あらすじ
「ここでは世界中の出来事が『友達のこと』になる」
「『変わり者』『問題児』と呼ばれる学生こそ、積極的に受け入れたい」
「起業家を輩出するには最高の環境」
「教員、学生の半分が外国人」であるという世界的に見ても珍しい大学
「立命館アジア太平洋大学―APU(Ritsumeikan Asia Pacific University)」。
そんなAPUの学長に国際公募で選ばれたのが出口治明氏だ。
ライフネット生命保険創業者で希代の起業家としても名高い出口氏が、
学長として大分県別府市の“山の上”にある超国際派大学APUの地に降り立った。
「ここは若者の国連やな」「小さい地球やな」--。
世界80カ国を旅してきた出口氏すら驚くAPUのダイバーシティ(多様性)と、
世界を変えるチェンジメーカーが生まれる期待感。
学長として何を見て、何を感じ、どんな改革をしているのか。
これからの「偏差値以外での大学選び」「“考える”教育」
「世界で活躍する人材」が見えてくる!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私の敬愛する出口治明さんが学長を務めるAPU(立命館アジア太平洋大学)の立ち上げとその経営や出口さんの夢を綴った本です。
生命保険業界で長年勤めて、70歳にして大学の学長という教育界への転職。
学生の半数が留学生という日本ではかなり時代を先取りしている大学ですが、世界がグローバル化している現代においてはこの姿が当たり前にならないと行けないんだろうなとも思いました。また、それについての意見も書かれています。
出口さんの理念とか考えはどの本を読んでも同じなんですよね。私でもすぐに実践できる当たり前のこと。けれど、多くの人間が疎かにしているようなこと。出口さんの本を読むたびにハッとします。一度でいいので私も出口さんとお話をしてみたいという気持ちが再び湧いてきました。
Posted by ブクログ
こんな大学で学んでみたかったな って思ったけど、冷静に振り返ると自分の母校にも外国人含めいろんなバックグラウンドの人がけっこういたし、何よりどの大学にいても学生生活が充実するかは自分次第だし、そして別に今からでもいくらでも学べるとも思った。大学職員としてはこの大学みたいに学生の主体的な取り組みにつながる面白い仕掛けの提供を心がけるべしと思った。
Posted by ブクログ
先進的な理念の下運営されている大学。存在は耳にしたことはあったが、こんなに頑張っているとは。先進的なアイデアを実行しているところが凄い。先が楽しみな学校。
Posted by ブクログ
朝起きて元気だったら、働けばいい。いくつになったら新しいチャレンジをしてはいけない、などという決まりはどこにもありません。朝起きて身体がしんどかったら、そのときに「辞める」という選択肢を考えればいいのです。
APUは、世界中の出来事が「友達のこと」になる環境
トップの仕事は大きな方針を示すこと、みんなに気持ちよく働いてもらえる職場環境を整えること。
法律は「取扱説明書」新しい業界に入る時にはその分野の法律を学ぶ。「まず法律」
「日本はマーケットが大きくならない、世界に出ていかないといけない。とはいえ、いきなり社内公用語を英語にするのは難しい。しかし、日本文化もしらない、日本語もしゃべれない人材を採用するのにも腰が引ける。また、ただ複数の言語が話せるだけで仕事ができない人材では話にならない」→企業はAPUの国際学生を採用したい。
優秀な(特に東南アジアから)の学生があつまるのは
「英語で受験でき、授業が受けられる」
「秋入学・卒業を行っている」
「国際認証を取得している」
「卒業生の組織が強い」
「学費の安さ(米国とくらべて1/3)」
大学は一大産業という認識が必要。米国には1000万円のキャッシュを持った(学費他)エリートが、世界中から100万人集まる。毎年10兆円もの有効需要が生まれている。
企業の採用基準が変われば、大学も変わる。学生を採用するときには、面接は当てにならない、まず「成績」を見る。これが最もシンプルで合理的。
収入に波があると「経営」の見通しが立てづらくなる。一度きりの寄付ではなくクレジットカードで毎月1000円づず自動引き落としといった「継続寄付(毎月支払い、年間購読)」を基本とする。
食べていくために、テロ組織に入る人も少なくない(アフガニスタン)。必要なのは教育。きちんとした教育を受け、自分の頭で考えられるようになれば、テロ組織に入らず自分で仕事をつくっていくはず。
自分に風が吹いていないときに、焦らないことが肝要です。その状況を素直に受け入れて、適用しようと努力すればいいのです。適応しようとすれば、勉強するしかありません。勉強するから次につながる。運がやってきたときに、がっちりとつかめるのです。
読むべき30冊の古典リストあり
僕は、パンデミックが収束した後の世界については中長期的に楽観しています。人類の歴史を振り返ると、どんなパンデミックもいつかは必ず終わります。そして新しい世界(ニューノーマル)が開かれます。
Posted by ブクログ
APU学長である著者の大学及び教育の在り方を紹介した本。APUは学生の半分が留学生であり、組織自体もダイバーシティに溢れている。財政基盤を強化するために、企業側にもメリットのある研修プログラム「GCEP」という逆インターンの実施にも興味をひかれる。その他気になるところは「法律は取扱説明書」「企業の採用基準が変われば、大学も変わる」の2点。組織や国のあるべき形は確かに法律や憲法に明記していなけばいけないし、企業の採用企業は勉学を優先していないところが現状多いように思える。企業は採用時に勉学を重要視すべきだ。
Posted by ブクログ
<目次>
第1章 青天の霹靂 僕が大学の学長に?
第2章 もっとよくなる!日本の大学
第3章 とにかくおもしろい大学 それがAPU
第4章 別府を日本のシリコンバレーに
第5章 もっと学んで成長しよう!
第6章 小さな丸より大きな三角
<内容>
ネットライフ生命会長からAPU学長へと転身した出口さんの本。頭に入りやすい文で、巧みにAPUを宣伝している。読んでいると、この学校に入りたくなる(語学がだめだから無理だけどね…)。今人気なのもわかるし、出口さんの考え方に合っている大学だと思う。
Posted by ブクログ
著者である出口さんの何がすごいかというと、そのバイタリティである。70歳から全く畑違いのことを始める、と言うと大抵の人は驚くかもしれないが、「定年制など不合理」「置かれた場所で咲けばよい」といった著者の考えからすれば、むしろ何の違和感も無い。
この本を読んで改めて確認できたことが3つあり、いずれも非常に心地よい気づきであった。
1.出口さんをロールモデルとして、働けるうちは年齢にこだわらず元気で働きたい。求められるか限りは社会に価値を提供したい。
2.価値を提供するため、いくつになっても学び続けたい。本を読み続け、いつかはまたAPUのような多様性を尊ぶ大学でいろいろな事柄を人からも講義からも学びたい。
3.いつか出口さんに会い、もしくは講演などでお見かけし、さらに色々と吸収したい。