椹野道流のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ最新作。
久しぶりにシリーズの設定らしい、幽霊が登場する話となった。
海里と兄・一憲の関係がずいぶんと柔らかになってきてホッとする。
違いの性格や考え方の違いからすれ違いや誤解があった二人だが、そこを理解し合い互いにリスペクトしている感が出てきて、長らくシリーズを読んできた身としても感慨深い。
今回はロイドの思わぬ事故から「入院」「復帰」が描かれる。
〈ばんめし屋〉は夏神が始めた店ではあるが、やはり海里とロイドの三人?がいてのお店なんだなと実感できた。海里の慌てぶりと戻って来るまでの不安な日々が、海里とロイドの絆を感じられる。
本編としては、一憲の職場の後輩・佐藤の家に現れる幽霊の話。
シングルマザーとして自分を育ててくれた母を亡くし、体調を崩した佐藤を世話してくれた目に見えない存在はまさかの…見知らぬオジサン。
だがホンワカしていい話だった。
そしてロイドが無事退院後にはパワーアップしているような。これからまた幽霊絡みの話が増えるかも知れない。
一憲・奈津夫妻と一憲の母の家族にさらなる家族が増えるのかと思ったが、まだ先になりそうだ。
週末里子の愛生(みう)がしっかりした子で好感持てる。この子と五十嵐家の関係も見守りたい。 -
Posted by ブクログ
家族、友達、作家としていちばん影響を受けた人、イギリスで出会った個性的な店主たち、二度と会えない人……。
食べるのも作るのも大好きな著者が、なつかしい人と食の記憶を描きとめた、人生の旅のようなエッセイ。
思い出ごと愛おしい料理のレシピ&写真も収録!
“誰かの思い出話をきっかけに、ずっと忘れていた自分の記憶が甦るという経験をしたのは、私だけでありますまい。
私の思い出に触れることで、読者の方々の心の奥底で、ご自分の古い記憶が共鳴し、再び小さな輝きを放ち始めたら、それは何より嬉しいことです。(「はじめに」より)”
笑いあり涙あり…そして美味しいものが食べたくなる…!(紹介文より)
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筆者の想い出とともにつづる食のエッセイ。
食べ物のエッセイというより、家族のエッセイで、
父と母にまつわる話が多く、自分と重ね合わせて切ない気持ちが読み進めた。
食材や料理そのものではなく
その時の雰囲気や気持ちや温度すべてが、味と直結しているのは
自分にも重なるところが多い。
そう考えると、まさにタイトル「あの人と、あのとき、食べた」が秀逸すぎる。 -
Posted by ブクログ
人さまが家を建てる話は
どうしてこうおもしろいのでしょう。
たぶん欲望を代わりに叶えてくれているから。
小説家の椹野さんが土地探しからはじめて
仕事場兼自宅を建てるまでの経緯。
シンプルで合理的な家が欲しい施主と
「夢の一軒家」を提示するハウスメーカー。
両者が擦り合わせていく過程が興味深い。
あえてメーカー名は出してないけど
まぁ、わかるさ、ロングライフ住宅(^_^)
建てたあとのフォローに重きをおいた
椹野さんの選択基準に合ったところだった。
「はじめに」に書かれている通り
実際はそれから17年経っているため
最後の章には現在の状況や
住んでみて感じたことまで書いてくれていて
そこもおもしろかった。
完璧にはいかないのが家づくりなのね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ食べ物と、食べ物にまつわる思い出を語るエッセイ。父親をコロナで亡くし、母親も認知症が悪化して施設へと送り…となって一人になった著者の境遇もあり、両親との子供の頃の思い出が多い。嫌だったことや辛かったことの話もたくさんあるのだが、それも著者が大人の視点を得て、時間を経て昔懐かしい思い出となることで痛みを失っており、両親とのかけがえのないエピソードの一部として捉え直していく感じだからネガティブな気持ちにはならない。どの話も思い出の食べ物への愛、他者の気持ちを慮る心が溢れていて、柔らかく染み入るような読み心地で著者の気立ての良さ、育ちの良さを感じた。
破天荒な編集K氏とのエピソード、イギリス留学時のエピソードが面白くて好き。他のエッセイも読んでみたい。