武田綾乃のレビュー一覧

  • 彼女。

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    百合の小説を長年探し続けている身として、まるで夢のような一冊だと思い手に取った。程度の差はあれ、どの話も女性同士の友愛以上の関係性を描いており、それぞれの特徴が顕著に出ていて面白かった。特に青崎有吾の「恋澤姉妹」が好みドンピシャだった。これきっかけで他の著書も読みたいと思う作家さんが集まっていた。第二弾も発行済みのようなのでまた読みたい。いつか自分も参加したいと、そんな幻想を抱かせるような企画でした。

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    2026年09月27日
  • ここはこどものいない国

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    「あなたの人生から、面倒なものを全部取り除いたら、それでもあなたは人間らしく生きていると言える?」
    効率を極限まで突き詰めた社会を見ることで、「じゃあ、何を削ってはいけないんだろう?」と考えさせられるディストピア小説。面白かった…!

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    2026年09月26日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話

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    再読。何と言っても、久美子や麗奈たち3年生の卒業後の沖縄演奏旅行が楽しい。けれど、奏の真由に対する複雑な想いを綴った3編も良い。真由視点の1編もある。こうしてみると、人は人それぞれのものの見方があるのだな、と強く思わされる。カバー絵が大サービス、可愛い!

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    2026年09月24日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話

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    再読。久美子が部長になった前後の短編集で、後藤と梨子との少しの間のお別れシーンや、アニメ化もされたアンサンブルコンテストの話など、本編を補強する断章がちりばめられている。個人的にとても気になったのは、あすかに惹かれる香織、滝先生や新山先生の学生時代の2編。決して映像化はされないだろう、これらの過去話がより深みを感じさせてくれた。

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    2026年09月20日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌2

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    いわゆる本編・スピンオフ・そしてガイドブックとして扱われる2巻すべて読み終えた。

    原作・アニメ・声優はじめとする製作スタッフそれぞれがお互いに影響しあって完成されたコンテンツだったんだなと改めて思った。

    スピンオフで描かれるなんでもない日常の一コマがぞれぞれのキャラクターを魅力的に描いてるからこそ
    本編がこのえうなく魅力的に見えるのだと感じた。

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    2026年09月20日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌2

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    ネタバレ

    書き下ろし短編、Xに投稿されたSS、各巻に対する武田先生へのコメントにアサダニッキ先生によるコミカライズなど、作品ファン必読の公式ガイドブック第2弾。久しぶりにユーフォの世界を楽しんだ一冊でした。明日封切りになる劇場版 最終楽章 後編が楽しみです。

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    2026年09月10日
  • ここはこどものいない国

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    この著者さんが、こういったジャンルの本を書かれることに少し驚いた。
    少子化がすすみ、社会を支えるために人間が出産ではなく人工的に生産され、食べ物や睡眠時間、性欲まで合理的に管理された未来の世界が描かれている。いまも体外受精をする人の割合が増え続けているし、ありえない未来とは思えなかった。人間とは何をもって人間なんだろうと考えさせられた。

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    2026年09月09日
  • ここはこどものいない国

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    装丁、タイトル、あらすじ、すべてがあまりに惹かれて、迷わず読み始めた一冊。
    内容はあまりにもドンピシャで、ページをめくる手が止まらなかった。読み終わってからも何度も反芻してしまい、頭の中で何度も場面や言葉が浮かんでくる、、、
    読み手に思考を投げてくる作品で、答えを押し付けないのが更に世界にのめり込んでしまって、当日は他の作品が読めなかった。

    初めて読んだ作家さんだったけれど、かなりのインパクト!こんなに心に残る読書体験になるとは思わなかった。
    村田沙耶香さんの『世界99』を読んだ時もだったけれど、読後の余韻が続いていて、しばらくはこの本の世界から抜けられそうにない、すごい作品でした。

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    2026年09月02日
  • 愛されなくても別に

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    「ユーフォニアム」のイメージが強かったので、こういう小説も書けたのかと驚いた。

    それぞれに悩みを抱えた少女たちが時に助け合い、時に傷つけあって成長していく物語。それぞれに重い背景を持っており、現代的な悩みも持ち合わせている。

    個人的に親に良い思いを持っていなかったこともあり、共感できることが多かった。全体的に明るい話とは言い難いが、そこに一筋の光が差し込むような救いがあるのが良かった。

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    2026年08月28日
  • 可哀想な蠅(新潮文庫)

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    面白かった!!!
    人間の黒いところが全部剥き出しの、ざわりとする短編集だった。
    どれも有り得て、どの人も居そう、というか居る。

    読みやすい文体でさくさく進んで、知らないうちにどんどん堕ちて行ってる感じ。
    SNSの悪態とか、まさにそう。
    自分を可哀想な存在にさせることが得意な彼女も、まさにそう。

    読後感の悪さがとても良かった!

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    2026年08月21日
  • ここはこどものいない国

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    ある意味、理想の少子化対策
    優秀な労働者(納税者)の素質がある工場生まれの子どもたちと、
    生活と心を満たすために造られた、乳児から幼児までしか生きないペットとしての赤ちゃんが当たり前の近未来
    こんなに合理的でグロテスクな世界で、もし自然分娩で我が子を望んだとしたら?

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    2026年08月16日
  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    美奈子。伊藤。パリノックス社。
    PB。ペアレンツ。ペットボトル。受精卵。
    ラビ。完全栄養食。
    三代欲求の克服。自然派。自然出産。工場出産。
    子どもを産む意味。育てる意味。PBを看取る。
    ここはこどものいない国。ここもこどものいない国。

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    2026年08月15日
  • ここはこどものいない国

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    装丁の美しさに惹かれたのと、帯の強烈なキャッチに惹かれて。
    面白かった、まさにディストピア×シスターフッド!

    工場で赤ん坊を生産することで人口安定を成功させた未来。
    工場で作られる人間は労働力になるために産まれてくる。
    そこには家族などの概念がない。
    だけど人間は「お世話したい」という欲求があり、
    それを解決するためにペット用の都合の良いベビーが作られた。
    母体出産が自然派と忌避される世の中で、
    母体から産まれた主人公×赤ちゃんを産みたくて仕方が無い女性が出会って…という話。

    命を作り出す、操る、というところまで来た未来。
    これは正直神の域だと思うし、一線越えてしまってるのでは?と思うけど
    SNSを見ていると、産みたい・産みたくない・子持ち・子無しなどの軋轢もあり、
    何だかこの方が合理的なのかもしれないなぁと思わなくも無い…よね…
    産むの痛いし…
    でもどうしてもこういう価値観の世界はグロいなあと思う。
    結局我が子とペットベビーって全く違うし、得られる感動も別物だと思う。

    などなど、産んだらこそ何かすごく考えさせられてしまった。

    「本人が望んで生まれてくる命なんて一つもない。人間も、動物も、植物も。
    皆、勝手にこの世界に生み落とされて、その中で生きていく」
    という言葉が印象的。

    どうか、最後の電話が、良い知らせでありますように
    本当に本当に、無事を告げる電話でありますように

    母とも仲違いし、伊藤とも仲違いし、
    そのままどちらとも会えずじまいでおしまい…は
    あまりにも辛すぎるし、報われなさすぎる。

    どうか本当に、良い知らせでありますように…と祈らずにはいられない最後でした。

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    2026年08月09日
  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    期待した通り、いやそれ以上に良かった。命への覚悟が現代の人間にはあるのか、その覚悟を持って子供を持たなければならないこと、と同時に本能的に子供が欲しいと思うことがなんらおかしなことではないこと。そういうことを教えてくれた本。この本を読んで、人と人との関わり、AIや人工のものからは得られないものの価値、それは絶対にないがしろにしたり忘れたりしてはいけないものだと感じた。どこまでAIが進んでも、人間は動物であって、自然派だ。それを忘れてはいけない。

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    2026年07月20日
  • 愛されなくても別に

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    ネタバレ

    とても面白くて、
    没頭して、気付けば読み終わっていた。

    親から受ける影響の描き方があまりにも鮮明で、
    著者はどういう人生を歩んできたんだろうと何度も思った。

    江永が家族のことを
    「一番嫌いな言葉かも、幻想な癖して、皆、持ってて当たり前みたいな顔してるから」
    というセリフが、物語を読み進めるほど刺さっていく。

    宮田も江永も、
    お互いの感情をわかってほしいと押し付けず、
    辛さを抱えながらも共に生きる姿が、
    人と生きるということを感じさせてくれた。

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    2026年07月12日
  • ここはこどものいない国

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    ネタバレ

    なんかこれまでの武田綾乃さんとはガラッと違う感じで戸惑いながらも一気読みだった。
    三代欲求の負担がなくなるとすんごい人生の時間が増えるし色々楽になるよなと思うし、出産子育てなくなるのもものすごく凄まじく楽なんではないのか、とは思う部分がどうしてもあるので興味深く読みつつ…
    食べ物とかはわたしは栄養が全部詰め込まれた豆ひとつ食べたらそれで済むならありがたいなと思うとこもあるのでそれでいいし睡眠補助もしてもらえるならありがたいなと思うんだけど、生殖に関しては、どうなんだろう。
    斎藤工さんが子供を産むドラマを昔見て、男性が出産子育てしてくれるならめっちゃ楽!と思ったのを思い出した。
    でも、母曰く出産ほど幸せなことはないらしい。
    こればっかりは経験しないとわからないからわからない…。
    けど、ペットベイビーは、いたら育てたい人いっぱいいそう。でも、人が赤ちゃんのまま育たずに死ぬことに、人間は耐えられるのだろうか。
    なんか不気味だなと思ってしまった。動物ならいいけど人間の姿でそれは不気味と思うのは、これもまたそういうもんだから、という思い込みなのだろうか。
    いずれにしても人間てのは環境に順応して生きていく生き物なので、そんな世界ならそんな感じなんだろうなと思いつつ、たぶん機械生まれたちは、自然派に憧れるんじゃないかなぁ、リアルだと。と思った。
    武田綾乃さんはお子さんを出産してこんなお話を書かれたのがどんな思考回路?と思った。
    でも、美奈子が赤ちゃんを愛せそうでよかった。
    んー、それにしても機械生まれだと人間より標準スペック高めなんですね。

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    2026年07月07日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    どの話も良かった!
    特に武田綾乃さんの「馬鹿者の恋」が切なくてよかった。素直になったときにはすでに遅かったという、、ハッピーエンドでいうなら斜線堂有紀さんの「百合である値打ちもない」がよかった!お似合いだって言われたくて整形した思いを受けとめているのが好きだった!

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    2026年06月25日
  • 彼女。

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    ネタバレ

    百合と知らずに購入、これで百合の定義を知りました。百合とは恋愛だけに限らず女性関係を主軸にしたお話だそう。ライバル関係やシスターフッドなども入るそうです。

    見てわかる通り豪華作家さんのアンソロジー。
    それぞれ個性がでて素敵です。

    織守きょうやさん→今まで読んだことのない作家さんでした。純粋な友情が素敵でお互いを思ってのすれ違いにもほっこりしました。

    青崎有吾さん→姉妹の話。過去に読んだ本と全く違う切り口でめちゃくちゃ面白い。初めはどういうこと?ってなりながらも伏線を回収する。海外小説のような強烈な物語と展開で迫力もあり良かった。かなり印象的!

    武田綾乃さん→王道の恋愛系であり、でもバッドエンドという悲しき物語。こういうプライド高い人いるよなーと切ない気持ちになった。

    円居晩さん→フレネミーといった感じ。仲良くしていた先輩が意地悪く、駒にされていたというか…シンプルだからこそ感情がわかりやすいように思えました。

    斜線堂有紀さん→驚きの入りで始めグロい系かと思いきやなるほど、感情抉られるやつだ…と理解。絶望感と緩急が凄い。正直流れ的にバッドエンドになるのかなーと思ってたからハッピーエンドで意外だった!

    乾くるみさん→好きな先輩が何を買ったか、というとてつもなくどうでもいいテーマでここまで広げられるの凄い。

    相沢沙呼さん→面白かったー!関係性が複雑!紫乃に魅了されてしまった。そして騙されたオチかと思いきや紫乃も好きになってたんだと思ってほっこり?
    1番続きが読みたくなったかも。

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    2026年06月14日
  • なんやかんや日記 ~京都と猫と本のこと~

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    ネタバレ

    「可哀想な蠅」がとても好きだったから他作品を調べてる時に見つけた武田綾乃さんのエッセイ。
    京都と猫と本のこと、なんて自分も好きなものばかりで読むしかないでしょ!

    とても作家さんらしいエッセイで、名前が出てきた他の作家さんの作品も読んでみたいなと思ったし、「可哀想な蠅」で猫も伏見稲荷も出てきたから繋がってるようで楽しかった。
    最後の文豪の猫バロンの話は泣きそうに。人間と同じくらい猫も長生きだったらいいのにな。

    世代が近いのと所々似てるところがあるから、わかる〜!の連続だったし、お友達になりたいと思うくらい親近感湧く作品だった!

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    2026年06月06日
  • 響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のみんなの話

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    アニメを全て視聴後に小説も読んでみたくなって手に取りました。原作を読むのは初めてでしたが、アニメで登場人物達は知っているし、頭の中で勝手に絵が思い浮かんできました。

    今作は3年生になった久美子達の北宇治のストーリーを軸に、幕間として奏や求、1年生の視点が描かれている。3年生編の話の間に各登場人物がどんな気持ちで動いていたかなど、心理描写を見ることが出来たのはアニメでは得られない楽しみであった。

    特に真由と奏のやり取りは必見だし、真由の深堀の話が描かれていたため、アニメだけ見るのは勿体ないと心底思った。正直なところ一から原作を追うのは、知っている内容ではあるし途中で手が止まってしまう恐れがありこの小説を手に取った。

    読み終わった今、原作はまた違った魅力もあり、アニメの描写を思い浮かべながら読み進めたいと思っている。願わくばこの小説の話もOVAなどでいいのでアニメ化もしてほしい…

    2026年9月公開の最終楽章後編も楽しみにしながら、原作を追っていきたいと思えるいい体験が出来た。

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    2026年05月27日