武田綾乃のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ家族を愛していると断言できる人になりたいと思う。しかし家族は自分とは他人であることは覆せない事実としてそこにあると知った。家族とは愛される、愛することが当たり前にある関係性だと信じて疑わなかった自分は恵まれた環境で生きてきたと知った。そこに愛があったとしても愛情は全てを帳消しにする魔法じゃない、ということも知った。自分が家族をどんなに想っていたとしても同じ大きさの想いや同じ方向の思いが返ってくるとは限らない。
でも宮田の行動や考え方に触れて誰かに愛されたいと思うのは人として切り捨てられない感情だと思った。(宮田の場合は母に)愛されたかったからこそ、宮田は母にいつか愛されるという幻想に、そして -
Posted by ブクログ
アニメ→原作の流れで読み始めたので話の流れは分かってたけどそれでも惹き込まれて熱くなれた最高の一冊でした!
少し気になった点
・最初に気になったのは久美子以外のみんなが関西弁だったこと。アニメで標準語に慣れてたから違和感あったけど京都だし、関西弁の方が自然かもね
・アニメだと若干マイルドになってた中学時代の久美子と先輩のいざこざの部分がリアリティたっぷりに書かれてて、読んでてかなり胸が苦しくなった。あとレイナがソロ取ったあとに先輩達から事あるごとに陰口叩かれすぎててこいつらと今後やっていけんのかとはちょっと思ってしまった。中高運動部で吹部のことは何も分からないけど実際、こう言うこともあるんだ -
ネタバレ 購入済み
3年生となった久美子達の物語。いやー、本当に面白かった。久美子を筆頭に1年生からを思うと、本当に成長しているなと感じた。それそれの個性がしっかりあり、人間関係の不安定さと、だからこその面白さと奥ゆかしさが十分に表現されていた。
あとは自分ももう少し部活に対し真剣に取り組んでおけばよかったなーと感じた。
何かに打ち込めるものがあるのは本当に素晴らしい。ある物事において「自分を納得させるだけの努力はしてきた」というのはなかなか言えることではない。この言葉大好きです。
人は誰かにとっては特別な存在であるというのは常に意識していきたい。そうすれば自身の特別な人に置き換え、皆に平等に接することもでき -
Posted by ブクログ
読むのやめられなくて夜更かしして一気に読んだ。
孤独な若者たちのものがたり。
前半はみんなそれぞれ孤独で不幸で、みんな懸命に生きてるのに苦しそうで、少し読むのがつらかった。
そこから宮田と江永が出会って、孤独じゃなくなって、安らぎを見つけていく過程に心揺さぶられた。
不幸中毒、「不高度で勝ちたいなんて思ってたら、最終的に自分から不幸になりたがる奴になっちゃうよ」というセリフが刺さった。
解説で「自分から他者を、愛することができれば。愛されていなくても別に、孤独になることは、ないのかもしれない。」って書かれてたけど、宮田と江永はお互いに愛を与え合えてるから孤独じゃなくなったのでは…?と思った