ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ―――争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う

ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ―――争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う

2,200円 (税込)

11pt

生き物たちは、驚くほど人間に似ている。

ネズミは冷たい雨に濡れた仲間を助けるためにわざわざ出かけるし、シロアリは女王のためには自爆だっていとわない。カケスは雛を育てるために集団で保育園を運営しているし、ゾウは亡くなった家族のために葬儀を行う。

あまりよくない面でいえば、バッタは危機的な飢餓状況になると仲間に襲いかかるし、動物園の器具を壊したゴリラは怒られるのが嫌で犯人は同居している猫だと(手話で)指し示す・・・といったように、どこか私たちの姿をみているようだ。

過酷な自然界において野生動物たちは生き残りをかけて日夜闘いを繰り広げている。しかし、それだけではない。野生動物たちは仲間と助け合って種をつないできた。

本書は、シドニー大学の「動物行動学」の教授であり、アフリカから南極まで世界中を旅する著者が、好奇心旺盛な視点とユーモアで、動物たちのさまざまな生態とその背景にある「社会性」に迫りながら、彼らの知られざる行動の数々、自然の偉大な驚異の数々を紹介する。

人間もまた社会性動物であり、生き物たちは、驚くほど私たちに似ている。

動物への古い固定観念を取り払い、あなたの「世界観」が変わる瞠目のある書。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    どの動物の「ひみつ」も面白くてどんどん読み進めてしまう。クジラが口を閉じるときに、オキアミは口からだいぶんこぼれてしまうので、何度も何度も口を開けては閉じる動作をするとか、相転移するバッタのこととか、アリとシロアリは別物などなど。惜しい点を上げるとすれば、原題の「The Social Lives o

    0
    2025年11月07日

    Posted by ブクログ

    めちゃめちゃ面白い!魚類から哺乳類まで色んな生き物の生態が分かりやすく書かれている。時には、知りたくなかったなと思う生態もあったけど、それも含めて生き物に対する興味が深まる一冊だった。また、最後に筆者が人間は分類したがる生き物であるという事を述べていて、とても共感できた。
    生き物が好きならぜひ読むべ

    0
    2025年10月04日

    Posted by ブクログ

    とにかくボリュームがあり、間欠的に読んでいたため始めの方は大分忘れてしまった。オキアミから人間まで生物全体を網羅した研究の集大成が読みやすく綴られている。
    アフリカのライオンやハイエナの話、シャチの話、動物の鳴き声(警戒声)の話、オキシトシンの話など、他の本の内容と被るところがあり、記憶により深く刷

    0
    2025年10月01日

    Posted by ブクログ

    動物の「社会」をテーマにした作品

    タイトルが没個性化していてプレゼン能力を失っているように思います

    類人猿にまでいくと、人間の社会ともまともに比較できるようなります

    偶然と必然

    いやなことをどう改善すればいいのか、できるのか、できないのか、ヒントが見つかります

    0
    2025年08月14日

    Posted by ブクログ

    社会性の高い動物についてはいくつか知っていたものの、人間のそれと同等の複雑さを持つものはいないのだろうと漠然と思っていた。
    そんな考えを覆す事例の数々に出会ったことで、まだまだ知らないことがあるのだなと気づくことができた。
    単純に動物好きな人にとっても面白い本だと思う。文章も難しすぎることはないので

    0
    2025年03月27日

    Posted by ブクログ

    オキアミもストレスはかんじる
     相当面白い。
     あのちひさなオキアミから話がはじまって広がる世界は、広大で壮大で、この地球がとてもつもない長い年月の果てに、多様な種を獲得し、生存していったことのあかしが実感される。
     知的昂奮は相当ある。
     オキアミを例にとってみよう。じつはオキアミは逃げるのが速い

    0
    2025年03月16日

    Posted by ブクログ

    オキアミにはじまり、シロアリ、ミツバチ、魚類に鳥類、ドブネズミにゾウ、ライオン、クジラやシャチ、それから霊長類。
    様々な動物の社会性と行動を、とても平易にユーモアに教えてくれます。
    「どうぶつ」と聞くと愛らしい様子を微笑ましく読んでいられそうですが、そこは現実。しばしば残酷で暴力的な光景が淡々と下品

    0
    2025年03月08日

    Posted by ブクログ

    初めはふーんと思って読み始めたが、オキアミでおおっとなり、アリで心を掴まれた。シロアリの生き様に感動し、虫に対してこんな気持ちを抱くとは思ってもいなかった。

    0
    2025年01月21日

    Posted by ブクログ

    日本語題は直訳のほうが良いのではと思う。翻訳も良くて内容も面白くて一気に読ませる本だった。エピローグだけは、一工夫欲しかった。人間を動物として観察するのが、実験心理学であり、文化人類学なのだという思いが強くなる。

    0
    2025年01月18日

    Posted by ブクログ

    昆虫から魚に鳥、哺乳類に至るまで多様な動物には社会性があるのか、ある場合はどういうコミュニケーションをとるのかを専門知識なしで楽しく知ることが出来る。イメージの悪いネズミやハイエナの意外な特長などもこれ1冊で知れてお得です。

    0
    2024年12月06日

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