中野剛志のレビュー一覧

  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    ・欧州では長年,中東やアフリカからやってくる大量の移民を受け入れすぎた結果,負の側面が見えてきた.

    ・これはうちうちには懸念されていたことだが,移民の排斥は人種差別主義者や不寛容さの現れであると評される空気がば長く続き,真正面から向き合うことを避けてきた.そういう人はひどいレッテルを貼られ大きなバ...続きを読む
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    書き出しからして衝撃だ。
    「欧州は自死を遂げつつある。少なくとも欧州の指導者たちは、自死することを決意した」
    日本は、移民に対して閉ざされた国であると考えられてきた。しかし、OECD加盟国35カ国の外国人移住者統計(2015)によれば、日本は2015年に約39万人の移民を受け入れており、すでに世界第...続きを読む
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    欧州で右派が台頭する状況の背景がこの本を読むとわかった。少なくとも欧州で極右政党が一定の支持を集めるのを一部の経済的に恵まれず、情報が限られた人たちが煽られた反動だと感じていたことが、それほど単純ではないことがわかった。この本が欧州を含めて世界中でも比較的売れていて、トンデモ本のような扱いではないこ...続きを読む
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    リベラルな良心や原罪だけでは移民問題や難民問題(、と難民を偽った不法入国の問題)を語れず、この本にある負の側面も含めて考えないといけないと感じた。
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    欧州の移民問題を取り上げている。日本も対岸の火事ではない。日本は移民に厳しいと書かれているが、それは違う。難民の審査も厳しいと言われているが、法の抜け道があるので、それも違う。それに、50年以上も前から日本は移民大国だ。移民の多くが見た目が日本人と変わらないのでそう感じるたのだのだろう。それにしても...続きを読む
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    日本でも徐々に移民受入の議論が本格化する中、人道的立場から移民を受け入れてきた欧州で何が起こりつつあるのかを生々しく描き出した論考。

    本書の内容は「西洋の自死」というタイトルが、恐ろしいほど端的に示している。その多くがイスラム教徒である移民を欧州が受け入れることにより、欧州が自明視していた価値観と...続きを読む
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    みんなで仲良くは戯言で、現実はかなり厳しい事柄に満ち満ちている。
    社会は壊れて戻るの繰り返し、その息遣いとその中で私たちはどうやって生きていくべきか、示唆が深い。
  • 西洋の自死―移民・アイデンティティ・イスラム
    社会とアイデンティティの融解を自死という表現にこめている著者の危機感はこれからの日本人にもっと共有されるべき
  • TPP亡国論
    比較的納得感はあった.しかしこれも一意見であるということ,新書なのでおそらく十分なレビューはされていないということも注意しなければならない.
  • 経済と国民 フリードリヒ・リストに学ぶ
    自由貿易というドグマは、なぜかくも強い影響力をもつのか。なぜ、それを疑うことすら許されないのか。
    この謎を解く鍵となるのが、ドイツの政治経済学者フリードリヒ・リストである。
    本書の目的は、このリストという人物の理論と実践を、彼の生涯とともに解釈することによって、我々が自由貿易というドグマから自由にな...続きを読む
  • 日本防衛論 グローバル・リスクと国民の選択
    国際情勢をにらんだ上で、日本がどう対応していくかを説いた一冊。

    2013出版ながら、今読んでも古さを感じないのは、普遍的なテーマだからだろうか。
  • 日本の没落
    西洋の没落のことが現在をイメージしながら理解でき、読みやすい。
    過度な合理性批判は分かる。でもその先を自分の理解不足からかなかなかイメージできないような…もう一度読もう
  • 経済と国民 フリードリヒ・リストに学ぶ
    フリードリヒ・リスト。ドイツの経済学者。フランス革命の1789年にドイツで生まれ、1846年に自ら命を絶つことになる。

    理論よりも、実践と実証に重きをおき、マキャベリの政治観に感銘を受ける。当時、主流であった近代合流主義の一派から拒絶されることになる。ヨーロッパに、資本主義的な考え方が広まっていく...続きを読む
  • 真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学
    組織学会主流派の考えに基づいて、著者独特の論理展開で、一見、一般的と思える主張に批判を試みる刺激的な良書。
  • 真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学
    「真説・企業論」中野剛志


    1980年代以降の米国はベンチャー開業率が下がり続け、2009年以降では1997年の半分しかない。

    アメリカの若者が起業する比率は下がり続け、2013年には1989年の三分の一に。

    2015年の「Top100グローバルイノベーター」は日本企業は世界最多の40社。2年...続きを読む
  • グローバリズムが世界を滅ぼす
    グローバリズムにより貧富の差は広がり格差社会がひずみをもたらす。保護主義を推奨する。
    必ず毎年利益を出し、年々GDPが上がっていくこと前提の経済の考え方に息苦しさを感じる点で、納得できるところが多い。

    が、グローバル化を止めてしまって、代わりに経済を発展することができるのか?というところに答えは見...続きを読む
  • グローバリズムが世界を滅ぼす
    エマニュエル・ドット氏と日韓の論客がグローバル資本主義のの行方を語ります。バブルとその崩壊を繰り返し、大企業によるの寡占化、短期利益を求めての目先のパイの奪い合い、株主はクリックひとつでやめられるが従業員はそうはいかない、国家という枠内でのガバナンスの欠如などの問題を洗い出し、それでもネオリベラリズ...続きを読む
  • 脳・戦争・ナショナリズム 近代的人間観の超克
    攻撃性はアドレナリン。楽観性や浮気性はドーパミン。不安を感じやすいのはセロトニンを作れないから。親密さと戦争惹起はオキシトシン。脳内物質が原因ならば、遺伝が関わります。脳内物質を作る過程は遺伝子が関与しているそうです!

    Mahalo
  • TPP亡国論
    ★論理に破たんがあるようには思えず★いまさらながらTPPが成立したので読んでみた。TPPで意味のある貿易相手は米国だけであり、この連携は米国の輸出拡大策でしかないと指摘。盲目的な米国追従の外交を批判する。確かにその通りでTPPの利点はいくら聞いても実際よく分からない。賛成派は「自由」という反論を許さ...続きを読む
  • TPP 黒い条約
    安保関連法制よりはよっぽど大事と思われるTPPに関する各識者の反対論

    特に斬新だったのは施 光恒の指摘、以下のものがTPPにより壊されるという
    ①治安の良さ、連帯意識
    ②「ものづくり」を支える文化的基盤
    ③中産階級とその創造性
    ④多様な選択肢

    これだけの識者が反対しながらTPPはとうとう合意され...続きを読む