加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 黒き荒野の果て

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    アメリカのサウスカロライナ州、レッドヒル群が舞台。
    ボーレガードは、裏社会で伝説的な走り屋だった。
    家族ができた事をきっかけに裏社会からは足を洗い自動車修理工場を経営していたが、資金難によりその工場の経営が傾き出していた。
    家族のため、従業員のため、生活のためにボーレカードは昔の仲間から持ちかけられた宝石店への強盗計画に乗ることにした。
    そしてそこからボーレガードはギャングの抗争に巻き込まれてしまう。

    ・感想
    コスビー作品の暴力描写が相変わらずすごい!すごく痛そう!!
    私がとても思い付かない事やってのける。
    カーチェイスとかカーアクションの描写の臨場感も良かった。
    今回もめちゃく

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    2024年12月20日
  • モルグ館の客人

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    殺人の容疑者となったものの、無罪放免になった(完全犯罪を成し遂げた)者達によるパーティーが地方の洋館で開かれる。という大きめの釣り針にまんまと喰らい付いたものの、当のパーティーが始まるのは左手の親指に感じる枚数がだいぶうっすくなってからだった。

    パーティー自体は結構な急ぎ足としてもトラディショナルなフーダニットとして楽しめるのだけど、問題はそこに至るまで30年代のイギリスのスモッグの中で狐につままれ続けるところ。絶妙にワクワクし辛い塩梅で情報を与えられ続けるのが退屈っちゃ退屈だけど、30年代に憧れを持つ私としてはたとえ煙に巻かれていようとそこでただ彼らを覗き見てるだけで満足ではある。

    レイ

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    2024年12月14日
  • 剣の八

    A

    購入済み

    フェル博士が犯人を特定したきっかけが
    まさかね。
    理屈は通っているけど
    ちょっとわからないよね。
    まぁ、名探偵の名探偵たるゆえん、
    ということかな。

    0
    2024年12月12日
  • モルグ館の客人

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    レイチェル・サヴァナクシリーズ第2作。
    今回も前作同様1930年代イギリスが舞台。やっぱりこの時代の雰囲気に浸れるというのがシリーズの大きな魅力の一つだと思う。

    今作は前作に登場する謎の探偵レイチェル・サヴァナクと新聞記者のジェイコブの他に、新たな謎の女性犯罪学者レオノーラ・ドーベルが登場。殺人事件もたくさん起こるが、自分はいま何を読んでいるのか、どこに着地するつもりなのか分からないモヤモヤしたまま読み進める。

    物語ラスト、名探偵レイチェルが関係者を一堂に集めてご開陳される推理が凄すぎて、若干ついていけなくなったのが残念……。
    本編の終わりには「手がかり探し」と呼ばれる、推理を行ううえでキ

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    2024年12月01日
  • 頬に哀しみを刻め

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    セクシャリティーの問題を取り入れて、現代の社会派目線はあるものの、割と典型的な「THE復讐」ものでした。
    結構読み応えもあって、なかなか面白かったです。
    ただ、真犯人判明シーンなどは、特に伏線回収とかも無く、割とあっけなく、雑な感じで物語は終焉を迎えます。

    そのため、全体の印象としては、一本道なストーリー展開で、ちょっぴり拍子抜けでした。

    0
    2024年11月20日
  • 頬に哀しみを刻め

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    展開が映画みたいだった…冒頭から巻末までテンポ良く進んでる感じがあった。

    登場人物みんな…あまり良い人ではないけど、人間味があって私は好きよ……人間だもの。
    人間なのに頭から足まで全部善人というのは存在しない。嫌な感情、ドロドロしている感情誰もが持ってるでしょ。
    その感情を上手くコントロールしているだけ、表に出していないだけ。

    小説では、ドロドロしている感情を良い方向に出している所があれば、悪い方向に出している所もあって、「みんな人間だものね、人間みんな失敗するよ」とどこかで俯瞰的に読んでいる自分がいた。

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    2024年11月02日
  • 頬に哀しみを刻め

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    ザ・ダークサイド・オブ・アメリカって感じ。
    ストーリー運びも巧みだし、人物設定もうまい。
    ジェンダー、LGBTQ、人種差別問題を添え物程度に入れるのでなく、真相に関わるテーマとして描いてる。
    という名作なんだろうけど、暴力シーンが多くて。
    若い頃とちがって耐性が減って読むのヘトヘト。
    以前はエルロイとか大好きだったけど、いま読めるかな〜。

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    2024年10月13日
  • 頬に哀しみを刻め

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    息子の同性を愛しているとの告白を受け入れる事ができずに仲たがいしてしまった父親。その息子がパートナーと共に惨殺されてしまう。
    生きているうちに、息子のありのままを受け入れておけば良かったと後悔する父親の後悔と苦悩。そんな自分に対する怒りが激しい復讐へと駆り立てていく。
    人種差別、性差別と現代の社会問題を取り上げながら、ベースは普遍的な父の息子への深い愛情である。
    一風変わったハードボイルド作品。
    それにしてもやり過ぎでしょ?って思うぐらいのバイオレンスシーン、アクションシーンが満載。疾走感がたまらない。アイクがカッコいい。

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    2024年10月12日
  • モルグ館の客人

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    レイチェル強すぎ。ライバル登場かと思ったのだが。
    メイド一家とのバディ感がもっと出ると楽しいシリーズになるかな。

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    2024年10月08日
  • すべての罪は血を流す

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     一作目『黒き荒野の果てに』もパンチ力があったが、『頬に哀しみを刻め』は文句なしの凄玉だった。白人と黒人の双方とも息子を殺された父親というダブル主人公。しかも息子たちの関係はホモセクシュアルであったという、社会的受難を二重三重に受けた中年二人が、人種の壁を乗り越え協力して犯罪者であり差別主義者である連中と闘ってゆくあまりに胸アツの作品であった。毎年一作ペースで、今年も例によって一作、そして毎度のことながらテーマは人種間の軋轢、差別、そしてそれが起こす犯罪である。しかし、本書は一つの犯罪だけではなかった。読者は、ある街の過去にまで遡る犯罪の犠牲者たちの堆積、そして現在も起こる山のような人種差別の

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    2024年10月04日
  • 7月のダークライド

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    ネタバレ

    3.5くらい?
    評判は悪くないけどちょっと歯切れの悪い感じの感想だったので、デッドエンドになりそうだなと思ってたら案の定。ハードボイルドモノ?それ未満な感じ?

    タイトルのダークライドは遊園地の暗闇の中を進むコースター的な乗り物かな。お化け屋敷のようなアトラクション。つまり一夏の冒険を表したかったのかな。

    主人公の、誰かを救いたい、あの子達を救いたいという気持ちは良かった。救いたい理由より救わない理由がある?というのも良かった。
    だけどやっぱ最後らへんの暴走はダメだよ、と感じるで。ハードリーのような人間がたどる末路としてはむべなるかな。

    気になったのは、主人公より賢い人間がフェリスという年

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    2024年10月01日
  • ナイロビの蜂 上

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    ジョン・ル・カレの作品は、正直、まどろっこしい言いぶりが多いのと、他者との関りではなくモノローグシーンが多いので、どちらかというと読みにくいのですが、これは比較的読みやすいですね。

    とはいえ、他者との関りを描くシーンよりも、一人一人の事柄を描くシーンの方が多いのは、そのままですが。

    物語は、はじめから“謎”に包まれています。誰が悪者なのか、誰が何を企んでいるのか。

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    2024年09月27日
  • モルグ館の客人

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    ネタバレ

    鳥類博士のシドンズが犯人といわれてる
    嫡出子じゃないから親の財産を相続できないと思ってたが誤解で非嫡出でも相続が可能になれるように遺書が改定されてた
    死んだことにされてたがなんとか生きていてそのことは知られてなかった
    社会では法廷画家のドゥードゥル(偽名)

    この話あらすじとストーリーが少し違う
    モートメイン館につくまでが長いけどね

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    2024年09月24日
  • 7月のダークライド

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    ネタバレ

    23歳くらいの青年ハードリーが勇気を出して、児童虐待を受けている子ども2人を救おうとする話。
    ハードリーは今が楽しければいいや、という生き方。マリファナを適度に楽しんで遊園地のお化け屋敷的なところで働いている。
    この青年がいきなりむちゃくちゃな探偵まがいな行動をする。周囲の人に助けてもらうのだが突飛すぎる。最後はアドバイスを無視して強行突破。銃嫌いだったのに銃撃戦で2人を殺す。ハードリー本人も重症でその後のハードリーの結末はわからないまま。おそらく命を失ったと思われる。
    今まで、何かを一生懸命にそれこそ命をかけた行動をしたことがない青年が暴走した一部始終という感じだった。巻き込まれた撃たれたサ

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    2024年09月23日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    カーは『死者はよみがえる』『皇帝のかぎ煙草入れ』に続き3冊目。
    端的に言うと私の好みではないかも… オカルトの説明が長くちょっと飽きてしまったのと、事件の解決の進みが遅め。ちょっと分かりにくい。
    カーでは評判が1番良い/有名な作品なだけあり、なるほどと思う箇所は随所にあったが、総じての読後感はすっきりしなかったかな

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    2024年09月18日
  • すべての罪は血を流す

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    CL 2024.9.7-2024.9.9
    事件の捜査よりこの町に根強く残る偏見と差別、それによる分断と対立を描き出しているようなかんじ。
    事件の様相もとてつもなく邪悪なもので、終盤では多くの人が死に、ラストは前を向いているとは言え、重い。

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    2024年09月09日
  • 頬に哀しみを刻め

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    XのTLで見かけて気になったので読んでみました。
    思っていたのと違っていた。笑
    ジャンルとしてはハードボイルドになるかと思います。
    暴力シーンが苦手な方は厳しい気がします。
    (結構な頻度で出てくるからね)

    ストーリーに目新しさはそんなにないのですが、同性(男)同士の夫婦(カップルって言ったほうがいいのか?表現が困る)が何者かに殺害されたところからストーリーは始まります。
    彼らの父親二人が手を組んで復習するべく犯人を捜す、というもの。
    被害者がゲイの夫婦、というところが今どきっぽいです。

    LGBT、人種差別、親子関係、裏社会と重いテーマが何重にも重なっています。それだけのテーマを扱っているの

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    2024年08月18日
  • 7月のダークライド

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    ネタバレ

    『11月に去りし者』を読んで面白く、力のありそうな作家さんと感じたので読んでみた。
    うーん、なんか説得力に欠ける感じ。
    あとがきに『11月に去りし者』の後したためていた作品が完成しきれず、5年ぶりの出版となったとの事情が記されていたが、その辺りの難産ぶりというか、源泉の涸れっぷりが伺えてちょっと残念。

    主人公のハードリー(本名はハーディだが、兄がからかいも込めて「ほとんど~ない」の意(英:hardly)であるこの言葉で呼ぶので、自分でもそう名乗っている)は寂れたテーマパークの三流ゾンビアトラクション〈呪われた西部開拓地〉で脅かし役に扮する日々を過ごす。
    プライベートでは、友人達と共にマリファ

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    2024年08月17日
  • 黒き荒野の果て

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    凄腕ドライバーが主役のノワール小説というとこで面白かったけれど、主人公が深みにハマっていくのが結構自業自得なところがあったり、親子三代で血は争えない的な描写があって、少しモヤモヤする部分もあった。

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    2024年08月10日
  • 処刑台広場の女

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    このミス2024年3位。
    1930年代のロンドンで起こる、不審死。そこにはいつも若き富豪の女性の影が。彼女が犯人なのか?
    設定は面白かったが、特に序盤は遅々として展開せず、思わせぶりな状況に終始していてなかなか読み進めにくかった。
    中盤以降は少しテンポアップ。展開は正直予想に違わなかったが、まずまず面白く読めた。
    読みきりかと思ったらシリーズもののよう。
    次作どういう展開になるのだろう。

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    2024年08月07日