Posted by ブクログ
2019年04月09日
人間の美徳は大きく分けて二つあると著者は語り掛ける。一つは「履歴書向きの美徳」。キャリアで成功を勝ち得そうな他人から見てわかりやすいもの。もう一つは「追悼文向きの美徳」。あなたの葬式の時に、集まった人たちの思い出話の中で語られる美徳。より奥深く人間の核となるもの。前者をアダムⅠ、後者をアダムⅡと呼び...続きを読む本書はアダムⅡの本だとはじめに示される。もう、この文を読んだ時から興味深々、手に取って読まずにはいられなくなる。そして、アダムⅡを大事に生き抜いた人を一人一人丁寧に紹介していく。とかく、アダムⅠに注視し、もてはやしがちだが、どちらのアダムも大切な美徳なのだ。現代社会で忘れがちなアダムⅡを実践することとは、どういうことなのかを、その人の生きざまから浮き彫りにしていく。
上巻では、フランシス・パーキンズさん、ドワイト・アイゼンハワーさん、ドロシー・デイさん、ジョージ・マーシャルさんが登場。いずれも、簡単にまねはできないが、自分もそうありたいと思うところが多々ある。
誰かに最近読んだ本でお勧めある?と聞かれたら本書を紹介したい。