青山美智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「私は泣いた。言葉をまだ知らない幼児みたいに泣いた。泣いて泣いて泣いて、うわあああと声をあげえ、大事なふりしてずっと抱きかかえていた、固くて重くて要らないものを破壊した。心のどこかで知っていた。私は、ずっとこうしたかったのだと」
再読。
大好きな女の子にこの本を教えてもらったのが最初。この本を最初に読んだ時から変わらず、心があたたかくなる。
連作短編小説、こんなに綺麗につながっていくなんて、まずはそこに惚れ惚れしてしまう。今ここに生きている人たちひとりひとりにこのような物語が無限にあるんだ、と思う。
特に緑の話が大好き。冒頭の文章も『カウントダウン Green/Sydney』より -
Posted by ブクログ
ネタバレ心の奥がじわっとあたたかくなった。泣いた。本当に素敵な1冊だった。
悩みや“探し物”を抱える5人の物語が描かれているんだけど、それぞれの気持ちの中に、今の自分と重なる部分がいくつもあって、読んでいるうちに自然と物語の中へ入り込んでいった。まるで自分も小町さんに会って、付録を手にして、人生について一緒に話しているような感覚だった。
作品を通して、自分の中にある“今探しているもの”に、ほんの少し光が当たった気がする。
悩みを抱えながら生きている自分にとって、この本はふっと背中を支えてくれるような存在だった。
小町さんの言葉、登場人物たちが自分で気づいたこと、誰かからもらった一言。それら全部が