【感想・ネタバレ】三つの棺〔新訳版〕のレビュー

あらすじ

ロンドンの町に静かに雪が降り積もる夜、グリモー教授のもとを、コートと帽子で身を包み、仮面をつけた長身の謎の男が訪れる。やがて二人が入った書斎から、銃声が響く。居合わせたフェル博士たちがドアを破ると、絨毯の上には胸を撃たれて瀕死の教授が倒れていた! しかも密室状態の部屋から謎の男の姿は完全に消え失せていたのだ!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

密室講義が気になって手に取りました。
雪と時間と空間を使った密室が最後には論理的かつかなり飛躍を使ってスマートに開かれるのが見事

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2025年01月12日

A

購入済み

面白かった。
素直に読んでもひねくれて読んでも
どちらも楽しめると思います。
謎解きの前に
密室なんて存在しませんよと、
講義してくれるフェル博士の
なんと親切なことでしょう。

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2025年01月11日

Posted by ブクログ

「また罪を犯してしまったよ、ハドリー」博士は言った。「また真実を見抜いてしまった」

はい、このミス海外2024年版の1位『頰に哀しみを刻め』と同3位『処刑台広場の女』(こちらは未読)の翻訳者であり、現在ひまわりめろんの中でプチブレイク中の加賀山卓郎さん
なんとあのジョン・ディクスン・カーの翻訳も手掛けていらっしゃいました

翻訳者さんで選書するのを「通」だと思っているワタクシですので、早速かの有名な『三つの棺』を読んでみましたよ!
(『処刑台広場の女』はまだ読みません、焦らすね〜)

もちろん海外古典本格好きのワタクシが『三つの棺』を読んでないわけがありませんので、一応再読ということになりますが、前回は三田村裕さん訳でした

今回は「新訳」と銘打ったものだけあって、いや〜読みやすかった!ちゃんとは覚えてないけど三田村裕さん訳はもっと難解だった気がするな〜

今の子たちはほんと幸せよね
この幸せを活かしてどんどん読んでほしいわ古典ミステリー
もうすごいから

本作『三つの棺』も、もうすごいです
カーが生み出した名探偵のひとりフェル博士が活躍する密室殺人ものなんですが
マジで、マ!ジ!で!教科書です
あらゆる意味で密室殺人の教科書と言える作品で、これ読んだことない人は本格ミステリオタクとは認めてもらえません
本棚にこれない人は神保町にある社団法人本格ミステリオタク協会の会員資格を得られません
受け付けで追い返されます「こちとらボランティアじゃないんだよ!」とガチギレされます「非営利違うんかい!」言っても「税金払っとるわ!」とさらにキレられます
もう読むしかないわな『三つの棺』こうなる前に


次は加賀山卓郎さん訳何読もうかな〜(『処刑台広場の女』違うんかい!)

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2024年01月11日

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ネタバレ

やたらと海外ミステリが並んでるエジンバラの本棚で見掛けて、密室講義だけ読んで満足していたのを思い出しました…はい…
有名すぎて、観てないのに見た気になっている映画、ドラマ、アニメとかありません?

〇〇を観ずしてSFを語ることなかれ、とか
✕✕を読まずしてファンタジーを語ることなかれ、とか

そう云われるとじゃぁお前何を語れるんだい、ということになってしまうんだけど(スターウォーズは観てるからSFは語っていいの? ガンダム好きならSFは…いやそれは語っちゃダメだな…)、
こればっかりは、
三つの棺を読まずして、密室ものを語るなかれ、と云わしめる力があるな、と思いました。

トリックの力であるとか、その語り口、見せ方はもちろんなのだけど、何よりも密室やミステリというものに対する態度、矜持? 気の持ちよう、というか(笑
あーこういうのを金字塔って云うのだな、と納得。

そういう部分を別にしても、プロットとそれを劇化するプロセスと展開と、長編を読ませる個性とウィット。
素直に☆5です。

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2019年05月22日

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ネタバレ

密室のレジェンド、カーの代表作ひとつ。
『白い僧院の殺人』の伏線回収の手腕に度肝を抜かれたので未読だった名作に手を伸ばす。

過去の事件への言及なんかがそこここにあり、シリーズものの途中であることを伺わせるが、まあ普通に単体として楽しめる。
ただ、フェル博士のクセ強ぶりが前置きなしに出てくるので博士慣れしてない自分は何だこいつ、、と思ってしまった。
終始はぁはぁぜぃぜぃしていたり、ことあるごとに、はぅっ!とかへっ、へっ、へっ!とか言っちゃったりして正直キモいw(でも嫌いになれない)

それはさて置き、この全体の雰囲気が意外だった。
もっと何か王道本格探偵物っぽい想像をしていたのだが、殊の外オカルト風味が強い。
起こり得ないはずの超常現象的な事件は果たしてどの様にして起きたのか、犯人と目されるのは遠い過去に墓に埋められたはずの人物、姿形がふわふわと掴めない、、みたいな感じなのだ。
とは言え気になる引っ掛かり事象もいくつか散りばめていて、この伏線を回収しつつ、ここから論理で抑えにくるのかな、だとするとこの怪異&論理の形は京極夏彦っぽいななんて思っていたところから始まる「密室講義」の章。

急にメタフィクションを挟み込んできて、何とも凄まじいギアチェンジ。
やっぱり持ってきた理屈っぽさ。
「結果が魔法のようだと、原因が魔法のようなものだという期待が高まる。それが魔法でなかったことがわかると、くだらないと一蹴する。これはどう見ても公平ではないね。」
一般論と思わせつつ、結末への予感が詰まりに詰まった神章。

さて次は何読もうかな。
巻末の著作リストの邦訳履歴が目を見張る。
『皇帝のかぎ煙草入れ』15パターンも出版されてるんですけど。。。

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2025年06月07日

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ディクスン・カー2冊目。

こちらも難しいのかと思いきや、とても読みやすかった。
勝手に1人で『十角館の殺人』登場人物フェアをやってるので、海外古典ミステリーにだいぶ慣れてきたのか?はたまた新訳版のおかげなのか?

はい、間違いなく新訳版のおかげです(^.^)
全体的に古典ミステリーの仄暗い雰囲気を感じつつ、新訳版のおかげで普通に読めるなんて本当にありがたい。

冒頭から「人は棺から抜けだすことができる。自分もやったことがある。」と話す謎の男が出てきて、すぐに惹き込まれる。

三つの棺の謎や、密室の部屋から消えた謎の男が知りたくて一気に読んでしまった。

予想外の真相で、さすが不朽の名作。
作中で密室講義が聞けるとは!
フェル博士のありがたい密室講義は勉強になった。

クリスティーだけではなく、やっぱり海外古典ミステリー好きだなぁ。

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2024年10月03日

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ネタバレ

エドガー・アラン・ポーの早すぎた埋葬モチーフを本歌取りしたらしい、墓場から土をかき分けて這い出す手、という雰囲気満点のつかみが気になりすぎて、真相がわかるまで一気に読んでしまった(これ、真相あてられる人いますかね?MIT白熱教室で複雑な数式を用いて再現実験してもらいたいような…)。東欧出身の三兄弟が絡む骨肉の争い、という点でエラリー・クイーンの某国名シリーズに通じるものがあり、どちらも「仲が悪すぎじゃない...?お母さん泣くよね」と突っ込みを入れたい。ただし本格推理のため(だけ)にホラー並みの血みどろ惨劇が淡泊に展開されてまったく怖さを感じないとぼけた味わいの某作に対し、本作は主人公のろくでなしなハチャメチャぶりに人間臭さを感じる。また練られた犯罪をほぼ完璧に遂行する犯人を綻びとも言えない極微細な違和感から突き止める鮮やかさが魅力だった某作も好きだが、やたら凝った計画を出だしで大失敗しながらど根性の力業で乗り越え...ようとして周囲の人々を謎だらけの困惑に陥れたドタバタ劇-結局何がやりたかったのか博士の説明にあまり納得できない、むしろ命取りなパニック状態?-には妙な愛着を覚えてしまった。「2発目はお前だ」、そりゃそうよね!そこそこ顔の知られた人物が派手な服装で街中の近所を歩いたら誰かの目につくリスク高そうだけど…人の好い居候のお爺さん、助かったのかな、あなたが善意で助けた人物は高邁な思想の政治犯ではなく銀行強盗でしたよ。。。

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2024年02月20日

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図があるにもかかわらず物の位置関係をきちんと把握できない自分の空間把握能力のなさのせいでこのお話のトリックを100%理解できず…お話自体は非常に面白いです!

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2023年06月27日

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凄かったけど凄すぎて腑に落ちてない所や理解が追っついてない所がちょいちょい有るので、1から全部読み返したい。素直になるほど!!ってなれなかった。腑に落とさせてみせる(?)ぞ

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2019年01月27日

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以前にも読んだことはなく初読でしたが、なるほど、『火刑法廷』と並ぶカーの代表作の1つとされるだけあり、このトリックというか謎解きは今読んでも練られておりかつ意表を突きすごい。(練られすぎているが故やや無理は感じるものの)

個人的にはどうもカーはストーリーに没入出来ずに好きな作家ではないのですが、第17章の「密室講義」が無くとも確かに古典として残る名作と思います。そして、その密室講義が作品に色を添えていることもまた事実。

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2017年02月27日

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密室講義を読むために本作品を手に取ったと言っても過言ではありませんが、実際にこの作品で使われたトリックが発端となりその後様々なミステリに使われていると思うと、当時これを考え出したことが如何に偉大なことか思い知らされます。

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2015年08月23日

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かの有名な「密室講義」は素晴らしい内容ですし、名探偵自ら架空の存在であることを認めてしまったメタ発言が楽しいです。ただ、どうしても冗長に感じてしまうのが残念なところです。
本書の密室トリックは理解出来ない部分があって微妙に感じるものの、全体的な仕掛けや犯人の隠匿方法と有機的に結び付いている所が秀逸です。

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2020年04月19日

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密室の王者の異名をもつ作者の代表作の一つ。
その作者による〈密室〉に関する講義もおさめられている。

今までの新訳が読みやすかったからか、今回はちょっと読むのに時間がかかった。それでも全ての謎が解ける終盤は息つく暇もないぐらい一気に読んでしまった。

内容的には星5つだけど、個人的に感じた読みにくさで星一つマイナス。

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2014年07月30日

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ネタバレ

新訳になってだいぶ読みやすくなったという評判ではあるが、それでも初読ではなかなか頭に入らない。真相を知った上で読み返すと、なかなかの完成度。とりわけ、燃やされた紙の真相は燻し銀で良い。不可能犯罪を描こうという強いこだわりも感じて、それが良かった(完全犯罪を狙ったものの、結果として思惑が崩れて不可能犯罪になってしまうというパターンはとても好み)。
全体的に、シリアスだったり悲しい展開がなく、犯人の動機(三つの棺のくだり)もパズル的でコミカル。そこは本作の特徴として評価して良い部分だと思う。

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2025年04月08日

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ネタバレ

良くできているが、面白くはない。
事件パートが密室パズルを出題するために用意されているようで魅力的ではないし、探偵役のキャラもただ不可能状況を提示するために動いている。
密室談義の部分で、「現実感がないといってミステリを批判するな」といった話が出てくる。それはそのとおりだと思う。ミステリにはあっと言わされるようなものを求めてる。ただ、現実感のなさにも2通りがあると思う。1つは、有り得そうもない奇抜なトリック。つまり「思いついてもやらんやろ…」。もう1つは、必然性が薄いために起きえないと思うもの。つまり「そんなんよう起きんやろ…」というやつ。この作品はそれで言うと後者だ。密室殺人という不可能を可能にするために「目撃者が頼りにした時計がズレてた」「撃たれてからもあるいていて偶然であって撃ち返した」「撃たれてからもしばらく大丈夫だったが、密室に入ったあとにはずみで死に至った」といった偶然を重ねていく。今回のような事件が起きない、とは言わない。起きたから小説になったのだ、と言えるから。不可能状況を可能にするために多種多様な仕掛けの部品を用意して、それらで一つの密室という機械を作り上げる執念には感心する。ただ面白いかというと別だ。私は手品の種をきいてなーんだと思うよりも、手品の種をきいてなお魔法の世界に居続けられるようなミステリのほうが好きだ。

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2024年11月15日

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密室ミステリーの金字塔とのこと。
確かにアクロバティックなトリックでしたが、内容というか、題材的には、以前読んだ「火刑法廷」の方が面白かったなぁ。あっちは、トリッキーな結末でもありましたし、ちょっと本書はシンプルな印象。

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2023年05月19日

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常識人のグリモー教授が密室で銃殺される。その直後には犯人と思われる男もまた、信頼できる目撃者たちの前で銃殺された。二つの密室の謎を解く鍵は三つの棺が描かれた絵?フェル博士が解いた謎とは。
有名な「密室講義」が最高。コレは名作→

個人的に訳が合わなくて(新訳版なんだけど古き良きクラシカルな翻訳っぽい)なかなか入り込めなかったんだけど、密室講義以降はぐいぐい引き込まれた。
内容的には好きではないけど、この密室トリックはすごい。よく考えたなーと思う。最後まで読んで冒頭に戻ると「なるほどなー」ってなる。

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2022年07月15日

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ネタバレ

古典密室の名作。カーは初めて読んだが、読みやすくて良かった。舞台設定は素晴らしいのだが、偶然に偶然が重なって上手くいったような状況なのもあってか、まったく推理できなかった。フェル博士は天才だ。

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2021年08月02日

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カーの有名なミステリー。密室ミステリーの最高峰と名高い「三つの棺」をはじめて読む。

ロンドンの街に雪の降り積もるある夜、グリモー教授の家をコートと帽子、それに仮面をつけた長身の男がおとずれる。ふたりの入った書斎から銃声が響き、ドアを破って室内に入ると、胸を撃たれて瀕死のグリモー教授が倒れていた。
しかし、長身の男は忽然と姿を消していた。密室であったのに。

この作品はギデオン・フェル博士シリーズのひとつらしい。
このシリーズを読んだことがないため、フェル博士がどういう人物なのかがよくわからない。
フェル博士がよく咳をしたりする描写があるが、喘息や、何か肺に病気を抱えているのかどうかもわからない。
やはりシリーズ作品は、はじめから読んでいかないと主人公に興味も持てないし魅力も余り伝わらない。それが残念なので、いつかシリーズ一作目を読んでみたい。

推理小説なら当然犯人を当てて、密室の謎も解きたいところだ。
犯人に関しては、惜しいところまでいった。
しかし、密室トリックについては全く歯が立たなかった。
これぞトリックといった物凄いトリックで、こんな密室の謎なんか解明出来るわけがない。
こんなややこしい面倒なことは、実際にどうかと論じること自体が野暮であって、小説なのだからこれでいい。

作中で繰り広げられる“密室講義”も有名らしく、その部分も面白く読める。

ラストのフェル博士のセリフがカッコいい。カッコつけすぎ。「ルパン三世」の石川五右衛門が、また無駄なものを斬ってしまっただか何だかみたいなくらいにカッコいい。
ちょっと笑ってしまった。

訳者あとがきにあったように、『事件全体のねじ曲がり方』に脱帽した。。

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2017年04月26日

Posted by ブクログ

なかなかやはり名作だけあって面白かった。
ただ、鏡という単語からトリックの何かのはしはちょっと考えついたけど、それでも面白かった。

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2017年03月11日

Posted by ブクログ

フェル博士シリーズ及び、カーの作品を読むのは2冊目になります。
単純に、この小説が好みか、好みでないかで言えば、
そんなに好きでもない部類に入るのですが、そんなことより
このトリックを思いついて、そして書き上げてしまったという事に、
ただただ賞賛を送りたくなるばかりです。

有名な密室講義の章は、密室トリックについて大変わかりやすく纏められており、
今現在でも充分に通用する素晴らしい解説でした。
なんとなくわかったつもりでいた、密室トリックについて
ちゃんとわかった、と言えるくらいに勉強になりました。

突然のメタ発言には驚きましたが、ハドリー警視の突っ込みといい、この本が書かれた20世紀半ばにこういったコミカルなやりとりの表現を用いたカー先生の筆力の高さに脱帽です。
流石は契約以上に本を出版してしまうほど多作な作家だと改めて感心しました。

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2015年01月19日

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