出口治明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
60歳の定年後からどう生きたらいいかだけでなく、若い世代も含めた全年代に通づる考えだった。
何かを始めるのに遅いということはない。始めたいと思った時が始め時で、今からやっても遅いんじゃないかと悩んでいる時間の方がもったいない。そんな時間があるなら今すぐ始めた方がよっぽど有意義だし、学ぶことが多い。
知識を蓄え、考える力を身につけること。これが人生において大きな意味を与えてくれるし、幸せの根幹なのだそう。
この考え方を聞いて、私も年齢というバイアスを捨てて学びたいと思ったときに勉強したり、大学院に行ったりする選択肢もありだなと思えるようになった。
これからはもっともっと知的好奇心を満たしていこう! -
Posted by ブクログ
出口治明さんの保険本。この著者らしい丁寧で体系的なまとめ方が自分に合っており、うんうん考えながら読み進めておりました。
気づきを数点まとめますと、
公的介護保険や就業不能補償は補償適応のハードルが高めで、補償を受けられるかも微妙なラインの可能性もあるので民間で補償すべきものなのかもしれない。どうも保険といえば医療と死亡定期に目がいきがちだけど、視野を広げて考えていくのがたいせつかも。
定期死亡保険は、子供の養育費をカバーするという視点。どうも遺族に苦労はさせたくないとか抽象的な基準で組んでしまいそうだけど、養育◦教育費の統計的な基準費用から換算して、かつ歳を取ったら保険金額を下げるといった見直しが必要だな。
個人的に収入保障保険は高校大学といったまとまったお金が必要な時に必要な分支給されない可能性があり、定期死亡保険の方が理に適うという指摘は胸が痛い。公的な遺族年金プラスαとしての生活費をとして考えていたけど、それも今の生活水準だしなー。悩みどころではある。
最後の保険料の算出はいつぞやの復習になりよきよき。予定利率が高すぎる逆ざやで破綻した保険会社の話とか、保険料の高低は保険会社の運営費として加算される付加保険料で決まってるとか。そりゃ大手のセールスレディたちや雇用抱えてる大手は保険料高なるわいな。そこまでするメリットを享受できれば別話だけど。お年寄りには話し相手になったりとか目に見えない利点あるのかなー。
定期的に自分の知識アップデートしてできる限りの戦略をとっていきたいと思う、そんな本です。 -
Posted by ブクログ
ー それではその住民自身が案出した平等と幸福を管理する方法で、博愛という名前の自己抑制を具体化できるのでしょうか。博愛を自然に自覚するような感覚は、幼い時から一緒に暮らしていないと、なかなか育ちません。民族的な統一という理念だけで、自然な博愛の感情は育つのか?それは困難な課題なのではないか?マッキンダーは世間一般でナショナリズムと呼ばれるものは、幸福の権利を要求する際に個人の力によるのではなく、単に共同の力で要求しているに過ぎないと指摘します。そこでは博愛の精神が捨象されがちであることを、暗に指摘したかったのでしょう。
個人の自由から民族の自由へと、自由に対する要求は発展してきました。そしてついに国際連盟が実現しそうな時代になって、マッキンダーは次のように考えます。国際連盟を実現きさせることは、フランス革命の自由・平等・博愛の三大原則を国際社会に持ち込むことである。そのことを諸国家で実現させるためには、各国に対して連盟がある程度の管理を行わねばならない。そうすることによって、諸国家が均整のとれた発達を遂げることが、国際連盟の理想となる。そのようにマッキンダーは考えました。さらに次のように言葉を続けます。
「各国家が均整のとれた発達をとげるという理想のなかに、われわれは博愛の理念にふくまれた自己抑制の原理を見るおもいがする。均整のとれた発達をしない国家は、やがて必ず独特な飢えの状態に見舞われる。これは不注意の結果でもあり、また時としてわざと犯罪的にされることもある。が、いずれにしても、その飢えは他国民の犠牲においてしか満たされない。」
この暗示的な文章は、例えばナポレオンの政治の根本が軍事独裁政権であったこと、第一次世界大戦に向かって暴走機関車のように突入していったドイツが選んだ経済政策が、略奪型の保護主義だったことを想起すれば納得できると思います。マッキンダーはこのような「飢えの状態」にある国家の暴走を無くすには、その国内における管理と同時に外からの管理を加えることが必要なのだ、と述べます。それが国際連盟の役割なのだと。 ー
思っていたより基本的で、歴史的な部分に注力されていて、現代における地政学にはあまり触れられていなかった。
だったら、マハンとマッキンダーを読めば良かったなと。特にマッキンダーの『デモクラシーの理想と現実』は読んでみたいな。
次は『貿易戦争の政治経済学 資本主義を再構築する』にしようかな。
それにしても、某国の「独特な飢えの状態」を「他国民の犠牲」で満たそうとするのは辞めてもらいたいものだ。だからと言って某国がそれに介入するのも不信感しかない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ対談の中で、出口さんの自論、経験、知識を分かりやすく知ることができた。
出口さんの著作は、全ての持論に「なぜ」があり、その根拠も数字や事実から多面的に考察されているので納得力があると思う。また、対談されている方にも、上記のポイントは抑えられた書き方(話し方?)になっており、全体的に「ふむふむ」言いながら読み進めることができた。
日本の教育システムと終身雇用型の雇用形態などによる、日本の衰退への危機感や、勉強し続ける・考え続ける重要性、「旅・人・本」「タテ・ヨコ・算数」の考え方や重要性など、基本的な内容については特に、他の出口さんの著作と重なるものもあった。
■印象に残ったフレーズ選りすぐり
・モノを覚えるとき、僕が実践しているコツは一つだけ。読んだり聞いたりしたことをそのまま覚えようとするのではなく、読み聞きしたことをもとに自分で考えて、考えた結果を他人に話すのです。
(中略)
自分用のノートや日記は、いわば誰も遊びに来ない部屋。Facebookやブログは恋人が訪ねてくる部屋です。
・僕はいつも、物事を正確に判断するためには、「タテ・ヨコ・算数」で考えることが大切だと思っています。タテは歴史的な視点で、昔の人はどう考えたのかと思いをめぐらせること。
世界中の脳科学者は、人間の脳はこの1万年間、全く進化していないと見ており、昔も今も何をどう判断するか、どういうことで喜び、どういうことで悲しむかという喜怒哀楽のツボは同じなので、タテで考えることはとても大切です。
・僕が常々、古典が大事だといっているのは、そういうことです。長いあいだ市場の批判や批評に耐え、いまなお輝きを放っている古典を一つの基準として、著者の思考のプロセスを追体験して思考の型を学び、そこから自分なりのアレンジを加えていけば、間違いなく考える力がつくでしょう。
・(ヤマザキマリさんの言葉)本当の意味で立ち向かっているのは、世間体など気にせず、必要に応じて逃げることができ、いい塩梅(あんばい)で自分を甘やかしながら生き延びていくことのできる人のほうですよ。大事なことは、それでも生きてさえいれば、人生なんとかなるということです。