加賀山卓朗のレビュー一覧

  • 処刑台広場の女

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    ネタバレ

    おもしろい、、、。海外推理小説は話の展開がちょっと重たくダラダラ感じることが多かったけどこれは全く逆で、どの章も最後の一言でぞくっとさせられて続きを読まずにはいられなかった。話の展開も何回もひっくり返されて、最後のサラの部分については完全に意表をつかれた〜〜!

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    2024年06月23日
  • すべての罪は血を流す

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    ネタバレ

    S.A.コスビーの3作目。
    今作は前2作のノワールから変わり、ゴリゴリの警察小説。

    舞台はアメリカ南部の街。拳銃を所持した黒人の高校生を、保安官たちが射殺する。高校生は殺される直前、先生の携帯を見ろと言い残す。教室では教師が殺されていた。この街初の黒人の保安官タイタスは殺された教師の携帯を調べるが、中には目を背けたくなるような残虐な映像が残されており。。。

    いくらなんでも前作「頬に哀しみを刻め」より面白いことはないだろうと読み始めたが、すみません、軽々と超えてきました。
    正直物語のまとまり方は前作の方が上だけど、今作の警察小説としての手堅さ、完成度は圧倒されるほど良かった。

    アメリカ南部

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    2024年06月23日
  • 11月に去りし者

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    クライムノベルでありロードノベル

    裏社会の幹部がボスに命を狙われる
    逃げる
    殺し屋が追う
    新しい生活を目指して夫から逃げる子連れの女性と出会う
    追手をまくためにこの女性を利用しようと考える

    というなんだかどこかで聞いたようなストーリー
    だがちょっと違う
    それは逃げる男に訪れる好ましい変化ゆえか

    安心感の中にこそ驚きがある
    好きなやーつ

    そしてなんだか悲しいような嬉しいような終わり方も良かった

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    2024年06月20日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    【ポアロ】
    「だって彼は殺されたんでしょ?」
    葬儀の後に言った、この一言から一族の事件がはじまる…。

    カタカナの登場人物が苦手なのに、不思議とクリスティー作品はそこまで困らないのは、クリスティーの細かい人間描写のおかげだと思う。
    一人ひとりの容姿、雰囲気、性格、知能などがとても細かく描写されているので、人物の想像がしやすい。人間観察力が鋭いところが面白くてはまってしまう。

    一族全員個性が強めでみんな怪しいので、今回もまんまと騙された。
    読後感は『死との約束』の方が良かったけど、一族の相続争いのドロドロ感はこちらの方が面白かった。

    焼き立てのスコーンにジャムを付けて、紅茶と一緒に楽しむ本場

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    2024年06月15日
  • すべての罪は血を流す

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    どうやらS.A.コスビーは傑作しか書かないらしい

    すでにご存知のことかと思われるが、今年は2024年だ
    つまりイエス・キリストが生まれてから2024年(あるいは2028年)たっているということだ

    そろそろ神はこの世界に無関心だということに気付いてもいい頃合いではないだろうか

    どんなに祈っても戦争は終わらないし、どんなに祈っても差別はなくならないし、どんなに祈っても大切な人は奪われていく

    そしてどんなに祈っても天使たちは助けに現れてくれそうにない

    それともまだそれも神の計画の一部だと信じろというのだろうか

    S.A.コスビーが描いた主人公タイタスを突き動かすのは神の教えではなく、公平な

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    2024年06月14日
  • すべての罪は血を流す

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    アメリカ南部で保安官として働く黒人のタイタス。町の学校で銃撃事件が起き、人気のあった教師が殺害される。犯人は射殺されるが首謀者が他にいるのではと捜査が始まっていく。これをきっかけに連続殺人へと発展していく。ひとつの町で起きた凄惨な事件とともに描かれていくのが黒人への差別。その根深い問題が町の人々や事件の中に大きな影響を与えていく。常に緊張感があって犯罪小説としての面白さが存分に詰まった作品。

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    2024年06月02日
  • 7月のダークライド

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     久々のルー・バーニーという作家の名前だけで、冒険小説好きの好奇心が全面反応してしまう。ちなみに若かりし頃、冒険小説のフォーラムを主宰していたとは言え、ぼくは軍事オタクでもスパイオタクでもない。冒険小説とは日常生活の中から逸脱してあるアクションをやむを得ず選択してゆく勇気や意志を描くもの。ぼくはそう理解している。題材ではない。あくまでそこに介在する人間とその魂を描くフィクションのことを冒険小説と呼ぶのだ。

     さてルー・バーニーだ。何年ぶり? 何と5年ぶり。しかも第三長編。何とも寡作である。でも書けばただじゃおかないとばかりに骨のある作品を提供し、ミステリー界をどよめかせる作家である。その理由

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    2024年05月02日
  • 大いなる遺産(下)(新潮文庫)

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    “The pen is mightier than the sword”

    さすがや!さすがエドワード・ブルワー=リットンだわ!さすがリットン調査団だわ!(これは孫ね)

    はい、なんでリットン男爵が出てくんねん?まぁそれはおいおいということで、ディケンズの『大いなる遺産』です

    やっぱな!っていうね
    やっぱそうなるわなっていう
    もう思い描いた通りの展開で大満足です
    いらんねん変なサプライズはw

    それにしても登場人物がいちいち魅力的すぎる
    そして分かりやすい
    いい人たちはとことんいい人
    ちょっと冷たい感じの人たちも実はいい人
    ちょっと嫌な感じの人は改心していい人

    すごーく嫌な感じの奴は最後ま

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    2024年04月08日
  • 処刑台広場の女

    購入済み

    ラスボスで驚愕

    ⚫️善悪定かならぬ名探偵レイチェルの謎めいた人物像で興味を惹きつつ、ある事件からは展開が急加速し、ラスボスで一驚するミステリ。⚫️ストーリーテリングが絶妙で映画鑑賞のような没入感に浸かることができる。ただし、登場人物が多いうえ全員毛唐だから名前が覚えきれない。このため人物相関の把握に苦慮した。⚫️登場人物を再確認のうえ、改めて早回しで読み直したところ、いくつもの巧緻綿密な伏線に気づく。二度読みはダサいと思っていたが、二度読みの面白さに目覚めた。 

    #ドキドキハラハラ

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    2024年02月29日
  • 二都物語

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    “あぁ”
    読み終わると同時に出てくる言葉。

    18世紀の不穏な社会情勢下でのロンドンとパリ、二人の青年と一人の女性、その周辺の人々が二つの都にまたがって繰り広げる、壮大なドラマは、CGのない全盛期のハリウッド映画のよう。

    フランス革命へ飲み込まれていくさま、一つの時代の終わりに際し、もがくようにして生きる人たちと集まり勢いを増す人たちが渦を巻く。

    19世紀イギリスの名作家ディケンズが晩年に描いた、暗く悲しく力強い物語。

    映像的で細やかな情景描写
    修辞法、比喩を効果的に用いた演出

    登場する者たちの、魂からから溢れ出る言葉が、よむほどに襲いかかる。

    フランス革命、血の粛清で荒れるパリの夜

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    2024年02月03日
  • 三つの棺〔新訳版〕

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    「また罪を犯してしまったよ、ハドリー」博士は言った。「また真実を見抜いてしまった」

    はい、このミス海外2024年版の1位『頰に哀しみを刻め』と同3位『処刑台広場の女』(こちらは未読)の翻訳者であり、現在ひまわりめろんの中でプチブレイク中の加賀山卓郎さん
    なんとあのジョン・ディクスン・カーの翻訳も手掛けていらっしゃいました

    翻訳者さんで選書するのを「通」だと思っているワタクシですので、早速かの有名な『三つの棺』を読んでみましたよ!
    (『処刑台広場の女』はまだ読みません、焦らすね〜)

    もちろん海外古典本格好きのワタクシが『三つの棺』を読んでないわけがありませんので、一応再読ということになりま

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    2024年01月11日
  • 二都物語

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    すごい小説です。語彙量、筆力、描写力が圧倒的です。全てのエピソード、シーンが印象的です。

    フランス革命の場面などには、残酷な描写がありますが、それが絵画的で美しいです。そしてそれゆえに冷たい恐ろしさを感じます。父娘の再会シーンや、カートンの告白シーンは感動的で、ロマンチックでもあります。ですがあまりにも描写がすごすぎて可笑しさもこみ上げてきます。そしてそれが過ぎるとまた感動がよみがえってくる感じです。

    お気に入りの登場人物は、ジェリーです。愉快なキャラクターです。活躍の場面があるのですが、それゆえに悪事がばれてしまい、ロリーに叱られる場面はとても面白いです。また「へぇつくばる」かかあをバカ

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    2023年12月02日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    読後感は随一でした。エピローグが本作の魅力を決定づけ、思いもよらない結末に衝撃が走ります。
    ミステリーなのかホラーなのか、はたまたオカルトなのか。色々な要素があり、様々な解釈や楽しみ方をさせてくれる本作はやはり素晴らしい作品であると思いました。
    詳しくは書けない作品の一つではありますが一読の価値はあると思います。

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    2023年11月04日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    ネタバレ

    これ以上ないミステリ。
    これから先どんなミステリを読んでもこれを超えることはないと思う。
    「だって彼は殺されたんでしょ?」のコーラのセリフがとても印象的で、そのせいでしっかりとアガサ・クリスティーの術中にはまってしまった笑

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    2023年09月25日
  • オリヴァー・ツイスト(新潮文庫)

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    いわずとしれたディケンズ初期代表作。運命に翻弄される孤児オリヴァーの波瀾万丈な少年時代、そして出生の秘密。

    何度も映像化されていて見たことはないのだが、救貧院で薄粥のお代わりを求めるシーンが有名らしい。読んでみるとこれはひどい。貧民救済施設といえど、人を人間扱いしていないじゃないか!以下、当時の貧困層と弱者虐待の実態、低俗な人間の醜さが描かれ、作者ディケンズの痛烈な皮肉と風刺の切れ味がすさまじいほどに冴える。そのなかで前半はオリヴァーの逆境と克服が繰り返されるスリリングな展開が続き、先が気になって仕方なかった。

    次第に集まってくる多くの登場人物たちの個性や配置が魅力的かつ巧妙だ。特に窃盗団

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    2023年09月17日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    長く相手と会話させていく中で、切欠を掴み、事件の違和感を掴んでいく、クリスティのポアロ物の中でも特に面白い方に入ると思う。
    大富豪の一族のそれぞれも個性的で面白い。

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    2023年07月22日
  • 葬儀を終えて〔新訳版〕

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    「だって彼は殺されたんでしょ?」

    あぁ、もう何も言うことがない。

    登場人物のひとりひとりがみんな疑わしいし、そうでもないし。
    何を言ってもネタバレになりそうだし……。

    終盤に一族のひとりが、
    「たった、五千ポンドのため?」

    さて、これはなにを言ってるのか……。
    読んでいない人のお楽しみ。

    ホント、おもしろかったあー。

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    2023年07月12日
  • 黒き荒野の果て

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    あなたにとって大切な守りたいものは何だ!

    自動車修理工場を営むボーレガードにとってそれは家族、友、仕事、工場、父から引き継いだ愛車ダスターだ

    彼は大切なものを守るために過去に足を洗った犯罪に再び手を染めてしまう

    大切なものを守るための最後の犯罪になるはずだった…

    しかし、そこで歯車が狂い出す!

    彼の大切なもの…
    守ることができたもの…
    守ることができなかったもの…


    本作の魅了のひとつは登場人物
    特に主人公のボーレガードはカッコイイ!
    彼を取り巻く妻のキアやいとこで友のケルヴィンも魅力的だ

    もうひとはアメ車
    ビュイック、カマロ、ノヴァ、キャデラック…
    しびれるアメ車が次々に登場

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    2023年05月04日
  • リーマン・ショック・コンフィデンシャル上 追いつめられた金融エリートたち

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    登場人物が多すぎて何がなんだか…ですが、まぁとにかくファルドを悪役だと思って読めば大丈夫かと。こんな破壊的な影響のある出来事について、これだけの範囲で起きている事象を俯瞰できることはまずないので、自分の知識の範囲や(疑似的なものにせよ)経験値を上げるのにとてもいい本だと思います。普通にエンターテインメントとしても面白いです。著者の取材力と構成力もすごい。

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    2023年03月02日
  • 火刑法廷〔新訳版〕

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    構成され切った本格ミステリ。

    として完成されていること自体が、伏線。ラスト5ページで世界を一変させる。

    「ラスト1行の衝撃」や「ラストで絶対騙される」的な煽り文句は、昔から多いけれど。「火刑法廷」ほど鮮やかに品よくひっくり返してくれるものがどれだけあるだろう。

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    2023年02月17日