町田そのこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ王族毒殺ミステリは宮廷内闘争も含めて面白かった。王位継承権のない王女が何故狙われたのか。これまで毒殺された王族は何故いなかったのか。その辺りで物語に引き込まれた。
正直それまでは時間軸が入り乱れるのが気になって物語に入り込み辛いと感じていた。差し込まれる過去の恋愛パートもローティーンの頃に読んだ少女小説を思い出すようで最初は良かったのだが、あまりにぶつ切り過ぎる上に並行して進む現在パートとリンクする要素もなく、冒頭の酒場パートには戻って来る気配がないし、何でこんな構成にしたのかなと疑問がよぎった。だが王族毒殺が起きて下巻パートに突入すると時間軸も統一されて読みやすくなった。
恋愛パートについては何とも言い難い。まずずっとリルが不憫だった。実はヒロインの妹でした、なんてキツい真実だなと。ヒロインを無事救い出せたとしても、その後立場の差に苦しめられるんじゃないかとリルの幸せな未来を思い描けなかった。出生の真実もハードだったし、本人が健気な分、不憫さが募った。一方で主人公のレルファンは魅力的な要素も大いにあるのだけれど、ちょいちょい一方的で無粋なところがあり微妙に引っ掛かりを覚える。ヒロインと一線を越えていたという事実も何なら腹立たしく思ってしまった。プラトニックだったのなら諦めたのも受け入れられたのだが、神妃と分かってて手を出したのに、逃げるかどうかの選択をヒロインに一任したのかよと。お腹の子はおそらく毒の耐性が無かったのだろう。血が止まらず衰弱したのも流産、ひいては妊娠のせいと考えると遣る瀬ない。妊娠の偶然を責めるのはさすがに行き過ぎかも知れないが、レルファンは遊び人だっただけに妊娠するリスクを弁えていても良い筈だと思うとやっぱり少々許せない気持ちが湧いてくる。そんな感じでレルファンの株がじりじり下がって行ったのが残念だった。
悲恋で終わった事に関しては特に不満はない。むしろ余韻となって、ハッピーエンドより物語としては強く印象に残る形になったと思う。
また作者の作品の「月とアマリリス」では本筋とは関係なく女性に関する作者の主張をねじ込むように語られていた事にあまり良い印象を受けなかった。本筋は面白いのにそういう作者さんなのか…と身構えていた分、本作ではそう言う事がなかったのが良かった。
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ町田その子っぽい。
毒親、シングルマザー、地方の閉鎖的なコミュニティなど社会的な問題を物語を通して、当事者にしかわからないような心情とともに描いている。
読み進めながらきっついなと思いつつ、複雑な家庭環境や背景のある人たちのことを、自分がどこまで理解できるのだろうか。と感じた。
血のつながった家庭というのはもちろん重要なコミュニティであるが、なにもそれだけにしばられる必要はない。血のつながりのない関係でも相手のことを考えて、思いやるなかで生まれる「つながり」はかけがえのないものだと思う。
最も大切なのは「お互いを尊重し合うつながり」であって、親子、家族といった「制度的なつながり」はその上に成り立つものである。したがって、お互いを尊重し合わない親子、家族のつながりは、否定されてもしかたない。それは「つながり」ではなく、「しがらみ」だから。 -
Posted by ブクログ
ネタバレアットホームなコンビニを通じて、孫と祖母、高校のクラスメイト同士などの暖かな人間ドラマが見られました。
私自身もそうであった気がするし、今もそうかもしれないけれど、特に高校生などの若い頃は、自分の感じたことや正しいと思ったことが重要であり、それにとらわれて身近な人の感情に気付けていなかったり、その人のことをよく理解できていなかったりしがちだと思った。
第一話の詩乃と、一巻でも出てきた第三話の美月は性格は違うが、人との関わりを通じて視野を広げ、詩乃は祖母のこれまでの人生を想像して共感し、祖母との仲を深め、美月は自分の正しさを翳すことの傲慢さを理解し、新たな友人と仲を深めて母に言いたいことを伝えることができた。この作品には個性豊かな様々な年代の登場人物が出てくるが、高校生の成長がとても上手に描かれていると思い、その二話がとても印象に残った。
第二話で、広瀬が志波兄妹との四人で食事をするシーンで、店長のまっすぐな愛情深さを改めて感じることができた。店長の他人への愛情深さは、「仕事だから」ということだけではなく、元々の優しさ、誠実さなのだなと感じた。
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Posted by ブクログ
町田そのこさんって、こんなホラーも書くんだ…。ホラーの部分はちょっと怖かったけど、ベースは女子高生の友情の物語。怪しい部分、不信なところなど何を説明しても受け入れず、親が新興宗教にハマる怖さと、言葉巧みに勧誘する団体の怖さがあった。
人ならざる力を持ってしまった律と絢音姫も大人に翻弄され、時がたっても私利私欲にまみれた人間に利用され、悲しいかな、何人もの命を奪ってしまう…。
祀りごと、祠、霊など、信じている、というよりは、昔からの言い伝えや祭事ごとは目に見えなくても、ないとは言えないよなーと思う。
最後は町田さんらしく、希望の持てる終わり方。美央と凛音と初花、三人で笑顔で会える未来があるといいなー。
それと、「テンダネス」が出てきたときは、思わず「お~!!!」と叫んでしまった(笑) -
Posted by ブクログ
コンビニって多いですよね
いまやそこかしこにあります
うちの近くにもローソンがあります
ちょっと離れたところにはファミマもあります
そこからちょっと離れたところにはまたローソンがあります
職場の近くにはセブンがあり、道路を挟んだ向かい側には新しくセブンができました
近っ!
そのセブン必要か!?
っていう感じでとにかくコンビニ多っ!
そんなコンビニは、お客様がいま必要だと思うものを揃えてナンボ
あったかいメシ、居場所、ごめんなさいのきっかけだって置いている
ここにくればなんだってある
それが理想のコンビニ、テンダネスだ!
もちろんテンダネスには切なくも温かい物語もあります -
Posted by ブクログ
門司港はちょうど今年観光したので、門司港舞台のこの作品はタイムリーで嬉しかった!
この本を読む前にドラマ『コンビニ兄弟』を何話か観ていて、「キャラが濃い……原作も本当にこのようなキャラなの?」と思っていたのですが、実際この原作を読んでみると、ドラマ通りの個性豊かなキャラクターが描かれていて驚きました。笑
ドラマのキャストは原作のイメージにピッタリでした。この原作を読んでからドラマを観て、キャラのイメージの忠実さに驚くことも面白そうだと思いましたが…笑
コンビニの店長らしからぬフェロモンを漂わせる主人公は、一見「胡散臭く」も見えますが、真面目でコンビニとその客思いなところにとても好感を持てました。
どの収録話も読後にほっこりできて良かったです。