町田そのこのレビュー一覧
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ネタバレ好きなフレーズ↓
ツギ「旨いもんを旨いって言いながら食うのが一番幸せだからな」 P56
志波「人の内面は、分かりにくいものだよねえ」
「顔つきとか言葉だけで判断してると、大きな勘違いをすることになる。じゃあどこで判断すべきかと言うと、ぼくは行動だと思ってるんだ」P62
ツギ「続けられることが才能だっていうじゃん」
「成功したひとはみんな言ってる。どんなことも、続けられなきゃどうしようもないって。その年まで報われなくても続けられたってだけで、才能って呼んでいいんじゃないの?」P113
運動会に親が来ないことで、子どもがこんなにも辛い思いをするのかと驚いたのだ。P197
純子「もう何十年、 -
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貴湖とムシの壮絶な出来事の連続に、キツいものがあるなあと思いながらも、二人の距離感がなんともいえない、ジーンとした気持ちがありました。
おばあちゃんのセリフが印象的
「言うわけなかろう。噂になれば琴美が傷つくけん、大人たちはみんな口を閉じとったのよ」
「会長さんが琴美をダメにしたのよ」「あの子が何をしても、自分が尻拭いすりゃいいって香気に笑っとった。琴美には何不自由ないしあわせな人生を送らせるんじゃて言ってなあ。だからあの子は叱られたことも、思い通りにいかずに悔しい思いをしたこともなかった。でもそれは、可哀相なことよ。あの子は何もかもから自分を守ってくれていた父親から離れて初めて、世間に当 -
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ネタバレ「どんな事情があっても、黙って逃げちゃだめなんだよ。そうしてしまえば、逃げた側が絶対的に悪くなる。相手に言い訳の理由を与えて、被害者の顔をさせてしまう。彼らは自分がしたことを反省しなくて、むしろ、逃げたやつが悪いって恨む。群ちゃんの苦しみや哀しみは、伝えるべきひとたちにきちんと伝わらなくなってしまったんだよ。そんなの、もったいないよ」
「でもさ、それよりももっと……一番大事なのは、死ぬほど苦しんだ自分を、自分自身がリセットしてしまうなよってこと。自分のお墓に、誰かにとって都合のいい言葉を彫られてしまうようなもんなんだよ。そんなのだめでしょ。だから自分だけは、自分のために最後まで足掻くべきだ。 -
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「うつくしが丘」という海を眺める丘にある築24年の3階建一軒家を主な舞台に、かつてそこに住んだ様々な事情を抱えた人たちの姿が、時間を遡る形式で明かされていく。
『不幸の家』と呼ばれることを知った1章の主人公・美穂理は、夫である譲と美容室を開業したばかりで、その縁起の悪さに深く失望する。
しかし、長年『不幸の家』の隣家に住み、全章を通して登場する信子によってその噂は否定される。
『不幸』を捉え直して新たな解釈を生み出すことが、具体的にどのような形になるのかが、2章〜5章において語られる。
2章から5章にかけても様々な家族の事情を抱えた人々が登場するわけであるが、彼らに共通するのは、本音を打 -
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独立した短編かと思うと読んでいくと登場人物に見覚えがあり、全て繋がった連作短編だった。内容は町田さんらしい暗くて重い内容。いつかは救われるだろうと読み進めていく。
最初の短編から重い。妊娠して会社辞めた途端に男に財産を盗まれて逃げられる。引き留めようとして暴力を振るわれる。絶望で自殺しようと思った場所は蛍が大量に見える水辺。そこで出会った同級生。お互いの身の上ばなしが更に重い。イヤミスのような展開。
この時に生まれた息子の辛い人生が始まる。次々出てくる登場人物も似たような人生。
殺人、自殺、事故死、次々と人が死んでいく。絶望の先にある救いの手。ちょっとだけハッピーエンドにやっと安堵する。