青山美智子のレビュー一覧
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「木曜日にはココアを」に登場した人たちの、“その前”の時間が描かれている物語。
いわゆるアナザーストーリーというよりも、どちらかというと前日譚のような一冊だと感じた。
「あの人に、こんな過去があったんだ」「このとき、こんな気持ちでいたんだ」と驚きと同時に、心の奥にそっと触れるような感覚があった。これまで断片的に見えていた感情や選択が、静かに補完されていくようで、登場人物たちがより身近に、愛おしく思えた。
街の小さな喫茶店を軸に、それぞれの人生がやさしく重なり合っていく。派手な出来事はないのに、人の心のあたたかさや、ささやかな勇気がじんわりと胸に残っていく。
読み終えたあと、誰かに少しだけ -
Posted by ブクログ
やっぱり青山美智子さんの作品は、読みやすさだけじゃなくて、心の温度をそっと上げてくれるところがすごい。どの物語にも “人生の中で長く持っていたい言葉” があって、読み返すほど大切なものが自分の中に積み重なっていく。
今回もたくさんのことを教えてもらったけど、その中でも特に強く響いたのは──
“ささいな言葉でも、人の人生を動かすきっかけになりうる” ということ。
誰かが何気なく言った一言が誰かを救ったり、前に進む勇気になったり、世界の見え方を変えたりする。
そしてそれは、自分が放つ言葉にも同じだけの可能性が宿っている。
だからこれからは、相手の言葉も、自分の言葉も、軽く扱わず、大切に抱きな -
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登場人物はそれぞれの立場、属性の人たちなのに全員に対して不思議と「わかる」って感覚が湧いた。
竹林の根はひとつに繋がってるって話が出て来たけど、表面的には全然違っても人間をふかぼっていくと根底に同じものを抱えてることも多々あるんだろうな。それを柔らかな文章で示してもらった感じで、だからこそ登場人物に対して「わかる」って感情が湧いたのかなと。
新月のように表に見えない部分って成長とともにあえて見せないようにして、みんな踏ん張って日常を送ってる部分なんだろうな。けど、そこを見せてもいいんだと自分を許せること、それと同時にふと相手はどうだろう?と見えない部分に少し思いを馳せることが大事なのかなと、感 -
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すごく暖かい心になれる本。
一つ一つの物語では、
1人の大切な人とのエピソードが描かれている。
けれど、登場人物たちも気が付かないうちに
次のエピソードの誰かと繋がり
少しずつ影響を与え合っている物語り。
誰かの今に、意外な繋がりで自分が影響を
与えることが出来るかもしれない。
自分の周りにいる人たちを幸せにする事で、
その輪は良いことやいい繋がりが、連鎖していく。そしてそのことが、自分にいつか
良いこともそうでないことも
返ってくるのかなと感じた。
きまじめな卵焼きと恋文と
ラルフさんの1番良き日の物語りが、
特に心が暖かくなり好きなお話しだった。
全ての物語で色が連想できるところ -
Posted by ブクログ
ネタバレ綾崎隼さんが将棋のアンソロジーに寄稿してると聞いては読まないわけにはいかない!
今回の綾崎さんの作品は、「僕らに嘘が一つだけ」の2人と同世代の朱莉さんが主人公。もう一度僕らに〜も読み返した上で、こちらも読み返したいな。
一話目は青山さんのお話らしく、前向きな気持ちになる門出の話。
葉真中さんは初読み。ただただ少年の手腕に鳥肌。
弟子にしたかった少年を冤罪から救うという白井さんの話にはびっくり。そういう将棋との絡め方もあるのか。
橋本さんも初読み。この一戦を勝てば夢が叶うという相手への対応って悩ましい。そこで手を抜かれて夢を叶えること、本気で相手してもらって破れること。
芦沢さんは気になってい -
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猫に導かれてタラヨウの葉からお告げをもらい、物語の主人公達が幸福に気がつき掴み取りに行くストーリーです。
猫のミクジに会い今の自分の不幸な現状を変えたくて、なんとなく神社に寄りタラヨウの葉からお告げを貰うことから話が始まります。
簡単にはお告げの意味が分かりません。ただ7人の主人公達がそのお告げを原動力として、気がつき行動し幸福を掴み取ります。
読み終わった時には主人公達に勇気と元気を貰えました。
7人の主人公達の話の後【ここだけの話】で、その後が分かります。神主さんの語り部が心地よいです。
「あなたは運がいい。~どうぞ、お告げの言葉を大切に。」読んだ後はその言葉を信じたくなります。