中野剛志のレビュー一覧
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TPP亡国論で知って、若者受けしそうな経済学者ということで興味持って読んでみた。「国力」というものをネイション(国民)とステイト(国家)に分けて、ステイトがネイションの利益の為に動いている様を国民国家と呼び、それが国力を構成している、と。ふむ。
そのステイトが自国民の為に動く主義を経済ナショナリズ...続きを読むPosted by ブクログ -
グローバル化によるリスク構造の変化、日本が直面する安全保障上の問題、今後の見通しなど非常に興味深く読めた。著者の考えは悲観的に感じるかもしれないが、決して大げさではないと思う。何十年先、百年先を見据えた国家戦略が必要であると感じた。Posted by ブクログ
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これまでの日本の政策、これからの解決方法など、楽しく、新鮮に読むことが出来た。テレビやニュースではあたりまえとされている政策論議について、わかりやすく、直感的に開設されており、なるほどと何度も納得させられた。
2人の会話を進めながら書かれているので、とても読みやすい。 -
TPPの是非を初めて自分の頭で理解した気がした。農業の問題ばかりが取り沙汰されているが、日本の経済全体、そして日本のあり方までをも左右する制度のようだ。
デフレをはじめとする経済の問題も非常にスッキリ説明されている。Posted by ブクログ -
日本型雇用慣行。終身雇用制と年功序列型賃金制度とOJT、これらが相互補完的に働く。
不況下でリストラが進められる中で広がったのが「高給取ってろくに仕事もできないおっさん達は許せない、こういう連中こそ首を切るべきだ」という論調。
そして年功序列型賃金制度から能力主義的賃金制にという流れ。
これはたぶん...続きを読むPosted by ブクログ -
特に印象に残ったのは、資本主義と市場経済との違いを記載したところ。需要とは消費だけではなく、消費+投資であるとし、現在の支出が現在の利益ではなく将来の利益になるところに資本主義の市場経済との違いがある。
(シュンペーター曰く”自分が支出したものが将来誰かの利益になるかもしれないというモラルが資本主義...続きを読むPosted by ブクログ -
閉塞感の打破といって、橋下維新に期待している。彼のいう「船中八策」は、この20年間、机上空論しか知らない学者がつくってきた安っぽい物語。80年代から世界をおかしくしてきた新自由主義の、30年も流行遅れの物語を「維新」と名づけて持ち出したにすぎない、との著者(中野)の指摘に耳を傾けるべきだ。Posted by ブクログ
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日本は経済自由主義から経済ナショナリズムにパラダイムシフトするべき、という話。
そして、経済ナショナリズムとは、「ネイションの能力」としての国力の維持と強化を目指す政治経済思想だそうです。
他にも、経済ナショナリズムが採るべき政策や、ケインズ主義政策との関係などについて、リーマンショックや東日本大震...続きを読むPosted by ブクログ -
日本も世界もこれまで滅茶苦茶な経済政策を実施してきた以上、もはや将来がバラ色になる処方箋はないということを自覚しなければならない。今、できることはこれ以上悪くなるのを如何に食い止めるかといた消耗戦しかない。しかも瀕死の日本経済であれば、応急処置にすぎない金融緩和と財政出動のセットによる施策もやむなし...続きを読むPosted by ブクログ
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なかなか説得力はあった。
要は、公共投資を増やせば乗数効果で景気は良くなるということ。
日本国債は、国内の投資家が主に購入するから、バンバン発行すれば良い、という主張。
典型的なケインジアンかな。Posted by ブクログ -
若干よみずらさはあったものの、対談形式で用語も丁寧に例を交えて解説されている。
経済学に関心のある人は読みやすいが、日本がどのようにしていまの「失敗」に突き進んできたのか、世界の反例を挙げながら解説している。
ただ、若干読みずらい。Posted by ブクログ -
中野剛志氏と柴山桂太氏のシンプルで本質を抉る対談集である。
新自由主義イデオロギーに毒されたヤスモンのエセ学者さんたちの言っていることに騙され続けている日本社会にとって、青天の霹靂なことばかり著されている。
しかしながら、根拠となる事実は、西欧資本主義社会が過去、積み重ねてきたものである。
ア...続きを読むPosted by ブクログ