夏目大のレビュー一覧

  • タコの心身問題――頭足類から考える意識の起源
    タコの行動・意識についての興味深い知見が数多く記載されている。「タコになったらどんな気分か」という問いに対して慎重にアプローチする著者の姿が印象的。著者の単なる仮説も多いので学術書とは呼びづらいが、意識科学、比較認知科学、神経科学、心理学などに興味のある人は心惹かれるかも。
    タコは系統学的には人間と...続きを読む
  • 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ
    脳はしっかり出来ているようでいて、じっくり構造を見ていくと、案外ポンコツだし、いいかげんというのが、図とともに読みやすく書いてあります。
    しかし、8章のインテリジェント・デザイン論に対する反論などはアメリカならでは、というべきか。

    7章の「睡眠と夢」で眠らない世界記録に挑んだ人の話が私的にツボでし...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    ・西洋が世界の勝利者になったのは、西洋の思想、価値観、宗教が優れていたからではなく、
    むしろ組織的な暴力をふるうことに優れていたからである。
    ・我が国の歴史の中で日本人ほど忌み嫌われた敵はいないだろう(ピュリッツァー賞受賞歴史学者アラン・ネヴィンス)
    ・原爆被爆者、峠三吉の詩「八月六日」 ”あの閃光...続きを読む
  • 「期待」の科学 悪い予感はなぜ当たるのか
    プラシーボ効果の話を中心に、人間の思い込みがいかに、色々なものに影響を与えるのかを知らせてくれる。インんグランドがPKに弱いこと、手術にさえもプラシーボ効果があること、検察が思い込んでしまえば簡単に無実の人を刑務所に送り込んでしまえることなど、いろいろな意味でびっくりする。
  • ゴビ 僕と125キロを走った、奇跡の犬
    ノンフィクションの話で、過酷なレースの間でなぜかついてくる犬がいて、心を通わせたその犬をどうにか中国からイギリスまで連れて帰るか、という話です。
    一緒に走ったのは2日間だけで、あとは走っている間に自分の小さいころの話などの心に傷を負った話を回想したり、
    どうやって奥さんと出会ったのか、連れて帰ろうと...続きを読む
  • 脳はいいかげんにできている その場しのぎの進化が生んだ人間らしさ
    脳をその発達の経緯から構造そしてその仕組みにいたるまでの解説に端を発し、感覚、感情、記憶、学習、セックス、睡眠、宗教での脳の働きを事例を挙げて分かりやすく説明する好著です。
    文中にロキシーミュージックなどのロックネタから天皇陛下のふぐなど興味深いエピソート鏤められていることもあり、生物学的かつ医学的...続きを読む
  • 人類が絶滅する6のシナリオ
    著者のフレッド・グテルは、一般向け科学雑誌としては世界最古の、米「サイエンティフィック・アメリカン」誌の編集長。本書は、2011年に米国で出版、2013年に日本語訳が刊行され、2017年に文庫化された。
    著者は本書を著した背景について、「この本で取りあげるのは、主として科学技術が地球にもたらす災厄で...続きを読む
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
    スーパーエリートの体験談。当たり前のことだけが書かれているとはいえ、その当たり前のことをできる人がいないから書いてくださっているのです。そしてここに書かれていることこそが実践した方が良い類の当たり前のことなのです。
  • あなたの人生の意味 先人に学ぶ「惜しまれる生き方」
    ポジティブシンキングを真っ向から否定して、「あなたの欠点を認め、その欠点と闘い続ける事が人生を有意義にする」という主張の本。

    アンソニー・ロビンスよりも、コヴィー先生の方を尊敬する自分には、まだ納得できる中身でした。

    読むのめちゃんこしんどかったし、実践なんてこれまたとんでもない苦行だけど・・・
  • 「期待」の科学 悪い予感はなぜ当たるのか
    とても面白く読めました。自分が見ている世界は、自身の脳が作り出している世界なんですね。プラシーボ効果も納得できます。米国なんか「手かざし」でも医療行為だから、要は自分が効くとおもえばいいんですよ。大変参考になりました。
  • 新・100年予測 ヨーロッパ炎上
    今年(2016)になって、フリードマン氏の書かれた「予測本」の三部作を読みつづけて、この本で読破しました。どの本にも一作目の「100年予測」というタイトルが入っていますが、実際の長期予測をしている本は一冊目のみで、それ以降の二作は、私達の生活に密接する近未来の予測をしています。

    100年後の長期予...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史2 ケネディと世界存亡の危機
    フランクリン・ルーズベルト大統領時代の1941年1月から45年1月まで副大統領であったヘンリー・ウォレスを忘れてはいけない。その後商務長官となっても核兵器廃絶と東西対立回避のために孤軍奮闘する。
    1946年4月ニューヨーク市庁舎での演説から。
    「私は4年前にアメリカの世紀を否定しました。そして今日、...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    ウッドロー・ウィルソンのまさしくTPP条約ISD条項を彷彿させる発言。
    「門戸を閉ざしている国々には、その扉を叩き壊してでも開国させねばならない……。資本家たちによって獲得された利権は、たとえそれに反感を抱く国々の主権がその過程で蹂躙されようとも、我が国の使節によって保護されねばならない」
    これが1...続きを読む
  • 「期待」の科学 悪い予感はなぜ当たるのか
    あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!「以前レビューを書いたはずなのに、消えていた」な…何を言っているかわからねーと思うが(ry

    私たちの脳は、常に未来を見る癖がある。
    これは生来の特性であり、性質を変えることは困難だ。
    脳は常に先の出来事に対して何らかの予測=期待をし、私たちの行動は脳の期待に大き...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史3 帝国の緩やかな黄昏
    訳はいまいちだったが、公に語られてこなかったアメリカの歴史がよく分かった。改めてアメリカへの見方が変わった。
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
    第二章について(スパイの基本テクニック)
    ・相手から情報を聞き出す時は、
    ①知りたい情報を特定②その情報を知るための質問を考える(直接聞くことはできないので質問を複数に設定する)③その質問に会話を誘導する。

    第五章について(CIA諜報員は不要な嘘をつかない)
    ・必要な時しか嘘はつかない。それ以外で...続きを読む
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
    第Ⅰ部は読む価値なし。CIAを騙った当たり前のことしか書かれていない。

    ところが第Ⅱ部から有益な情報が盛り沢山で一気に面白くなる。それは危機管理や人材戦略の話に及んでいるからだ。この分野は民間企業が意識とノウハウともに弱い部分であり、CIAが異様に強みを持つ部分だからであろう。騙し騙されつつのイメ...続きを読む
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
    作家佐藤優オススメの本。CIAのスパイが駆使する技術は、誰でも使用可能な技術が多いということで、その技術を解説した本。どのように知りたい情報を集めるかの実践法は面白い。
  • CIA諜報員が駆使するテクニックはビジネスに応用できる
    当たり前の事が、書かれている。

    なぜそう感じるかと言うと、常に自らを有利な立場に置こうと、日頃から意識しているからだ。その意味で、本著にはあまり目新しい事はない。自己啓発本や、技術指南書は、このような傾向がある。だからといって、全く無駄だと言うわけではない。そもそも、啓発本を読む目的は、1,新たな...続きを読む
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下
    科学者の戦争 科学は平時には人類に属し、戦時には祖国に属する

    トルーマンの人種差別意識、皆殺しも辞さぬ反日感情

    原爆の使用は、壮大な見せ物、 ソ連への牽制