加賀山卓朗のレビュー一覧
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ネタバレ・あらすじ
アメリカのサウスカロライナ州、レッドヒル群が舞台。
ボーレガードは、裏社会で伝説的な走り屋だった。
家族ができた事をきっかけに裏社会からは足を洗い自動車修理工場を経営していたが、資金難によりその工場の経営が傾き出していた。
家族のため、従業員のため、生活のためにボーレカードは昔の仲間から持ちかけられた宝石店への強盗計画に乗ることにした。
そしてそこからボーレガードはギャングの抗争に巻き込まれてしまう。
・感想
コスビー作品の暴力描写が相変わらずすごい!すごく痛そう!!
私がとても思い付かない事やってのける。
カーチェイスとかカーアクションの描写の臨場感も良かった。
今回もめちゃく -
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殺人の容疑者となったものの、無罪放免になった(完全犯罪を成し遂げた)者達によるパーティーが地方の洋館で開かれる。という大きめの釣り針にまんまと喰らい付いたものの、当のパーティーが始まるのは左手の親指に感じる枚数がだいぶうっすくなってからだった。
パーティー自体は結構な急ぎ足としてもトラディショナルなフーダニットとして楽しめるのだけど、問題はそこに至るまで30年代のイギリスのスモッグの中で狐につままれ続けるところ。絶妙にワクワクし辛い塩梅で情報を与えられ続けるのが退屈っちゃ退屈だけど、30年代に憧れを持つ私としてはたとえ煙に巻かれていようとそこでただ彼らを覗き見てるだけで満足ではある。
レイ -
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レイチェル・サヴァナクシリーズ第2作。
今回も前作同様1930年代イギリスが舞台。やっぱりこの時代の雰囲気に浸れるというのがシリーズの大きな魅力の一つだと思う。
今作は前作に登場する謎の探偵レイチェル・サヴァナクと新聞記者のジェイコブの他に、新たな謎の女性犯罪学者レオノーラ・ドーベルが登場。殺人事件もたくさん起こるが、自分はいま何を読んでいるのか、どこに着地するつもりなのか分からないモヤモヤしたまま読み進める。
物語ラスト、名探偵レイチェルが関係者を一堂に集めてご開陳される推理が凄すぎて、若干ついていけなくなったのが残念……。
本編の終わりには「手がかり探し」と呼ばれる、推理を行ううえでキ -
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一作目『黒き荒野の果てに』もパンチ力があったが、『頬に哀しみを刻め』は文句なしの凄玉だった。白人と黒人の双方とも息子を殺された父親というダブル主人公。しかも息子たちの関係はホモセクシュアルであったという、社会的受難を二重三重に受けた中年二人が、人種の壁を乗り越え協力して犯罪者であり差別主義者である連中と闘ってゆくあまりに胸アツの作品であった。毎年一作ペースで、今年も例によって一作、そして毎度のことながらテーマは人種間の軋轢、差別、そしてそれが起こす犯罪である。しかし、本書は一つの犯罪だけではなかった。読者は、ある街の過去にまで遡る犯罪の犠牲者たちの堆積、そして現在も起こる山のような人種差別の
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ネタバレ3.5くらい?
評判は悪くないけどちょっと歯切れの悪い感じの感想だったので、デッドエンドになりそうだなと思ってたら案の定。ハードボイルドモノ?それ未満な感じ?
タイトルのダークライドは遊園地の暗闇の中を進むコースター的な乗り物かな。お化け屋敷のようなアトラクション。つまり一夏の冒険を表したかったのかな。
主人公の、誰かを救いたい、あの子達を救いたいという気持ちは良かった。救いたい理由より救わない理由がある?というのも良かった。
だけどやっぱ最後らへんの暴走はダメだよ、と感じるで。ハードリーのような人間がたどる末路としてはむべなるかな。
気になったのは、主人公より賢い人間がフェリスという年 -
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ネタバレ23歳くらいの青年ハードリーが勇気を出して、児童虐待を受けている子ども2人を救おうとする話。
ハードリーは今が楽しければいいや、という生き方。マリファナを適度に楽しんで遊園地のお化け屋敷的なところで働いている。
この青年がいきなりむちゃくちゃな探偵まがいな行動をする。周囲の人に助けてもらうのだが突飛すぎる。最後はアドバイスを無視して強行突破。銃嫌いだったのに銃撃戦で2人を殺す。ハードリー本人も重症でその後のハードリーの結末はわからないまま。おそらく命を失ったと思われる。
今まで、何かを一生懸命にそれこそ命をかけた行動をしたことがない青年が暴走した一部始終という感じだった。巻き込まれた撃たれたサ -
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XのTLで見かけて気になったので読んでみました。
思っていたのと違っていた。笑
ジャンルとしてはハードボイルドになるかと思います。
暴力シーンが苦手な方は厳しい気がします。
(結構な頻度で出てくるからね)
ストーリーに目新しさはそんなにないのですが、同性(男)同士の夫婦(カップルって言ったほうがいいのか?表現が困る)が何者かに殺害されたところからストーリーは始まります。
彼らの父親二人が手を組んで復習するべく犯人を捜す、というもの。
被害者がゲイの夫婦、というところが今どきっぽいです。
LGBT、人種差別、親子関係、裏社会と重いテーマが何重にも重なっています。それだけのテーマを扱っているの -
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ネタバレ『11月に去りし者』を読んで面白く、力のありそうな作家さんと感じたので読んでみた。
うーん、なんか説得力に欠ける感じ。
あとがきに『11月に去りし者』の後したためていた作品が完成しきれず、5年ぶりの出版となったとの事情が記されていたが、その辺りの難産ぶりというか、源泉の涸れっぷりが伺えてちょっと残念。
主人公のハードリー(本名はハーディだが、兄がからかいも込めて「ほとんど~ない」の意(英:hardly)であるこの言葉で呼ぶので、自分でもそう名乗っている)は寂れたテーマパークの三流ゾンビアトラクション〈呪われた西部開拓地〉で脅かし役に扮する日々を過ごす。
プライベートでは、友人達と共にマリファ