加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    リチャードの葬式での一言がきっかけで謎の連続死が始まる。
    コーラが死んだんだと身近にいる家政婦が怪しいけど、リチャード家の問題も絡んでるとなぁと思えども…ふむふむ。
    話の回し方が抜群に上手いですよね。さすがクリスティ。

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    2025年11月30日
  • 虎口

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    ネタバレ

    東京競馬場のスタンドでとても気持ちよく読めた。
    解説にもあるように、主人公が競馬初心者の設定なので競馬を知らない人にもわかりやすく、またニューマーケットの様子や出馬投票のしくみなど日本の競馬との違いも詳しく、競馬の部分は文句なしで、犯人探しも楽しめたのだが、恋愛要素が過剰だと感じた。

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    2025年11月08日
  • 頬に哀しみを刻め

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    「憎しみだ。人は復讐を正義のように語るが、復讐はちょっといいスーツを着た憎しみさ」

    黒人の父親、白人の父親、惨殺された息子たち――
    血の弔いが幕を開ける。

    後悔、悲嘆、憎悪、復讐・・・亡き息子たちへの懺悔と非情な暴力への怒りが壮絶に描かれ、読んでる内に感情移入してしまう恐ろしい作品でした

    何より登場人物の圧倒的なキャラクター性が魅力的で、ハードボイルドなオヤジたちの最期を覚悟した復讐劇に痺れました
    一つ一つのやり取りの情景が目の前に映し出されるように鮮明に浮かび、手に汗握る大立ち回り!何よりクライマックスは・・・!是非ご自分の目でお確かめ下さい!!
    (そのまま脚本にもなりそうだし、映画化

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    2025年11月05日
  • すべての罪は血を流す

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    コスビーの3作目。
    スリリングな展開で始まるが、そこから先は暗転し地獄の使者が南部の田舎町に降り立つ物語。
    いつもながらのスピーディーで読み応えある展開。そして主人公の黒人保安官タイタスは、自らの規範と南部における黒人保安官に注がれる視線でがんじがらめ。
    犯人探しの部分にもカタルシス(こいつだったのかぁ〜)が欲しかったな。3.6

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    2025年11月01日
  • 虎口

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    英国競馬の聖地、ニューマーケットで発生した厩舎火災。犠牲となった名馬の馬主の依頼で、危機管理コンサルタントの私が調査に派遣された。焼けた厩舎は高名な調教師一家のものだったが、カリスマ調教師だった父のもと、三人の息子たちがいがみあう地雷原のような一族であった。ほどなくして火災の焼け跡から人間の遺体が発見され、それは問題児として疎まれていた末の娘のものであると判明した。そしてさらなる死が。

    なぜ厩舎は焼かれなければならなかったのか? 長年にわたって音信不通だった問題児ゾーイはなぜ帰郷し、遺体で発見されたのか? 殺人者は一族にの中にいるのか? 調査を進める私にも危険はふりかかった――。

    文春文庫

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    2025年10月30日
  • 虎口

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    このシリーズは、父ディックフランシス名の時から、ずーと読んでいるけど、まだ飽きてないみたい
    話が進んでいくと主人公が暴力沙汰に巻き込まれて、その後解決するという水戸黄門みたいな設定もそのまんまだった
    英国競馬界、特調教師の世界が初心者にも判るように書かれていて読んでて楽しかった

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    2025年10月27日
  • 覚悟

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    久しぶりにディック•フランシスを読んだ。
    もっとも著者はディックの次男らしいが
    不条理に巻き込まれてしまう話の流れもそのままで一気読みだった。シッド•ハレーの元気な姿をまた見たい。

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    2025年10月17日
  • 闇より暗き我が祈り

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    S・A・コスビーのデビュー作。
    田舎町で葬儀社に勤める元海兵隊で元保安官補のネイサンは、イーソー・ワトキンス牧師死亡の調査を信徒から依頼される。表向きは自殺と噂されるが、腐敗した保安官事務所は詳細を語ろうとせず何か怪しい。調査を進めると、牧師周辺のきな臭い関係が明らかになってくる。

    デビュー作だけあり、コスビー作品のエッセンスが濃縮されている。片田舎の中だけで物事が進むので物語のスケール感は小さく、後の作品で見られる社会問題まで盛り込むストーリーの深みみたいなものはあまりない印象で、わりとサラッと読めてしまうのだが、展開の面白さはさすが。ネイサンの相棒スカンクがあまりにも無敵で、都合の良い便

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    2025年09月28日
  • 闇より暗き我が祈り

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    面白かった。S・A・コスビーの「頬に哀しみを刻め」と「すべての罪は血を流す」の2作を混ぜて、ギュッ!と簡略化した様な、ストーリー展開。
    既視感は否めないものの、相変わらずの読みやすさと面白さ。長編5作目も英語圏で出版されており、邦訳されるのがとても楽しみ。

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    2025年08月31日
  • ヴァイパーズ・ドリーム

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    アラバマ(カントリー)からハーレムにやってきて、夜の世界で畏怖される存在まで上り詰めたクライド=ヴァイパーの成長物語。ノワールな雰囲気も纏いながら、文章はあくまでもシンプルでわかりやすい。短いながらも傑出したストーリーテリングとイキイキした個性的なキャラクターの組み合わせが本当に素晴らしい。
    実座のジャズミュージシャンたちも単なる彩りではなく、その姿・演奏・セリフすべてがクラブの暗闇の中で鈍く光っているよ。
    著者のプレイリストを聴きながら、あらためて反芻したい一作。霜月氏の解説とプレイリストもクール!。

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    2025年08月23日
  • 処刑台広場の女

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    まんまとやられた

    普段小説はあまり読まないタイプですが、こういうのはおもしろくて楽しめます

    先が気になってどんどん読みたくなる、そんな展開を求める方にはいいですね

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    2025年08月22日
  • 闇より暗き我が祈り

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    コスビーのデビュー作ではあるけれど、正直これを先に読んでいたら他の3作品に手が伸びていたかどうか微妙なところだったかな。
    ただ、結果的に日本では3作品が先に翻訳されたことでお気に入りの作家さんとなり、その流れでこのデビュー作を読めたのは良かった。コスビーの良さはこの後どんどん磨きがかかっていったんだろうけど、ルールに縛られない主人公の魅力が詰まった本作でした。

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    2025年08月18日
  • シルバービュー荘にて

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    相変わらず不親切で難しい。でもワクワクしちゃう。
    ジュリアンとプロクターがいつ接触するんだろうとやきもきしながら読み進めた。
    意外なエンディングにやったったな〜! と拍手。
    著者が亡くなったのは2020年12月。もう5年か。
    本著が遺作。

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    2025年08月18日
  • 終生の友として 上

    購入済み

    ルカレなんだな、これが

    じわじわと物語はすすむ。派手さがないのでよりストーリーの読み込みが必要。ちょっとわかりづらい訳だけど、おもしろい。

    #深い

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    2025年07月29日
  • すべての罪は血を流す

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    とても良かったです。アメリカの南部戦争や人種問題に関する歴史の知識があれば、もっとすんなり読めて、読み応え倍増だったかも知れません。

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    2025年07月24日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    ネタバレ

    孤児オリバー・ツイストは子どもだが、生い立ちのせいか、不遇な扱いを受けていた。実の親を亡くした彼は救貧院に預けられたが、お代わりを求めたことで追い出されてしまい、その後、フェイギンというユダヤ人に出会い、そのユダヤ人の仲間たちともに、悪事に加担したこともあった。そんな彼は、ブラウンローという紳士に出会い、彼との出会いから、オリバーの人生は一変する。このように、本作は、オリバーと関わった人たちの環境、社会に焦点を当てており、当時のイギリスの、特に貧困層の立場を詳細に描かれている。また、後半では、モンクスという青年の謎を追い、なぜ彼が執拗にオリバーを狙っているのかというサスペンス要素満載の話が展開

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    2025年07月05日
  • 覚悟

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    ネタバレ

    このシリーズ初読。競馬システムの理解を途中で放棄して、本筋に集中。絶妙に嫌なところを攻めてくるマカスター、みんないいように操られ、これは終結できるのか?と思いました。ここまでしっかりやってきてたのに、ちょっとおマヌケ感すらある結末、まあ、こうじゃなきゃ彼は終わらないかもな、とは思いました。街中に賭け屋あるほど競馬が生活に密着してるんですね。シフォンドレスにピンヒールなんていう華やかな情景もイメージできて良かったです。すぐに女子と話してるチコのキャラクターが憎めず、シッドをいい感じに締めてくれてて楽しめました。ラストのドクターの言葉を基点に次作は始まるんでしょうか。ブラックジャックでは見たことあ

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    2025年06月29日
  • すべての罪は血を流す

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    ⭐️4.2
    おもしろかった!コスビーは最近の推しの作家さんだなぁ。
    骨太犯罪小説といいましょうか、とことんハードボイルドで、かつアメリカ南部に残る差別社会など、社会状況もしっかり描かれているのも、ストーリーに厚みを持たせている。
    作中によく出てくるハイカロリーな南部料理も、生唾呑み込みながら想像がとまらないっ。

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    2025年06月29日
  • 闇より暗き我が祈り

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    S・A・コスビーのデビュー作。
    『暗き荒野の果て』『頬に哀しみを刻め』『すべての罪は血を流す』という、その後の作品同様にアメリカ南部の田舎で暮らす黒人の社会と生きづらさ、そしてその社会の闇が描かれている。

    主人公ネイサン・ウェイメイカーはかつて保安官として働いていたが、ある事件をきっかけに保安官を辞め、現在は従兄弟が経営している葬儀屋で働いている。
    バプテスト教会の牧師イーソー・ワトキンスが死体で見つかり、警察は自殺として処理される。しかし、その処理に不審な点を感じた信徒からネイサンに実際には何があったのか事件の調査をしてほしいと頼まれる。
    イーソー・ワトキンスを調べていくと牧師が働いていた

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    2025年06月27日
  • 覚悟

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    息子さんが作者に代わって、シッド・ハレーが復活。全然違和感なく大拍手で読み終えた。
    私は断然チコのファン。ちょっとイキがってるシッドの手綱を締めたり緩めたりしながらも結果を出す。そして、最後の一言、震えた。

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    2025年06月26日