町田そのこのレビュー一覧

  • 宙ごはん

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     町田さんの作品はいつも重い。
    重いけど、生きていく強さを貰える気がする。

     ひとはどうしても自分のフィルター越しに世界を見てしまうものだ。
     他人の喜びや苦しみを共に分かち合うことで、次へのステップを踏み出すことができるのだろう。
     贖罪との正しい向き合い方にも考えさせられた。

     「ひとはきっと、いつでも変化の一歩を必死に踏んで生きていく。たくさんのものを抱えて、大切なものを失って、それでもなお。その一歩は自分だけの力じゃない。たくさんの大切なひととの思い出や繋がりが奇跡のような力となって、手助けしてくれるのだ」

     やっちゃん直伝の魔法のパンケーキで心が癒された。

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    2026年03月02日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    この物語に描かれている救いは、決して劇的なものではない。人生を一瞬で変えてしまうような奇跡も、過去をすべて塗り替えるような出来事も起こらない。それでも読後に残るのは、たしかに「少し軽くなった心」の感覚だ。本作が差し出す救いは、とても小さい。けれど、その小ささこそが、現実を生きる私たちにとって誠実なのだと思う。
    登場人物たちは皆、誰にも言えない傷や後悔を抱えている。孤独や自責の念は簡単には消えないし、過去は取り戻せない。けれど彼らは、誰かの何気ない言葉や、ふとしたまなざし、あるいは偶然の出会いによって、ほんの少しだけ自分を肯定できる瞬間を得る。その変化は外から見れば取るに足らないほど微細だ。しか

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    2026年03月01日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    町田さんの本はまだ数を読んでいないので、
    新境地かどうかは分からないが、
    最初、結構グロくて怖い。
    表紙がこんなに可愛いのに、裏切られた。

    内容は、きれいに終わったなって感じ。
    下手にモヤモヤさせずにスッキリしたので、
    嫌いではない。

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    2026年03月01日
  • コンビニ兄弟5―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    シリーズを読んできたけどみっちゃんにそんな過去があったとは!普通に泣けた!みっちゃんのあの博愛主義にはそんな理由があったのね。愛されるには愛さないとね。
    2026年4月からドラマ化されるし楽しみだわ。

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    2026年03月01日
  • ぎょらん(新潮文庫)

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    ネタバレ

    プロとして、顧客の前で泣いてはいけない仕事と、泣くことでプラスに働く仕事。どこに線引きがあるか。
    例えば結婚式や大往生した命を共に支えた医療関係者がクライアントや患者と共に泣くことがマイナスに捉えられることは滅多にない。
    ところが葬儀社はクライアントと共に悲しむことはだめだとされる。
    それはきっと満足と無念の差なのだろう。
    いや、泣くことでプラスに働くというのは誰かにとっての話でありあくまで他人、それも仕事という壁を挟んだもの同士で満足なのか無念なのかなんてわかりえないものだ。

    獣医として働いていた頃、職場の人間から女なんだからそんなの患者と共に泣いておいた方が得なのにとせせら笑われたことが

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    2026年03月01日
  • ハヤディール戀記(下) 神々の食前酒

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    色々な伏線などが回収されていくなかで互いに選択していく様子が覚悟を感じられるような描写で、それぞれの立場や関係性にかける想いを感じて良かった。

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    2026年03月01日
  • 月とアマリリス

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    東京で週刊誌などの記者をしていたが、故郷の北九州へ帰ってきてタウン誌のライターをしている飯塚みちる。
    いじめられた過去の経験があるみちるが、学校でいじめ撲滅運動をしている女性記者の講演を聞い自分も同じような道を歩む事を決心し、夢を叶える。しかし、自分が書いた記事で少年が傷ついたことを知りる。そのことで挫折してしまい、北九州へ戻る。
    しかし、そんなみちるのもとに、元同僚から北九州で起きた事件の取材依頼がくる。そこからまたみちるの挑戦が始まる。
    みちるが調べ始める事件の悲惨さに目が離せなくなる。社会の底辺、華やかさの裏側で生きている人々が事件を起こす。誰かが掬い取らなければ只の悲惨な事件として終わ

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    2026年02月28日
  • 月とアマリリス

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    東京で記者として奮闘するもある事件の記事を書いたことがきっかけで立ち直れず地元に帰った女性が再び縁あってとある事件に関わり、記者として再起を図る話。

    緻密なヒューマンドラマ、少し前に世間をにぎわした「さす九」、認知のすれ違い、追い詰められた人間の末路…それらが主人公の目を通して鮮やかに書き出されていました。
    事件に関してはしっかり解決、主人公と同じ名の女性の数奇な運命を通して償い、堕落、隠ぺい、崩壊といった人間の暗い心情を覗きみることができた。

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    2026年02月28日
  • 蛍たちの祈り

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    最初の方からショッキングな描写が多くてなかなか体力がいりそうな物語だなと覚悟して読み始めた。
    次の章に移っても、違う人物の物語に移っても、やっぱり苦しさはずっと続いていて、でも本当に少しずつだけれど真っ暗闇からほんの少しの光が見えるように作品全体の雰囲気が変わっていたのだということに最後の章にになってようやく気が付いた。

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    2026年02月28日
  • コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    ただ一時通り過ぎるコンビニが、誰かの大切な出会いの場になったり、沈んだ心をそっと癒してくれる。
    こんなコンビニがあったら素敵だなと思いました。
    登場人物もキャラがたっていて良いですが、作中のコンビニグルメが影の立役者として物語の味をさらに引き立ててくれています。

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    2026年02月28日
  • コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    門司港いいよねぇあの空気感、私もとっても好き
    駅周辺もいいけど北九州に行く海沿いもよい

    店長のインパクト強いけど、その他の登場人物もとても魅力的
    光莉さん、なかなか良い読者視点なんよな
    門司港のコンビニを訪れる人達の悲喜交々の話
    個人的にはなんだかんだオールスターの第6話が好み

    ちょっと重たい話もあるけど全体通してさくっと読める。あまり頭使わずさくさく読みたい時におすすめです

    しかし「52Hz〜」からの本作なので落差がw

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    2026年02月28日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    この本を読む前に宙ごはんを見ていて、それを上回ることはなかったかな…

    でもどちらも辛い境遇にいる人の扱い方がとても繊細で、正しいと感じる。

    ダメな親が出てくるたびに、こんな親にはならないぞと自分に言い聞かせます。

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    2026年02月28日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    魂の番という言葉がとても印象的でした

     
    声はきっと誰かに届く
    そういう世の中になっていけばいいと思うし、そういう声を受け止められる人になりたいとも思う

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    2026年02月28日
  • ドヴォルザークに染まるころ

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    廃校となる小学校が舞台。タイトルとぴったり。

    町田さんのこのスタイルの作品はやはり好きです。
    大人だけでなく子ども視点の話もよかった。


    一話目で思い描いた類の人物像が、それ以降の話ではだいぶ変わりました。

    ラスト、「香坂玄」の本性(?)が残念だったので★4つですが。

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    2026年02月28日
  • 星を掬う

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    掬い掬われ、切っても切り離せない関係からそれぞれが葛藤しながらも前進する姿に感動した。たとえ暗闇の中でも、キラキラした部分をきちんと見つけて掬い出せるように。

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    2026年02月27日
  • わたしの知る花

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    章ごとに主人公は違って、それぞれの視点で見た「葛城平」という男性が描かれます。
    最後まで読むと、壮大な長編恋愛小説じゃないか!と思いました。

    途中で登場人物たちにイラっとするところはありましたが、最終的にはみんな愛おしい。

    優しい気持ちになれました。

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    2026年02月27日
  • コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―(新潮文庫nex)

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    福岡旅行で門司港に行くのでそれにちなんで選びました。
    個人的に第二話の話がとても好きです。
    色んな選択肢があるはずなのに、自分で狭めて諦めてしまうことがあるのだと気付かされました。
    一つのことにこだわるのも大事だけど、視野を広く持つことも必要だと気づかせてくださるお話でした。

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    2026年02月27日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    悲しい。痛い。なんで。
    そう思わずにはいられない。

    台風の時に吹くような、湿っぽい、重たい潮風。
    そんな本でした。

    いじめられた経験が呼び起こされた。でも、被害者面しても、悲劇のヒロインを演じてみても、状況は変わらない。

    痛みや傷を受け入れながらも、その上で対等に社会と戦わなければ、強くならなければ、幸せは得がたい。そう思う。

    痛みを知る立場だからこそ、誰かの痛みに耳を傾けよう。救える強さを手に入れよう。

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    2026年02月26日
  • 彼女たちは楽園で遊ぶ

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    町田その子さんの新境地と言ってもいいのでは?今までの作品とは全然違うけれど、私は好きでした!コンビニ兄弟に出てくる「テンダネス」が出てきたり、そもそも私が好きな伊坂さんの「楽園の楽園」が根本にあって面白かった。
    どんなに文明が栄えたとしても、昔からある守らなければならないもの、疎かにしてはいけないものが、絶対あると思う。そして、自分で考えて、悩んでも自分で決めることの大事さも。ビビ最高!

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    2026年02月25日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    クジラたちの様々な辛い過去を知るのはとても苦しかった、眉を顰めながら読み進めて行くことが多かったかもしれない。最終的にキナコが、生きる希望を持って生きる、ことができてよかった。頑張ろうと思える毎日になってよかった。やっとだねと感じた。

    主税の愛人という形になったキナコは、確かにキナコ自身もよくないことだとわかってはいるものの、応じてしまう。何も知らない婚約者からしたらキナコという人も最低最悪な人だったんだろうな、、確かに良くないこと、、だけど、なんとも言えない複雑な気持ち、、

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    2026年02月25日