね。
個人的には一番最後の"海になる"が印象深い。
1人の女性として、1人の母親として、とて -
Posted by ブクログ
悲しい結末だった。最後は怒涛の展開で、これはもしかしたら幸せな結末が待っているのかもしれない!と期待したけど、やっぱり悲しい結末だった。悲しい結末の方が終わりやすいのかも知れないと思うくらいだった。
毒では死ねない身体、外傷で死ねない身体が存在することで人生を狂わされた人間達の悲しいお話だった。誰も救いがないお話は、読んでいて面白いけど、後味は悪いなと感じた。
この物語でただただリルの立ち位置が可哀想で仕方なかった。ありきたりのパターンでもあるが、人生過酷モードすぎると思った。こんなまだ若輩者にこんな辛い役回りをさせないであげてほしいと感じてしまった。リルが幸せに暮らしましたとさというその後の