夏目大のレビュー一覧
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21世紀になっても、かつての奴隷時代と同様な扱いを受けている人々が地球上にいるとは。コンゴ民主共和国はグーグルマップで見てもストリートビューはほとんど出てこない。何がおきているかは、行った人しか判らない。現地ルポのノンフィクション本なのに、写真がないのは、炭鉱の取材がカメラNGだからだ。先進国の企業レポートにある人権尊重の採掘は見せかけで、ほとんどのコバルトは職人的採掘者(Uberのドライバーみたいに企業の社員ではない採掘者)が1日1ドルあまりのお金を稼ぐために露天掘りでシャベルで掘ったもの。企業は採掘者がトンネル崩落で死のうが知ったこっちゃない。勝手に掘っているのだから・・・職人的採掘者とは、以前住んでいた土地をコバルトが見つかった途端に追い出されて、コバルト掘るしか生活手段が無くなった人達。学校に行くための月5ドルが払えずに子供は鉱山に働きにでる。あまりに悲惨な現実。
以下 備忘録
コバルトのある街、 下端が地方 ルプンバシからコルウェジへ取材旅行
コンゴの搾取の歴史 象牙、ゴム、パーム油、
銅・スズ・ニッケル、ダイヤ・金、ウラン、タンタル・タングステン、
そしてコバルト(2012年以降)
コバルト搾取のしくみ
職人的採掘者→バイクをもっている仲買人
→集積所(主に中国人、ここで正規の採掘と違法?な採掘が混じる)
→中国企業 そしてコバルトを使う大企業
コンゴの歴史
1859年 リビングストンがナイル水源を探してアフリカ内陸を探検
1871年 スタンリー リビングストン発見、
1877年 スタンリー コンゴ川を河口まで下る
1884年 スタンリー ベルギー国王レオポルト2世の使者として
現地部族をだまして?土地を手に入れる契約
1885年 レオボルド2世 コンゴ自由国を私領として建国
ゴムの採取でコンゴ人を奴隷として使う
1908年 ベルギー領コンゴ(国王が私領をベルギーに売る)
ゴムやパーム油の採取でコンゴ人を奴隷として使う
1960年 独立 ルムンバ首相 いい人だったが西側に排除される
1965年 クーデター モブツ大統領 銅で私服を肥やす
1971年 国名をザイールに変更
1997年 クーデター カビラ大統領 私服を肥やす
国名をコンゴ民主共和国に戻す
1998年 第2次コンゴ戦争
(コンゴ(ジンバブエ、ナミビア、アンゴラ、スーダン、チャド?)
対ルワンダ・ウガンダ、ブルンジ
2001年 カビラ暗殺 息子のジョセフ・カビラが大統領
中国企業と癒着して私服を肥やす
2002年 第2次コンゴ戦争終結
2019年 総選挙 チセケディ大統領
コンゴの鉱山企業
国営ジェカミン社と他国性企業(欧米、中国)との合弁または単独
19か所中15か所は中国
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ネタバレ【要約】
礼節(Civility)が個人のキャリアや組織の業績にどれほど大きな影響を与えるかを、20年以上にわたる膨大なデータと研究に基づいて解き明かす
①「無礼な態度」がもたらす甚大な損失
職場の無礼な態度は、単なるマナーの問題ではなく、組織の生産性を破壊する「目に見えないコスト」となる
・経済的損失:
アメリカ心理学会の試算によれば、職場のストレスによる損失は年間で5,000億ドル(約50兆〜60兆円)にものぼる
・パフォーマンスの低下:
無礼な扱いを受けた人は、意図的に仕事の手を抜いたり(48%)、質の低い仕事をしたり(38%)、組織への忠誠心を低下させたり(78%)することが調査で判明している
・思考能力の阻害:
無礼な態度を目にするだけで、思考力は33%、創造性は39%も低下する
医療現場では、チーム内に無礼な言動があると、情報の共有が滞り、深刻な医療ミスにつながる確率が格段に上がる
・健康への悪影響:
無礼な人が職場にいると、周囲の死亡率が2.4倍になるという衝撃的なデータや、医療費が46%増えるという報告もある
②「礼儀正しさ」がもたらす生存戦略上のメリット
無礼さが害悪である一方で、礼節をわきまえることは最強の武器になる
・キャリアの成功:
礼儀正しい人は周囲から信頼され、情報やチャンスが集まりやすいため、出世する可能性が「無礼な人」の2倍高まる
・組織の活性化:
礼節のあるリーダーのもとでは、メンバーの幸福度が56%向上し、集中力や生産性も劇的に改善する
・伝染する性質:
無礼さも伝染するが、礼節もまた周囲に伝染し、組織全体のパフォーマンスを底上げする
③礼節を身につけるための「3つの原則」
礼節は生まれ持った性格ではなく、意識的に習得できる
(1)笑顔を絶やさない
笑顔は周囲の能力を高める力があり、自分自身の健康状態も改善する
(2)相手を尊重する
地位や立場に関わらず、相手を一人の人間として認め、敬意を持って接することが重要
(3)人の話に耳を傾ける
相手の話を遮らず、熱心に聞くことで「あなたを大切にしている」というメッセージが伝わる
理想的な"話す"対"聞く"の比率は「1対2」
④無礼な人から「自分と組織を守る」方法
無礼な社員が組織に紛れ込むと、腐ったリンゴのように周囲を汚染するため、採用段階で排除することが最も効果的な対策とされている
・フィードバックループ:
既存の無礼な社員に対しては、証拠を提示し、改善されない場合の不利益を伝え、具体的な目標設定を行う「フィードバックループ」が有効
・個人的な防衛策:
もし身近に無礼な人がいる場合は、接触を最小限に抑える(メールを活用する、要点だけ話すなど)ことや、相手のレベルに落ちて言い返さないこと
・成功の自覚:
自分自身が成長し、エネルギーに満ちた状態(Thriving)でいることで、無礼な態度から受ける悪影響を跳ね返すことができる
★結論
礼儀正しさを単なる道徳的な教えとしてではなく、「結果を出すための極めて現実的なビジネス戦略」としている -
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五感は、紀元前350年ぐらいにアリストテレスが体系化したものがそのまま受け継がれているだけであり、実際はもっともっといろいろな感覚が人間には備わっている。
本書ではそれ以外にも分かってきている12感覚が紹介されている。
著者は、リチャード・ドーキンスに師事し、動物学を研究されたとのこと。
彼に加え、本書のインスピレーションとなった人物には、本書でたびたび参照されているオリバー・サックス、デスモンド・モリスも挙げられている。
他の動物について知ることで人間についての理解をより深められるということがとても分かる内容でもある。
とはいえ、地球上には本当にたくさんの動物がいる中で
それぞれの習性や生きものとしての特徴を深くまで知り比較考察するとなると膨大な知識量だろうなーと思う。
知的好奇心を誘う本でした。 -
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出かける時はいつも本を持ち歩くが、この本の厚さはそれを許さないので、この夏休みに読み終えよう、そうでなければ読まずに終わると思っていた。
短い文章でいろいろな動物のうんちくがかかれているのかと思いきや、9章のテーマをたくさんの生物の例でじっくり突き詰めていて面白かった。
単独行動の大人しいバッタが突如、見た目も変わって大集団を作る理由や、ハダカデバネズミは何百匹というコロニーの中で、ただ一匹の女王で繁殖しているなどなど、知らないことだらけ。さぞ賢くなったかと思いきや、だいぶ溢れちゃってる自分の脳が悲しい。でも、人ってやっぱり他と何ら変わらない「動物」なんだなあと思う。力を持つ人の顔色を見て動くとか、恋愛に関する攻防とか、動物も同じことをしている。男女平等、男性も育児・家事をという近年の動きは本当は生態としては無理があるんじゃ?と思ったりして。
そして、人間が様々な種の数を減らしてることが改めて罪深いと思うし、ミサイルだ、核だと言って同種さえも殺し合ってる無意味さ。人間って生物は愚かだなあ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレビジネス書にありがちな釣り的なタイトルですが、かなりの意訳。
Think Civilityという原題はおだやかに訳せば「礼儀正しさについて考えよう」ですね。
ただ、内容としてはこの礼儀こそが組織カルチャー、その組織を構成する個々人に大切なことだ、と述べる本です。
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ということでタイトルはやや気に食わなかったのですが、内容は非常に素晴らしいものでした。
先ずもってセンセーショナルだったのは第二章。
無礼のコスト、です。同僚の健康を害する、会社に損害をもたらす、周りの思考能力・認知能力を下げる、等々です。
この無礼(不機嫌、苛立たしい態度等)の怖いところは、その様子を見ているだけの第三者にも影響が大きいとのこと。例えば金融機関の窓口で受付をしているとき、奥の平場で叱責されている様子をみると、この銀行はまずそうだ、という印象を与えるらしい。結果取引につながらない。こういうのは小売りの現場では数多くありそうですね。
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で、です。私はいま、窓際なのに男お局様的ポジションで大体不機嫌で下に当たり散らしている、そういうキャラです。年齢もあって、そして上司は大概大分年下の駐在で私のような古い人(状況を説明できる人)に頼らないと業務が遂行できない。いきおい、私のようなちょっと態度の悪い人間がのさばるという構図です。
私は下の人のデキなさ加減にいつも不機嫌なのですが、そういう態度が、周りにも悪影響なのですね。周囲の能率が落ち、統計的にはわざと仕事をサボるようにもなる人もでる、ということらしい。
・・・・部下育成で悩んでいる私。ここにきて、いい人(礼儀正しい人)になるしか道はない、とハタと気づきました。図示する、指示をだす、あるいは任せてみる、考えさせる、色々やって、本も色々読んでみて、それでもだめ。部下指導の書籍の数々には「そんな聖人君子みたいになれない」と評しました。
しかし、唯一残された道は、礼儀正しく対応する、それで変化を見る、と思うに至りました。
思えば、そもそも大体不機嫌気味なのは、自分はもっと認められてしかるべきだという氷河期の乗り遅れ平社員のルサンチマン的怨念の情もあったわけです。
でも、そういうのも、きっと意味がない。出世は無理だろうし、地域本部も上司も動かせないけど、少なくとも自分のカバレッジと自分の部下だけはきちんとしてゆこう、と思うに至りました。
ちなみにですが、無礼なのに出世している人っていますよね。あれについては筆者は「そういう人は礼節を持っていればもっと楽に出世できたはずだ。大変な努力と無礼でそこまでやってきたと考えるべき」という趣旨の話をされていました。
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その正反対ですが、礼節をもって仕事をしていると、周囲から応援してもらえる、場合によっては昇進する、ということですね。
ああ、だから昇進していなかったのか、と今更に気づく。
ただ、昇進するとかしないとか関わらず、自分の無礼や不機嫌で周囲に害があるとすればやっぱり嫌ですね。それだけでも礼儀正しい人間になるモチベーションになると思います。そして自分が礼儀正しいことで他人の仕事がうまくいくとしたらそれは喜ばしいことですよね。
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ということで、礼節で自己を変えるという本でした。
当然ですが、これは会社だけではなく、妻・子ども、そして折り合いの悪い母親等家族にも同様にことが言えるのだと思うに至りました。こういうのがいちいち足りなかったのがこの50過ぎのオッサンが今更に気づいたことです。
一朝一夕には変わらないとは思いますが、これをきっかけに無礼な人間、やめたいと思います。三カ月に一遍くらい再読したいです。 -
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「どうかあなたの国の人たちに、コンゴではあなた方の使うスマホのために毎日子供たちが死んでいるのだ、とお伝えください」(本書より引用)
リチウムイオン電池が実用化されて、モバイル端末や自動車に幅広く使われるようになったことは、多くの人が知るところです。でも、同電池の正極材料として使われているコバルトの採掘場(コンゴがコバルトの生産シェアで8割程度を占めています)では、コンゴの児童がたくさん劣悪な環境下働いていて、毎日事故等で死んでいることを知っている人は少ないのでは。
本書を読んで、大きなショックを受けました。フェア・トレード、バングラデッシュの縫製工場における児童労働等について、それなりの知識はありましたが、産業に革命を起こしたと言えるリチウムイオン電池に使われているコバルトについて、このような問題があるとはまったく知りませんでした。毎日の生活に欠かせなくなっている便利な道具が、コンゴの子供たちの過酷な労働と多くの死に支えられているという事実の前に、まさに言葉を失いました。
では、どうすれば良いのでしょうか?コンゴは、歴史的に莫大な天然資源を持ちながら、世界の最貧国を抜け出ることはできませんでした。そこには、為政者の問題や独立後も実質的に植民地化され続けてきたといった構造的な問題があるようです。
本書を読んだ後に、少し調べてみたところ、コバルト・フリー電池の開発が進められている、新規採掘需要を減らすためにリサイクル素材への移行が進められている等の対応策が採られているようです。これらにより、コンゴにおける児童労働の問題はある程度改善するかもしれません。しかし、コンゴの貧困問題を解決することにはなりません。コバルトの需要が減れば、コンゴの人の収入減になってしまいます。資源依存経済からの脱却がなければ、貧困から脱することは無理でしょう。
さっき言ったことと整合性が取れてないかもしれませんが、スマホはできるだけ長く使うようにしようと思います。 -
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副題に「動物たちに学ぶセンス・オブ・ワンダー」とある通り、動物たちの持っている能力と対比するような形で人間に備わっている能力について書かれている。
人間についての記述はとても興味深かったが、他の生物に関してはあまり興味が持てなかった。
一般的にあまり知られていないと思われるようなことがたくさん出てきて驚いたし、まだまだ未知の領域があるんだと改めて感じた。
特に興味を持った箇所を挙げると、
「四色型色覚」を持つ人がいるということ、
痛みの感覚が欠落している人がいること、
「自己受容体」という感覚があるということ。
自己受容体とは、自分の身体がどのような状態にあるか把握するために必要なものである。それが機能していなければ、自分の腕を正しく使ったりすることができない。しかし、それは目に見えない物であり普段意識することはない。そんな第六感があること、そしてそれは必要不可欠な機能であることは、本書を読んで一番の驚きであった。 -
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ダーウィンの進化論によると、生物は特定の形質が自然選択の圧によって、種における支配的な個体数を持つというプロセスで進化が発生する。これは別の側面では個体が自らの利益を最大化するような行動を取ることによって種全体としては損失となることもある。これをダーウィンの罠と名付けその影響を様々なレイヤーで検証する。そこから脱却するためには現在の資本主義から評価市場へと移行するという道標を示している。
物事を善悪ではなく、原理的に起こり得てしまうのでシステムを改修する、という視点は非常にエンジニアリング的だと感じた。また述べられている評価市場は、実装としてはPIXYのようなものと同じ思想であると思った。 -
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気候変動が散々問題になりながら中々CO2排出を削減できないなど、なぜ人類は悪いと分かっていることを止めることができないのか。一口に、各個人や企業に選択圧がかかっており、それぞれが利益を享受する手段を最適化しているだけ…そうしないと他者との競合に負けてしまう…これをダーウィンの悪魔と呼ぶと。
とても分かりやすかった。ダーウィンの悪魔により人類は確実に破滅に向かっているが、生存者バイアスのせいで気付けていないというのも納得。
後半にでてくる評判市場の構築、それに必要な巨大な影響力を持つ者の働きかけは、必要だし目指さなくてはいけないが今の段階では理想論なのかもしれない。応援しつつ、自分でできることをやっていきたい。 -
Posted by ブクログ
私を含む「心身問題」という哲学用語を知らない人にとって、手に取りにくいタイトルだと思う。原題は "OTHER MINDS"、これは秀逸なタイトルだと思う。これまで人間には認識できていなかった、まして想像などしたこともなかったような”ほかの心”あるいは”ほかの知性”が存在する。そのひとつが頭足類で、進化的には人間とはまったく遠い存在であるのに彼らにも私たちと通じ合う”心”のようなものがあるのは、「進化が、まったく違う経路で心を少なくとも二度、つくったからだ。頭足類と出会うことはおそらく私たちにとって、地球外の知的生命体に出会うのに最も近い体験だろう。」(P10 L4~6)
話が行ったり来たりすることを含め、読みやすい本ではなかったと思いますが、それを凌駕する面白さとeye openingな内容で、高評価としました。