町田そのこのレビュー一覧
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みんな、葛藤をかかえながら、どんなに頑張ってもできないこともあっても、これから幾度となく訪れる喪失感に生きていくことに絶望を感じても、わかってくれる人はいる。
それは死んだ後であっても。
サクマとなつめ、楓子は傷つきながらも一人じゃないからやっていける。
なつめがいなくなっても、どこに行ってもさくまと楓子との隣にはなつめの椅子はある。
大切なのは何かができることでも、無理に幸せを維持することでもなく、自分の本当に大切なものをちゃんと心に持っておくことで、気づかないうちに他の誰かにつながっているんだということ。
自分では気づかなくても、もしかしたら誰にも見られていなく、繋がっていなくても、死んで -
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読んだことないけど、知ってる!みたいな人もいる。超有名どころの作家ばかりの短編集。
さすが、新潮文庫…!
読んだなかで、特に気になった作品を。
「真実のトランク」
カミジョウさんを待ち続けるノリコ。最期に少しゾクッときた。人間の記憶とは、それ即ち「真実」なのだ。そして、それを取り込むトランク。トランクを研究する財団。ミゾハタ夫妻から見たカミジョウさんの姿。
もしかすると、トランクは「カミジョウさん」をどんどん作っている?世界が少しずつトランクに取り込まれている?とまで考えてしまった。その「カミジョウさん」を待ち続けるノリコもまた、すでにトランクに魅入られ、いつかトランクに、望んで取り込まれる -
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元カレをテーマに4人の作家によるアンソロジー。
人気作家さんばかり、山内先生は初めましてですが、青山さんと一木さん目的でチョイスしました。
青山美智子『姉ちゃん』
今話題の俳優として注目の姉ちゃん。有名になると元カレも増えるらしい‥
短編だけど青山さんらしい、キャラの魅力や暖かみのある感情の交差、独語の余韻も良き。
一木けい『三月なんて前世』
小麦アレルギーの主人公と米粉パン職人として成功した元カレとの思い出とは‥
一木さんの言葉には艶が有りますよね。恋愛の始まりと終わり表現は秀逸。
町田そのこ『すべてはカーテンの中』
元カレとキッパリ別れられずに、ズルズルとセフレの関係に。偶然出会った -
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未読の町田 そのこ作品の中で、一番読みたかった作品が文庫化されたので、手に取りました
タイトルから表紙は、光や闇等のイメージしていて、何故に『椅子』が描かれているの⁉️と少し不思議に思って読んでいたけれども、読み終えた時にその訳が理解できて、腑に落ちました❗️
町田 そのこ作品の中では、めちゃくちゃ心を抉られるほどの目を覆いたくなるような描写は殆どなくて、割りと冷静に読み進めることができました
葬儀屋を舞台にした作品というと、長月 天音さんの『ほどなく、お別れです』が一番に思い浮びますが、個人的にそれよりは少しマイルドな作品に感じました❗️悲しいけれども、前向きに歩み出せる勇気を貰える一 -
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不満、不安、やるせなさ、苛立ち…そんな薄暗い感情を抱くのは日常的なこと。
かつてはもっと感情に豊かな起伏があり、晴れ晴れとした気分の日もあったはずなのに。
「でも、かつてって、いつ?
いつからこんな風になったんだっけ。」
そんな佐久間真奈は、葬儀社「芥子実庵」で働く30代。
物語は、彼女の目線からスタートし、二章、三章…と順繰りにその関係者によって語り手が変わりながら進んでゆく。
ひとを見送る、ということ。
懸命に生きているからこそ、その見送りには、人それぞれ“喪失”だけじゃない何かがある。
死は、ある日突然訪れる。
あるいは、じわじわとにじみ寄る。
そこには生活があってのこと。
当たり前 -
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うっすらと古傷が痛むような小説だった。
私の兄はりゅうちゃんのような優しさを兼ね備えている人間ではなかったけど、昔から拳でしか息ができない人だった。そのせいで私の奥歯はとんで行ったことを思い出した。
私も家の中を水槽だと思っていたし、ここでしか生きていけないと思った。
私はサキコのように待てないし、兄のことはちゃんと憎んでいるけど17歳の頃水槽から飛び出していって、もう関われない人間になってしまったあの頃の兄より、ずっと大人になってしまってやっと少し何かわかったような気がした。
すっかり自分語りになってしまったけどカメルーンの青い魚は自分にとっても忘れられない一作になったなあ。
他作品だと