椹野道流のレビュー一覧
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思いがけない人物の登場で、とても切なく悲しい、それでも心の奥底で灯がともるような暖かさを感じられるこの1冊。
今回は美代子さんの恋人である尾沢さんに起きた怪事件の謎に迫ります。取材に訪れた先で箱枕をもらった尾沢さん。もらったその日に箱枕を使って眠ると、少女と獏に出逢って記憶を喰われてしまい…。
天本さんのお父さんも登場した今回。天本さんの過去にまた一つ謎が増え、お父さんの不気味さにも不安を覚えてしまいます。
それでも、人の想いの暖かさも寂しさも、悲しさも喜びも。そういうものを感じられましたし、切なさや悲しさに思わずうるっときました。
それでも最後には暖かくて優しい、二人の幸せを見付けられますよ -
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龍村さんの男気と、そんな龍村さんへの天本さんと敏生の想い、そして龍村さんを待ち続けた女の人の想いに思わず涙してしまったこの1冊。
今回の舞台は間人。おばあさんがいるというこの土地に、龍村さんは天本さんと敏生を誘って数十年振りに遊びに来たけれど…。
前半部分は、色々と事件めいたことはあるけれど、親子みたいな龍村さんと敏生や、兄弟みたいな小一郎と敏生、そして家族みたいな3人の会話が楽しくて面白く、ほっこりした気分になります。
後半部分の龍村さんの想いは本当に泣けて泣けてしょうがなかったです。連載当初から龍村さんのことは大好きでしたが、今回の作品でますます好きになりました。
相変わらず仲の良い天本さ -
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とても悲しくて切なくて、しみじみ優しい。涙なくしては読めないこの1冊。
今回の舞台は京都。長く連絡を取っていなかった敏生の父が、死を目前にして連絡してきたことから話は始まります。今回はいわゆる「仕事」というシーンはありませんが、それでも敏生が大きく成長したんじゃないかと思える1冊です。
天本さんの体を気遣って、1人で父のいる京都に向かった敏生。偶然河合さんに出逢い、慰めてもらうシーンに、敏生は愛されてるなぁ、としみじみ感じられます。
多くを語るよりも、まずはとにかく読んでみて、としか言いようがないこの作品。
夢中で読んで、そして、躊躇うことなく泣いてください。 -
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何とも言えない暖かさというか、幸福感というか。そういうものに浸れるこの1冊。
今回の舞台は泣赤子奇談でお馴染の押屋女子学園。「蛇が来る」と怯え、死んでしまった2人の生徒の死の真相を突き止めるのが今回の仕事内容。しかし、その依頼のせいで、敏生と天本さんに大きな転換点が訪れることになり…。
ようやく霞波さんの死の真相を語った天本さんと、その話を受け入れた上で、それでも天本さんが好きだと告げる敏生。そんな2人の姿に思わず幸せ気分に浸ってしまいました。
でも、そんな幸せ気分に浸れたのも束の間、蛇の呪いの謎を解明した天本さんが大変な事態に見舞われます。
それを乗り越えた上での2人の関係に、ラストはホント -
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仕事内容の切なさも吹き飛ぶくらいに幸せな気持ちになれるこの1冊。
今回の広島旅行から始まり、湯田温泉へと移動して仕事の依頼を受けます。内容は、依頼人の姉の死の真相をつきとめること。河合さんと龍村さんとともに楽しい旅行のはずが、河合さんと龍村さんとの確執に戸惑う敏生と、自分が原因であるために何も言えない天本さんだったけれど…。
河合さんと龍村さんとの会話で、昔の天本さんに何があったのかと、更に謎が深くなったような気がしますが、それはもう、今度わかればいいや、と思ってしまうほどに幸せなラストでした。
夢中で読めて、満足感も得られること間違いナシです。 -
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物語のラストで幸せすぎて泣けてしまったこの1冊。
平安時代に飛ばされた敏生、天本さん、河合さんの3人。はぐれていた河合さんに再会し、小一郎とも再会した敏生は、記憶を無くし、安倍晴明の蘇りとされていた天本さんとも無事に再会した。そこで元佑さんと晴明に平安時代に来た理由を話し、仕事を進めていくことに…。
今までも奇談シリーズは、読み終えた後の満足感や達成感、それに暖かさや優しさなどを感じることが出来ましたが、今回は本当に心からそういうものを感じられました。
ラストの元佑さんと紅葉さんの会話や、記憶が戻った天本さんの小一郎への労い。敏生への想いを話すシーンなど、本当に優しくて暖かくて切なくて。とても -
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こんなとこで終り!? と思わず思ってしまうこの1冊。
天本さんの師匠・河合さんが登場した今回の舞台は平安時代の京都。平安時代に飛ばされた3人はばらばらになり、敏生は一人、二人の行方を追っていたが…。
もう、とんでもないところで次回に続く今回は、続きがホントに待ち通しく思うこと間違いナシです。
天本さんも河井さんも、小一郎でさえ側におらず、傷を負っていたところを助けてくれた龍村さん似の元佑さんだけを頼りに頑張る敏生に、思わず頑張れ、と言いたくなってしまいます。
最後の最後、ようやく姿を見せた小一郎に、ようやくホッとしながらも、続きを見るまでは一時も気を抜けません。 -
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ホントに一時はどうなることかとハラハラしたものの、終ってみれば暖かくて、嬉しくて仕方ないような、そんな1冊。
今回の舞台は遠野。旅先で行方不明になった女性を調査するのが仕事内容。しかし、女性のことを見付ける、もしくは死亡原因を明らかにするだけで良かったはずの仕事が、土地を揺るがす大事件に繋がっていて…。
この一件で敏生と天本さんとの絆は、より深くなったように思います。
龍村さんの二人に対する思いも、泣きたいくらいに力強く、優しくて。小一郎も何かと敏生への関わりが増えてきて、楽し気で。
天本さんの過去が少しずつ明らかになる中、ついに龍村さんの口から新しい情報がもたらされ、これから先、ますます目が -
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優しくて暖かくて。切なくて悲しいけど嫌じゃない。満足感と一緒にそんな感想を持ったこの1冊。
今回の舞台は金沢。行方不明になった女性を探すのが今回の仕事内容。けれど、その仕事の途中で天本さんが大変な怪我を負い、敏生1人で解決せざるを得ない状況に…。
天本さんの過去が、また少し明らかになる今回は、小一郎の不器用な優しさがとても暖かい作品です。
龍村さんや早川さんも登場して賑やかなこの1冊。天本さんへの想いに悩みながらも、必死で頑張る敏生が健気で、それに対する天本さんの想いも切なくて。
少し分厚いですが、夢中で一気に読めてしまえること間違いなしです。 -
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家族、友達、作家としていちばん影響を受けた人、イギリスで出会った個性的な店主たち、二度と会えない人……。
食べるのも作るのも大好きな著者が、なつかしい人と食の記憶を描きとめた、人生の旅のようなエッセイ。
思い出ごと愛おしい料理のレシピ&写真も収録!
“誰かの思い出話をきっかけに、ずっと忘れていた自分の記憶が甦るという経験をしたのは、私だけでありますまい。
私の思い出に触れることで、読者の方々の心の奥底で、ご自分の古い記憶が共鳴し、再び小さな輝きを放ち始めたら、それは何より嬉しいことです。(「はじめに」より)”
笑いあり涙あり…そして美味しいものが食べたくなる…!(紹介文より)
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筆者の -
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お姫様のように少し気まぐれでわがままな祖母と、孫である筆者がロンドンを旅した日々を綴ったエッセイ。
人気なのも納得で、旅行記として純粋に面白いだけでなく、祖母と孫の距離感や関係性がとても魅力的。笑える場面も多いのに、ときどき胸がじんわり温かくなって、少しほろっとさせられる。
わたし自身ロンドンに住んでいて、筆者が滞在していたホテルの近くで働いていることもあり、登場する地名やお店が身近に感じられた。「何十年も前、この場所をおばあさまと歩いていたんだな」と思うと、不思議な感慨があって、より深く物語に入り込めた。
携帯電話もない時代ならではの、少しアナログでゆったりとした旅の空気。今以上に「イ -
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人さまが家を建てる話は
どうしてこうおもしろいのでしょう。
たぶん欲望を代わりに叶えてくれているから。
小説家の椹野さんが土地探しからはじめて
仕事場兼自宅を建てるまでの経緯。
シンプルで合理的な家が欲しい施主と
「夢の一軒家」を提示するハウスメーカー。
両者が擦り合わせていく過程が興味深い。
あえてメーカー名は出してないけど
まぁ、わかるさ、ロングライフ住宅(^_^)
建てたあとのフォローに重きをおいた
椹野さんの選択基準に合ったところだった。
「はじめに」に書かれている通り
実際はそれから17年経っているため
最後の章には現在の状況や
住んでみて感じたことまで書いてくれていて
そこも