作品一覧
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4.0衰退するアメリカ、そのアメリカ依存から抜けられない日本。この構図のなかで、いま、アメリカが日本を徹底的に搾取しようとしている。それがTPPの正体だ。TPPが日本の成長を助ける自由貿易協定だというのは真っ赤な嘘。99%のわれわれ国民に対して、1%のグローバル企業・超富裕層が仕掛けた罠なのだ。その内実を国民に知らせぬまま条約批准に向かって突き進む政府。黒い条約TPP締結後の日本はどうなるのか? 『TPP亡国論』の中野剛志とこの問題を早くから掘り下げてきた気鋭の論客たちが、TPP参加に最後の警鐘を鳴らす!【目次】序にかえて――中野剛志/第一章 世界の構造変化とアメリカの新たな戦略 ――TPPの背後にあるもの――中野剛史/第二章 米国主導の「日本改造計画」四半世紀――関岡英之/第三章 国家主権を脅かすISD条項の恐怖――岩月浩二/第四章 TPPは金融サービスが「本丸」だ――東谷 暁/第五章 TPPで犠牲になる日本の医療――村上正泰/第六章 日本の良さと強みを破壊するTPP――施 光恒/第七章 TPPは国家の拘束衣である ――制約されるべきは国家か、それともグローバル化か――柴山桂太
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4.4国論を二分するほどのTPP(環太平洋経済連携協定)参加問題。「日本はバスに乗り遅れるな」とマスコミは喧伝し、経済界もメリットは大きいと旗を振る。しかし、日本の市場は、本当に閉ざされているのだろうか。こうした議論もないまま進められるTPP推進論。農業問題だけがクローズアップされているが、医療、投資、労働、金融など、国のかたちを変えるほどの大問題なのだ。果たして、国民は24の幅広い分野で検討されていることを知っているだろうか。事実上、TPPは日米間取引であり、推進の裏には、米国の国家戦略が垣間見える。さらに、その先には中国の陰も見え隠れする。たとえば、日本の民有林(7割、国有林3割)を外国人バイヤーが買うことを手放しで受け入れていいのか。水の確保や安全保障上、重大な問題を孕んでいることが指摘されている。国の存亡にかかわることだけに、国民はそのことを十分知る必要がある。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
7人の著者によるTPPのデメリット、危険性を説く警告書。舌足らずな部分は見受けられるが、論旨自体はそれぞれ納得がいく。TPPは国家間の交渉ではなく、グローバル企業の利益誘導という漠然とした印象は間違っていなかった。
・アメリカの「年次改革要望書」(勧告書)は国家の主権の領域に及んでいた。
・非関税障壁=規制や制度
・国民皆保険制度の空洞化(公的医療保険の給付範囲の縮小)
・長谷川三千子:翻訳作業とは翻訳される言語と翻訳先の言語との間で綿密な概念の検討が行われ、双方ともに厳しい知的吟味にさらされる過程である。外来の語彙や概念が触媒となり、土着の文化が活性化され、発展し、多様化していく。
・日本 -
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Posted by ブクログ
著者は銀行員を勤めた後、独立した方。4年前の民主党政権時代に書かれた本だが、タイトルがわかりにくかったのでTPPがテーマとは気がつかなかった。TPPはもう妥結してしまったが、国民の代表である国会の批准はこれからだから、まだ読む価値はあるだろうと思った。
1989年の宇野・ブッシュ会談で合意されて、日米構造協議が2年間行われた。1993年の宮澤・クリントン会談で日米経済包括協議を合意したのを受けて、年次改革要望書が翌94年から開始された。95年からは保険分野の市場開放を目的とした郵政民営化があげられている。民間保険市場は95年に法律が改正されて開放され、2000年前後には9社の中小生命保険会社