加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 三つの棺〔新訳版〕

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    密室の王者の異名をもつ作者の代表作の一つ。
    その作者による〈密室〉に関する講義もおさめられている。

    今までの新訳が読みやすかったからか、今回はちょっと読むのに時間がかかった。それでも全ての謎が解ける終盤は息つく暇もないぐらい一気に読んでしまった。

    内容的には星5つだけど、個人的に感じた読みにくさで星一つマイナス。

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    2014年07月30日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル下 倒れゆくウォール街の巨人

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    「時間があると言うときには足りないものだ。」

    誰がリーマンを救うのか、から始まる後編。
    後編でも、各会社の生き残りをかけた画策が見られる。そして、”株主のため”というスタンスを重視している姿は、やはり日本の起業人とは違う考えなのだと感じた。株式会社である以上は、他社を顧みずに自社利益を追求するのが第一に正しい考え方なのだとは思う。

    リーマンショックを通して、金融は貪欲で危険なものだという認識がそれまで以上に広がった。その結果、お金からお金を生み出す行為は不潔で非人間的だという侮蔑が一般化している。そのような考え方は一理あるかもしれないが、人が成功してお金持ちになることを妬んではいけない。

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    2014年06月05日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル下 倒れゆくウォール街の巨人

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    米国だけでなく、英国、中国、そして日本からも金融エリートが集い、打開策を昼夜を問わず議論し試みるがついにその日がやってくる。100年以上の歴史を誇るリーマン・ブラザーズの破綻である。これに前後して、AIG、モルガンスタンレーなど連鎖倒産の危機が現実的なものとなる。ついに政府が乗り込んで・・・。自由経済を信じ、自由経済を守るために政府が乗り込むという皮肉。上巻に続き、各社のCEO、弁護士、州知事や大統領、財務長官、連銀総裁などの生々しいやり取りが一層加熱する。またじっくり読みたい一冊。

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    2014年05月20日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル上 追いつめられた金融エリートたち

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    2008年 9月、150年以上の歴史を持つ投資銀行リーマン・ブラザーズが Chapter11 による破産を申請したとき、僕はたまたまイギリスを観光旅行中で、リーマンのイギリス支社が本拠を置くカナリー・ワーフ近くに泊まっていた。破産が発表された翌日、ダンボールを両手に抱えた多くの社員が、涙ながらにビルから出て散り散りに去って行ったのを覚えている。オフィスの近所で従業員のペットを預る商売をしていた親父も、連鎖倒産していた。

    本書は、ベア・スターンズの破綻・救済から、時々刻々と変化する環境の中でリーマンが破綻に至るまでの各金融機関 CEO、財務省、ニューヨーク連銀、FRB のパニックと奮闘を描く。

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    2014年04月08日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル下 倒れゆくウォール街の巨人

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    日本の小泉政権時代を一気に解決するために
    アメリカの利害関係者がおのおのの立場でどう
    動いたかが分かる本でした。

    良くも悪くも民主主義・資本主義がわかるが
    功罪はおいても決断してきめるリーダーが
    いるかいないかは大事。

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    2014年02月16日
  • 誰よりも狙われた男

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    ネタバレ

    ル・カレは二度読め。一度目は話(ストーリー)の筋を追うために。二度目は話を存分に楽しむために。ストーリーを展開してゆく上で提供される人名、地名、所属庁名等々の情報量が尋常でなく、一度読んだだけでは、それを追うのに必死で、なかなか物語を味わうところまで行かないからだ。ただ、作者も歳をとったせいか、小説の構成自体は以前と比べるとシンプルになってきている。時間の流れが前後するにしても小幅だし、視点の交代も限られている。素直に読んでゆけばサスペンスフルな展開を楽しむことができるように書かれている。もし、ル・カレを読むという特別な期待を持たないのなら。

    スパイ小説の名手、ジョン・ル・カレも八十歳をすぎ

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    2014年01月18日
  • ディープゾーン

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    ネタバレ

    薦められて読んでみた。そうでなければ手に取ることはなかっただろう。
    主軸となるリアリティのある洞窟探検に、アフガニスタンで細菌への対応に追われる女性医師と背後にある陰謀が絡む冒険小説。著者が登山家、洞窟探検家、熟練のダイバーというだけあって、探検シーンは迫力がある。
    裏切りあり、修羅場での恋愛あり、1対1の格闘あり、最後のどんでん返しありと色々な要素がてんこ盛りで、非常に楽しめた。ただ、ボウマンが復活するのは、ハリーも同じ状況で帰還できていることで違和感は薄まるが、それでもご都合主義だなと思った。
    製薬会社が自社の製品を大量に売るために、意図的に細菌の感染拡大を図ったという筋立ては、現実に有り

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    2013年08月20日
  • ディープゾーン

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    あらゆる薬剤に耐性のある新型ウィルスとの戦いがテーマのスリラー。

    以前に、ワシントンDCに致死率90%のエボラ・ウィルスが直接持ち込まれてしまった事件を描くドキュメンタリーがありましたが、そういう事故は終わったわけではないんですね。イラク戦争時に負傷兵が病院で感染症にかかったりといった実際の事件を題材にしています。

    恐ろしいのはウィルスだけではありません。抗生物質を抽出するために必要な好極限性微生物を採取するために行く先は、メキシコ南部の紛争地帯にある洞窟!現代の洞窟探検は水没部分をダイビングで超え、垂直の壁をクライミングで超え、二酸化炭素や硫化水素で充満したポケットを超え、水流を超え・・

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    2013年07月03日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    派手なアクションは無縁ですが、登場人物の心情が細やかに描かれていて作品の世界に入りやすい作品です。翻訳が良いのでしょうが、場面、場面を、まるで絵を見るかのように想像できます。 文学作品にふれた印象を残すでしょう。

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    2012年10月27日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    12年ぶり!に読んだ。
    感動した感覚は覚えていたけど何が起こったのか覚えてなかった。まったく新鮮に再読した。
    おもしろかった。
    モルティーザーズ探したけどプラザにもジュピターにも売ってなかった。韓国スーパーに行ってみる。12年前にはなかったよね。韓国スーパー。

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    2012/06/14

    『死者にかかってきた電話』、『真冬に来たスパイ』、『スピアフィッシュの機密』に続いて読んだ。前3作はどうしても「おっさん目線」が鼻につき、「あー、そうですか。はいはい。」といった感じだった。

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    2012年06月17日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    フレミングのような分かりやすいスパイ活劇ではなく、主人公の内面を追ったスパイ小説。面白かった。それ以前のスパイ小説が愛国主義vs.敵国という構図だったのに対して、1978年のこの小説では個人の感情vs.組織の外圧という構図が物語の枠組みとなっている点が興味深い。主人公以外にも、登場人物それぞれを悩みを持った人間としてしっかり描いているところに好感を持った。少し残念なのは、主人公の魅力が少し薄いように感じられてしまったところ。正直、カッスルよりもデイヴィスに感情移入してしまった部分もある。

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    2011年12月04日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    主人公カッスルの心情を表わす箇所を一部抜粋。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「信じてないのか?」 「もちろん信じているわ。でも・・・」 階段の上まで”でも”が追いかけてきた。カッスルは長いこと”でも”と生きてきた(中略) いつか人生が子供の頃のように単純になる日がくるだろうか。”でも”と縁を切り、誰からも信頼される日が。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・主人公がイギリス外務省の二重スパイであるという小説でありながら、ハラハラする場面は殆どなく、ずっと静かな"哀しみ”

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    2011年09月03日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    スパイ小説ということで、スリリングな展開を期待する方も多いとは思うのですが、それだけを目的に読むのはもったいないです。彼は祖国を裏切り、もしかしたら神までも裏切ったかも知れません。それでも、大切なものは見失わなかったのだと思います。

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    2009年10月04日
  • ヒューマン・ファクター〔新訳版〕

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    名人芸。
    グレアム・グリーンは本のタイトルのつけ方が上手ですね。「おとなしいアメリカ人」「負けた者がみな貰う」そしてこれ。これはタイトルに思い込みすぎて、読後すぐは思っていたよりも軽いという印象をうけてしまいましたが、あとから考え直してみるとけして軽い内容ではないから、軽いという印象を与えてしまう書きっぷりがまた名人芸だと思った。

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    2009年10月04日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    何においても不可能であれば疑うべきところは1つ…
    とはいいつつも何か、何か…みたいな期待を抱かずにはいられませんでした。
    素晴らしい小説で、続きが気になるところもあり楽しく読めたと思います。

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    2026年03月22日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    「密室講義」で有名な三つの棺。ついに読んだ〜!
    事件とかトリックとかなるほど!なんだけど、やっぱり急に小説の登場人物だとか言い出すユーモアというか、あの洒落具合がよかった。
    最近でもマンガとかで急にメタなこと言うみたいなのあるけど、それをこんな昔にやっててちゃんと笑える仕上がりなのすごい。

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    2026年03月13日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    犯人の意外性という意味では印象に残るストーリーだったけど、前振りの期待値が高過ぎたせいか相対的に評価は低め。。

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    2026年03月07日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    ミステリー好きと自称するからにはいつかは読んでみたいと思っていた一冊。
    正直難解でした。外国モノを訳したものってほんと苦手。登場人物一覧が出ているのに迷子になります。
    それにしても90年前の作品なのに密室のはなしとかメタフィクションが取り込まれていて完成度が高い。トリックもこの時代でもなんの遜色もない。まさに歴史を感じさせるけど、古ぼけた感じはさせない一冊。

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    2026年02月01日
  • 大いなる遺産(上)(新潮文庫)

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    母親代わりの厳しい姉に育てられたピップは、義兄である善良な鍛冶屋のジョーの愛情を支えに少年期を送るが、ある日、街の裕福な老婦人ミス・ハヴィシャムに呼び出される。時の止まった屋敷で色褪せた花嫁衣装を着て過ごすミス・ハヴィシャムの気まぐれな話し相手に指名されたピップは戸惑うが、彼女の養女である高慢なエステラの美貌に心奪われ、その振る舞いに傷つけられながらも強い愛情を抱く。エステラと出会ってから鍛冶屋の家での暮らしや自らの貧しい境遇に劣等感を抱くようになったピップだが、ロンドンからやって来た弁護士が彼が「大いなる遺産」の相続人になったことを告げ、彼の生活は一変する。ピップは遺産を彼に贈ろうとしている

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    2026年01月29日
  • ヴァイパーズ・ドリーム

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    このミス2026年第10位。
    古き良き時代?のニューヨークハーレム。
    ヴァイパーと呼ばれる男の半生が叙述的に描かれる。
    読み物として、当時の様子をうかがうには面白くはあったが、ミステリーかといわれると疑問。

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    2026年01月13日