中野剛志のレビュー一覧

  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克
    近代的な思想、価値観を揺らがされること請け合いの一冊。対談者の思想の根底にあるのは近代への懐疑であり、基本的には保守的な立場から議論が展開される。西部邁や中野剛志の書籍に慣れ親しんだ者にとっては、議論の出発点だけをみれば既知の内容も多々ある。しかし、対談形式で話が脱線するが故に、思わぬ内容に触れるこ...続きを読む
  • グローバリズムが世界を滅ぼす
    経済音痴の私にとって衝撃的。確かに今の世界は何かがおかしいとはぼんやりと感じていた。本書は、現代の格差の拡大や危機の恒常化の原因がグローバリズムにあり、それが社会を破壊していることを、5人の筆者が座談を通じてわかりやすく説いている。新自由主義(ネオリベラリズム)が制約のない自由として席捲し、隣国同士...続きを読む
  • グローバリズムが世界を滅ぼす
    グローバリズム、新自由主義を否定的に捉えた一冊。
    普段からグローバル至上主義とも言える風潮に浸っているため非常に新鮮な内容であった。

    本書を通じて、グローバリズムの弊害を以下のように捉えた。

    ・格差拡大
    国境を越えて経済活動がされるため、資本を持つ大企業が残り中小企業は潰れる。
    さらに大企業の中...続きを読む
  • 文藝春秋 2015年 6月号

    イイネ

    10年前から毎月購読していますが、本の整理が大変ですので3年前から電子ブックに変更。もう少し、普通の書籍に比べて安くなるとありがたいですが...
  • 保守とは何だろうか
    タイトルに惹かれ購入しましたが、新書とはいえ、深い内容で、勉強になりました。いまの日本の政策課題を理解する上でも、相当参考になります。コールリッジのマクロ経済論あたりから、引きこまれてしまった。
  • TPP 黒い条約
    7人の著者によるTPPのデメリット、危険性を説く警告書。舌足らずな部分は見受けられるが、論旨自体はそれぞれ納得がいく。TPPは国家間の交渉ではなく、グローバル企業の利益誘導という漠然とした印象は間違っていなかった。

    ・アメリカの「年次改革要望書」(勧告書)は国家の主権の領域に及んでいた。
    ・非関税...続きを読む
  • TPP 黒い条約
    TPPってよくわからないけど、グローバル化が世の中の流れだし、交渉参加賛成!という方はぜひ。

    コメなどの農業分野のみに矮小化されて報道されることが多いTPPだが、米国の狙う本丸は実は「金融」「投資」「医療」。
    これらの分野が開放された場合に私達の生活はどうなるのか?締結された後、知らなかったで済む...続きを読む
  • TPP亡国論
    TPP参加など論外、という結論に至るまで客観的なデータとともに分かり易く描かれている。この分野の知識がなくても十分読み込める。
  • 日本破滅論
    痛快!

    破滅論に秘められた、物事を達観し、本質を見抜くという思考回路。

    この国の政治、経済、社会に危機をもたらす、構造改革、デフレ下の、大増税、自由貿易至上主義、ポピュリズム・・・

    その根本にある日本の病理が透けてみせる。

    ヨーロッパの大学で学んだお二人の痛快な対談でした。
  • レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想
    長きに渡るデフレという忌むべき状況に悩まされている日本。バブル崩壊後、日本は、どのような過ちを犯してきたのか。「グローバル化することは、良いことだ」と疑わずに、信じ続ける大衆。この本が、多くの方に読まれることを切に願う。
  • 文藝春秋2月号

    文芸春秋3月号

    年間購読にしているのですがどうしたら読めますか
  • TPP亡国論
    TPPといっても、それは通商問題に限らず、国内のデフレ問題、食糧安全保障、引いてはアメリカ依存か否かという国のありかたにまで関わってくる、極めて高いレベルの問題まで言及している。このように、一つの問題に際して、多角的に分析できる著者の能力に感服した。今の日本を啓蒙できる知識人の一人であると感じる。
  • レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想
    資本主義制度で最悪の状態デフレの症状が説明され、その状態から脱却させる処方箋が書かれている。

    インフレ経済から脱却する手法としてのデフレ・スキームをサッチャーなどが採用してきた過去の経験はあった。

    インフレ退治するスキームであるデフレ・スキームをあろうことにデフレに悩む日本で数十年に渡って採用し...続きを読む
  • 官僚の反逆
    筆者は、冒頭、外圧を使い、TPPへの参加をヌケヌケという元外務省官僚を批難する。

    そして、そのことは、新自由主義、グローバル化が霞が関官僚の官僚、政治家、経済界も含め、現代社会を大衆化させてしまった弊害だと論じているのである。

    論説の、根拠は、スペインの哲学者オルテガ・イ・ガセットとマックス・ウ...続きを読む
  • レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想
    現在の産業や経済が目指しているイノベーションや効率化が成長どころかデフレを生み出していることを指摘した本。

    競争社会というのがそもそもの問題にある気がする。
  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
    今の日本経済、世界経済が置かれている現状とその原因がすんなりとわかる。

    国民が互いに協力し、支え合って、良いものを生み出していく力、それこそが国力。通貨はその手段。

    これからの日本が向かうべき方向を示してくれています。
  • グローバル恐慌の真相
    この二人の議論は、非常におもしろい。いまいちテレビのニュースを見ていて納得いかない、よく分からない問題を池上彰よりわかりやすく論じてくれていると思うのは、私だけだろうか。

    中野氏、柴山氏に出会ったおかげで経済や政治に興味を持つようになった。

    グローバルという言葉に少し違和感を感じ始めている人...続きを読む
  • レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想
    デフレ脱却のための方法が書かれている。金融政策単独でのインフレターゲットの達成に懐疑的であることがわかる。実際に金融政策単独でのインフレターゲットの達成はむずかしいだろう。歴史的にもデフレからインフレへと金融政策単独でチェンジしたことはない。

    そもそもインフレターゲットとは、インフレ下の国々で生ま...続きを読む
  • レジーム・チェンジ 恐慌を突破する逆転の発想
    世間の主流である構造改革路線と全く逆行する考え方が書かれている。異常事態である長期に渡るデフレを脱却するのは規制緩和や小さな政府、グローバル化ではない。況してや消費増税などありえないとの内容。これを実現、決断していける政治家は現れるだろうか?地方分権を推進している橋下市長も政策が全くこの本と逆ですね...続きを読む
  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
    ほんとうに地に足のついた理路整然とした論理で国力というものを分析した著作だ。

    はじめに国家ありきで、民度の高い市民社会も国家というものがあればこそ共存できるという考え方。

    新自由主義の弊害を乗り越えて経済ナショナリズムが今後日本で如何に発展していくか注意ぶかく政治を見守っていかねばならない。