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Posted by ブクログ
令和時代の居場所の奪い合い! 高校生のカーストを辛辣に描く学園ミステリー #石黒くんに春は来ない
■レビュー
登場人物の描写があまりに生き生きとしていて強烈。
まるで自分がそのクラスの一人になったかのように、息をするのもしんどくなってくる作品です。
なにより、冷酷な人間を書くのが超絶に上手い。
なんでこんなに性格悪い人物を描けるのか。思わず学生時代の大嫌いだった奴を思い出してしまいました。
そして若い世代のつらい現実世界がまたキツイですね。
多様性が謳われる現代にも関わず、露骨な人種差別がはびこっている。どんどん生きづらくなっている若者世代の実態を感じ取ることができました。
また本作はプロットが凝っており、エンタメ小説としても楽しめます。
LINEグループですら社会、優劣、差別がはびこり、弱者の居場所は何処にもないリアルが痛感できます。
スクールカーストの下剋上よろしく、令和世代の居場所の奪い合いがミステリーとしての読みどころでした。
■推しポイント
偉そうな年寄りのじじいが、さもわかったように言います。
若者のコミュニケーションが希薄になっている。メールや携帯電話でリアルな交流ができない。
現代における若年層のコミュニケーションは、かつてに比べるとよりセンシティブになっているそうです。それは交流をとる手法、場面、機会が増えているから。
大人であれば自身の責任さえ担保できれば一人で生きることもできますが、子供たちはどんな時でも、一人になることができず現実から逃げ出すことができません。
今の大人たちが考えているよりも、コミュニケーションは取っており、最優先は横の繋がりなんですよね。そりゃ大人、年上、上司を敬えないし、理不尽なことを嫌うし、合理的な生き方にもなるわ。
経験で凝り固まってしまった、自らの年寄りの脳みそをほぐしてくれました。年齢を重ねた人ほど、読んでも欲しい一冊でした。
全然レビューと関係ありませんが、先日武田先生がご結婚されたそうです。
おめでとうございます! 素敵なご家庭を築いてください。末永くお幸せに!
Posted by ブクログ
武田綾乃さんの本は『青い春を数えて』に次いで2作目として読みました。中盤からストーリーが展開していき、終盤は怒涛の伏線回収で面白かったです。
やはり武田綾乃さんの本なので、一番最後の文章に小説で表現したいことのすべてが注ぎ込まれていて、物語の展開が最後の文章に繋がっていることを理解できると鳥肌が立ってくる。
最後が気持ちよく終わるので、この本に出会えて良かった、という気になる。
ただ、本当に申し訳ないが、中盤のストーリーで現実離れしたような展開が許容しがたい。むしろこの本の解説にあった「LINEグループからハブられていたエピソード」の方が面白くてリアリティを感じてしまった。
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