中野剛志のレビュー一覧

  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
    TPP亡国論の著者の本

    小さい政府を志向しているものの危機に際した国家の役割はやはり重要であると震災でも実感させられた中で(ふがきなさは目立つが…)新自由主義の方向に突っ走るのはどうなんだ?と考えさせる一冊。

    はっきり言えば普段「頼りない!」「関わらんといて!」とオカンに言ってる割には「朝起こし...続きを読む
  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
    とても為になりました。知識のない私でもわかりやすかったです。
    グローバリゼーションといって、国境なき市場、自由市場がよしとされている現在において、国の介入は自由主義をおびやかすをいわれているが、それは間違い。国家という力をもって市場を開拓し、時には国の中の企業を守り・・・とグローバルの中の国力という...続きを読む
  • グローバル恐慌の真相
    本書は、反TPP論者で評判の中野剛司氏と経済思想家柴山圭太氏の対談をもとにしただけに、一般人にもわかりやすい内容となっているが、その内容は深く、またおもしろく、そして興味深く、高く評価できると感じた。
     本書では、現在の世界経済の現状について「世界がグローバル化のわなに落ちた」と喝破している。柴山氏...続きを読む
  • グローバル恐慌の真相
    グローバル恐慌の真相

    ■合計196ページ
    一章:グローバル化の罠に落ちたアメリカと世界 42ページ
    二章:デフレで「未来」を手放す日本 66ページ
    三章:格差と分裂で破綻する中国とEU 40ページ
    四章;冬の時代のための経済ナショナリズム 46ページ

    本書は2008年度に起こったリーマンショック...続きを読む
  • グローバル恐慌の真相
    TPP亡国論に続いて読んだ。中野剛志の知性に感服する。資本主義と市場経済の違い、、貿易ぬおける自由主義と保護主義の違いの解説は目から鱗が落ちた。
  • グローバル恐慌の真相
    ・グローバル化というものが今始まったものではなく、第一次世界大戦前や第二次世界大戦前において起きていたものだという見方、考え方に驚きました。ITの進歩も含め、過去のグローバル化の歴史がそのまま現在に当てはまるとは思っていませんが、歴史に照らし合わせることができる部分が多分にあるという点では、面白い観...続きを読む
  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
     本書を読み終わって、これは経済書でもあるのだろうが、世界経済の現状を鋭く分析し、日本が今後進むべき道を指し示した政治的イデオロギーの書でもあると驚嘆した。すごい本である。
     本書はまず「危機に直面する世界」で、グローバル経済と経済危機について考察している。経済がグローバル化した世界では「国家が労働...続きを読む
  • TPP亡国論
    われわれ国民はもっと勉強せんといかんね。
    TPPは自由貿易の推進なんだから、時代の流れとして正しいのではないか。いつまでも規制に守られている方が古いのだ。とそんな風に漠然と考えている人は多いだろう。私もこの本を読むまではその程度の次元だった。しかしその考えは一瞬で改めさせられた。

    自由貿易は常に相...続きを読む
  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
    モノと情報が、国境を超えて移動を続ける事象であるグローバル化が顕在化している現代において、国家とはもはやただの枠組みにすぎないという議論が活発である。それを示す具体的な例として、多国籍企業は国家の意思とは関係なく、自らの利益最大化のために市場を求める主体であるし、NGOもまた自らの理念によって、国家...続きを読む
  • 日本経済学新論 ──渋沢栄一から下村治まで
    渋沢栄一からの日本経済思想の流れについて。軸がハッキリしていて、論旨が明確。中野剛志氏らしい、MMTへの我田引水的な論理誘導もあるような気がしたが、それはそれで、私は否定派ではないのでノイズなく読む。渋沢栄一の思想には、プラグマティズムとナショナリズムの二つがあり、この日本経済学を支える柱をそれぞれ...続きを読む
  • 新しい封建制がやってくる―グローバル中流階級への警告
    新しい都市形態はできるだけ大学時代の経験に近い生活いわば青年期の延長を再現するものとなる。まさに10年以上経ってもこんな感じの人ばっかりな気がする。面白かった。アメリカも日本もヨーロッパも先進国どこも同じだな。日本が一番良いかも。アジアのスイスのような国になれればいいけど。
  • 奇跡の社会科学 現代の問題を解決しうる名著の知恵
    名前はなんとなく知っていても、実際に原書を読んだことはない(ハードルが高い)ような社会学の古典を、わかりやすく解説してくれる。述べられている通り、長く読み継がれる古典には深い洞察があり、現代に当てはめても十分納得できる内容であることが理解できた。内容の大枠が掴めたことで、逆に興味が増し、原書にもトラ...続きを読む
  • 全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室【戦略編】
    【星:4.0】
    前作の「基礎知識編」ほどのインパクトはなかった。
    また、本書もMMT理論全面推しなのかと思ったが、そうでもない感じである。

    言っていることは一貫していて、財政赤字が増えても日本は通貨発行権を持っているので、自国国債でのデフォルトはない。このデフレ時代には緊縮財政ではなく積極財政でと...続きを読む
  • 新しい封建制がやってくる―グローバル中流階級への警告
    有識者と呼ばれるアカデミックなエリート層と、テック企業を中心とする一部の上位の「新しい貴族」となった富裕層と、「新しい農奴、奴隷」となったその他大勢との溝は、経済格差や人種差別、LGBTQ、クリーンエネルギー、教育、少子化など、様々な問題が顕在化すればするほど、さらに大きくそして深くなっていく。
    ...続きを読む
  • 目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】
    最近流行りの財務真理教というのは、経産省と財務省の暗闘と解釈することも出来る。確かに筆者は経産官僚だが、それを割り引いて読めば良いだろう。
    奇跡を起こすため、日本の全国民に読んでもらいたい本。
  • 経済と国民 フリードリヒ・リストに学ぶ
    フリードリヒ・リストは「自由放任」を批判して、「保護貿易政策」の必要性を主張した。本著は、そのリストから学ぼうとするもので、‟貿易自由化の問題点“について、リストの理論を援用したものだ。

    自由貿易が望ましいとした主張として有名なものは、リカードの定理。二つの国が自由貿易を通じて相対的に得意とする産...続きを読む
  • 楽しく読むだけでアタマがキレッキレになる 奇跡の経済教室【大論争編】
    頭が良くなるかどうかは別として内容はとても面白い。ホントか?と疑いたくなる気がするものの話の筋は合う。これも多くの人に読んで貰いたい。
  • 全国民が読んだら歴史が変わる 奇跡の経済教室【戦略編】
    感想や読書メモが残してなかったため、再読。
    基本編に引き続きとても分かりやすい文章で、MMTや新自由主義、インフレとデフレ、レントシーキングなどについて、「アメ型成長戦略」「ムチ型成長戦略」を軸に書かれている。
    ただ、筆者の思想というか特定の人への批判が強いので盲目的になるのもなあといった印象を受け...続きを読む
  • どうする財源 貨幣論で読み解く税と財政の仕組み
    循環貨幣理論と現代貨幣理論。政府はお金をいくらでも生み出せる。政府が支出しなければ貨幣も生まれない。支出が先で、税収は後。税金は財源ではない。財政赤字はむしろ正常な状態。政府の支出に資金制約はない。ヒトとモノの実物資源が制約だ。いくらお金があったとしても、物理的存在量には限りがある。財政破綻など起き...続きを読む
  • 新しい階級闘争―大都市エリートから民主主義を守る
    東洋経済にて、新しい封建制がやってくると合わせて紹介されていたので入手。いわゆる「西側」諸国(ぶっちゃけ欧米)を今までリードしてきている新自由主義が何をもたらしているか、を解説する。基本思想が強者総取りのところに更にテクノロジーによる支配を加速させて、少数のテック貴族によって多数の下流層(中流層は下...続きを読む