青山美智子のレビュー一覧
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ネタバレ青山さんらしい作品だった。
カバヒコが、直接誰かをリカバリーしてくれたわけではないけど、カバヒコに出会った人たちは、それぞれに何かしらの気づきを得て、少しずつ成長していく。そして最後には、自分の力で自分自身をリカバリーしていくところが、とてもよかった。
人間は、いろいろなことを感じて、悩んで、傷ついてしまう。繊細な感情を持っているからこそ、一見すると弱い生き物のようにも思える。
でも本当は、誰の中にも、自分で自分をリカバリーする力があるのかもしれないと思えた。
カバヒコは何かを「治してくれる」存在ではなく、その力が自分の中にあることに気づかせてくれる存在だったのかな…。
全5話。どの物語 -
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ネタバレ新築マンションのアドヴァンス・ヒルに住む住人達は悩みを抱えている。日の出公園にあるカバのアニマルライド、通称リカバリーカバヒコ。自分の治したいところと同じところを撫でると治してくれるという噂があるのです。住人達はどんな悩みを抱えていて、どのようにして治るのだろうか。心温まるエピソードが入った物語です。
【読んだ直後の感情】
自分が自分らしくあるために心推ししてくれる本でもあり、勇気が欲しい人におすすめの一冊です。
【印象に残ったポイント】
「同じようには戻らないけど、経験と記憶がついて、心も体も頭も前とは違う自分になるんだよ」というセリフでした。
今、自分が生きている知識や感情全てが今の自 -
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この作者の小説は2冊目。
読後感はほっこりして心地よく読めた。
なんと言っても、艶めかしいシーンが無いのがいいな。
「僕の好きなその人は、ココアさんという」で始まる出だしで掴まれてしまった。
連作だが、いつものように、この人誰だっけと手繰らずとも、それぞれがほっこり読み切れるのだが、、、
「ココアさん」は?という未消化感が、ヘンに心地よいのだ。
最終章は、「ココアさん」の恋文そのもの、脚色もなく、ニンマリさせてくれた。
このあと、どうなるのかって考えるのは野暮だな。
俺もレトロな喫茶店を見つけて、女性のマスターだったら「ホットココアをお願いします」と注文してみよう。
•この人が私で、私が -
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「家族なのに、どうして分かり合えないんだろう」。近い相手ほど期待が大きくなり、つい強い言葉をぶつけて、あとで後悔することがあります。そんな心が欠けたように感じる夜に、そっと手渡したくなる一冊です。
『月の立つ林で』は、人生の途中で立ち止まった5人を描く連作短編集。仕事を辞めた元看護師、夢を諦めきれない芸人、娘との距離に悩む整備士。それぞれの日常に、月の話を届けるポッドキャストの声が静かに入り込みます。
一番の読みどころは、大切な人への「願い」と「迷い」の描き方です。相手に自由でいてほしいと願いながら、自分の想いが押し付けになっていないか自信が持てない。そんな不器用な大人たちが、月の話をきっ -
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年季が入っていて、塗装が剥げているが愛嬌のあるアニマルライド。それに愛着を感じて悩みを打ち明け、体と心の両方を治癒していく人たち。読み進めるにつれて、いつから設置されているんだろうという疑問が湧いたが、最終話で回収されている。また、最終話においてそれまで散らばっていたいろいろな伏線も回収する技術は鳥肌が立つくらい感動的である。
今回も何気ない日常の風景に隠されている「エネルギー」を感じ取ることができた。これまでも青山さんの作品では「神様」「猫」「超能力者」など、人と人を繋ぎ奇跡を起こすキーマンが登場し、若干非科学的な要素が含まれていたのだが、今回は何も語らない公園の遊具であり、リアリティーのあ -
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純朴で朗らかなお人柄の青山先生だからこそ、温かくて素直に心に染み込む物語が書けるんだなと読み進めてさらに実感
連作短編の好きなところは、脇役がおらずそれぞれが主人公であるところ。
特に青山先生の作品はまっすぐな文体で、登場人物が近くに存在するような錯覚が起こるのと、それぞれの主人公に共感できる部分が多いことで、読者自身も実はこの物語・つまりそれぞれの人生の主人公であると実感できる。
私は3つ目のちはるの物語が一番共感できる部分が多く、強く心に刺さった。
解説の大原さやかさんの文章もとても素敵だった…!
「青山さんの作品を読んだ後はいつも、胸の中が透明な音色でいっぱいになる。」
とても心が暖かく