出口治明のレビュー一覧
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日本史だけを見るのではなく、世界史の中でその出来事がどうして日本で起きたのかを見なさい。豪華なこのお二人の対談のメッセージです。明治維新の頃、欧米では何が起きていたか(ボーア戦争で英仏は手が離せず、アメリカは南北戦争)。高度経済成長が可能であった条件とは(冷戦、人口ボーナス、軍事費負担なし)。現在の日本の諸問題も、同じように世界の状況の中で考えなければならないだろう。
それにしても、出口さんの博識ぶりにはあらためて驚愕。半藤さんがあとがきで書いておられますが、出口さんは対談中、一切のメモ書きを持たずに、これだけの内容をすらすらと話されたという。ビジネスの世界に身を置きながら、ここまで教養を深め -
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「最後の講義」とは、NHKの番組名です。どんな番組かと申しますと、〈知的最前線に立つスペシャリストたちが「もし今日が最後だとしたら、何を語るか」という問いのもと、学生たちに対して講義を行い、それを番組にしたもの〉。そしてこの本は、〈編集でカットされた未放送分を含め、最後の講義を再構成した完全版です〉。
私は出口治明さんをとても尊敬しており大ファンなのですが、うっかりこの番組を見逃してしまったので、YouTubeに音声のみ上がっていたのを拝聴しました。またこの本が出ていることは知っていたので、書店に行った際探してみたら棚に挿さっていたので購入した次第です。
字が大きく本も薄め(174ペ -
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ネタバレもう1点、僕が抱いている危機意識の1つに、学ぶ力の衰退があります
大事な事はノートに書くのではなく、教科書に書き込んでいたのです。何故かと言うと、そうしておけば、テスト勉強するときに、書込み済の教科書1冊を集中して復習すれば足りるからです
日本の未来を考えよう
マクロンの言葉 著書革命:文化は言葉であり、フランス語を話すものは、フランスの歴史を託されたものとなり、フランス人となる
宇宙は揺らぎから生まれて、人間は宇宙から生まれました。そう考えると、私たちが根底的に揺らぎのあるもの、多様性のあるものをありがたがるのも当然だと言う気がします
大学は、自動車産業などと同様のインパクトを持つ輸出産業に -
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"本の虫"である出口さんが書かれた"本の使い方"です。日本式の教育だけでなく教養を身につける必要性を説いており、有効な手段の1つとして読書を挙げています。
未知の分野の学び方や年代別のおすすめ書籍、価値観に合わせたおすすめ書籍を紹介されています。本書に出てきた書籍は末尾に一覧になっているので参照しやすいです。
出口さんは特に古典を読むことを勧められています。長い年月を経て残ったものは良いものだという考えのようです。
読書方法としては、目次→要所だけ読むという読書方法ではなく、1文1文を噛み締めながら読むというスタイルを推しています。
個人的に出口さんの -
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感動したかといえば、ふつう。
でも大事なことをちゃんとまとめてくれていて、納得しながら読んだ。
意思決定と、提案を通すことを分けて考える、というのは非常に重要と感じる。理想論と現実論をまぜこぜにしないこと、とも言い換えられる。どちらもそれぞれの中で考えるべきことである。
また、リスクの取り方の基本は、失敗した時に耐えられる体力があるかである、というのもわかりやすくていい。根拠はビジネスの基本はサスティナブルだからだ、というのもなお、わかりやすい。投資の基本の財産三分法、という例を使い、まず自分の体力と相談しようね、という考え方は信頼できる。
また、意思決定はトレードオフであり、いいとこ取りは