加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 頬に哀しみを刻め

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    ネタバレ

    タンパーでギャングの頭を潰すシーンで引き返せないことが確定し、徐々にヒリヒリとしていく展開が面白かった。

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    2024年06月23日
  • 処刑台広場の女

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    いったい何が行われようとしているのか。善人・悪人、敵・味方。主人公といっしょに翻弄されました。オーソドックスといえばオーソドックスかもしれませんが、英国風?の持って回った言い方も、翻訳も、心地よく読めました。

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    2024年06月16日
  • すべての罪は血を流す

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    一切容赦のないグロ描写、緊迫感のある展開、まるで海外ドラマを見ているかのような満足感‼︎

    近年、日本でも田舎での閉塞感や近所問題について話題に上がることが多いが、本作の舞台であるヴァージア州チャロン郡はその比ではない。
    黒人差別が根深く残る地域で黒人初の保安官として暮らす主人公タイタスは、様々な人々に囲まれながらも冷静沈着で良きリーダーとして働く一方で誰にも話していない秘密に対して罪悪感を抱えて生きており、今回の猟奇的な事件を追っていく中で少しずつ心が蝕まれていくことになる。

    タイタスに救いはあるのか、次は誰が殺されてしまうのかとヒリつきながら読んでいたが、非常に満足のいく結末だった。

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    2024年06月15日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    あまりに悲惨なオリヴァーの人生に、涙なしには読めない。
    とにかく、この子には幸せになってほしいと願いながら読み進めた。
    翻訳ものにありがちな読みづらさはあるけれど(作者が伝記を書いている、という体で書いているのも、日本の小説にはあまりないので違和感がある)、物語が山あり谷ありで最後まで読み通せた。
    途中でつらさからやめたくなることもあったが、なんとか最後まで読み終えることをおすすめしたい。

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    2024年06月07日
  • すべての罪は血を流す

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    ヴァージニア州の高校で教師が銃撃され、容疑者の黒人青年が白人保安官補に射殺された。人種対立の残る町に衝撃が走るなか、元FBI捜査官の黒人保安官タイタスは捜査を開始する。容疑者は銃を捨てるよう説得するタイタスに奇妙な言葉を残していたのだ。「先生の携帯を見て」と。被害者の携帯電話を探ると、そこには彼と“狼”のマスクを被った男たちによる残忍な殺人が記録されていた――。

    ややキツイ描写もあるが、抜群のリーダビリティ。

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    2024年06月05日
  • すべての罪は血を流す

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    ネタバレ

    黒人保安官が主人公で、殺人事件を捜査する中でまだまだ人種差別が色濃く残る南部で苦悩する物語、渋くて良かった。

    主人公は母親が死んでから神を信じなくなったにも関わらず、セリフや地の文でも聖書からの引用がそこら中に挟み込まれる。
    このやり取りがカッコイイです。
    否定しているのにほぼ暗記してるし、間違いを指摘してやり込める会話劇も新鮮で楽しい。
    キリスト教圏の会話ってほんとにこんな感じなのかな、だとしたらかっこよすぎる。
    犯人との聖書引用問答も印象に残った。

    前作はアクション映画みたいだったけど、今回はサスペンス寄りかな。
    面白いし、アクションの迫力、登場人物たちとのやり取りのスリリングさはある

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    2024年06月03日
  • 黒き荒野の果て

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    裏社会から足を洗って家族を守るよき父親であろうとする元走り屋が主人公。
    カーチェイスシーンを文章だけでこんなに魅力的に描ききるのは凄い。手に汗握り引き込まれた。

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    2024年05月31日
  • 7月のダークライド

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    子供たちを守るため未熟な青年が奮闘するが… 苦悩多き青春時代の郷愁を誘う物語 #7月のダークライド

    ■あらすじ
    主人公である青年ハードリーは大学を中退し、遊園地の恐怖体験ができる施設で働いていた。ある日遊園地で幼い姉弟と出会うのだが、彼女らの身体に煙草のやけど跡を見つけてしまう。虐待を懸念したハードリーは児童保護サービスに連絡するも、相手にしてもらえない。幼い姉弟を守るべく、ハードリーは虐待の証拠を探し始めるのだが…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    思いっきり青年の想いがつまった物語、探偵や冒険小説の部類ですね。

    本作イチ推しなのは主人公のお人柄。未成熟な正義感がヒシヒシと伝わってきて、そ

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    2024年05月28日
  • 黒き荒野の果て

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     主人公は、犯罪に絡む逃走を請け負う元プロフェッショナル・ドライバーで、今は堅気の自動車修理工場の経営者だ。経営は苦しく、昔の仲間から持ち込まれた宝石店強盗の仕事に絡めとられていく。強盗に入った宝石店が組織暴力と関連があったことから、主人公は泥沼のような悪と暴力にはまっていく。


     主人公の父親から続く暴力性が立ち切れず、彼の子供まで悪の素養に魅入られたように染まる。一見、暴力の世界から縁が切れたように見えたが、暴力の血は濃く、きっかけさえあれば見る間に増殖していく。

     主人公の苦悩や暴力のリアリティが群を抜き、物語に引き込まれる。主人公が運転する車のように、スピード感をもったまま終盤を迎

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    2024年05月19日
  • 黒き荒野の果て

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    先日読んだ『頬に哀しみを刻め』があまりに良かったので、その興奮が冷めないうちに前作の『黒き荒野の果て』に手を出した。期待通り、とても良かった。

    作品の根底に流れるものは『頬に哀しみを刻め』と変わらない。主人公バグことボーレガード・モンタージュは、『頬に〜』の主人公アイクと同じく過去に犯罪を犯した黒人男性で、裏社会の「走り屋」のようなことをしていた。現在は中古車修理工場を営み、問題を抱えつつも、家族を愛している。しかし、抱えていた問題が徐々に大きくなり、大金が必要となったボーレガードは、かつての裏社会の仕事に復帰する。仕事を持ちかけてきた相手が信用のおけない男だとわかっていても、選択の余地はな

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    2024年05月18日
  • 7月のダークライド

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    遊園地で働く青年ハードリーはある日、煙草の火傷痕の残る幼い姉弟を見かける。
    行きがかり上、虐待を通報するも当局に相手にされなかった彼は、証拠を掴むため素人探偵まがいの調査を開始する。
    見えてきたのは裕福なのに荒れ果てた家と、弁護士の父親の背後にちらつく麻薬組織の影。
    23年間、面倒を避け気ままに生きてきたハードリーは、幼い命を救うため人生で初めて壮大な賭けを仕掛けるが……。

    前作の印象がとても良かったので、読んでみた。若さゆえの猪突猛進はなかなかのもの。

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    2024年05月13日
  • 処刑台広場の女

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    ネタバレ

    原題の直訳なら「処刑台広場」だけのところを「の女」を付け足し、表紙に艶めかしい女性の見返り図を置いたのは、レイチェルシリーズの一作目として素晴らしい采配だと思う。
    一応最大のトリックであるレイチェルの「正体」については早々に見抜ける人も多いと思うが、そこで油断しきった結果、もう一人の「の女」には思い切り騙されることになった。
    また被害者のうち、大家母娘の果たしていた役割について語られている部分が見当たらなかったので、続編ではまだGC周りの設定が掘り下げられるのだろうか。あるいはまったく違う事件? いやよそに首を突っ込む理由もないしなどと思いつつ、次の翻訳も楽しみ。

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    2024年05月11日
  • 処刑台広場の女

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    冒頭、謎の女性のレイチェルへの疑いから始まるミステリ。半分くらいからなんとなく霧が晴れてくるんだけど、登場人物が多くて誰が何をやったのかが分かりにくいのが難点。それ以外は読みやすい。レイチェルがゼエゼエ言いながらあの機械から出てくるところを想像して笑ってしまった。

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    2024年05月09日
  • 処刑台広場の女

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    物語の舞台は1930年代のロンドン。著名な銀行家が自らの悪事を告白した遺書を残して自殺した。そこに絡んでくるのが、富豪にして探偵、妖艶な美女のレイチェル・サヴァナク。なぜか彼女の周囲で起こる事件の数々。ゴシップ新聞の新人記者ジェイコブは、サヴァナクの行動に疑問を覚え、接近を試みるのだが…。

    多くの書評で指摘されるように、黄金時代ミステリを思わせる重厚な仕上がりに大満足な一冊である。主人公のレイチェル・サヴァナクは、いわばダークヒロイン。この作品の最大の謎は、彼女自身なのである。なぜか私は、バットマンのブルース・ウェインを思い浮かべてしまった。身体を鍛えることに余念がないあたりも共通点。

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    2024年05月05日
  • 7月のダークライド

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    展開を想像させてくれるところが、有るにはあった。が、やっぱりそうなるか、と思わせておいてそうなっていかない。
    陳腐な展開という部分もあるのに、最後まで、ハラハラさせて飽きさせない。
    計算され尽くしているだろう最後の最後に、で「どうなるの」と読者の想像に任せられない部分を残したままにする。
    あとを引きまた行きたくなるダークライドでした。

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    2024年04月26日
  • 処刑台広場の女

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    ネタバレ

    3.7くらい?5を期待していたのでちょっとがっかり。面白かったが、ミステリーを期待していたのでほぼほぼサスペンスでなぁ。

    冒頭の日記で、早々にレイチェルの正体がわかってしまった。それでも、どんどん死体が積みあがっていくので、この殺人は誰によるものか考えられて面白かった。
    サラの正体も、ジェイコブがエドガー館で襲われたところで、サラが襲わせたのでは?と疑惑が生まれて、そこから怪しく見えた。


    続編があるそうだが、どう話を続けるのか。これはこの1作で終わったほうが良いと思うが、続編が面白ければ読んでみたい。

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    2024年04月21日
  • 処刑台広場の女

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     もう一人の主要人物の日記が差し挟まれるが、これをどう読むか?真に受けていいのか、それとも・・・。本文がミステリアスで、『本当』がどこにあるか迷子になっているので、何も信じられない。

     猟奇的な殺人事件が連鎖し、それにかかわる主人公、レイチェル・サヴァナクが名探偵として登場するが、裏と表の顔が交錯し、彼女が何者なのかようとしてわからない。序盤は悪党の顔が見え隠れするが、事件が重なるにつれ正義の顔が見えてくる。彼女を信じていいのか最後まで分からない。

     事件の真相を回収しながらサスペンスフルに終盤を迎えるが、読み終わった今も、もうひとひねりあるのでは?と心が残っている。

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    2024年04月07日
  • 黒き荒野の果て

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    まるで映画ワイルドスピードを観ているような犯罪カーチェイスエンターテイメント。
    古き良きアメリカ1970年代マッスルカーが出てきて、やはりこの時代の車はかっこいい。
    ダスター、シェベル乗りたい。

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    2024年04月01日
  • 処刑台広場の女

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    ネタバレ

    思っていたより楽しめた。
    何となくこてこてのスパイものとか隠密行動的な話を想像してしまっていたのだが、ちょっと違った。

    高名な判事、「処刑台のサヴァナク」の娘レイチェル・サヴァナク。
    彼女の行く先々、関わる人々、皆非業の死に巻き込まれていく。
    ある者は服毒死、またある者は拳銃自殺、そして火を用いた奇術舞台での焼死。
    裏で手を引いていることは間違いないが、これは彼女の悪魔的享楽の一種なのか、それとも真の目的を持った一連のプロジェクトなのか。。

    ミステリアスで完璧な立ち振る舞い、計画性が光るダークヒロインのレイチェル。
    残虐さこそ滲めど、矛先は選定されており、強きをくじき弱きを助ける必殺仕事人

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    2024年03月10日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    「1番怪しくない人物が犯人」を念頭におきあれこれ考えながら読みましたが、、、犯人は怪しくないどころではなく選択肢から除外していた人物でした。昔、映画「ナイル殺人事件」を観たときと同じくらい驚きました。

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    2024年02月27日