青山美智子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
町のコミュニティハウスに併設された小さな図書室には白くて大きい名物(?)司書さんがいる。
一見すると話しかけづらそうに見える彼女は実は聞き上手で、利用者がぽろりと溢した悩みに寄り添うようなレファレンスをしてくれる。
抱える悩みは皆それぞれ違うけど、薦められた本と小さな付録がヒントとなり新たな一歩を踏み出す⸺
特に印象に残ったのは司書さんの選書と付録の妙。
本に人生の指針が書かれているわけじゃないし、付録も悩み事に直接関連があるモチーフじゃない。でも受け取った側は本の中から、付録から、ほんの少しの気付きや勇気を貰う。それは誰かから言われたからではなく、自分で見つけた気付き。読みながら読み手も -
Posted by ブクログ
『遊園地ぐるぐるめ』は青山さんと田中さんのコラボで出来上がった小説であり作品ということで、とても楽しみに読み始めた。
各章の扉にある田中さんのアートを見て、青山さんの物語を読む。
読み終えるとそこには、青山さんの物語を読んで作られた田中さんの作品がある。
その作品を見て、再び章の扉のアートに戻ると、「ああ!ここに!!」
連作短編なので、最初の物語に登場した人物たちはその後のアートにも登場し続ける。
次、次、次と、アートの中に知っている人を見つけるかのような楽しみが広がる。
ほっこり、じーん。
あたたかい気持ちになれる一冊だった。
そして…。
思い出すのは青山美智子さんの『木曜日にはココ