夏目大のレビュー一覧

  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上
    新100年予測と言うタイトルはミスリーディングだが、ヨーロッパの歴史を紐解いて、同地域の現在そして近い将来の行く末について深い考察を与えている。現代ヨーロッパを知るにはもってこいの一冊。
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    アメリカの建国から第一次世界大戦そして第二次世界大戦の経緯をオリバーストーン氏
    によって詳細に語られた良書です。
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上
    「人間が戦争をするのは、愚かだからでも、過去に学んでいないからでもない。戦争がいかに悲惨なものかは誰もが知っており、したいと望む人間はいない。戦争をするのはその必要に迫られるからだ。戦争をするよう現実に強制されるのである。ヨーロッパ人はもちろん人間なので、他の地域の人間と同様、あるいは過去の彼らと同...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    本著はアメリカ現代史を権力に対して批判的な観点で描いたもの。詰まり歴史を教科書的には触れられていない側面から考察しているところに面白さがある。
    特にアメリカという国は自由を標榜する啓蒙主義的な側面と産業資本・金融資本を背景とした実利主義的な側面の両面があり、それを意識しないと国家の在り方を正しく理解...続きを読む
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上
    「100年」予測ではないものの、歴史をさかのぼることにより、ウクライナ、キプロス、トルコ等、現在ヨーロッパが抱えている様々な火種(Flashpoint)を指摘する。現在は過去の上にしか成り立たない、ということを改めて認識させられる一冊。
  • 「期待」の科学 悪い予感はなぜ当たるのか
    非常に面白かった。
    学問的には厳密性に欠けるかもしれないが、
    具体的な例が読み易く噛み砕いて書かれているので読みやすい。
    逆に言えば『「期待」の科学』という題が固すぎるのかも。

    PKを失敗した過去を持つサッカーチームはよりPKを失敗しやすいとか、
    子供の頃食べた後吐いたと思い込まされても止まらない...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    「誰が儲かったのか?」「誰が得したのか?」

    というのが物差しになっています。
    イデオロギー、正義、悪、ではありません。
    こういう近現代史の本、読みたかったですね。
    読み物としても、とっても英語的なちょっとした皮肉を交えながら、実に滑らかによどみなく進みますし、ドラマチックに描かれていて、飽きさせま...続きを読む
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
    本書はCIAの情報入手方法や危機管理について記されています。

    しかし最大の特長は、日本の物書きでインテリジェンスに1番詳しいか1番有名な佐藤優氏が本書の解説などでベタ褒めしていることにあります。

    氏曰く
    「間違いなく日本語で読める最高の一冊だ。これ以上わかりやすく書かれた本を私は知らない。」
    ...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機
    トルーマンからアイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソンまでの大統領によるアメリカの歴史が核の問題を中心に語られる。どのように冷戦が始まったか、ソ連との関係、軍産複合体の陰、アメリカの中南米、ベトナムへの介入などアメリカの帝国主義的、負の側面が暴かれる。ケネディとフルシチョフによるキューバ危機は...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    第一次大戦から第二次大戦原爆投下までの歴史。アメリカのリベラルな立場から語られている。内容はかなり重く、考えさせられる。アメリカは第一次世界大戦の時には化学兵器であるマスタードガスを大量に製造していたが使うチャンスがなかった。しかし、原爆はそれを開発し使用した。マスタードガスの話は知らなかったが、原...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下

    教科書にない...

    月並みな言い方ですが、まさに教科書にないアメリカ史。
    建国以来の政治的中心(すなわち大統領)がどういう思想傾向を持っていたかがよくわかります。
    1巻は2つの大戦を中心に描いているので、ウィルソン、フーバー、ルーズベルト、トールマンといった人たちの描写が自分には新鮮でした。
    ただ相当リベラルより...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機
    2巻目。第二次世界大戦後、米ソ冷戦、朝鮮戦争、赤狩り、ベトナム戦争、カンボジア内戦、チリのクーデター、沖縄返還、ウォーターゲートまでの裏話。米国は、あらゆる戦争で核兵器を使いたがっていたのと、民主的な政権でも米国企業に害のある政権は排除するのにCIAが大活躍したのと、とにかく危ない賭けをしてでも自国...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    ニューディール政策の本質は何なのか、アメリカ国民にとってどういう意味があったのか?
    第二次世界大戦中にナチスドイツに対抗した本当の貢献者は誰だったのか?
    トルーマン大統領が選ばれる過程でいかなる陰謀があったのか?
    原爆開発者はどのような立場であったのか?
    原爆投下は如何に決断されたのか?
    その後の冷...続きを読む
  • ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ―――争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う
    先日、東浩紀さんの「弱いつながり」を読んだ。本書で、社会性を持つことが進化にとって有利に働くとある。弱い偶然の繋がりがどのように機能するのだろうか。
    社会的動物達の脳の構造は?海馬CA2領域の活動など興味ある。
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
     CIAを含めて、インテリジェンスには「芸術」と「技術」のいずれか、あるいはその両方が求められる。たしかに、インテリジェンスは理性や論理だけでなく、直観が時には必要となる。しかし、本書で提供されるスキルにはそのような才能は不要である。言い換えると、一定の訓練さえすれば、誰でも技術的に再現可能なのであ...続きを読む
  • タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源
    まず本書はタコメインではあるが同じくらいジャイアント·カルトフィッシュが良く出てくるので頭足類を主軸と捉えても良さそう。
    哲学者が書く、思考や知覚に焦点を当てた進化論の本でもあるし、タコなどの頭足類という不思議な生き物たちへの愛を綴る本でもある。
    本当にタコという生き物は面白い。あれだけ大きな目があ...続きを読む
  • タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源
    驚いたことにタコやイカは色の識別ができないらしいのだ。どうしてあんなに周囲に合わせて色を変えて擬態したり、威嚇のために体の色を変えるのだろう。
    なんと、目による知覚で脳が指示するのではなく、皮膚細胞そのものが、周囲の色を感知して自律的に変化しているらしい。
    これは“多くの動物では、脳と身体が明確に分...続きを読む
  • 天才科学者はこう考える―――読むだけで頭がよくなる151の視点
    多くの天才科学者の理論、考え方に触れられる。
    もちろんその知識や考え方を直接自分で活かすことは難しいが、あらゆる場面において間接的に活かすきっかけになることはあると感じた。ボリュームが多くて、すべてを読めてはいない。ただ、目次を見て気になるトピックに関して読むだけでも、膝を打つような新しい知識や思考...続きを読む
  • Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である
    職場に不機嫌さを丸出しにする、文字通り無礼な人がいて、手にした本。その人は結局退職したのだけれど、もう少し前にこの本に出会っていればと思った。
    他人はともかく、自分はどうなんだと振り返る。にこやかでいることは心がけているけれど、余裕がなかったり相手にイラッとしている時には、にこやかにはしていないなぁ...続きを読む
  • タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源
    タコの知性、なんて考えたことなかった。

    それが、読んでみて驚き!
    研究用に飼育しているタコが人の顔を一人ずつ記憶していて、嫌いな人がくると水をかける。
    水槽の中の電球をわざと壊して遊ぶ。
    食べ物でないものにも純粋な好奇心で近づいてくるように見える。タコの方から人間に近づいてきて,時には,探るように...続きを読む