加賀山卓朗のレビュー一覧
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ネタバレ孤児オリバー・ツイストは子どもだが、生い立ちのせいか、不遇な扱いを受けていた。実の親を亡くした彼は救貧院に預けられたが、お代わりを求めたことで追い出されてしまい、その後、フェイギンというユダヤ人に出会い、そのユダヤ人の仲間たちともに、悪事に加担したこともあった。そんな彼は、ブラウンローという紳士に出会い、彼との出会いから、オリバーの人生は一変する。このように、本作は、オリバーと関わった人たちの環境、社会に焦点を当てており、当時のイギリスの、特に貧困層の立場を詳細に描かれている。また、後半では、モンクスという青年の謎を追い、なぜ彼が執拗にオリバーを狙っているのかというサスペンス要素満載の話が展開される。
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ネタバレこのシリーズ初読。競馬システムの理解を途中で放棄して、本筋に集中。絶妙に嫌なところを攻めてくるマカスター、みんないいように操られ、これは終結できるのか?と思いました。ここまでしっかりやってきてたのに、ちょっとおマヌケ感すらある結末、まあ、こうじゃなきゃ彼は終わらないかもな、とは思いました。街中に賭け屋あるほど競馬が生活に密着してるんですね。シフォンドレスにピンヒールなんていう華やかな情景もイメージできて良かったです。すぐに女子と話してるチコのキャラクターが憎めず、シッドをいい感じに締めてくれてて楽しめました。ラストのドクターの言葉を基点に次作は始まるんでしょうか。ブラックジャックでは見たことあるけど、実際にできるんですかね。そんなことも期待して次作を待ちます。
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S・A・コスビーのデビュー作。
『暗き荒野の果て』『頬に哀しみを刻め』『すべての罪は血を流す』という、その後の作品同様にアメリカ南部の田舎で暮らす黒人の社会と生きづらさ、そしてその社会の闇が描かれている。
主人公ネイサン・ウェイメイカーはかつて保安官として働いていたが、ある事件をきっかけに保安官を辞め、現在は従兄弟が経営している葬儀屋で働いている。
バプテスト教会の牧師イーソー・ワトキンスが死体で見つかり、警察は自殺として処理される。しかし、その処理に不審な点を感じた信徒からネイサンに実際には何があったのか事件の調査をしてほしいと頼まれる。
イーソー・ワトキンスを調べていくと牧師が働いていた教会に異様に高い寄付が定期的に支払われていることを知り、イーソー・ワトキンスが裏で何かをやっていたということも掴む。
しかし、その情報を知ったことでネイソンは命を狙われはじめる。
デビュー作にしてこのクオリティはさすがS・A・コスビーだと驚いた。
それ以降の作品はより鋭さが増している印象を受け、本作は少し荒唐無稽さを感じた。とは言っても馬鹿らしいとかそういうものではなくてエンタメ性が高いというか、ちょっとズルいキャラクターのスカンクという人物がいる。
このスカンクという人物が何者なのか気になってしまって、スピンオフをくれ、という気持ちになってしまった笑
つい先日、最新作の『King of Ashes』も刊行された。既にかなり高い評価で、こちらは早速NetflixでスピルバーグのAmblinとオバマ夫妻の製作会社はHigher Ground Productionsでドラマ化が決まったらしい。
邦訳も楽しみだが、映像化も楽しみだ。 -
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ネタバレ「頬に哀しみを刻め」と同じ作者だったので。
桜の樹の下には死体が埋まっていると言ったのは、誰だったか。
ミステリーファンならば、
死体が埋まっているのは土の酸性度で色が変わる紫陽花だろう。
実際にそういうミステリーがあるかどうかは別として。
それゆえ、息子が高校の教師を殺したと知った母親が、
息子は先生のことが好きでふたりで居残りをしていた、と語った時には、
ミステリーファンならそこに何が埋まっているのかに気が付いたはずだ。
意外だったのは、早々にその最優秀教師の裏の顔が掘り返されたこと。
奴隷制度の過去が色濃く残るアメリカ南部の町の高校で発砲事件が起き、
白人の教師が殺され、犯人の黒人青年を白人警官が射殺した。
まさかこの町に誕生するとは思わなかったと言われた黒人の保安官は、
教師の携帯の中におぞましい写真を見つける。
七人もの黒人少女少年を殺した犯人はもう一人いて、
大人を殺しはじめる。
歴史的な諍いを抱える町の空気感は非常によく描かれていて良かったが、
判明した犯人が唐突で、いったい誰なのかわからなかった。
保安官の恋人が去っていったのも残念。
面白くはあったのだけれど。 -
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ネタバレ密室のレジェンド、カーの代表作ひとつ。
『白い僧院の殺人』の伏線回収の手腕に度肝を抜かれたので未読だった名作に手を伸ばす。
過去の事件への言及なんかがそこここにあり、シリーズものの途中であることを伺わせるが、まあ普通に単体として楽しめる。
ただ、フェル博士のクセ強ぶりが前置きなしに出てくるので博士慣れしてない自分は何だこいつ、、と思ってしまった。
終始はぁはぁぜぃぜぃしていたり、ことあるごとに、はぅっ!とかへっ、へっ、へっ!とか言っちゃったりして正直キモいw(でも嫌いになれない)
それはさて置き、この全体の雰囲気が意外だった。
もっと何か王道本格探偵物っぽい想像をしていたのだが、殊の外オカルト風味が強い。
起こり得ないはずの超常現象的な事件は果たしてどの様にして起きたのか、犯人と目されるのは遠い過去に墓に埋められたはずの人物、姿形がふわふわと掴めない、、みたいな感じなのだ。
とは言え気になる引っ掛かり事象もいくつか散りばめていて、この伏線を回収しつつ、ここから論理で抑えにくるのかな、だとするとこの怪異&論理の形は京極夏彦っぽいななんて思っていたところから始まる「密室講義」の章。
急にメタフィクションを挟み込んできて、何とも凄まじいギアチェンジ。
やっぱり持ってきた理屈っぽさ。
「結果が魔法のようだと、原因が魔法のようなものだという期待が高まる。それが魔法でなかったことがわかると、くだらないと一蹴する。これはどう見ても公平ではないね。」
一般論と思わせつつ、結末への予感が詰まりに詰まった神章。
さて次は何読もうかな。
巻末の著作リストの邦訳履歴が目を見張る。
『皇帝のかぎ煙草入れ』15パターンも出版されてるんですけど。。。 -
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1963年11月22日、第35代アメリカ大統領・ジョン・F・ケネディが狙撃され、暗殺された
裏社会に生きる男ギドリーは嫌な予感を覚える
数日前に依頼された仕事はこの暗殺絡みに違いない
「自分は消される」
そう思ったギドリーは仇敵を頼り西へ逃げる
そんな時、夫から逃れてきた訳ありの母娘と出会い…
組織が放った殺し屋がギドリーを追う形で物語は進んでいく…
無事に逃げ切れるか?
訳あり母娘とどう絡んでいくのか?
ドキドキしながら読み進める
展開が読めたところもあったが、最後までおもしろく読めた
ラストの何ともいえない主人公の行動は、前回読んだ同作家の作品『7月のダークライド』と重なるものがあった…
ただJFK事件絡みの展開がある訳ではなく、それは少し残念だった… -
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ネタバレ2025年の19冊目は、ディック・フランシスの次男、フェリックス・フランシスによる新競馬シリーズ「覚悟」です。政治家の世襲は概して誉められませんが、こういう世襲は、良いのではないでしょうか。
主人公は、隻腕のシッド・ハレーです。ハレーの元に競馬統括機構会長サー・リチャード・スチュアート卿が訪れ、レースで大掛かりな不正が行われていると訴え、ハレーに調査を依頼します。ハレーは、調査稼業から足を洗っている事から断りますが、翌日、スチュアート卿が変死してしまいます。そこからレースの不正に絡んだ、この事件に巻き込まれて行く訳ですが、エンタメ作品としては、十分に面白いと思います。
ただ、敵が少々、小粒だと思います。スチュアート卿の変死の真相が解明されないのは、話の主題がそこではないので良いとしても、全体として物足りなさを感じてしまいました。
☆4.3シッドは、隻腕のままの方が良いのではないでしょうか? -
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落馬事故で左手を失った元騎手シッド・ハレー。その不屈の意志で競馬界最高の調査員として名を馳せた彼は、6年前に命がけの仕事から引退し、現在は妻子とともに平穏な生活を送っていた。
だが競馬界の重鎮スチュアート卿から不正の疑惑のあるレースが頻発しているという相談を受ける。調査依頼を固辞したハレーだったが、翌朝、卿は変死を遂げた。自分は依頼を断るべきではなかったのか――? スチュワート卿の遺志を継ぎ、ハレーは卑劣な敵のひそむ闇に敢然と踏む込んでゆく。だが調査を阻止しようとする敵の魔手は彼の身辺に及ぶ……。名作『大穴』『利腕』『敵手』『再起』に登場した名キャラクター、シッド・ハレー登場。
ハヤカワ文庫時代をリスペクトしたデザインがいい。もちろん内容も最高である。
続けて、オリジナルのシリーズを再読したいが、ほぼ手放してしまった。電子書籍にはあるようだが。