町田そのこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まるで映画を観ているかのような小説だった
親との関係に恵まれなかった人生も、
たった一つの「幸せ」と感じられる思い出があれば、
人は生きていけるのかと
思わせてくれたお話だった
優しく強い人に救ってもらった体験があれば
他の人のことも救いたいと
手を差し伸べることができる人になる
ダメな大人に育てられた子どもたちの、
精神的にギリギリな葛藤は
読んでいて辛かった
この本の軸となる人物“桐生隆之”に
たくさんの人が救われていく
いま、困っている人のそばに“桐生隆之”が
いてくれたらいいなと
祈りたい
読んでいて「わたしの知る花」と空気感が似ているな〜と感じた
「わたしの〜」の平さんと桐 -
Posted by ブクログ
ネタバレコンビニ兄弟5巻め。
アル・パカッションの大暴れを期待していたが、そうでもなく、
店長のフェロモンが足りない、どころではなく、
店長の過去が、テンダネスを愛する理由が、
いやテンダネスを離れられない理由が語られていた。
店長が子供時代に、弟とさらに妹ができて、
自分の居場所を失ったように感じて家出をするお話。
病気の恋人のためにお参りに行こうとしていた女子高生に出会い、
一晩中一緒に歩き続けることに。
恋人の病は寛解するが、女子高生の方はコンビニでのバイト中、
強盗から子供を守って亡くなってしまう。
店長の告白を預かったまま。
天然のフェロモンをふりまきながら、
ふわふわと暮らしていると -
Posted by ブクログ
ネタバレまず強く印象に残ったのはDVというテーマである。
主人公の貴瑚は、幼少期から母親にDVを受けて育ち、大人になってから付き合った彼氏からも同様の暴力を受けている。
その姿を通して、DV被害者が置かれる過酷な状況について深く考えさせられた。
特に印象的だったのは、DV被害者が自ら助けを求める発信をしない、あるいはできないという点である。
声を上げられない苦しさは、外からは見えにくく、気づかれにくい。
作中で象徴的に描かれる「52ヘルツのクジラ」は、その状況を見事に表している。
一部のクジラは鳴き声が低すぎて周囲に届かず、また周囲のクジラもその声を聞き取ることができない。
その孤独な鳴き声が52 -
Posted by ブクログ
とても素敵なお話だった。短編ではあるけどそれぞれに繋がりがあって、そしてどの死にもちゃんと感動的な物語があった。最後まで読んで、やはり本当に「ぎょらん」が存在しているのかは分からない。だけど亡くなった人のその周りの人にはかけがえのない思い出がたくさんあって、残された側の幻だとしてもそれが「ぎょらん」を形作ってるのだなと思った。恨まれているとか憎まれている、と残された側が思っていたとしても、その背後にはきっと必ず温かい思い出も存在していると思う。
大切な人が急すぎる死や予想外な死に襲われることもあるかもしれないから大切な人を亡くして「遅すぎた」と後悔する前に普段からたくさんお話ししておくことが大