あらすじ
恩師の遺した美青年シリカと共同生活を送る、法医学者の杉石有(なお)。ある日、有の職場を訪れたシリカは、ひどく混乱した様子を見せる。一方、連続殺人の疑惑がある事件にも新たな進展が……。
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Posted by ブクログ
あーーーーっ、めっちゃ面白かったわ。わたしは好き! すごく好き!
「最後の晩ごはん」シリーズよりちょっとヘビーというか、法医学要素が入ってるので晩ごはんシリーズとは全然違うか…。笑
でも、読みやすい。
法医学の専門的な(?)内容も、謎解き部分(?)もわりとさらっと書いてくれるので、そっち方面に疎いわたしも「ふんふん」と、楽しめるのがいいな。
作中に登場するキャラたちも魅力的やし、シリカくんの過去も気になるし…。
逆に(?)著者にしてはご飯要素が薄目(??)やけど、これはこのくらいがいい!
薄目ってだけでないわけではないのがいいんやろうな。
続きも読みたいなあ。まだ刊行されてないのよね。待ちます。
Posted by ブクログ
まだまだシリーズは続くぞ、とばかりに伏線がいっぱいちりばめられていて先が気になる・・・。本はそんなに厚くないけれど、連続殺人?らしき事件も含めかなりの長編でもいけるんではないか、と。あんまり時間を空けずに次が読みたいなぁ。
Posted by ブクログ
だいぶ日長刑事と仲が良くなり、シリカとの関係も良い感じになり、2作目から登場した新キャラみかげさんも好感がもてました。
明らかに巻き込まれ体質な感じの主人公ですが、自分の意見や軸はしっかりしている様子がいいです。
謎多きシリカの情報も少しずつ展開してきました。
1作目は全編がプロローグみたいな感じでしたが、今回もまた不穏な空気を残して3作目に続きます。
Posted by ブクログ
人付き合いの苦手な法医学者・杉石有(すぎいし なお)が、恩師・天河陶子(てんかわ とうこ)の引き合わせで、謎の美青年・シリカと同居して約三ヶ月が経った。
陶子に出会う前、シリカがどんな環境に置かれていたのか、だんだんと分かってくる。
前作から、そう思わせる描写があったし、今回はより具体的に彼の口から語られる。
人間として扱われていなかったようだし(兵器?)、意図して文化的環境から遠ざけ、本人が人間らしい心を目覚めさせないように仕向けられていたとも言える。
でも、今のシリカは、明るく無邪気で饒舌。
これは、彼本来の、生まれつき持っている人間性なんだろうな、と思う。
人がどう押さえつけようとたわめられない、真の強さと明るさを持っていたようだ。
対して、有は、すこぶる文化的な環境に育ったし、高等教育も受けた。
けれど、人付き合いが苦手で、トラウマを抱えてからは、ややもすると生きる意欲にも欠けるというか、自分を大切に扱っていない。
陶子がどうやってシリカを救い出したのかはまだ分からないけれど、二人を巡り合わせることで、何か化学反応が起きるのではないか、という直感のようなものがあったのかも。
その勘は、今のところ正しかったよう。
シリカとの日常と並行して、有の職場である法医学教室と、有の仕事も描かれる。
それは、警察から依頼される解剖なのだけれど、今回、解剖は2件。
一件目の、板金工場の経営者の死は、有の観察眼のおかげもあり、すっきり解決したと言って良いだろう。
しかし、もう一件の、高校生の飛び降りは・・・
東灘署の刑事・日長和也(ひなが かずや)が、有に協力を仰いで独自に捜査を進めている件と関わりがあるのではないかと(個人的に)思う。
この、日長、意外とおっちょこちょいで詰めの甘いところを見せて、なかなか面白かった。
シリカの正体の謎と、日永に協力して調べている事件とは、この先のシリーズで徐々に明かされていくのだろう。
すでに3巻が出ているようなので、早く読みたいです。
Posted by ブクログ
シリカの過去が気になる。本人の記憶に残っているもの、忘れているもの。有の今が気になる。抱えたものの重さを少しでも解かせるといいのに。
最後の場面にホッとする。自分の思いを言い合いながら食事ができるのは一つの幸せだから