中野剛志のレビュー一覧

  • 官僚の反逆
    「官僚化=グローバル化」というのがよくわかりました。会社勤めをしていると、この本に書いてあることに肯けるところを多く感じます。
    グローバル化がいかに社会をダメにしているかがよくわかります。
    みんな、世の中に流されてるだけなんですよね。官僚化はやめてもっと自分の頭で考えるべきです。
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    欧州では、移民の数が増大している。
    2012年の英国の国勢調査によると、イングランドとウェールズの移民は10年間で300万人増えた。
    ロンドン住民のうち「白人の英国人」はわずか44.9%だった。
    キリスト教徒の数が約400万人減り、イスラム教徒は約120万人増えた。
    →大量移民は英国を違うものに変え...続きを読む
  • MMT現代貨幣理論入門
    中野剛志さんの本で概要を聞いていたので、かなり長く感じたが、いろんな批判に対して丁寧に説明しようとしている内容。
    このレベルで基本書と言われると、専門書はどのレベル??と困ってしまう。
    最後の解説がシンプルにまとまってるので、先に読んでから読んでみても良いかもしれない。
  • MMT現代貨幣理論入門
    主権と中央銀行を持つ国の政府は、まず貨幣を創造し、次にその貨幣で納税義務を課す。均衡不要で予算制約なしに支出できる。課税プロセスで、公共・民間に有益な活動を促進する。政府は最低給での就業保証プログラムを実施することで、再分配に代わる不平等是正を行える。

    残り物のオマケ程度の位置づけだった税が、まず...続きを読む
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    ・イスラム教には、教義上、西洋で自明の価値観(両性の平等、表現の自由、LGBTの尊重等)を認めないところがある。
    ・西洋では、リベラル思潮及び過去の植民地政策等への反省から、他人種・他宗教を批判することに極端に神経質である。
    ・上記2つの帰結として、イスラム教移民について、難民ではなく経済移民であっ...続きを読む
  • MMT現代貨幣理論入門
    MMTが主張するところによると、「通貨発行権のある政府にデフォルトリスクはまったくない」。通貨が作れる以上、財源の制約はなく、インフレが悪化しすぎないようにしさえすれば、財政赤字を気にする必要はないという。

    さてここで気をつけたいのは、本書にも指摘があるように、政府がデフォルトを選択することはあり...続きを読む
  • MMT現代貨幣理論入門
    主流の理論が間違っている
    キーストロークだから大丈夫
    ...の2点しか頭に残らない。
    ところどこと面白い議論もあるので、無駄だったというわけではないが、知りたいところに手が届かないモヤモヤが残る本でした。

    理論の骨格とかロジックを知りたかったのだが、主流派批判に邪魔されてピントがぼけてしまっている...続きを読む
  • 日本破滅論
    決めるのが政治でなく、議論するのが政治。なるほどと思う。
    フレーズで洗脳し闇雲に決めることに、違和感を覚えた。その理由も、そこにある気がした。
    しかし、しょーもない議論に時間を使うのは勘弁願いたい!
  • 国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
    『経済はナショナリズムで動く―国力の政治経済学』(2008年、PHP研究所)の加筆修正版です。

    著者は、東日本大震災によってネイションへの共感、同朋意識が高まったことを受けて、危機を克服するために健全なナショナリズムにもとづく「国力」をただしく理解するべきだと主張しています。さらに、グローバル経済...続きを読む
  • 保守とは何だろうか
    「保守」が新自由主義と結託している現状を「保守」の混迷とみなす著者が、イギリスの詩人であるコールリッジの政治経済思想の再評価をおこなうとともに、著者自身の考えるほんとうの「保守」像を論じている本です。

    本書における新自由主義に対する批判には、説得的だと感じたところもすくなくはないのですが、たとえば...続きを読む
  • グローバリズムが世界を滅ぼす
    表紙の写真で分かるように、エマニュエル・トッドが表看板の本だが、彼が語る場面は、他の著者よりそう多いわけではない。

    グローバリズムが経済的繁栄をもたらすという理論は、じつは根拠がなく、逆に世界に不公平と混乱をもたらす元凶であることを、座談会およびそれぞれの論文でわかりやすく説いた本。
  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克
    有意差 釣鐘状 社会通念上 近代イデオロギーが生み出しているタブー そう、「私が言ってるんじゃなく、実験データが言ってるんだから」って開き直れる。それがサイエンスの魅力でもあると思います。 外見こそ情報のかたまりである 迷妄 人間の世界も、「他者のリソース(資源)を奪う」という点では攻撃性が持つ意味...続きを読む
  • 反・自由貿易論
    ヘクシャーオリーン定理は厳しい前提条件がある。

    南米の輸入代替戦略の失敗と、東南アジアの輸出主導型戦略の成功は本当か。
    自由貿易帝国主義が世界を分断化したのではないか。
    世界恐慌の悪化の原因は保護主義にあるのか。

    イギリスがはしごを蹴り外した。
    イギリスの穀物法は、他国を農業生産に釘付けするため...続きを読む
  • グローバリズムが世界を滅ぼす
    「グローバル資本主義によって経済は成長する」と信じられてきましたが、実際のデータを客観的に眺めてみれば、真実はまったく逆であって、「グローバリズムは成長を鈍化させる」
    グローバル資本主義を推し進める人々は、ビジネスに自由さえ与えれば富も雇用も創出され、最大限の成長があると信じてきた
    アメリカにしても...続きを読む
  • 官僚の反逆
    『政治の世界には、確かに、利害の対立や妥協がつきものである。しかし、政治には対立や妥協があるからこそ、議論が行われるのであり、言論の自由が意味をもつのである。

    もし、関係者の間に対立や妥協がなく、すべて、規則に従って官僚制的に事を運べばよいのであれば、そもそも言論が自由である必要などない。政治的な...続きを読む
  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克
    期待を持たせるタイトルで、若手論客白熱の討論10時間とのことだが、他人にたいする批判を3人で一緒になってしている感が強い。専門的な情報が披露され参考にはなるが、建設的な前向きの意見や示唆が少ない。異なった意見を戦わせて、議論を深めて欲しかった。
  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克
    楽屋話の印象を持ちました。読者を意識した鼎談ではなかったように感じました。新書であるから仕方ないのかも知れませんが、説明が足らなくて自分たちの博学さを披歴しているような発言が鼻に突きました。著者の紹介のあとに、「本書の内容は著書個人の見解であり、所属組織とは関係ありません。」と、わざわざ断り書きがあ...続きを読む
  • TPP 黒い条約
    7名の方々がTPPについて反対の方向で書いているので、合意に至ってしまった現在、どうなっていくのか非常に気になる。
    また、新聞・マスコミが取り上げる内容がいかに偏っているかを改めて認識。一般市民が得られる情報って限られるので、「興味を引くための内容」を掲載するのではなく、「国民が知っておくべき内容」...続きを読む
  • TPP亡国論
    必ずしもTPPが悪いとは思わないが、TPPの隠された要素、国際取引きの見えざる部分の知識補充には良いと思う。
  • 保守とは何だろうか
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    国家の富強こそが、政府の財源の本質である。159
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    コールリッジは言う。国家とは、穀物の山のような、個人の単なる集合体ではない。かといって、国家は、有機的生体のように、全体がすべ...続きを読む