青山美智子のレビュー一覧

  • 赤と青とエスキース

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    読み始めた当初は、いわゆる恋愛小説なのかな、という印象を受けた。
    しかし物語が進むにつれ、「エスキース(習作)」という一枚の絵を軸に、人と人との関係や時間の重なりが少しずつ浮かび上がってくる。断片的に見えていたエピソードが、終盤からエピローグにかけて年次的に整理され、点と点が一本の線として結ばれていく構成が非常に美しい。

    恋愛にとどまらず、人生の選択やすれ違い、時間がもたらす変化まで丁寧に描かれており、読み終えたあとに強い完成度の高さを感じる一冊だった。

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    2026年01月12日
  • お探し物は図書室まで

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    この本は、読後感がとても良い一冊だった。物語の中に意地悪な登場人物が出てこないので、安心して読み進めることができる。不器用な人は多く登場するけれど、みんな素直で、与えられたきっかけを大切にしながら少しずつ変わろうとする。その結果、事態が少しずつ好転していく様子が心地よかった。

    また、題名の通り「本の魅力」に改めて気づかせてくれる物語でもあった。本を読んでいると、時々現実とシンクロする瞬間があるという描写にはとても共感した。普段あまり読まない詩についても、登場人物が一つの言葉を丁寧に想像していく姿を通して、「読んでみたいな」と自然に思えたのが印象的だった。

    特に心に響いたのは、「世界は信用で

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    2026年01月12日
  • 猫のお告げは樹の下で

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    よかった。
    とにかく読んでよかった。
     
    青山美智子さんの作品は、それぞれのお話の登場人物がちょこっとだったり、ガッツリだったり、他のお話に出てくるのがいつも楽しい。
    今回は、「木曜日にはココアを」の登場人物も出てきて、嬉しかったなぁ。

    タラヨウの葉って切手を貼って郵送もできるのは本当みたい。
    すごい。知らなかった。

    1枚目から7枚目、全部のお話が良すぎて、どれが1番好きって決められない。
    実は、全部の章で泣いてしまい、
    ほぼすべての映画で涙する涙腺の弱い私ですが、
    それでも小説の全章で泣くのはなかなか珍しく、本当に全部心温まる作品だった。

    自分の気持ちは、特に大切な人にはちゃんと言葉に

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    2026年01月12日
  • 赤と青とエスキース

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    1枚の絵が織りなす連作短編集。

    期限付き恋人のブーから、ジャックが描く絵のモデルを依頼される。後半、二人の無言の会話からブーが涙を落とし、椅子から立ち上がる描写が秀逸だった。レイの視点からブーへの想い、この行間が物語る描写が無声映画のようだった。
    同じ場面が、ジャックの視点からエピローグで描かれていたのも興味深かった。1章では描かれなかった続きの場面が記されており、得をした気分にもなった。

    ちょいちょい出てくる「エスキース」が、時に切なく、小さなアクセントとなり物語の起点になっていた。

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    2026年01月11日
  • 人魚が逃げた

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    ネタバレ

    同日、銀座という地にいる様々な人のわだかまりを溶かしていくお話がたくさん詰まっている。主婦が仕事も夢もなく旅立つ娘を前に喪失感を感じているが、娘を育てること、家を守ることがどうしてもしたい好きなことであったことに気付いたり、お互い気持ちがあるのに双方自信がなくてすれ違ってしまう恋人が素直になることの価値に気づいたりする。
    短編のようでリンクしていて、さらに時折出てくる不思議な人物が物語から抜け出てきていると最後にわかる。ディテールに凝った美しいお話。

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    2026年01月11日
  • 赤と青とエスキース

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    最後の一文で、一連の話がブーとレイ(蒼と茜)の物語だと分かった時、思わず声を上げてしまいました。とても胸が熱くなった。画廊や喫茶店を経営してきた2人、そこで出会った額縁職人や作家たち。そしてその日々をずっと温かく見守ってきた画家のジャック。ブーとレイの三十数年に渡る人生を、生き方を垣間見ました。歳を重ねた未来でも、温かく優しく寄り添ってくれる蒼が良かった。人間らしい弱さや試行錯誤して生きる姿も◯伏線回収と終わり方も綺麗でとても素敵な物語でした。歳を重ねるのが怖く無くなるような、そんな物語でした。読んで良かった!
    "人生は何度でもある""どこからでも、どんなふうにで

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    2026年01月11日
  • お探し物は図書室まで

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    人間生きていればそれぞれ一人一人違った悩みを抱えているけれど、ある人との出会いや些細なきっかけから自分を変えることができる、そんな一歩前に踏み出す勇気をもらえるような心が温かくなる作品でした。

    特に元雑誌編集者のお話がとても印象深くて、自分が変わろうとした結果が周りを動かした。その行動一つが他の誰かの人生をも変える。この素敵な連鎖がまさに人と人のつながりの尊さだなと感じた。

    青山美智子さんの作品は短編でありながらも同じ空間にいるかのように前後の登場人物の存在を感じることができてそこも楽しみの一つでした☺︎

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    2026年01月10日
  • 月の立つ林で

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    それぞれのストーリーがとてもあたたかくて、疲れた心に沁みる内容でした。みんななにかに一生懸命なんだよなぁ

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    2026年01月10日
  • 月の立つ林で

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    読んでいる途中に涙が出ました。
    青山美智子さんの綴る文章はいつも優しくて強くて、前を向ける。大好きです。
    何度も読み返したい本になりました。

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    2026年01月10日
  • 赤と青とエスキース

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    【audiobook】

    こんなにも美しいと感じた小説は、久々だった。

    下絵を意味する'エスキース'。
    本作は、その絵画をめぐる連作短編集
    となっていた。
    点と点が繋がり、そして線となる。
    輪郭がぼやけて見えていた景色が
    最後にはっきりくっきりと目の前に広がる。
    そんな物語だった。

    淡々としていながらも、物語がもっている
    世界観や質感を優しく包み込むような雰囲気は、
    聴いていて心地よかった。
    今まで、絵を観に行っても額縁までは
    意識がいっていなかったので、
    これからは額縁にも目を向けてみようと思う☺︎



    オーディブルならではの、ナレーターも
    しっくりきたし、BGMも

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    2026年01月10日
  • 木曜日にはココアを

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    こころがホッコリ温まるってこういうことを言うのでしょうか。きっと誰でも、誰かの物語の登場人物なのかもしれません。

    読んでいるあいだ、ずっと温かなクリーム色に包まれていた感じでした。

    お気に入りのカフェでゆっくり読みたいと思える1冊です。

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    2026年01月10日
  • 遊園地ぐるぐるめ

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    ほんわりと温かいお話でした。
    カップル、友だち、夫婦、仕事で1人、家族、遊園地で働くピエロ、、と、遊園地の一日を色んな人たちの目線で描いていて楽しかったです。
    テーマパークってこうやって色んな人たちが来ていて、色んな気持ちで過ごしているんだなぁって、遊園地にいる気分で読んでました。
    “ぐるぐるめ”っていう名称もその人その人で捉え方が違って、、ステキだなって思いました。

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    2026年01月10日
  • 月の立つ林で

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    ネタバレ

    、、、本当に、良かった。
    毎話毎話、ほんまに泣ける。外で読んでたからほんまに毎回堪えるのに必死。
    毎章、違う主人公の違う話なのに、実は見えないところでそれぞれの主人公たちが繋がっていて、伏線回収みたいな感じでどんどん読み進めたくなる。
    自分の中でトップでお気に入りの一冊になった。

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    2026年01月09日
  • 月の立つ林で

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    暖かい話でした
    私は本屋さんに行く時に、知らず知らずにストレスを溜め込んでいて(暖かい、心に染み入る話がほしい)と薬を探すように本を探す時がある
    今回は、たぶんきっとそんなタイミングで。
    本屋さんを練り歩いている中で並んでいたこの本を

    あらすじの
    長年勤めた病院を辞めた元看護師
    っていう文言と
    青山美智子さんの小説だという信頼感とで

    これはたぶん今の自分に効く本やと購入。

    結果、とてもよかったです。
    元看護師さんの気持ちは、現役介護士として少し違う職種といえど共感する部分も多く。
    でもそれ以外の話もとてもよかった。
    自分の思う「正しさ」に当てはまれない苛立ちとか焦りとか不安とかから、どん

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    2026年01月09日
  • チョコレート・ピース

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    ネタバレ

    BOX1から読み進めた
    チョコレートにまつわる短編が続いた
    悪くない
    でも感動とか胸キュンとかまではいかない
    お話もあっという間に終わっちゃうし
    青山美智子さんの作品に見られる登場人物の交差も見られない

    最後のエピソードで、すべてのお話の私は同一人物だということに気づいた
    そうだったのか!

    BOX2
    さっき読んだ短編の相手目線のお話じゃあないか!
    そうそう、これこれ!
    BOX2の短編を1つ読んでは、BOX1のお話を読み返した
    推しに夢中な自分を冷ややかに見ていると思っていた妹が、実はあんなに夢中になれるものがあっていいなぁと姉を羨ましく思っていたり
    ふらっと現れて、何気ない会話をしただけの

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    2026年01月09日
  • 赤と青とエスキース

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    本屋大賞のノミネート作品。
    読み始めて、初めは普通に読んでいたけれど、徐々に、それぞれの話や登場人物がつながって、とても良い結末だった。
    レイとブーみたいな関係、素敵だなと憧れる。

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    2026年01月09日
  • 遊園地ぐるぐるめ

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     山中青田遊園地。この町に昔からあるアミューズメントパークだ。全国的に知られた大きな遊園地のような最新の乗り物があるわけではないけれど、町の人たちには心和む憩いの施設になっている。人々は親しみをこめ、この施設を「遊園地ぐるぐるめ」と呼ぶ。

     青山美智子さんと田中達也さんが贈るアートファンタジー。
              ◇
     開園前の遊園地がキラキラして見える。今日は僕の隣に結乃ちゃんがいるからだ。他愛ない会話に柔らかく微笑んでくれる結乃ちゃんを見て、僕の心臓がドクンと鳴る。

     勇気を出して誘った初めてのデート。快くOKしてくれたけれど、彼女は本当のところ僕のことをどう思っているのだろう。そ

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    2026年01月11日
  • お探し物は図書室まで

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    色んな形で人生に悩みをもつ5人が図書室の司書さんに巡り会い、薦められた本をきっかけに人生を変えていく話。
    計5話の短編集ですが、それぞれの話から自分の人生にも活かせそうな考え方が沢山あった気がします。
    初めは自分もそんな司書さんにあって何かのキッカケになる本を薦めてほしいと思って読んでたけど、読み終わる頃にはこの一冊がもうキッカケなんじゃないかと思えるような作品でした。

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    2026年01月08日
  • 月の立つ林で

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    最後のエピソードでタイトルの意味がわかって感動した。

    新月は他の月のように目には見えないけど、いつもそこにいる。
    私も誰かにとっての新月のようになりたいなあと思った。

    あと、お気に入りのポッドキャストを見つけたいな。

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    2026年01月08日
  • 月の立つ林で

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    やっぱり青山さんの作品、大好き。
    短編なのに最初から最後まで全部繋がっている構成、本当によくできていると思う。
    繋がっているからこそ、一気読みしたくなってすぐに読み終えてしまった。

    どの話も、軸はポッドキャストの『ツキナイハナシ』。
    ここで得た知識によって考えが変わり、周りとの関係も変わり、どんどんいい方向へ変わって行く。
    すごく素敵。
    考えが変わる、というのも、例えばある本を読んで急に価値観が変わってめちゃくちゃすごい人になるとかではなくて、少しずつ変わっていこうという気持ちの変化なので、なんだか勇気をもらえるような作品だと思った。
    最後、このポッドキャストのタケトリ・オキナが誰なのかわか

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    2026年01月08日