青山美智子のレビュー一覧
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会社を辞めて何ヶ月も実家に居ると、居心地が悪く感じる40代の元看護師。
コンビでお笑い芸人を目指していたが、相方がさって置いてけぼりの配達員。
娘の彼氏を紹介したタイミングで結婚と妊娠の話しをされ、言葉数も少ない頼りなさで納得できない自営業整備工場のお父さん。
早くこの部屋を出て自立したい、シングルマザー環境で育った女子高生。
人に必要とされ仕事がうまくいけばいくほど、旦那との距離が段々と開き、離婚を考えるアクセサリー作家。
ポッドキャストの月に関する素敵な話しから、彼らの気持ちが変わっていく姿に感動します。
ちょっとポッドキャストの宣伝にも聞こえてきますが、まぁこういうのも有りな -
Posted by ブクログ
ネタバレ青谷美智子『リカバリー・カバヒコ』は、新築マンション「アドヴァンス・ヒル」に暮らす人々を中心に、近くの「日の出公園」に佇む古びたカバのアニマルライド、通称“リカバリー・カバヒコ”を軸に描かれる短編オムニバスだ。
「自分の痛いところと同じ場所を触ると治る」という都市伝説を持つこのカバは、住人たちの小さな痛みや心のひっかかりにそっと寄り添う存在として物語に登場する。
本作に通底するのは、「誰もが抱える小さな痛み」に対する優しいまなざしだ。
元気なときなら流せるはずの出来事も、心が目詰まりしていると途端に息苦しくなる。
そんなとき、カバヒコに触れるという行為は、心のフィルターを取り替えるような、ほ -
Posted by ブクログ
「堂々としていればいいんだ。俺はレイの気高い生命力を知ってるよ」
メルボルンの新鋭画家によって描かれた一枚の『エスキース』をもとに、紡がれる5つのお話。それらが点と点を結んだとき、ひとつの愛の物語が明らかになる。絵画が生み出す人々の繋がりが非常に濃密だった。
美しい構成と筆に圧倒させられた。自分の目の前にもありありと『エスキース』が浮かんでくる。
エスキースは下絵のことで、いわば「練習」。これをきっかけに2人の愛が「本番」として描かれ出すが、さらに注目したいのはこの『エスキース』がもとになって、登場する様々の人物が抱く「夢」もまた「本番」として描かれ出していること。
これまで絵画にあまり