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「好き」が教えてくれた、人生のこと。
京都府宇治市出身の小説家・武田綾乃の「好き」が詰まった、初のエッセイ集。学生時代に書いた「響け!ユーフォニアム」シリーズが爆発的な人気作品となり、『愛されなくても別に』で第42回吉川英治文学新人賞を受賞するなど、今最も活躍が期待される小説家の一人である著者が、日常を綴る。小説、漫画、ゲーム、アニメ、映画、ドラマ、音楽、ラジオ、舞台──彼女をつくったコンテンツの数々が、ゆるりとした日記から垣間見える、貴重な1冊です。
「私の心の引き出しの中には特別な作品がいくつかあり、いくら新しいコンテンツに触れようと特別枠で存在感を放っている。何年経っても、作品に触れた瞬間に感じた「好き」が色褪せることはない。」(本文より)
森見登美彦から「星の王子さま」、そして「少女革命ウテナ」まで。古今東西のコンテンツ愛が止まらない!出身地である京都や実家の猫との思い出、自身の結婚にまつわるエピソードも。大人になるほど、人生は生きやすくなる。新しく何かを始めたくなる、愛に満ちた35編。
「憧れの電気ブラン」
「創作アイデンティティ」
「特別の作り方」
「結婚にまつわるエトセトラ」
「文豪の猫」…etc.
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
「ユーフォ」シリーズ以外にも武田綾乃さんの作品は追いかけている。本書は、黒い方じゃない武田さんで安心して読める(苦笑)。本書にて、いろいろな武田さんの姿が見れて、作家業界の特別な人なのではなく、我々と同じ等身大の人なのだなあなどと、当たり前の感想を持った。Nちゃんと一緒に住む話(あすか先輩のルームシェアにつながっている?)とか、オードリーが好きとか、「ユーフォ」シリーズアニメ化時に就活問題で悩んでいたとか。Xで武田さんをフォローしているけれど、有名になったがゆえに苦労していることもあって大変そう。それはそうと、映画やマンガの「勝手ノベライズ」はすごいね。
Posted by ブクログ
以前読んだ著者の作品「愛されなくても別に」が私の中で好印象でした。実はアニメ化にもなっている「響け!ユーフォニアム」シリーズが著者の作品だと最近になって知り、著者を知りたくてエッセイを手に取りました。作品のカバーのイラストも可愛くて、目を惹きました。
著者が好きなあれこれを2年に渡りWebサイトに掲載されたエッセイのようですが、とにかく副題の「京都と猫と本のこと」以外にも著者の好きなことを中心に、作家になって思うことを素直に書かれたエッセイでした。
「私の心の引き出しの中には特別な作品がいくつかあり、いくら新しいコンテンツに触れようと特別枠で存在感を放っている。何年経っても、作品に触れた瞬間に感じた「好き」が色褪せることはない。」
本文より
著者の読書遍歴は幅広く、アラサーの著者と作家、ライトノベル、それらの作品が同じだったことはとても嬉しいです。
「興味深いことに何年か経ってから同じ本を読むと、つまらないと感じていた本がめちゃくちゃ面白かったりする。本を読んでどう感じるかということは、本そのものの魅力ももちろん重要だけれど、読み手の側がどういう状態であるかがかなりの比重を占めるのだと知った。それ以来、何かを「面白くない!」と言い切ってしまいそうになる時には、今の自分の精神状態はどんな時だろうと考えるようにしている」本文より
読者の立場と作家の立場、両方を経験する著者のこの言葉は、私の読書でも共感できるものだし、再読の面白さをうまく表現していると感心しました。
読みやすい文章で、猫好きにはたまらない著者の愛猫の様子も私の高評価のポイントでした。
Posted by ブクログ
落ち込んでる時にも読めて、
たくさん共感できる本でした。
▽心に残った言葉
やはり好きになりすぎると
独りよがりな
理想の押し付けになってしまうのかもな、
と私はバタービールを飲みながら自省した。
口の中が甘かった。
「受験って大学や偏差値で考えがちやけど、
これから四年間、
自分がどういう環境にいたいかを
選ぶってことやねんで。
偏差値で学部を決めるのもええけど、
どんな人と一緒にいたいか、
どんな人にどんなことを学びたいかを考えたら、
選択を失敗することは少なくなるんちゃうかな」
どんな人と一緒に過ごしたいかと考えると、
やっぱり本や映画、漫画やゲームといった
カルチャーが好きな人たちがいい。
そうじゃなくても、
他人の好きなものを馬鹿にしない人たちがいい。
大人の友達関係って誰かが繋ぎ止めようとして
初めて成立するものなんだ。
皆が誰かから声を掛けられるのを待っていては、
縁というのは続かない。
自分から誰かを誘ったり、
社会人サークルやイベントのような
新しい何かがある場所に出向いたりして
縁の種を蒔いておかないと、
これまで構築した縁が
ただただ消えていくばかりになってしまう。
ちょっと気を抜くだけで、大人はすぐ孤独になる。
だからといって、
友達がいればいるほど幸せかというと
そういうわけでもない。
大勢の人間と一緒にいると
それはそれで新手の悩みも出てくるし、、、
楽しさと煩わしさは紙一重なので、
管理が非常に難しい。
幸せなことがあるのは素敵なことだ。
悲しいことがあるよりも、ずっと。
作品を作り続けなければ、作家は作家でいられない。
それが時折、無性に苦しい。
繊細だった十代の私と比べると、
もやしが大根になるくらいの精神的変化があった。
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