青山美智子のレビュー一覧
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青山美智子の短編小説とミニチュアアート作家の田中達也氏のジオラマがコラボ。
山中青田遊園地を訪れた人や施設内で働く道化師を主人公にした短編8編、それぞれに田中氏のミニチュア作品写真が前後にくっついて、読んでは観て観ては読み返す。一粒で二度おいしい構造。
一つ一つの短編は短めかつ掘り下げ方はいつもの青山美智子作品に比べたら若干浅煎感もあるけど、ミニチュアを見て余韻を感じる二度おいしい構造にはちょうど良い長さ。
さっくり読めてしまうけど、読後感もほっこり優しくて温かくて。こういうのばっかりだと刺激が足りないけど、世知辛かった2025年の締めくくりにはこういうのをきちんと読んでおきたい、読んで -
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青山美智子さん✖️U-ku さん の
赤と青とエスキースの世界の番外編。
レイとブーのお話ではないですが、不器用な私たちの大切な人との繋がりを美しく描いた作品集でした。
詩だったり、手紙だったり、バタフライピーだったり。
BLUE篇なので青が美しい作品ばかり。
1ページ毎に1作品、日々起こるアレコレに
前向きに生きていくヒントを散りばめて。
ワタシの心に刺さったフレーズ
▪️選択肢は無限。 だけど私たちがそのときに
選べるのはいつも たったひとつだけ。
▪️先が見えない不安と、先が見えてしまう絶望
は同じまぼろし。どちらもまだ、決まっていな
い。何も。
▪️欲しい、と思うのは -
Posted by ブクログ
すべてのストーリーが愛おしい
短編集ですがひとつひとつのドラマやそこに登場する人々が見えないところで繋がっている。それが竹林の地面の下で繋がっている。人は別々の存在であって、でも水面下では繋がっている。だから、不思議なことも起こるのかなとか。月の満ち欠けと同じように人は惹かれあい、離れる時もあって、でも見えない繋がりがあって、すれ違ってもどこかの点で繋がっているんじゃないか。人の繋がりも広い、不思議な宙の一部なのかなと思いを馳せては読み進めました。
ボッドキャストで流れるタケトリオキナの『ツキない話』で語られる月や太陽、天体の話と私たちとの暮らしとそこに流れる思いが交差し、心に染みて、なんだ -
Posted by ブクログ
遊び・食べ物・仕事・日常がぐるぐる溶け合って、地続きになった温かい物語。
田中達也さんのミニチュアが、物語の世界をさらに盛り上げてくれる。
食べ物で表現されるアトラクションが緻密でとても可愛いく、ワクワクしながら読んだ。
「ジェットコースター」が特に好き。 視野が狭く一つのことに集中しているときには見えないものが、回り道をしたことでふっと現れるような感覚が心地よかった。
「イベントステージ」で子どもから出てきた
「正義のヒーローは悪者に暴力をふるってもいいのか」という問いかけには、立ち止まって考えてしまった。
暴力でなく、技で競い合うという優しい答えに癒される。 -
Posted by ブクログ
題名のとおり、読んでリカバリーされる物語。
青山さんらしい読む人の心をそっと手当てしてくれる物語が5編。
一つ一つの話は違うけれど、同じマンションに住む人たちが、近くの公園にあるカバのアニマルライドに癒される。
派手な出来事は起こらないし、物語に登場する人たちには、共感できる悩みや傷があって、公園にあるカバのアニマルライドによってその悩みや傷が回復していく。
「同じようには戻らないけど、経験と記憶がついて、心も体も頭も前とは違う自分になるんだって」
元に戻りたがるけれど、ー前とは違う自分にーなれる。と思えたら、少し前に進める気がするなと思う。
物語を読むと、公園に行ってカバに会いたくなってくる