あらすじ
私たちが暮らす日本。
皆さんは、日本のことをどこまでご存じですか?
日本を小さな島国と思っていませんか?
日本の税金は高いのでしょうか? 安いのでしょうか?
年金破綻はあり得るのでしょうか?
知っているようで知らないことがたくさんあります。
数字を使って見ることで“ありのままの日本”を浮かび上がらせ、
どうすれば日本の未来が明るいものになるのか、日本が目指すべきはどこなのかを考えると同時に、
情報を集める方法、数字を使って物事の真相を見極める力まで養える1冊です。
僕の趣味は、旅と読書です。
これまでに70以上の国、1200を超える都市を訪れ、自分の足で歩いて得た1つの結論があります。
それは、「日本ほど素晴らしい国ない」という確信です。
「この素晴らしい日本の未来を明るいものにしたい」
この本には、そういう思いを込めています。
僕が常々思っていることは、「人間は次の世代のために生きている」ということ。
団塊世代の僕がこれからを担う若い世代にできること。
それは少しでも未来が明るい方向に進むように、情報を発信しつづけること。
ぜひ、日本の未来を明るいものにするため、日本の未来について一緒に考えてみませんか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
縦と横の比較。
過去と世界との比較。
面白いデータが沢山出てきて、普段の思い込み、世間の感覚がいかにずれているかが確認できる。
日本が異様な国に見えてくるけど、それでもポジティブに考えている著者に敬意を払いたい。
Posted by ブクログ
日本を俯瞰する本 データによる裏付け 素晴らしい説得力 さすが日本生命の企画部
著者の見識の高さに圧倒された
日本の社会経済システムはあちこちで不適合を起こしている
時代に合わなくなっている
世界の潮流に合わなくなっている
これらが放置されたまま、社会的非効率が拡大しているのが、ここ30年
80年代までの「復興-キャッチアップ-バブル」の後、システムを革新できないでいる
「負の調整」を実行するリーダーシップを確立できなかった
ガラパゴス症候群が諸悪の根源の一つ
総括的に良い勉強になりました
データが大事 時系列と国際比較が大事
Posted by ブクログ
最近、ライフネット生命の出口さんに嵌まってます。
読書家という方だけあって、様々なメディアでお目にかかっている内に、引き込まれました。
世の中データに溢れていますが、著者視点で世界から観た日本を、様々なファクトを用いて、解釈頂いております。
そこらの数十万する分析会社のデータより、腑に落ちることが多々あります。
難しくないのが、何よりの証拠です。
学生さんにお勧めですね。
Posted by ブクログ
日本の現状を様々な事実に基づいた切り口から考察。
色々と問題が山積みであるが、国として、個人として前に進むためにどうしたらよいか示唆に富んでいる。
いろいろな示唆を一言にまとめるのはかなり難しいが、以下だろうか。
■日本として
・日本が生き残るには、一人あたりの生産性を高める必要がある。
■個人として
・英語を学ぶことで世界を広げる必要がある。
Posted by ブクログ
世界の国々の中における日本の「位置」を知る本。海外と比較したデータを通して見ることで、日本の様々な現状が把握できます。メディアで報道されている事に関して、とらわれずに判断できるようになれる良書と思います。日本人として生活する上で読んでおいて良かった。
Posted by ブクログ
データの波で気持よくサーフィンをしているような気持ちにさせてくれました。
常々おっしゃっている数字、ファクト、ロジックの一端をかいま見ることができました。
どうもありがとうございました。
Posted by ブクログ
日本は島国だから小さい。じゃ具体的に他の国々と比較するとどうなるのか。日本人は働き者と言うけど、時間単位にするとどのくらい稼いでいるの。他の国と比較するとどうなるのかと言ったことを具体的な数値で証明しているところが凄いと感じました。
領海の面積まで含めると日本は世界9位の広さを持つと言う。漠然と小さいものと思ってきたけど視点を変えたり、数値で見ることで概念はあっさり覆る。日本人の働き方の効率が悪いと言うのもしかり。残業やサービス残業を美とする日本人の悪い考えがあるからなのか。
個人的に面白かったのが、生涯未婚率の推移や1000人あたりの結婚組数では、世界10位以内に入り婚姻率が高いと言う事実。まあ、日本の場合は結婚してなんぼみたいな所がありますが他の国、特にトルコやアメリカは事実婚が高く、嫡出子も非嫡出子もなく平等に育てる環境にあると言う。
出口さんの本は何冊か読ませてもらいましたが、データを見て具体的に事実を拾うことって大切だと感じました。
Posted by ブクログ
"情報の関係性"と聞いて真っ先に思い浮かんだのが出口さんの本著。2015年の内容だけど、データをどう捉え、どのような関係性を見い出すか、勉強になった。
紹介されていた『日本国勢図絵』も購入。自分なりにアップデートしたい。楽しみ。
Posted by ブクログ
日本の社会問題をデータで解説する。わかりやすいから良いよ。データで定説を暴くな本だから面白いし。要は池上彰と似てる。
高校生くらいにおすすめできる本だと思う。大学1年生も読んでほしいね。
Posted by ブクログ
社会福祉士の勉強でデータや統計処理の方法が含まれていたのだけど、この本を読んでその意義を理解できた感じ。
文章だけではない、資料に当たることが大切。
Posted by ブクログ
様々なデータをもとに、日本という国を紐解いていく本。
「そんなデータあるんだ!」
「そういう見方もあるのか!」
っていう発見がたくさんあった。
日本に住んでいても、知っているようで知らないことばかりなんだなぁ。
世界各国との比較もあり分かりやすかった。
Posted by ブクログ
世界各国と日本の比較や現在の日本で取り上げられている問題の分析を数値・データを用いてわかりやすく説明している。
「日本って実は凄いんだな」
「今問題になっている事ってもっと深刻なんだ」
「問題ないっていうけれど、実は問題じゃん」
っていうのがたくさんあった。
悲観的に終わらず、頑張ろう!って思えるようになる点が出口さんの上手いところ。
データ・ファクト・ロジックが大事を証明している。
下記、抜粋。
・国債を発行し続けると、孫世代に全てつけがまわってくる
・日本はマスメディアを信じすぎている(日本70%、ドイツ40%、アメリカ20%)
・日本政治の最大ネックは「政権の軽さ」(ドイツ平均任期10.4年、日本1.8年)
・国会議員や公務員の人口に占める割合は少ない方で割と効率良く活動している。削減するなら人数では無く、給与。
・日本人の働き方は非効率(特にサービス業)
・日本の今後は「観光大国」を目指すべき(これは立教大学の郭先生もおっしゃっていた)
Posted by ブクログ
日本版ファクトフルネス。
ただ単なる数字の羅列を、出口さんの目線で立体的に切っていくスタイルで、その視線が勉強になります。
1次情報って小難しいけど、いろんな要素が詰まってて、それをどう見るかによってその人の感性が現れる。
現代は情報化社会で、2次情報・3次情報に溢れていて、もはや自分で考えることが不要になってしまった今だからこそ読みたい本。
Posted by ブクログ
冒頭に、本書の目的が説明されている。まさに出口会長がいつも言われているタテとヨコとはどういうことなのかがよくわかった。最近志向がビジネスにあまりに偏りすぎていたので、学生時代の問題意識を思い出させてくれた気がする。若い人が読むべき本である。
「僕は何事であれ、物事を考えるときは必ず『タテ軸とヨコ軸』を持つことを心がけています。
タテ軸とは時間軸・歴史軸。主に過去にさかのぼって同じような問題に直面した人はいないのかどうかを調べます。ヨコ軸は空間軸・世界軸。『他の国ではどうなのか?』『ライバル企業ではどうなのか?』といった情報を集めて比較することで、判断の精度を高めるようにしているのです。
この本は、できるだけ具体的なデータを使って日本の現状を世界(ヨコ軸)や過去(タテ軸)とを比較することで、日本が抱えている課題をよりクリアにしていくことを主たる目的としています。」
以下、興味深かった事実や記述など。
・2014の輸入品目のうち、1位は原油・粗油で16.2%、2位はLNGで9.1%。通信機は3.3%だが、この大半はiPhone。
・一人当たり医療費65歳以上71.7万円/年。45〜64歳27.7万円。
「健康寿命を延ばす方法として一番いいのは定年制を廃止して年齢フリーで働くことです。仕事をやめて家に閉じこもれば、認知症が進み、健康寿命も短くなることは統計的にも明らかです。
なお、福祉国家として有名なスウェーデンでは、いわゆる『寝たきり老人』がほとんどいません。
理由は単純で、延命治療をしないからです。むしろ自力で食事をとることも意思疎通を図ることもできない状態で延命だけを目的に治療を継続することは『老人虐待』であるという考え方すらあります。世界一の長寿国であるわが国こそACP(アドバンスケアプランニング:希望する終末期の医療を前もって意思表示していく仕組み)の導入が望まれるところです。」
「先日、日本のある医師が非常にきわどい提言をされていました。そこで紹介されていたのは二つの町です。
A町は小さな離島で、医療施設も特養もなく、いわゆる『医療崩壊』が起きている町です。介助してくれる人がいないので、どの老人も身の回りのことはすべて自分でやろうとします。そして、自力で生きることができなくなったら死ぬ。ある意味、動物型の死に方です。そのため、A町にはスウェーデンと同じように寝たきりの老人がほとんどいません。
かたやB町は、A町と同じくらいの人口規模ですが、医療施設も特養もたくさんある。少し具合が悪くなったら病院で手厚く看病してくれますし、ヘルパーさんもたくさんいる。でも平均寿命はどちらの町もおなじくらいだそうです。
どちらが幸せなのか?
これがその医師の提言です。…
ちなみに北欧では、市民に自立の考え方が行きわたっており、子どもの自立、女性の自立、高齢者の自立が高福祉の背景にあると言われています。したがって、高齢者自らが子どもの世話になりたいなどとは考えず、子どももまた親を引き取るようなことはないのです。結果的に認知症も進まず、足腰もそれほど衰えないそうです。」
・日本の労働生産性は34か国中22位。G7の中では最下位。
・産業別の労働生産性では、「一般機械」と「輸送用機器(自動車)」に関してはアメリカ並み。非製造業、中でも電力・ガス・水道、卸売・小売、飲食・宿泊が顕著に低い。