油断してた~~~~!!
めちゃくちゃ面白かった!
前作を読んだ記憶はあるけど、わりとさーっと読んじゃったので、今回もまあ、軽い感じで楽しめたらいいなと思いつつ(棚に差してあったので)借りたんやけど、なんやろう、今回は食い入るようにむさぼり読んだ。
前作と同じくアルコールをテーマにしたアンソロジーなんやけど、ほろよいになるのはアルコールじゃなくて恋愛やった。
恋愛やった。(二度言う)
まさかこんな恋愛短編ばかりとは思わず、いやいや、案外アルコールと恋愛は近しいものなのかもしれない。
恋愛小説が好きというわけではないけど、そうと思って読んでいなかったので毎回この「甘酸っぱさ」に「ワーッ」ってなった。甘酸っぱいけど、そこはそれ、ほろよいなので、ピュアではないです。そのあたりも。
ピュアではないけど、ひつこいけど年末年始に立て続けに読んだ(笑)「どうしようもない展開」にはならない塩梅なのがたまらん。
短編やけど読み応えがすごかった。
あと、並べてみたら前作はビールで今回は赤ワインの表紙なのも、凝ってていいね。好き。(絵が? 飲み物が?)
青山美智子氏はたぶん初読。
きのこを育てるというテーマもちょっと面白かったし、下戸の人は下戸の人なりに大変なんやな…、と、思った。
わりと予想外のオチで
「おお…」
ってなった。
朱野氏は、読んだことなかったかなあ…。「定時で帰ります」読んだような、読んでないような…?
こちらもまあ、大概面白かった。牡蠣が食べたい、と、思ったし、オイスター・ウォーという文化(?)が純粋に面白いのも加わって、ページをめくる手が止まらんかった。
ビジネス云々は途中から「めんどくさいな」と、思わんところもなかったけど(笑)、まあまあ、短編なので面白く読めた。
おじさんコメントうまいな…と、感心した。
一穂ミチ氏は、最近どこかで読んだよね!?
どこかのアンソロジーで読んだよね!?
ま~~これもすごかった。なんというか、この感じがすごかった。最後はびっくりする展開になったけど、これはもしかして著者のお約束(いい意味で)なのかもしれない。
他のタイトルも読んでみたいけど、果たして長編についていけるかとは思う。
(著者の世界観が濃厚すぎて)
奥田氏は、タイトル通りまァ美しい話やった。まァ美しい。いい…。こういうのもいいよ…って思いながら、きれいに読めた。
タイトルがすでに美しいもんね。
西條氏は、たぶん読んだことあるけどタイトルが出てこないなあ、と、思ったら、そうか! お蔦さんの話か! もしかして、珈琲屋こよみも著者やっけ?
面白かった~!!!! 最後に持ってくるのがまた絶妙すぎる。これぞ、読書! って感じのエンターテイメントでした!!!
まあほんま、素敵なアンソロジーでした。
続編はもうないのかな? また、ほろよいになりたい。