あらすじ
新年度を迎えた北宇治高校吹奏楽部。二年生となった久美子は、一年生の指導係に任命される。低音パートに入ってきたのは、ユーフォニアム希望を含む4人。希望者がいたことにほっとする久美子だったが、低音の新入部員たちはひと筋縄ではいかないクセ者だらけだった。新しい体制となった北宇治吹部は、はたして無事コンクールを迎えることができるのか!? アニメも大人気の青春エンタメ小説、新章スタート!
※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体とは一切関係ありません。
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久美子が2年生になってからの物語。不安だった低音パートの人数確保には成功したものの、新入生は曲者揃い。久美子は加部ちゃん先輩と1年生の指導を担当しながら、色んな出来事に巻き込まれていく。強くなった北宇治だからこその衝突や迷いや悩みがそれぞれにあったが、どの人物もしっかり描かれていた。久美子もみんなも見えない部分でもたくさん成長しているんだろうなぁと感じられた。自分も部活内の人間関係は面倒くさかったなと思いつつも、この物語を読むとふと昔に戻りたくなる。
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アニメでは駆け足だった人物描写が小説ではじっくり書かれていたので、ようやく登場人物達が何を考えて動いていたのか知ることができた。
前半の緑による1年生の動物例えは本当に分かりやすい。
そのイメージが、他者と関わる中でどんどん崩れて行くのがみていて面白かった。
求くんはアニメでは苗字のことですぐにキレる子という印象だったが、
小説で緑との絡みを見ると複雑な思いを当初から抱えていたのだとより分かった。
奏もアニメで感じた小悪魔な後輩というイメージはそのままに、弱さを併せ持つ等身大の高校生の姿も見えてより一層好きになった。
後編も楽しみにしている。
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夏紀と奏の衝突はそれぞれの背景と想いを理解できてしまうが故に痛いほど共感してしまうのだが、間に入る久美子の洞察力。主人公としての成長が描かれている。そして北宇治吹部に悪者はいない。みなそれぞれに形は違えど一様に一生懸命なのだ。それがユーフォシリーズ最大の魅力だと思う。
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劇場版を先に見たけど、劇場版とかなり話の順番とかが大胆に変わってる……? でも、文庫版の方が好きかな~♪。劇場版も劇場版の良さがあるから、一概には比べられないけどね! でも、この本はこの本で、ほんと、良かった! 塚本くんがこの先どうしてあんなことになるのか、後編も楽しみ><。奏ちゃんと夏紀先輩は、今後いい先輩後輩になりそうな予感!
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タイトル通りの、波乱ですなあ。なんてキャラの濃い一年生なんだ。
今回は「わたしを求めてほしい」というテーマで、なるほどなあと思った。
著者は相変わらず、心理描写が細やかですごい。
このタイトルも、面白いし、(現在自宅待機なので)ひがな一日ずーっと読んでたけど、
「読んでも読んでも残ページが減らんな…」
と、途中で笑ってしまった。
面白くないから減らないのではなくて、読んでも読んでも減らん。どんなけの情報量なのだ。
このタイトルは映画になってんね。納得。華やかで面白く仕上がってそう。
そうかー。映像でも探してみようかなー。音と一緒に見てみたい気がする。
でも、小説でも充分すぎるほど面白いねんで。
ときどき「どうした」っていうような表現をするのは「どうした」って思うけど(吹部の女子同士の距離感をみょうに意味深に書くやん。それこそが10代のあやうさなんやろうとは思うけど、そこは45才、ちょっとそういう距離感を忘れてしまっているので、読むたびに「どうした」って思ってしまう。笑。ほんで、そうか、この子らの年頃ってこんな感じかもしれんな、と、思いなおす)みんな、瞬間を精一杯生きていて、いいなと思います。マジで。
この小説を小学生のときに読んでいたら、間違いなく吹部に入部したやろなー。
そのくらいの影響力は、ある。
早く後半を予約しよう。
みぞれちゃんと希美ちゃんの距離感は、ちょっと怖いんやけど(笑。違うそういう意味じゃない。だから、わかるねんで、この年代ならではの依存やろ)そこは、なんとか、乗り切ってほしいと、思うのよ、大人として!
勇気がいるかもしれないけど、一歩踏み出してほしい。
一歩踏み出した世界は、しんどいことも多いけど、自由やから。
高校生の彼らを読んでいると、その気持ちばかりが募るわ。
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映画「リズと青い鳥」と、劇場版「誓いのフィナーレ」の内容が合わさったお話。両方とも映画は視聴済み。
ユーフォに入ってきた久石奏、なかなかの曲者なんだよなー。夏樹先輩の実力が自分より下だと思って馬鹿にしているのかと思いきや……。
頑張って練習していて、しかも3年生なのに、先輩を差し置いて自分がAメンバーに選ばれたら周りからの声に出ない反感(?)を恐る。
その気持ち、分かるけど、実力主義の滝先生の元で1年間学んできた2・3年生なら、そんな事思わないでしょ。それに、久美子が言っていたように、毎日パート練習で一緒にいる低音パートのメンバーは、奏の実力を認めているし。夏希先輩と本音でぶつかった結果、3人ともAメンバーに選ばれて良かった。
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次々問題は起こりつつも、ちょこちょこと解決していく。一年前よりも起きる問題が小さいかも? 久美子たちの影響力が大きくなったことを始め、一年前でいろいろな問題がすで解決してしまっているというのが大きいのかも。学年間の対立とか。今年は二、三年生は最初からまとまっているし、滝先生のことも分かっていて謎の存在じゃないし。みぞれと希美の関係がギクシャクしているような気がして、澱のように底にたまった一抹の不安定感。
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久美子たちもとうとう2年生か。頼りにしていたあすかが卒業し、1年生が入ってきて、久美子にも可愛い後輩(奏)ができる。久美子、大丈夫かなと思いきや意外にしっかり周りを観察していて、人間関係のいざこざにもしっかり対処できていた。え…ぼんやりしている様に見えて優秀やん…。
奏ちゃんはなかなかに曲者で、演奏者として腕は良いし、人当たりも良いんだけれど、苦手な先輩には冷たい態度だったり、同学年の求が嫌がることを本人にわざと言ってしまったりする。こんな後輩いたら非常に扱いづらい…
で、奏より演奏技術の低い夏紀と奏の仲もお世辞にも良いとは言えなくて、コンクールの選抜オーディションで一悶着起こる。
これ、奏も夏紀も互いのことを思いやっているからこそ起きた揉め事なんだよね。学生時代、自分を最優先してた私は、奏にも夏紀にも頭が上がらない。
精一杯やって、久美子含めユーフォ全員でA部門出場という結果が出たことを嬉しく思う。
本シリーズって、予定調和という言葉がなく、コンクールに出場できるかできないかも発表まで本当に分からない。なので、久美子たちと一緒に毎回、結果を聞く(読む)ときはドキドキする。
いよいよ下巻では吹奏楽コンクールが始まるが、これも無事金賞が取れるかは分からない。(そこが面白いんだけど。)
人間関係のわだかまりも完全に消えた訳ではなさそうだし、下巻もまだまだ波乱の予感がしている。
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やっぱり面白い。
夏希先輩、久美子、奏のユーフォニアムパート魅力的過ぎる。
みぞれの世界は本当に希美だけなんだという事実がどんどん明確になっていって、思考がシンプルなだけに怖い。
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アニメでは2期分の尺をふんだんに使ってじっくりと描写された1年生編と違い、劇場版の尺にぎゅっと凝縮されてた2年生編の物語。そのこともあってか、1年生編に比べて小説とアニメの違うところがより増えてる気がした。夏紀と奏の関係性、久美子と梨々花の関係性などなど。言うまでもなくそれらを全部噛みしめるように楽しませてもらってます。
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感想
まず、ユーフォニアムという楽器自体を知らなかった。吹奏楽といえば、笑ってコラえての吹奏楽の旅を思い出す。全国大会の金賞に向かって、並々ならぬ努力が必要なのだなぁ。
女の子が多い世界で人間関係が大変そう。
しかし、副顧問の先生はなんで体育教師みたいな喋り方?熱血系なの?違和感しかなし!
あらすじ
北宇治高校でユーフォニアム担当の主人公の久美子が二年生になり、慣れないながら後輩の指導や人間関係に悩みつつ、全国大会の金賞を目標に吹奏楽に励む。
一年生の指導から、各パートの人間関係のあれこれ、マーチングのフェス出場と、京都府大会に向けた部内オーディションまで。
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これまでのシリーズは久美子たちが1年生の話で、こちらの「波乱の第二楽章」は2年生の時の話。
後輩が入ってきた時の、これまで1年生の登場人物であった久美子や緑、葉月、麗奈たちの対応から、彼女たちの本質や一年間での成長が見られて良い。
久美子は後輩からも先輩からも頼られ相談され、抜けているように見えるのにズバッと核心をついたりアドバイス出来るようになっていて、本当に成長したなと思った。
緑が良き先輩となってコントラバスや低音の重要性について語っているところが好き。
ユーフォ、色々あったけど3人ともAに選ばれて良かった!
奏は読んでいて本当に未熟でハラハラするので、久美子や夏紀や他の先輩に囲まれ揉まれてもっと大人になるのを期待してる。
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アニメふたつ分の原作(劇場版とリズと青い鳥)
小日向夢の部分がアニメでは割愛されているが
他のエピソードもタイミングや人を変えている
事が興味深い(´・ω・`)
2年生の黄前久美子は一年生黄前相談所として
悩める・揉める処に顔をはさみながら信頼を勝
ち取る(物語の狂言回し)
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響けユーフォニアムシリーズは、本作も高校生の人間関係の描写や微妙な心情表現が巧みで、部活動のリアルな追体験が出来る。
また、ストーリーは紆余曲折からのハッピーエンドで、モヤモヤ感なくスッキリとした気持ちで読み終えられる。
前編後編の2部構成のため、後編に続く伏線を拾っていくのに若干退屈さを感じる場面もあるが、後編で爽快な伏線回収につながることは容易に予想がつき、本作も他シリーズに劣らずに面白い。
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キャラクターそれぞれが求めるものに葛藤を設定することで、ぶつかりあう人間関係をどう解消させていくか
というドラマづくりはこれまでの作品同様。
ここでは主人公が中間の二年生になるので、これまでにはなかった真ん中の視点から
同じユーフォパートの「実力はまだそれほど高くないけれど、人間的にはよくできた先輩」夏紀と
「優秀で、実力があるのにこれまではそれで人間関係で割りを食ってきた後輩」奏の間の葛藤が
描かれている。こういう対立軸が作品の中にいくつかあって、それらが同時並行的に進むという作品。
もう一つは、前作から引き続いての「友達に依存する性格だけど、努力と才能を兼ね備えた」みぞれと、「より自立的な性格で、相手を今まではひっぱってあげている立ち位置ではあったけれど、みぞれほどの才能はなかった」希美の葛藤。
それぞれにとてもリアルに心情が描かれながら、その葛藤をとても良い所に落とし込んでいくので読んでいて熱い気持ちになれる。
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アニメから後追い。意外にも三人称叙述なのでアニメの軽さは控えめで、青春小説の趣が強い。長尺を弛まぬマクロな構成力と、フェティシュなまでのミクロな描写力のコントラストがおもしろい。
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部活にかける青春。楽しいねぇ。今回は久美子の話は少なめで1年生メインだね。まぁ、気持ちはわかるよね。確かに、長時間練習してる方が頑張ってるように見えるもん。これが日本の長時間労働もおんなじ構造だよね。低音チームが収まってよかったね。先輩も入れたし。次はみぞれの話かな。のぞみも辛いよね。
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2018/8 10冊目(2018年通算123冊目)。シリーズの2年生編。映画は未視聴。主に新入生が入って全国大会までの間に色々な人間関係の衝突と解決を描いている。新入生の中では、奏のキャラが強烈。人間関係の問題点が何でも久美子が関わり解決してしまうという点が小説らしい出来過ぎな感があるけれど、読んでいて一体感が感じられる文章には相変わらず好感が持てる。コンクールまで、吹奏楽部がどうなっていくのか?。後編も引き続き読んでいきたい。
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2年生になった久美子達。3年生が抜けて、後輩が入って来て、またいろいろあります。なんか懐かしいなあ~
しかし、女子高生、ややこしいなあ・・・ めんどくさい、その人間関係・・・
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響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部。
3年生が去り、新体制となった吹奏楽部の姿が描かれた、そのさらに続編。あすかのキャラがあまりにも強かったため、正直に言ってさらに長編として続編が出るとはあまり期待していなかった。
今度はそれぞれが進級し、久美子たちが「先輩」となるところが描かれる。当然小説らしく、ドラマがなければ成り立たないので、新入生(新キャラ)達も、キャラは強いし、波乱を起こす。
そして、なにより前作までの間で一応の解決を見せつつも、歪な人間関係の在り様を見せていた「あの2人」についても、さらに踏み込んでいく。とりわけ、大会の演奏曲のモチーフ(童話)と、2人の人間関係を絡めて深く掘り下げた描写は、音楽をテーマに描いた作品という点がより活かされているように思われる。
もちろん、今度こそ全国大会で金賞を獲れるのかなど、他にも気になる処は多々あり、後編がすぐに発売されるということで、期待して待ちたい。
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久美子たちの二年目はどうなる。二、三年生も気になるが、新登場の一年生も負けていない。それぞれの思いがぶつかり、交錯しながらも大会に向けて次第にまとまっていけそうな雰囲気。ただまだまだ前途多難なようで、後編が待ち遠しい。
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新年度を迎え二年生に進級した久美子達と、普段は無気力なのに全力で緑輝を尊敬する後輩少年や、先輩のマネージャー化等。一筋縄でいかない一年生達の中、特に、頑なで慇懃無礼で癖しかない奏の詰めの甘さと解けが可愛くていつの間にか愛おしい。終盤のコンクールの為の編成オーディションの結果発表はやっぱり緊張したあ。
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久美子が2年生になったおはなし。あすか先輩も卒業し新3年生の執行部のもと全国金賞を目指す。新入生も癖のある面々で色々と波乱も。
劇場版の内容の前半分という感じで安心してみ読めました。
久美子を始めとする面々がそれぞれ成長している姿を見るのはやはり青春もんだなと。
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〉怒りによってぐちゃぐちゃに乱れたその顔を、
〉久美子は可愛らしいなと思った。
映画をやると聞いて慌てて読みました。出てたの知らんかった。
波乱の第二楽章、つまり2年目の開始。
先輩が卒業し、後輩が入ってくる。
それぞれの人間関係が今回のメインテーマかな。
音楽・吹奏楽的な話は少なめで滝先生もあんま出てこない前編でした。
やや盛り上がりにかけるなーと思いながら読んでいたけど、ラストにはやられた。こういうの好きです。一所懸命に頑張る話が好きな人に読んでほしい。
以下ネタバレ、未読の方は必ず引き返すように。
いやー、まさか、夏紀先輩は絶対ダメだと思ってたところから大逆転とは!それまで予定調和で淡々と進んでいただけに、びっくりしました。これを狙って前半意外性少なめでストーリーを進めていたんだとしたら、偉い。
努力が報われる展開は泣ける…。
「SHIROBAKO」で、ずかちゃんが声を当てたときの泣き崩れた宮森を思い出してダブルで泣いてしまう…。
で、エピローグは要するに後編は「リズと青い鳥」をやるよーってことだと思うんだけど、もうひとつ捻ってくれることを期待してます…!
映画はプロモーションビデオ見る限りでは後編だけで構成されるのかしらん。