夏目大のレビュー一覧
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ネタバレドロッドロの米国史を第25代大統領マッキンリー(1897-1901)~第44代大統領オバマ(2009-2017)まで辿ったもの。なお筆者の一人、オリバー・ストーンは『プラトーン』でアカデミー賞を受賞した映画監督。
アメリカ、素敵な国!一度は行ってみたいところ!ウォール街、ハリウッド、自由の女神、ジャズの国、NBA、グランドキャニオン等々。とにかく楽しそうなもの沢山!しかしながら歴史を紐解くと、そこには今の今まで連綿と続く、帝国主義的欺瞞の数々。寧ろ目を背けたくなるような事実の連続。
ざっと挙げてもこれだけの欺瞞がある。
メイン号爆発を勝手に攻撃とみなしてけしかけた米西戦争。中立と標 -
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脳の発達は遺伝子と環境の相互作用という形をとる。
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1.ニューロンが処理の遅い、信頼性の低いプロセッサである
2.脳が 古い脳に新しい脳をかぶせる という非効率な作り方をされている =アイスクリームのコーン
3.ニューロンが大量にあるためにニューロンどうしをどのように接続するか(個々のシナプスをどのようなものにするか)を遺伝子であらかじめ逐一決めておくことが不可能になった
遺伝子の記憶容量に限界があるため、細かい配線に関しては、遺伝子ではなく、環境に頼らざるを得なくなった。
人間は他の動物に比べて大人になるのにはるかに時間がかかるが、それは配線に必要な経験を積むのに時間がかかるためと考えら -
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【私が伝えたいのは、世界で最も嘘をつく必要に迫られているであろうCIAの諜報員でさえ、なるべく嘘をつかないようにしているという事実だ。真実をいっても問題ないときに、わざわざ嘘をいって状況を複雑にするのは危険だからである】(文中より引用)
CIAで用いられる諜報や組織運営の手法が、ビジネスの分野にも応用できるとして紹介していく作品。一見すると共通項がないように思える二つの分野をつなぐ架け橋とは......。著者は、スターバックスなどの民間企業でのキャリアも有するJ・C・カールソン。訳者は、システムエンジニアとしての経験を持つ夏目大。原題は、『Work Like a Spy: Business -
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下巻も素晴らしい。この本の効用は、過去の人物を新たに知ることができることだ。名前だけは知っている有名な偉人から、アメリカでは著名な人物かもしれないが、あまり知られていない人物の生きざまを躍動的に、淡々と語ってくれている。
著者も触れているが、いつの時代でもカウンターカルチャーを叫ぶ人がいて、その活動は一目を置かれる。本書もある意味カウンターカルチャー的な本である。現代の主流であるアダムⅠを称賛するものではなく、アダムⅡを称賛している。
アウグスティヌスの『告白』をはじめ、本書に登場する書物を読みたくなる。
しかし、我が家の一画には、まだ読まれていない本が多々あり、そちらから読むべきなのだ。寝る -
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人間の美徳は大きく分けて二つあると著者は語り掛ける。一つは「履歴書向きの美徳」。キャリアで成功を勝ち得そうな他人から見てわかりやすいもの。もう一つは「追悼文向きの美徳」。あなたの葬式の時に、集まった人たちの思い出話の中で語られる美徳。より奥深く人間の核となるもの。前者をアダムⅠ、後者をアダムⅡと呼び本書はアダムⅡの本だとはじめに示される。もう、この文を読んだ時から興味深々、手に取って読まずにはいられなくなる。そして、アダムⅡを大事に生き抜いた人を一人一人丁寧に紹介していく。とかく、アダムⅠに注視し、もてはやしがちだが、どちらのアダムも大切な美徳なのだ。現代社会で忘れがちなアダムⅡを実践すること
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「あなたの人生の科学」の著者による本。この本もわたしにおおきな影響を与えてくれたが本書も同様であった。
まず「人間には本来、2つのプロフィールがあるが、現代はそのうちの一方だけが偏重されている」と主張。
2つのプロフィールとは「履歴書に書かれるプロフィール」(アダム1)と「追悼文に書かれるプロフィール」(アダム2)。
どの学校をでてキャリアや栄達や立身出世は前者、後者は追悼文で語られる。
「ほんとによいひとだった、やさしかった、あいしてくれた、わかちあってくれた」的な人格に関することがアダム1。
いくらキャリアをつみかさねた仕事的にすごいアダム2のすごい人でも、自己中心的でやさしさが -
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『今のEUを見ていると、父の言葉を思い出す。EUとはまさに「何もなかったことにしてしまう」ための機関だからだ。もちろん、皆、過去に何があったかは知っているし、その過去に嫌悪感を抱いていないわけではない。
過去に起きたこと、見聞きしてきたことはすべて踏まえた上で、長らく存在してきた悪魔をヨーロッパから切り離そうとする試み、それがEUなのだろうと思う。
ただ、一方で、歴史を超越するなどということがそう簡単にできるのか、とも思う。この本では、ヨーロッパの暗部に目を向けて行く。』
素晴らしい作品。和訳のタイトルがちょっと違うよなぁ〜、って思うけど…。
『100年予測』とは全然違う。もっと奥深いも -
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ネタバレ「人間が戦争をするのは、愚かだからでも、過去に学んでいないからでもない。戦争がいかに悲惨なものかは誰もが知っており、したいと望む人間はいない。戦争をするのはその必要に迫られるからだ。戦争をするよう現実に強制されるのである。ヨーロッパ人はもちろん人間なので、他の地域の人間と同様、あるいは過去の彼らと同様、いつでも悲惨な戦争を選択せざるを得ない状況に追い込まれる可能性はある。戦争か平和か、その選択を迫られる時は来る。ヨーロッパ人は過去に何度も戦争を選択してきた。今後も選択する時はあるだろう。まだ何も終わってはいない。人間にとって重要なことは、いつまでも終わることはないのである。」(411)
その -
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本書はCIAの情報入手方法や危機管理について記されています。
しかし最大の特長は、日本の物書きでインテリジェンスに1番詳しいか1番有名な佐藤優氏が本書の解説などでベタ褒めしていることにあります。
氏曰く
「間違いなく日本語で読める最高の一冊だ。これ以上わかりやすく書かれた本を私は知らない。」
「本書に記されているノウハウは、いずれも実行可能である」
「インテリジェンスの世界に共通する普遍的な技法が、一般のビジネスパーソンが再現可能なレベルにまで落とし込んで書かれている」
金を貰って褒めるのは当たり前でしょうが、彼の得意分野で誤ったことを書くと、きっと次の仕事は無くなるでしょう。
著者は -
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「どうかあなたの国の人たちに、コンゴではあなた方の使うスマホのために毎日子供たちが死んでいるのだ、とお伝えください」(本書より引用)
リチウムイオン電池が実用化されて、モバイル端末や自動車に幅広く使われるようになったことは、多くの人が知るところです。でも、同電池の正極材料として使われているコバルトの採掘場(コンゴがコバルトの生産シェアで8割程度を占めています)では、コンゴの児童がたくさん劣悪な環境下働いていて、毎日事故等で死んでいることを知っている人は少ないのでは。
本書を読んで、大きなショックを受けました。フェア・トレード、バングラデッシュの縫製工場における児童労働等について、それなりの -
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副題に「動物たちに学ぶセンス・オブ・ワンダー」とある通り、動物たちの持っている能力と対比するような形で人間に備わっている能力について書かれている。
人間についての記述はとても興味深かったが、他の生物に関してはあまり興味が持てなかった。
一般的にあまり知られていないと思われるようなことがたくさん出てきて驚いたし、まだまだ未知の領域があるんだと改めて感じた。
特に興味を持った箇所を挙げると、
「四色型色覚」を持つ人がいるということ、
痛みの感覚が欠落している人がいること、
「自己受容体」という感覚があるということ。
自己受容体とは、自分の身体がどのような状態にあるか把握するために必要なものである。 -
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ダーウィンの進化論によると、生物は特定の形質が自然選択の圧によって、種における支配的な個体数を持つというプロセスで進化が発生する。これは別の側面では個体が自らの利益を最大化するような行動を取ることによって種全体としては損失となることもある。これをダーウィンの罠と名付けその影響を様々なレイヤーで検証する。そこから脱却するためには現在の資本主義から評価市場へと移行するという道標を示している。
物事を善悪ではなく、原理的に起こり得てしまうのでシステムを改修する、という視点は非常にエンジニアリング的だと感じた。また述べられている評価市場は、実装としてはPIXYのようなものと同じ思想であると思った。 -
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気候変動が散々問題になりながら中々CO2排出を削減できないなど、なぜ人類は悪いと分かっていることを止めることができないのか。一口に、各個人や企業に選択圧がかかっており、それぞれが利益を享受する手段を最適化しているだけ…そうしないと他者との競合に負けてしまう…これをダーウィンの悪魔と呼ぶと。
とても分かりやすかった。ダーウィンの悪魔により人類は確実に破滅に向かっているが、生存者バイアスのせいで気付けていないというのも納得。
後半にでてくる評判市場の構築、それに必要な巨大な影響力を持つ者の働きかけは、必要だし目指さなくてはいけないが今の段階では理想論なのかもしれない。応援しつつ、自分でできることを