あらすじ
高校の屋上から飛び降りた川崎朱音。しかし遺書は見つからない。SNSで拡散されている自殺の瞬間の動画を撮影したのは誰か、そこに映っていた〝もう一人〟は誰か、そもそも本当に自殺だったのか。朱音の死後行われた、いじめ調査のアンケートから見え隠れするのは、生徒たちの静かな怒り、妬み、欲望。しかし――真実だけは、決して誰も語らない。
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自殺した少女とそれを取り巻く同級生達の人間模様を7人の視点から描き、死の真相に迫るサスペンス。
登場人物それぞれの個性が立っていて、良い。みんな魅力的。
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莉苑最っ高wwwwwwまじで天才
朱音、あんたが死んでくれて良かったよ︎^_^
「その日、朱音は空を飛んだ」だから何?
さすが莉苑!死人に口なしだもんね︎^_^
愛と美月の顔見てみたいから漫画出して欲しいな〜
匿名
凄まじいストーリーだった。
それぞれの視点から物語りは語られてゆくけれど、朱音に同情を覚えるほど、皆んなが冷淡で朱音の存在が可哀想な子と思えたが、後半から朱音のドロドロとした悪意が見えて怖かった。
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色々な視点から、ひとりの朱音という女の子について語られていく。各登場人物の視点が切り替わる時、アンケート用紙のページが挟まれるのだが、その文字からも生徒たちの思いが汲み取れる。かなり2転3転する内容で、面白かった。
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友人に借りた。響け!ユーフォニアムの作者の本。爽やか青春物語だと思ったら結構しっかりミステリー。結末が気になりすぎて読む手が止まらなかったし読み返したい、評価が別れる作品だとは思うけどここ最近で1番人に薦めたい1冊かな!エピローグが天才。
7人の登場人物がそれぞれ事件のことを語っていく構成で読み進めるにつれて全部が気持ち良く繋がっていく。段落の最後の最後にタイトルが分かるのが珍しいし面白かった。「あの子より私のほうが優れている!」とかいう歪んだ自尊心とか、持ち物真似するとか、友達に嫉妬するとか、作者は女同士のドロドロがよく分かっている。莉苑ちゃんのキャラが最高。小賢しい女大好き。全部この子の掌の上、そして何よりも死人に口なし。
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通勤のお供にしてしまったので、記憶があいまいになって伏線全てを理解できなかったが、素晴らしいイヤミス。
墜ちる朱音が、最後に見るシーンを含め、著者の構想の凄さ、いやらしさに脱帽。
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最初は青春物だと思ってた。作者さんがそういう小説書くイメージだったから。でも違った。狂気が滲み出てる話だった。
主人公である朱音のメンヘラ(?)具合がえぐいし、莉苑ちゃんも普通にやべぇ。最後の最後まじで怖かった莉苑ちゃん。
でも、読んでて面白かった。謎がどんどん明らかにされていく感じたまらん。でも読後感は煮え切らない感情になる。
朱音ちゃんが幸せで、たくさんの友達と笑いあってる姿が見たいよ...
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タイトルに惹かれて衝動買い。
不完全で箱庭で生きる大人になり切れない高校生だからこそのリアルさを感じる(大人になることが果たして良いことなのかはわからないが)。
世界は小さいんだなぁ、と改めて実感。
1人だけ共感できなかった莉苑の完璧さには恐怖を通り越して魅力的にすら思える。
実はこうして世界は回っているのかもしれない。私たちが気付いていないだけで。
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進学校に通って友達もいて、彼氏もいた川崎朱音はなぜ屋上から飛び降りたのか。
クラスメイト、恋人、友達、幼馴染…朱音の周りの6人の人間が朱音について語る学園ミステリ。
最初はクラスの上位にいる女の子だと思っていたけど、実は幼馴染に執着し過ぎた自己愛が強すぎる子だったんですね。逆に朱音を毛嫌いしていた細江愛の方がいい子だったりする。
愛を守ろうとする桐ヶ谷美月、祖母の言いつけを守って、生きている人間が傷付けられないよう画策した 夏川莉苑の2人が好き。そのせいで朱音は浮かばれないけど・・・。
莉苑の「くひっ」を聞いてみたいです。
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なんだかとげとげした気分だったので、とげとげした本を読みたくなって選んだ本。
珍しく前情報をほぼ入れずに読んだら、まさかの胸糞エンドでした。刺さる、引きずられる、、。
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グサグサ心を刺された。なんて小説。あの頃の自分を嫌でも思い出させる。友達がいても、自分はこの世で独りきりのように感じていた。世の中の全てを憎んで、嫌って、孤独だった。それなのに、自分は特別だと信じている。自惚れと自己愛に満ちた、大人でも子供でもない時代。ここまで生々しく表現している本作は、危険な物語なのかもしれない。もしも、朱音と同じ境遇にいる子が存在したとする。その子が本作を読み、どう感じるだろうか。朱音の過ちに気づいてくれることを願う。
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読み始め、自殺をした生徒の朱音は、何か悩みがあって、可哀想な境遇でと思ってしまうが•••
複数の生徒の目線からの切り口がすごいです。
そして、エピローグで伏線回収。とても読み応えがありました。
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いろんな承認欲求と自尊心の満たし方がある。
人間誰しも抱えているし、満たし方や手段は本人しか理解できないものもある。朱音だってそうだ。
にんげんの心の内がやっぱり1番のミステリーだ。
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高校の校舎屋上から飛び降り自殺した朱音。遺書もなく、クラスアンケートでもいじめはなく…はたして真実はどこにあるのか?誰が嘘をついているのか。
JKたちの壮絶な日常ですね。大人顔負けの足の引っ張り合い、嫉妬、いじめ、マウンティング、羨望…嘘。
友情?恋愛?そんな簡単な言葉では言い表せないカースト制度が、教室内には暗然と、そして厳然と存在するんですよ。そのゲームに負けたら、飛び降りるだけ。
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「響け!ユーフォニアム」の作者なので、期待して読んでみた。期待以上の作品で非常に面白かった。
構成が巧みで、個々の個性・行動に無理がなく、納得がいく。歪んだ依存心が、愛情と考える束縛に変貌していく、ある意味怖い作品。莉苑が一番しっかりしてそうだが、自分が無いようで一番怖い。
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1人の女子高生朱音の死にまつわることが
それぞれの違った人の視点から描かれる。
朱音と親しくない人だったり
朱音とすごく親しかった子だったり。
いじめとまではいかないし読むに耐えぬ描写があるわけじゃないけど、なんとなくある嫌なこと嫌な人、そういうのが描かれててリアル。
女同士の嫉妬だったり独占欲が
逆に自分たちを苦しめていい関係になれなくなって。コミュニティが狭いとその分みてる視野が狭くなって息苦しくなる。
最後の朱音本人の章は色んなことが分かって怖かった。
夏川みたいな子が周りにいたら本当に怖い。
誰にでも良い顔をして誰とでも仲良くなる
けどその奥では平気で裏切る。
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響け! ユーフォニアムシリーズでお馴染みの武田綾乃が2018年に発表した「その日、朱音は空を飛んだ」の文庫版。その日、川崎朱音は飛び降り自殺をした。なぜ朱音は自殺したのかを6人の学生の視点から描いたミステリです。著者が思春期の学生を描いた時のリアリティの感じられ方はやはり凄い。狭い世界で必死に自分の居場所を守る生徒たちの心情が巧みに描かれています。学生1人ずつの物語を読み終わるたびに、各登場人物の色々な一面が見えてきて、持っていたイメージがどんどん書き換えられていきます。ラストはちょっと怖い。
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リア充で楽しく毎日を過ごしている人にオススメしたい。毎日楽しく生活を送っているが、そうでない人もいることも忘れないで欲しい。
朱音が学校で飛び降り自殺する。
この学校は県内有数の進学校で勝ち組で自分本位の生徒が多いのかも知れない。
そんな進学校で起きた、6名の生徒の独白形式で朱音の自殺の原因の死の検証をする。
朱音がかまってちゃんでウザいと思う方も多いと思うが、
信じられる親友を求めた朱音の贈る言葉を噛み締めて欲しい。
咲き乱れた勿忘草で朱音と佳純が永遠に仲良く遊んで欲しい。真っ青な勿忘草を。
そんな朱音の純粋な心も汲み取って頂きたい。
一人でタイムカプセルを掘り起こしに行く様に涙した。
好きの反対は無関心だ。
信じてもらえる友達は大切だ。
優等生夏川が怖すぎて人を信じるのを辞めたくなる。イヤミスなラスト。
親友の顔を思い浮かべ、勿忘草の花言葉を噛み締めて欲しい。
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最初、朱音可哀想だなーと思ったけど、ものすごく自己中でびっくりしたし、リスカの描写が鮮明すぎた。
どんどん真相がわかってくる構想が面白かった。
最後の結末はびっくりだった。
まさか遺書を一緒に破るとは。笑
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ある出来事を複数人の視点から描く作りの本でも最高の部類かも。
莉苑の造形が良い。残酷なのか。いやまあ、生きてる人のためにあるべきという考えがもとの行動。
これはアニメにはできないだろうな、多分つまらない。
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飛び降り自殺した少女について、色々な視点から語ることでそれぞれの人物のすがたが浮かんできて、読み進めるたびに物語が違う形になっていくようで面白かった
2回読みたい
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自殺した女の子を取り巻く世界の話。
短編というか、その自殺周辺の色んな人の話の話が刻まれて書かれていて、面白い構成。
最初遠い人間からどんどん近付いていくのが面白くてススム。
最後自殺の理由?書かれてるのが意外、色んな要因があって明確なネタ明かしって無いと思ってた。
思春期って何でこういう感情何だろう?って思う。
今歳取って振り返ると、思春期独特の感性とか未熟さって本当不思議。
そういう多感な時期の、色んな感情が読めて面白かった。
ヒエラルキーとか、人間関係の複雑さとか、社会人になるとなあなあになるのか慣れるのか…。
あの時の妙に敏感な感じとか、常に周りが気になるのとか、自分が思いもせずに誰かを突き動かししてたり。。。
本当危うい時期…凄く表現上手くて一気読みできた。
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視点が切り替わるのが好きなので、すごい楽しかった…!朱音に限らず、全登場人物の印象が読むたびに変わって凄いものを読んだ気持ちに 内容がしんどかったから星3なのですが、読んで良かった小説 でも友達におすすめしたいとは思えないかも、気合い入れて読んで欲しいけど、文章は読みやすいのでスイスイひき込まれちゃった
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人は成長と共に変わってゆくもの。それに伴い、自ずと人間関係も変わっていく。だけど主人公の少女は永久に変わらない友情関係を求めてしまった。そして、それを求めるため自分が無理に変わろうとしてしまった。しかしそれが上手くいくはずもなく、強く求めるのと反比例するようにそれは壊れていき、結果、少女は全てを失ってしまった。人間関係が如何に流動的であるのか、非可逆的であるのか、普遍的な人間関係など存在し得ないことを、限りなく現実的に写実的に映し出している。変わっていくことが必ずしも美しいとは感じられなくなった。変わっていくことは、新しいことを得ることであると同時に、その分古いものを失っていくことなのだろう。
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学校の屋上から飛び降りた朱音をめぐって、同級生たちが語る「朱音について」。
なぜ朱音は飛び降りたのか?
朱音はどんな子だったのか?
語る人間が違えば、捉え方はこうも違うのか...
ある同級生が語るパートに罠が仕掛けてあるんだよね。
そこに気付かず読み進めてしまったから、完全にミスリー
ド!
最後で、えー!ってなった。。
いわゆる「イヤミス」であまり気分の良い話ではなかったけど、青春ミステリーって感じで思春期特有のせめぎ合う自意識とか、未熟さゆえの歪な愛情とかが絡みながら徐々に真相が明らかになる(と、見せかけられる)のに引き込まれた。
Posted by ブクログ
「響けユーフォニアム」の作家さんである武田さんの他作品を読んでみました。
女性のドロドロした人間関係ものかな、という予想を超えてきた感じ。ジワジワくるサイコミステリー。「響け」が平和、少なくとも直接的な暴力描写はなかったので、ギャップが凄すぎた。ただ、女子間の鍔迫り合いという意味では共通しておりました。
後半の朱音の独白パートは悲しい気持ちになりましたし、ラストで更にあの子が。。うーん悲しい。
Posted by ブクログ
あの子が1番やばすぎた
同じ事柄でも
育った環境、感じ方でこんなにも変わるのか
自分の正義は誰かにとっての正義でも
正しさでもないのに
それぞれがその正義と正しさを
持ちながら生きていく世界すごいなて思う
Posted by ブクログ
高校生が学校の屋上から飛びおりた。
彼女のまわりの人たちのそれぞれの視点からの話。
学校が、何があったのか調べるため行ったアンケート。それにかなり人柄がでる。不思議なのは朱音の人となりが全然でてこないところ。学校で同じクラスなだけの他人という子までいる。
頭のいい子が、生きている人が大事という祖母の教えを守ってるだけなのだが、ちょっとぞっとする展開だった。
Posted by ブクログ
高校生たちが窮屈な世界で必死に生きる描写がお見事! 自殺したクラスメイトをめぐる青春ミステリー。
クラスメイトの飛び降り自殺をきっかけに、生徒たちの独白を綴りながら物語は進んでいく。少しずつ自殺の真相が見えていき、最後には衝撃的で、なんとも合理的な結論が…
もちろんフィクションなのでしょうが、いま発生している若者たちの自殺にありそうなお話です。
自分も現在、高校生とつながる仕事をしておりますが、彼らの世界や思いに完全に答えてあげられることはとても困難です。ただ笑顔になる手伝いができるのであれば、できる限りしてあげたい。でも、あんたに言われたくない「だから、何?」という感じなんですよね。
大人たちの中途半端な正義感や偽善を鋭利に貫く、心苦しい作品です。
ストーリーはクラスメイトたちの独白で進められます。正直序盤、中盤は話が展開せず、淡々と青春ものを読まされている感じがしましたが、終盤にかけては不気味な真相が見え隠れしはじめ、物語に没頭してしまいました。
若者でなく大人ほど読んだ方がよい作品だと思いました。おすすめです。
Posted by ブクログ
あるとき、朱音が学校の屋上から飛び降りた。その理由を、クラスの皆が色々な目線から知ろうとする話。
高校生の間では当たり前のように起こっているカースト制、思春期特有の嫉妬、漠然とした正義感、ただ好奇心。様々な人物の目線から朱音の死に対するアプローチが描かれていた。
すべての人間は、自分が主人公の人生を歩んでいる。でも、自分がいなくなったとしても、他人のストーリーでは自分は主人公でも何でもない、ただの名前の付いた登場人物でしかない。それをよく表現しているし、死人に口無しとはよく言ったものだなと思った。