町田そのこのレビュー一覧
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シリーズ5作目。
今作はどんな内容だろうと手に取りました。
1作目で主要人物だった中尾光莉がたくさん絡んでくるのが嬉しかった。
そして、内容は店長の志波三彦の中学生の頃から今の年齢になるまでの話でした。
家族が増えるたびに襲われる自分というものへの不安。そして、そんな時に偶然出会った年上の女子高校生への恋心。
今作は、とってもとっても切ない物語で、少々うるっとしてしまいました。
そして、自分探しをしていた樹恵琉が一歩前に進み旅立つ話も収められていました。
途中からの登場人物だったけれど、しばらくは出てこないと思うと寂しいですね。
三彦さんは5人兄弟だそうで、まだ、一彦と四彦は登場していな -
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「ひとと対等に生き、ひとを信じて生きるというのは、うつくしくも醜く、強くも頼りない」
町田そのこさんの作品としては、これまでで一番ミステリ色が強いが、トリックとか何とかではない、とにかくひとの心が、思いもかけない悪を、そして善を、ねじれあいながら悲劇を生み出してしまうミステリ。
ひいいいい……!と心の中で叫びながら、止められない。
探偵役で主役のみちるも、大きなトラウマを抱えた女性のはずなのに、彼女が軽薄に見えるほどの、事件を起こした側の、殊に乃愛に加えられた容赦ない傷といったら……
あまりのインパクトに、感想を書きそびれてたので、今はもうこのくらいしか書けない。「52ヘルツのくじらたち -
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本作も良かった!早いものでもう5作目ですが、飽きずに読めます。今回は、店長の過去が明かされてたり、アルパカッションくんの全貌が明かされたり(すごく可愛いですね)、働いてる子達の新たな物語があったり、感動もあり、たくさんの展開や要素があるので楽しんで読むことが出来ます。3話程の短編収録なのでサラッと読めるのも良いですよね。いよいよコミック版も出るようですし、なんと実写化もされるようですね。すごいな。。。私個人的には、小説だけで十分想像膨らませながらで楽しめるとは思いますが、きっと漫画や実写もこの原作が忠実に再現されれば人気作品になっていく事でしょう。次回作も楽しみにしていたいと思います。
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大分の海辺町に訳ありの若い女性が移り住んだ。そりゃもう田舎のじいちゃんばあちゃんがそっとしておく訳がない。というところから始まり、物語は、主人公の貴瑚の過去をだんだんと明らかにしながらある少年との出会いとその後の展開の二つの時間軸で進む。52ヘルツの音は他のクジラには聞き取れない周波数。その周波数で音を出しながら孤独に大海原を旅するクジラは主人公や少年の比喩だ。だが題名が示すように「クジラたち」は決して一頭ではない。
本屋大賞を受賞した作品はこれまで何作か読んだが、読みやすいし面白い。暫く本屋大賞受賞作を追ってみるかな。この作品は大分の田舎町が舞台で、途中小倉駅周辺も登場する。大分の国東半島 -
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結構ミーハーなので、中島 健人さん主演でテレビドラマ化されると聞いて早速購入しました❗️レーベルとしては、中高生をターゲットにしたハートフルヒューマン・コメディです。
いつもの町田 そのこ作品に見られる、想像を絶するような過酷な運命や過激な描写は出てこないので、安心して読むことができます。
内容は結構ティーンエイジャー向けですが、どうしてどうして還暦近いオジサンでも感涙してしまうシーンがちらほら見られて、オススメのビタミン小説です❗️
好きな話しは、『第二話 廣瀬太郎の憂鬱』です。最後に不穏な空気が漂い、ツギの過去のことがとても気になるので、続けて3巻を読みます。 -
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町田その子さんは、人と人の繋がりを丁寧に描く作品が多いが、作品によって隠と陽がはっきりしていると思う。本作は疑う余地なく、ずばり“隠”の作品。
蛍が舞う夏祭りの夜・・・
15年前と今夜、偶然の再会を果たした幸恵と隆之。
2人で抱えていた秘密をきっかけに、周囲を巻き込みながら、運命は予期せぬ方向へ進んでいく。
不遇な星のもとに生まれた子どもは、ずっと自分の居場所を探し続ける。
選択の余地がない重苦しくて哀しい生き方に、ずっと胸が締め付けられる思いがした。彼らが必死に求めつづけるものは、どうすれば手に入るのだろうと、正解の出せない苦しさが迫ってくる。
ラストのささやかな祈りよりも、全体を占め -
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ネタバレかつて事件記者をしていた飯塚ミチルは、自分の記事で自殺者を出してしまい、精神を壊してしまう。それからタウン誌の仕事をしていたのだが、元カレの堂本から事件の取材記事を依頼されたことをきっかけに、殺人事件を追うことになる。近所に住むタクシードラーバーの井口といっしょに、死んだおばあさんが誰なのかを調べていくなかで20代女性の死体を発見する。
胸糞ですが、すごく面白かったです。人を救うことで救われるってあるよね。出てくる女性たちがとても可哀想で、痛々しくて読んでいて辛かったんですが、いちばん心にキたのは、母親の本心を知ってしまう井口さんのエピソードかもしれない。辛すぎる……。